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自民党の村上元行政改革担当大臣は先月、記者団に安倍元総理大臣の「国葬」を欠席する意向を表明した際、安倍氏国賊だ」などと発言し、安倍派などが執行部に処分を求めていました。

これを受けて、自民党は12日午後、国会議員や民間の有識者からなる党紀委員会を開き、対応を協議しました。

この中では、村上氏から「発言は本意ではなく不適切な表現で、撤回のうえ、安倍氏の遺族や関係者に謝罪したい」などとする弁明書の提出があったことが報告されました。

出席者からは「発言は許しがたい」などの批判が相次ぎ、「除名すべきだ」という意見もありましたが、弁明書の内容も踏まえ、党員の品位をけがす行為だったとして、1年間、党の役職を停止する処分を全会一致で決めました。

これにより、村上氏は党の意思決定機関である総務会のメンバーなどから外れることになりました。
衛藤晟一党紀委員長は、記者団から「議員の発言の自由を制約することにならないか」と質問されたのに対し「政策に関する発言ではなく、命懸けで取り組んできた安倍氏に対して『国賊』という言い方はあまりにもおかしく、許されないということで意見がほぼ一致した」と述べました。

村上氏は、処分の決定後、記者会見し「処分を重く受け止める。発言を撤回し、深くおわび申し上げる。安倍氏山口県の県民葬が終わったら、すみやかに遺族におわびにうかがいたい」と述べました。

その上で「安倍氏を『国賊』などと発言する意図は全くなかった。信念にもとづき、政策的課題に対しては、引き続き、自分の考えを発言していきたい」と述べました。

衆議院小選挙区を「10増10減」するための法案は、11日に開かれた自民党選挙制度調査会などの合同会議で、地方の声が反映されにくくなるなどとして、慎重な対応を求める指摘が相次ぎ了承が見送られました。
12日午後、改めて開かれた会議で、逢沢選挙制度調査会長は「今回の法案は自民・公明両党が議員立法で成立させた法律をベースにしており、経緯を受け止めて判断してほしい」と述べました。

会議では「新たな区割りでは文化圏や生活圏が分断されかねない」という意見も出されましたが「1票の格差を是正するために必要だ」として最終的に了承されました。

一方、会議では、現在の小選挙区比例代表並立制の是非も含め、中長期的な選挙制度の在り方を議論するよう党の執行部に申し入れることもあわせて確認しました。

逢沢氏は記者団に対し「もろ手を挙げて賛成という議員はほとんどいないが、大局的見地に立って了承していただいた。今後、どのような選挙制度が将来の日本に資するか徹底して議論する舞台を設置したい」と述べました。

自民党は、今週中にも党内の手続きを終えたいとしていて、これを受けて政府は、法案を国会に提出し早期成立を目指す方針です。

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