北朝鮮 “「火星18型」発射実験 成功”と発表 #nhk_news https://t.co/WtvZm7uN68
— NHKニュース (@nhk_news) July 12, 2023
アメリカが日本や韓国との安全保障協力を強化していることなどへの対抗措置だとしています。
13日付けの北朝鮮の朝鮮労働党機関紙「労働新聞」は、キム・ジョンウン(金正恩)総書記の立ち会いのもと、従来の液体燃料式よりも迅速に発射できる、固体燃料式の新型ICBM「火星18型」の発射実験に12日成功したと伝えました。
「火星18型」の発射実験は、ことし4月以来、2回目です。
ミサイルは最高高度6648.4キロまで上昇して、1001.2キロの距離を74分51秒かけて飛行し、日本海の目標水域に正確に着弾したとしていて、最高高度や飛行距離、それに飛行時間はいずれも「新記録」だと強調しています。
また、3段式の「火星18型」は、前回の発射実験と同じく、1段目は通常の角度で、2段目と3段目が通常より角度をつけた「ロフテッド軌道」で飛行するよう設定され、技術的な信頼性などを再確認したとしています。
さらに、今回の発射実験については、アメリカが日本や韓国との安全保障協力を強化していることなどへの対抗措置だとしていて、キム総書記は「アメリカと南がわが国への敵視政策の恥ずべき敗北を認めるまで、より強力な軍事的攻勢を続ける」と述べ、米韓両国への対決姿勢を鮮明にしました。
労働新聞には発射実験に関連した写真が
13日付けの北朝鮮の朝鮮労働党機関紙「労働新聞」には、1面から2面にわたって「火星18型」の発射実験に関連した写真17枚が掲載されています。
公開された写真からは「火星18型」が片側9輪の移動式発射台から打ち上げられた様子が確認できます。
また、白と黒の市松模様のミサイルから噴き出す炎がスカートのように広がっていて、固体燃料式の特徴を示していることが分かります。
このほか3段式のミサイルが分離されていく様子や宇宙空間から撮影されたとみられる地球の写真が掲載されています。
また、キム・ジョンウン総書記がリ・ソルジュ(李雪主)夫人とともに発射を見守る様子が確認できる一方で、前回、4月の発射の際に同席していた、娘や妹のキム・ヨジョン(金与正)氏の姿は確認できません。
朝鮮中央テレビ「火星18型」の映像を放送
北朝鮮国営の朝鮮中央テレビは、キム・ジョンウン総書記の立ち会いのもと、従来の液体燃料式よりも迅速に発射できる、固体燃料式の新型ICBM=大陸間弾道ミサイル級の「火星18型」の2回目の発射実験を、12日に行った際の映像を13日放送しました。
映像では片側9輪の迷彩色の移動式発射台に搭載された「火星18型」が広場のような場所に運ばれ、垂直に立ち上げられたあと、発射管からミサイルが飛び出し、炎を噴き出しながら上昇する様子が映し出されています。
また、ガスなどの圧力によって射出されたあと空中で点火する「コールド・ランチ」と呼ばれる技術を使って発射され、上昇するミサイルから炎がスカートのように広がり、大量の白煙が出る、固体燃料式の特徴が示されています。
キム総書記は、アメリカに勝利したと位置づける朝鮮戦争の休戦協定の締結から今月27日で70年となるのを前に、新たな戦略兵器システムの実験が大成功したと強調していてアメリカへの対決姿勢を鮮明にするねらいがあるとみられます。
「火星18型」とは
「火星18型」は、北朝鮮にとって初めての固体燃料式の新型ICBM=大陸間弾道ミサイル級の弾道ミサイルで、従来の液体燃料式より迅速な発射が可能となり、奇襲能力が一段と高まるとされています。
