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沖縄に配備されているアメリ海兵隊のMV22オスプレイの日本国内での運用について、日米両政府は、平成24年、低空飛行訓練はおよそ150メートル以上の高度で行うことなどで合意しました。

一方で、防衛省によりますと、オスプレイパイロットは、定期的におよそ60メートルの高度で飛行する訓練が義務づけられていて、これまで在日アメリカ軍はこの訓練を海外で行っていましたが、日本国内で行えるよう高度の引き下げを求めていました。

そして、日米双方の実務者による「日米合同委員会」で、これまでより低いおよそ60メートルから150メートルの高度で、今月10日以降、オスプレイの飛行訓練を行うことで新たに合意しました。

対象区域は、住宅地などの上空を避けた山岳地帯で、沖縄県内ではこの高度での訓練は行わないとしています。

防衛省は「災害を含む緊急事態に捜索や救難活動を行う際、要救助者を上空から発見などするために必要不可欠な訓練だ。安全対策は徹底する」としています。

#日米合同委員会(オスプレイ・およそ60メートルから150メートルの高度)

「報告書は科学的に正しい」

Q. 処理水の放出については、韓国の国内や中国政府など、日本の近隣諸国から懸念の声が上がっています。例えば中国は、報告書にすべての専門家の意見が反映されていないと述べています。こうした声をどう受け止めていますか。

A. まず第一に、私は常に日本や他国などで出されているすべての見解や懸念、そして批判を非常に真剣に受け止めていると申し上げてきました。これは重要な問題であり、IAEAとして耳を傾け、真摯に受け止めなければならないと思いますし、真摯(しんし)に受け止めてきました。

そして、この問題に関して出された見解や疑問は、今回のIAEAの包括的な報告書で十分に扱われています。

報告書に反映されていないという指摘について、一つはっきりさせておきたいことがあります。

これはIAEAの報告書です。投票や合意によって承認される報告書ではありません。

これは科学的な技術報告書であり、私はその内容を全面的に支えます。

この報告書の作成にあたったタスクフォースは、IAEAの独立した国際公務員の専門家で構成されており、この報告書の科学的な正確さと信頼性を強化するために、国際的な専門家のグループにも助言を依頼することにしました。

ある意見や考えが反映されていないという指摘が出ていることは承知していますが、それは私には伝えられていません。その真相は別として、この報告書は科学的に正しいです。

そして、私はこれを全面的に支えます。

Q. 日本では処理水の放出についてさまざまな意見があります。IAEAの役割の範囲外であることは承知していますが、その正当性をどのように考えていますか?

A. 懸念の声があるのは当然だと思います。

繰り返しますが、私たちは寛容さと忍耐を持たなければならないと思います。聞く耳を持つことです。批判的な声があることは、予想外でも驚くようなことでもありません。

申し上げたように、IAEAは、商業的な利害関係や政治的な利害関係を持たず、原子力の安全確保を使命とする者として中立の声をとどけることで、役立てると信じています。

その意味で、私は批判的な声を理解していますし、現地の関係者や人々に伝えたように、私は今後も福島に戻り、対話し、必要に応じて調整するつもりです。

「漁業者との会談は重要で意義深かった」

Q. 風評被害と12年間向き合ってきた地元の漁業者たちの懸念についてはどう受け止めていますか?

A. 私は漁業者に会いました。11人の市町村長にも会いました。

私にとっては非常に心を動かされ、重要で、意義深いものでした。なぜなら、彼らは最前線にいる人たちだからです。日本国民全体が風評被害を受ける中でも、最も苦しんだ人たちです。

しかし、それでも地元にとどまったのです。だから、私は敬意を払って話をしました。

商工会議所や漁業組合の代表と話をする機会もありました。もちろん、彼らの話に耳を傾けることは私の義務でした。生活と生計が漁業などで成り立っているからです。

風評被害は、非常に大きなものになるかもしれません。私が信じているのは、私たちが行った仕事は、魔法のようなものではないということです。私は彼らに会ったとき、このような表現を使いました。

ただ、報告書によって、輸入規制のような、いまも残る障壁は、科学的な根拠を失い、このすばらしい産業の評判を回復させ、その地位を取り戻すことになります。

IAEAが、処理水の放出は、環境や魚、水質、堆積物に害を与えない方法で行われていると言うなかで、もし、福島からの魚を輸入規制するなら、科学的な、あるいは商業的な理由以外で行われていることが明らかです。

