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 この一報について感想を求められた岸田首相は、「観測気球を上げているのだろうなと想像しているが、それについて何か申し上げることはしない。私自身、しっかり検討を続けていきたい」と述べている。

「結果として、この報道を後追いするメディアはありませんでした。たとえば自民党茂木敏充幹事長は、“雨宮氏じゃないから書かない方がいい”などとあるメディアに伝えたりしていたようです。茂木幹事長も首相から具体名を聞かされていたわけではないと思いますが、雰囲気的にそのように感じていたということでしょう」(同)

 実際、政府は雨宮氏に打診したのだろうか?

「なかなか表現が難しいですね。岸田首相の周辺から雨宮氏に対して、ふわっとした依頼のようなものはあったと聞きました。ただそれは、“あなたこそがふさわしい。ぜひお願いしたい”といったものではなかったと。雨宮氏としては、ベストでもオンリーワンだとも評価されていないことを理解し、それなら“やらない”とのメッセージをこれまたふわっとした形で首相側に投げたということだと見ています」(同)

植田氏が岸田首相にとって“意中の人”で、ベストの選択だったのだろうか?

「それは違うという指摘の方が多いですね(笑)。首相と植田氏の接点がなかなか見えてこないことからも、次善の候補だったのではないかと見られています。やはり、先ほど触れたように、オフレコ話にあった“植田氏ではない学者”が首相の意中の候補だったと感じます」

 岸田首相としては今回の人事について、「誰かの示唆を受けるのではなく自身が主導して決める」との思いが強かったという。

「首相の求心力を高める意味合いもあって、その意志が強かったようですね。首相に近い財務省の最高幹部やOBのアドバイスを受けたうえでの判断だと聞いていますが」(同)

 結果的に誰も想像し得ないサプライズ人事を演出できたのなら、岸田首相としては満足なのかもしれない。

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#日銀(植田総裁・起用)