北朝鮮は去年12月に北西部トンチャンリ(東倉里)にある「ソヘ(西海)衛星発射場」で、大出力の固体燃料エンジンの燃焼実験を行ったのに続いて、ことし2月、朝鮮人民軍の創設75年にあわせた軍事パレードの最後に登場させる形で、片側9輪の移動式発射台に搭載された「火星18型」を公開しました。
そして4月には、首都ピョンヤン近郊からICBM級の弾道ミサイル1発を発射し、北朝鮮は3段式の「火星18型」の初めての発射実験に成功したと発表。
「戦争抑止力の使命を遂行する戦略兵器の主力手段」としての性能や信頼性が確認されたと強調しました。
一方、韓国国防省は「火星18型」について「開発は中間段階で、完成に至るには、さらなる時間が必要な水準だ」とする見方を示し、韓国の専門家からは、北朝鮮が今後、発射実験を繰り返して性能の向上を図る可能性があるという指摘が出ていました。
国連安保理の緊急会合 14日開催へ
国連安全保障理事会の7月の議長国イギリスは、日本やアメリカなどの要請に基づいて対応を協議する緊急会合を日本時間の14日午前、開催すると明らかにしました。
また国連のグテーレス事務総長は12日に「強く非難する」とする声明を出しました。この中でグテーレス事務総長は北朝鮮に対し「国連安全保障理事会の決議のもとで、国際的な義務を完全に順守するよう改めて求める」とした上で、朝鮮半島の完全な非核化に向けて関係国との対話を再開するよう呼びかけました。
松野官房長官は、午前の記者会見で「きのう発射された弾道ミサイルの種類は、ことし4月13日に発射された 新型の3段式、固体燃料推進方式のICBM級弾道ミサイルと同型のものと推定している。液体燃料推進方式に比べて保管や取り扱いが容易で、即時の発射などの観点で優位にあるとされているものだ」と指摘しました。
その上で「北朝鮮はICBM級の弾道ミサイル発射を繰り返し強行してきており、兵器としてのICBMの実現を追求していると見られる。こうした行動はわが国、地域、国際社会の平和と安全を脅かすもので断じて容認できない。引き続きアメリカや韓国などと緊密に連携しながら、必要な情報の収集・分析、警戒監視に全力をあげ、平和と安全の確保に万全を期していく」と述べました。
また松野官房長官は常任理事国の中国やロシアにより、安保理で一致した対応がとれていないことについて「北朝鮮によるたび重なる安保理決議違反に対して行動できていないことは大変遺憾だ。ほかの理事国などと緊密に連携しつつ、安保理が国際平和や安全の維持という本来の責任を果たせるよう努力していく」と述べました。
北朝鮮の国営テレビ「火星18型」発射実験の映像を放送 #nhk_news https://t.co/WtvZm7uN68
— NHKニュース (@nhk_news) July 13, 2023
13日付けの北朝鮮の朝鮮労働党機関紙「労働新聞」は、キム・ジョンウン(金正恩)総書記の立ち会いのもと、従来の液体燃料式よりも迅速に発射できる、固体燃料式の新型ICBM「火星18型」の発射実験に12日成功したと伝えました。
「火星18型」の発射実験は、ことし4月以来、2回目です。ミサイルは最高高度6648.4キロまで上昇して、1001.2キロの距離を74分51秒かけて飛行し、日本海の目標水域に正確に着弾したとしていて、最高高度や飛行距離、それに飛行時間はいずれも「新記録」だと強調しています。
また、3段式の「火星18型」は、前回の発射実験と同じく、1段目は通常の角度で、2段目と3段目が通常より角度をつけた「ロフテッド軌道」で飛行するよう設定され、技術的な信頼性などを再確認したとしています。
さらに、今回の発射実験については、アメリカが日本や韓国との安全保障協力を強化していることなどへの対抗措置だとしていて、キム総書記は「アメリカと南がわが国への敵視政策の恥ずべき敗北を認めるまで、より強力な軍事的攻勢を続ける」と述べ、米韓両国への対決姿勢を鮮明にしました。