輸入規制をする人たちに、私からするささやかな提案は、包括的な評価を行っているIAEAの報告書を読んでほしいというものです。

そしてIAEAが現地に駐在し続けることはもう一つの重要な要素です。

もちろん、こうした希望や願望を表明しても、世論や市場、消費者の意見は違うかもしれません。それはわかりません。私の専門分野ではないからです。

私は漁業組合や商工会議所の助けになるし、対話を続けます。福島にも戻ってきます。

私の考えはIAEAがここにとどまるということです。単に計画を評価し、離れるのではなく、計画どおりに進むよう、ここにとどまるのです。

Q. 処理水の放出が終わるまで、IAEAは福島に居続けるとのことですが、福島に関わり続ける理由は何ですか?

A. IAEAは福島で2011年3月から活動しています。私たちが今、話していることとは別に、廃炉作業があります。

安倍晋三元首相と、そして岸田首相と初めて話をしたときの私の哲学は、まさに、始まる前も、その最中も、そしてその後も、というものでした。

最初のお話は、日本政府の基本方針を評価してくださいというものでした。しかし、私はもっと違うことはどうかと言いました。首相が言うように、政府の基本方針を評価し、そして、さらに、IAEAが残って、40年ほどかかるこの計画の実施について評価するのはどうでしょう。これは長期的な取り組みです。

そこで、先ほどの質問に戻ります。

私たちは、国際社会が何が起きているかを継続的に見ているという信頼を与えているのです。リアルタイムでの監視、継続的な評価、恒常的なIAEAの駐在といった、ほかでは見られない画期的な方法を導入することになります。

こうした追加的な対策で、一連の独特な対策をまとめようとしているのです。ここで起きている異例な状況にふさわしい対策です。

「またすぐ福島に戻って話を続けたい」

Q. 今回の福島訪問はいかがでしたか?

A. そうですね、重要な局面を迎えているという意味でも来てよかったです。

地元の人たちとの対話はとても重要で、必要不可欠なことでした。そして、彼らがそれを高く評価してくれていたらうれしいです。

簡単な話し合いではありませんでしたが、とても正直に話せたと思っています。

いつでもどんな疑問や不安でも私に伝えてもらいたい。
私は彼らに、政府に話に行く必要はないといいました。
不安や疑念があれば、すぐに私たちに連絡してくださいと伝えました。

オープンであることは、信頼性の基本だと思います。またすぐに福島に戻って、話を続けたいと思います。

「慎重に、非常に厳しく審査している」

Q. 報告書の話に戻ります。報告書には「処理水の放出は日本政府が決定することであり、この報告書はその方針を推奨するものでも承認するものでもない」と書かれていますが、これについて説明してもらえますか?

A. はい、推奨ではありません。

日本政府は私たちのところに「処理水の扱いをどうしたらいいか」とは聞きに来ませんでした。日本政府は、これまでのやり方に従って基本方針を持っていました。そして、基本方針を評価してくださいと言われ、評価したのです。

承認ではなく、政治的によいか悪いかを判断するというゲームには参加していないからです。単純に、安全基準を適用して、基準にどう従っているかに基づき、評価を行ったのです。

さまざまな観点から、われわれは日本政府の取り組みそのものを調査してきました。原子力規制庁がどのようにチェックしているかを調べました。福島第一原発事故のあとに作られた原子力規制庁です。

これまで行われてきたことを慎重に、そして非常に厳しく審査しているのです。

Q. 政府が海洋放出を行った場合、東京電力が計画通りに実行できるとは限りません。何らかのトラブルや人為的なミスが発生する可能性があります。緊急事態が発生した時、IAEAとしてどのように対応しますか。日本政府に放出をやめるように伝えますか?

A. 必要であれば、もちろんそうします。

報告書を読んだらわかると思いますが、処理水の放出をどのように実施していくかという部分があります。つまり、私たちは定期的に訪れ、IAEAの研究施設だけでサンプリングを行うのではなく、世界の優れた研究所のネットワークにサンプルを送るという、非常に洗練された検査のシステムを導入します。

そのため、もし異常などがあれば、すぐに日本政府に注意喚起し、必要であれば対策を勧告することになります。

Q. 実際に処理水を放出する際に、国や東京電力にはどのような姿勢が求められますか。

A. そうですね、私の印象では、日本政府も東電も事態の深刻さを認識していると思います。

IAEAとしての立場から望むことは、これまでと同じです。IAEAの意見に耳を傾け、私たちと関わり続け、私たちが必要だとする活動を許可することです。それが変わるような兆候はみられません。

私は岸田首相にも会いました。岸田首相は政府、外務大臣東京電力の社長などの全面的な関与を約束してくれました。私はそれ以上のことは望めないと思います。日本の皆さんといつでも連絡をとれると思っています。

万が一、何か問題があったら…そうならないことを祈りますが、準備はしておかなければなりません。

「韓国でも日本と同じように説明」

Q. 日本の次は韓国に行くと聞いています。またクック諸島ニュージーランドを訪問するという報道もありました。諸外国には処理水についてどのような説明をしますか?

A. 同じように説明します。

私たちの姿勢や意向も含め、どのように報告書をまとめたかを理解してもらうことがとても重要だと思います。

韓国でも意見はさまざまですが、日本でも批判的な声はあります。ただ、韓国の場合、外国に関する問題なのでトーンや感情、おそらくアプローチも異なる特徴があります。だからこそ、私はここにいるのだと思います。

