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ロシアのウクライナ侵攻を受けて燃料や食品、金属の価格が急騰する中、世界的なスタグフレーションのリスクやさらなるリセッション(景気後退)の可能性が高まっている。

  各国政府がロシアのエネルギー供給に制裁を発動するとの新たな観測を背景に、原油相場は7日に一時1バレル=130ドル台に上昇。欧州のガス価格は最高値を更新した。同価格は先週2倍に跳ね上がっていた。小麦は最高値付近で推移。世界有数の穀物供給国であるウクライナからの出荷が滞っていることが背景にある。この他、銅やパラジウムなどの金属も上昇が続いている。

  新型コロナウイルスがまだ完全に収束していない中、サプライチェーンの混乱が新たに発生し、原材料価格が上昇しており、一段のインフレ加速や需要鈍化を通じた1970年代型スタグフレーションの脅威が強まりつつある。

  わずか2年前に新型コロナ禍で数十年ぶりの深刻なリセッションに陥った世界経済が、スタグフレーションや新たなリセッションに見舞われるのかどうかが問題となっている。域内ガス供給量の約40%をロシア産が占める欧州では特にリスクが高いが、米国やアジアも影響を受けずにはいられないだろう。

  バークレイズやJPモルガン・チェースなどのエコノミストは世界経済成長の見通しを引き下げ、消費者物価の予想を引き上げている。両社ともに成長見通しを約1ポイント下方修正した一方、インフレ予想は1ポイント上方修正した。

  クリスチャン・ケラー氏らバークレイズのエコノミストは「ロシア・ウクライナ戦争を要因とする商品価格の高騰やリスク回避の強まりは、スタグフレーションのショックを示唆する」とリポートで指摘。「欧州は米国よりもこの影響を受けやすいと見受けられ、英国はその中間に位置し、中国は影響が最も小さい」と続けた。

  アニタ・マーコウスカ氏らジェフリーズのエコノミストは「米金融当局は3月に利上げを実施せざるを得ない。地政学リスクがあっても、それ以降も利上げを続けると当社ではみている」とリポートで指摘した。

原題:

Surging Price of Everything Spells Stagflation, Risks Recessions(抜粋)

ロンドン貴金属市場協会(LBMA)は7日、ロシアの貴金属精錬業者6社の認定を停止したと発表した。世界最大の市場で金と銀の取引が禁止されることになる。

同協会は理由について説明していないが、西側の制裁を受けたロシア企業との商業的な関係について聞き取りを行ったことをロイターに先週明らかにしていた。

コンサルタント会社メタルズ・フォーカスによると、ロシアの金生産は年間約330トン(約200億ドル相当)。世界で採掘される金の約9%に当たる。

銀の生産は年間約1350トン(約10億ドル相当)で、世界の供給の約5%に当たる。

銀行や市場関係者は、ロシアの精錬業者締め出しによる市場への影響はほとんどなく、ロシア産金属は中国や中東などで依然として買い手が見つかるとみている。

6社が認定停止になる前に生産した金銀地金は引き続き取引できる。

6社はいずれもコメント要請に応じていない。

7日のニューヨーク株式市場は、取り引き開始直後から売り注文が増える展開となり、ダウ平均株価は一時、先週末と比べて800ドルを超える大幅な値下がりとなりました。

終値は、先週末と比べて797ドル42セント安い、3万2817ドル38セントと、終値でことし最大の値下がり幅となりました。

ダウ平均株価の値下がりは3営業日連続です。

アメリカが同盟国と協調してロシアからの原油輸入禁止を検討していることが明らかになったことをきっかけに国際的な原油先物価格が一時、急激に上昇するなど、エネルギー価格の高騰が続いています。

このため株式市場では、アメリカの記録的なインフレがさらに加速し、景気に悪影響を及ぼすことへの警戒感が高まって売り注文につながりました。

IT関連銘柄の多いナスダックの株価指数も、3.6%の大幅な下落となりました。

市場関係者は「エネルギー価格の高騰に歯止めがかからないかぎりインフレは収まらないとの懸念が一段と強まっていて、投資家がリスクを避ける姿勢を強める展開となった。市場ではアメリカなどがロシアからの原油の輸入を禁止するかどうかなど、エネルギー価格に関わる材料に関心が集まっている」と話しています。

交渉は継続
ウクライナのポドリャク大統領府顧問は人道回廊のロジスティックを改善する上で「わずかに前向きな」進展があったとしつつ、停戦や休戦に関しては有意な成果がなかったと語った。休戦と停戦について「集中的な協議を継続する」ともコメントした。ロシア側も交渉を継続すると発言。人道回廊は8日に機能し始めるとの見通しも示した。ロシアのラブロフ外相とウクライナのクレバ外相は、10日にトルコのアンタルヤで会談することに同意したと、トルコのチャブシオール外相が明らかにした。

デフォルトか
ロシアが対外債務の支払いを履行する確率は低下していると、モルガン・スタンレーが指摘。「最も可能性の高いシナリオはデフォルト(債務不履行)だとみている」と分析した。16日に支払期限を迎えるドル建てロシア国債のクーポン支払いには、30日の猶予期間が設定されているため、デフォルトになり得るのは最も早くて4月15日だという。ロシア国債クレジット・デフォルト・スワップCDS)によって保証するコストが過去最高に上昇。デフォルト確率が約80%と見なされていることが示唆された。

商品高・株安
ロンドン金属取引所(LME)のニッケル相場は急伸し、過去最高値を付けた。ロシアの供給不安を背景にショートスクイーズ(踏み上げ)が起きている。北海ブレント原油はバレル当たり140ドル近くまで上昇。欧州のガス価格は最高値を更新。シカゴの小麦先物相場も最高値を更新した。一方、欧州株はストックス欧州600指数が1年ぶりの安値に下げた。ドイツのDAX指数、ユーロ・ストックス50指数はいずれも弱気相場入りした。

需要の崩壊
モルガン・スタンレーとシティグループのストラテジストは株式相場の大きな波乱を予想。「需要の崩壊」は今や避けられないかもしれないとみている。モルガン・スタンレーのウィルソン氏はリポートで「下落リスクは今後6-8週間が引き続き最も大きい」とし、「弱気相場は期間と下落幅の点で明らかにまだ終わっていない」とコメントした。シティのストラテジストは、企業利益のアナリスト推計に関する世界的指標が2020年9月以降で初めてマイナスに転じたと指摘。リスク資産の見通しを転換させるものかもしれないと分析した。

スタグフレーションの脅威
バークレイズとJPモルガン・チェースはともに世界成長見通しを約1ポイント下方修正した一方、インフレ予想は1ポイント上方修正した。バークレイズは「ロシア・ウクライナ戦争を要因とする商品価格の高騰やリスク回避の強まりは、スタグフレーションのショックを示唆する」とリポートで指摘した。米10年物インフレ連動国債(TIPS)のブレークイーブン・レートは一時2.785%となり、05年に記録したこれまでの最高(2.784%)を上回った。

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