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2年前、窃盗の疑いで逮捕されて神奈川県の逗子警察署に勾留された男性が、弁護士から差し入れられたノートに留置場での警察の対応などを書き留めていたところ、逗子警察署の複数の警察官から、繰り返しその内容をチェックされたり、ノートを黒く塗りつぶすよう指示されたりしたということです。

これについて、男性の弁護士は「拘束されている容疑者が、弁護士と自由にやり取りすることを保障した接見交通権や秘密交通権を侵害し違法だ」として、神奈川県に350万円の賠償を求めて提訴していました。

一方で、県警側は「法律上は信書にあたるのでチェックすることは認められている」などと主張していました。

3日の判決で、横浜地方裁判所の波多江真史裁判長は「ノートは、容疑者が弁護士にさまざまな情報を伝えて助言を受けるために役立つものだ。必要性がないのに警察官が内容をチェックしたり、黒く塗りつぶさせたりしたのは、容疑者に保障された接見交通権などを侵害していて違法だ」と指摘し、県に25万円の賠償を命じました。

裁判を起こした生江富広弁護士は、「容疑者の権利を侵害した当時の警察の対応について、違法だという司法判断が出て良かった。警察などの捜査機関は、判決をしっかりと受け止めて同様のことが起きないよう努めてほしい」と話していました。

一方、神奈川県警察本部の荻原英人監察官室長は、「こちらの主張が認められず残念です。今後の対応については判決内容を十分に検討し、関係部署と協議のうえ、適切に対応します」とコメントしています。

#法律(刑事訴訟法・接見交通権・ノート)