私は日本を代表してやっているのではありません。私が責任者である原子力安全基準のためにやっているのです。私の義務だと思っています。

私は、専門家がまとめた報告書を出して訪日を終えることもできました。

しかし、責任を行使し、批判的な声などと向き合うことが重要だと思いました。できればそうした不安を払拭(ふっしょく)することが大事だと思いますが、簡単なことではないことは承知しています。

私はこれから、韓国政府や韓国のもっと批判的な野党とも会うことになるでしょう。しかし、私は外交官として、人生における唯一の方法は対話、対話、対話、そして説明、説明、説明だと信じています。

ザポリージャ原発「非常に心配している」

Q. ウクライナザポリージャ原子力発電所について、教えてください。ウクライナのゼレンスキー大統領は、ロシアが原発に爆発物のようなものを設置したと発言しています。原発の現状と安全性についてどう見ていますか?

A. もちろん、私たちは現地の状況を非常に心配しています。

私はザポリージャ原発を3回訪問しています。いま、ウクライナ軍が反転攻勢を行っているという状況で、ザポリージャ原発は戦争の最前線に位置し、極めてぜい弱な状況に置かれています。

現地に私たちの検査官がいて、IAEAが現地で常駐しているということは国際社会にとって極めて重要な財産です。検査官は現地で寝泊まりし、働いています。リアルタイムで現地の情報を入手することができます。

ここ数日、いくつか声明があり、もう過ぎ去りましたが、恐ろしいことが起きるという特定の日に言及する発言もありました。こうした状況には慣れています。IAEAの専門家は常にチェックしています。

伝えられたような爆発物は確認されていませんが、しかし、私たちは気を緩めてはいません。いつ何が起きてもおかしくないことを知っています。

ですから、福島の処理水とは異なり、評価は毎日、時間ごとに行われています。分刻みで何が起きているのかを把握し、更新しています。

繰り返しになりますが、非常に心配しています。IAEAが現地に駐在することで、原発事故を回避する建設的な役割を果たしたいのです。

Q. ザポリージャ原発では、今日まで、何度か外部からの電力供給が遮断されています。現在の状況はどの程度危険なのでしょうか。

A. 状況は非常に不安定です。爆撃や砲撃、無人機などによる攻撃以外にも、原発の安全性に影響を及ぼし、大惨事につながりかねない極めて危険な状況があります。

例えば、福島第一原発で起こった電源喪失です。外部電源が失われると、冷却機能が失われます。

原発は330キロワットの電線、たった1つで稼働しています。これまでに7回の電源喪失がありました。そのたびに非常用ディーゼル発電機を使って冷却していました。いかにぜい弱かがわかるかと思います。

福島第一原発の事故の例をあげると、こうした発電機が作動し、ある時点で妨げられ、動かなくなりました。

福島第一原発の事故と同じではありませんが、こうした事態の連鎖が事故につながるという論理を説明するために言っています。極めて不安定で、極めてぜい弱な状況であり、戦争が終わるまで続くでしょう。

ザポリージャ原発は恐怖を抱かせる象徴に」

Q. 原発が今回の戦争で「核の盾」として使われてきていることをどう受け止めていますか?

A. あなたの質問に答えることは推測が含まれるので、踏み込んだことは言えません。

一つ言えることは、戦争が続くにつれ、ザポリージャ原発原子力発電所以上の存在になったということです。国際社会が注目し、想像力をかき立て、恐怖を抱かせる象徴になったのです。

誰も新たな原発事故が起きることを望んでいません。もし起きれば、過去の2つの事故とは大きく異なります。

チョルノービリ原発事故では、ソビエトの意思決定システムが非常に不透明であったことが明らかになりました。

福島の原発事故の場合は地震津波などが原因です。

もしザポリージャ原発で事故が起きたら、私たちは誰のせいにするのでしょう?
自分たちを責めるしかありません。作為的な事故になるからです。

誰かが何かをしたために起こることで、他の人たちはそれを避けることも防ぐこともできなかったことになります。

好むと好まざるとにかかわらず、実際に戦争が起きていて、原発があります。意図的であろうとなかろうと、あるいは無意識であろうとなかろうと、原発は双方に利用されます。

だから、私たちがすべきことは、原発を守るための現実的で実行可能な代替案を提示することです。

なぜ原発から避難させないのかと言う人もいます。そうしたいです。

私は保護区域を作ろうとしていました。しかし、反転攻勢が始まり、軍隊の指揮官は、自分が行くことのできない領土があることを納得しません。決して受け入れません。

私の限界は現実の限界なのです。しかし、重要なのは、主張し続けることを決して止めないことです。そして、少しの善意で実現可能な措置を打ち出すことです。

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