労働新聞には発射実験に関連した写真が
13日付けの北朝鮮の朝鮮労働党機関紙「労働新聞」には、1面から2面にわたって「火星18型」の発射実験に関連した写真17枚が掲載されています。
公開された写真からは「火星18型」が片側9輪の移動式発射台から打ち上げられた様子が確認できます。
また、白と黒の市松模様のミサイルから噴き出す炎がスカートのように広がっていて、固体燃料式の特徴を示していることが分かります。
このほか3段式のミサイルが分離されていく様子や宇宙空間から撮影されたとみられる地球の写真が掲載されています。
また、キム・ジョンウン総書記がリ・ソルジュ(李雪主)夫人とともに発射を見守る様子が確認できる一方で、前回、4月の発射の際に同席していた、娘や妹のキム・ヨジョン(金与正)氏の姿は確認できません。
朝鮮中央テレビ「火星18型」の映像を放送
北朝鮮国営の朝鮮中央テレビは、キム・ジョンウン総書記の立ち会いのもと、従来の液体燃料式よりも迅速に発射できる、固体燃料式の新型ICBM=大陸間弾道ミサイル級の「火星18型」の2回目の発射実験を、12日に行った際の映像を13日放送しました。
映像では片側9輪の迷彩色の移動式発射台に搭載された「火星18型」が広場のような場所に運ばれ、垂直に立ち上げられたあと、発射管からミサイルが飛び出し、炎を噴き出しながら上昇する様子が映し出されています。
また、ガスなどの圧力によって射出されたあと空中で点火する「コールド・ランチ」と呼ばれる技術を使って発射され、上昇するミサイルから炎がスカートのように広がり、大量の白煙が出る、固体燃料式の特徴が示されています。
キム総書記は、アメリカに勝利したと位置づける朝鮮戦争の休戦協定の締結から今月27日で70年となるのを前に、新たな戦略兵器システムの実験が大成功したと強調していてアメリカへの対決姿勢を鮮明にするねらいがあるとみられます。
「火星18型」とは
「火星18型」は、北朝鮮にとって初めての固体燃料式の新型ICBM=大陸間弾道ミサイル級の弾道ミサイルで、従来の液体燃料式より迅速な発射が可能となり、奇襲能力が一段と高まるとされています。
北朝鮮は去年12月に北西部トンチャンリ(東倉里)にある「ソヘ(西海)衛星発射場」で、大出力の固体燃料エンジンの燃焼実験を行ったのに続いて、ことし2月、朝鮮人民軍の創設75年にあわせた軍事パレードの最後に登場させる形で、片側9輪の移動式発射台に搭載された「火星18型」を公開しました。
そして4月には、首都ピョンヤン近郊からICBM級の弾道ミサイル1発を発射し、北朝鮮は3段式の「火星18型」の初めての発射実験に成功したと発表。
「戦争抑止力の使命を遂行する戦略兵器の主力手段」としての性能や信頼性が確認されたと強調しました。
一方、韓国国防省は「火星18型」について「開発は中間段階で、完成に至るには、さらなる時間が必要な水準だ」とする見方を示し、韓国の専門家からは、北朝鮮が今後、発射実験を繰り返して性能の向上を図る可能性があるという指摘が出ていました。
国連安保理の緊急会合 14日開催へ
国連安全保障理事会の7月の議長国イギリスは、日本やアメリカなどの要請に基づいて対応を協議する緊急会合を日本時間の14日午前、開催すると明らかにしました。
また国連のグテーレス事務総長は12日に「強く非難する」とする声明を出しました。この中でグテーレス事務総長は北朝鮮に対し「国連安全保障理事会の決議のもとで、国際的な義務を完全に順守するよう改めて求める」とした上で、朝鮮半島の完全な非核化に向けて関係国との対話を再開するよう呼びかけました。
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