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食事をしながら今日から始まった朝ドラ、戦後に一世を風靡した歌手笠置(かさぎ)シズ子をモデルにした『ブギウギ』を観る。

夕食は鶏団子スープ、鮭、漬物(野沢菜)、豆ごはん。

シャインマスカット

「いま飲食業界を襲っているコスト高は、これまでにないものです。いままでコストが上がるといえば、だいたい『食材費』と『人件費』(両者をあわせて『FLコスト』と呼ぶ)のいずれか片方が上がることでした。その場合、企業は両者のバランスを調整することでしのげた。しかし今回は、両方が一気に上がるという空前の事態です。

そんな厳しい状況のなか、マックがやったのが、3度にわけた『小分けの値上げ』です。少しずつソッと値上げをする。この手法によって、消費者が値上げにイエスなのかノーなのか、あるいは、より微妙で複雑な気持ちなのか、その機微を丁寧に見つめていました。

マックは、あれだけの大企業なのに非常によく顧客動向を把握している。客数などの基本的なデータはもちろん、どの商品がカニバる(食い合う)のかを精査するなどキメ細かいんです」

データによって消費者の気持ちを丹念に観察したら、つぎはキャンペーンや新商品によって、顧客と「コミュニケーション」をとっていく。永田氏がつづける。

「値上げのときに新商品キャンペーンを打つという手法は常道ですが、マックはこれを『ネガティブな情報をポジティブな情報で打ち消す』ものとしてうまく展開します。この夏、『ホワイトチョコストロベリーフラッペ』という、見た目がオシャレで、SNSで『バエる』『バズる』タイプの商品を出しました。キャッチーな商品を投入し、消費者に『店に行きたい』と思わせ、値上げした環境でも客足を途絶えさせない工夫をしている」

じつはマックは、商品の値づけについて、「トラウマ」ともいうべき経験をしている。同社の関係者が明かす。

「'10年代の前半、マックはディスカウントキャンペーンを頻繁におこなった結果、キャンペーン以外の時期に客足を減らしました。それで'13年に『100円マック』シリーズを値上げしたら、安値に慣れた消費者にソッポを向かれてしまった。

当時は、マックらしからぬヘルシー路線のバーガーを出すなど、商品開発も迷走気味でした。消費者の声を聞けず、自社の価値を見失っていたように思います。

この状況を'15年にマーケティングの責任者に就任した足立光氏が大きく変えた。まずレギュラー品の安売りをやめた。そのうえで顧客の声をよく聞き、商品開発においても『背徳感』というマックの根本的な価値を重視して取り入れ、ビッグマックより大きい『グランドビッグマック』など高価格の商品を開発して消費者の心をつかんだ。

自社の価値はどこにあるのかを知るために顧客の表情を丁寧に観察し、その価値が値段に見合うものであることを商品やプロモーションできちんと提示していけば、値上げを乗り切れる……いま値上げと戦っているマックも、当時の精神の延長線上にいると思います」

そこにDX=デジタル化の力も加わる。スマホから注文・支払いすることで、ほぼ列に並ばずに商品を受け取れる「モバイルオーダー」は、利用者数が右肩上がり。オーダー業務のための人件費を抑えるのに役立っていると見られる。値上げが利益につながりやすい体制づくりができている。

「マックのFLコストが三十数%なのに対して、モスは人件費を含まない原価率だけで55%くらいに達している。かつては45~46%程度だったから、ものすごい上がり幅です。モスはマックに比べて高級路線で、丁寧に店舗で調理するので、人件費も圧縮しづらい。こうした点が裏目に出たといえます。

しかも世間では、競合となるような高級路線の店が増えている。変化を前にモスが手をこまねいているあいだに、同社は『高くも安くもない中途半端なポジション』となってしまい、来店動機を減じてしまいました」

餃子の王将は、昨年5月、11月と2度、値上げをしているが、今年8月は客数が前年同月比で108・8%という業績を叩き出した。1ヵ月あたりの店舗売り上げも過去最高である。生ビールの割引や、店舗で使っている皿のプレゼントキャンペーンも功を奏しているが、それ以上に、「顧客の愛」を集める独特の経営スタイルの影響が大きいようだ。

餃子の王将は教育に力を入れているので、職人さんのスキルが高く、味も良い。人が中心の店舗づくりをしていて、他社がDXによって店舗をスッキリ均一化させていく方向とは正反対です。

だからこそ、店舗ごとに『個性』が出る。レギュラー商品のクオリティは維持しつつも、店舗ごとに店長のオリジナルメニューがあったり、味が微妙に違うメニューがあったり……。『おれはあの店舗が好き』というファンもいる。こうした『個性ゆえに愛される力』が強い企業は、お客さんが離れにくく、値上げにも強い」(永田氏)

「値上げのしかたがうまいと思ったのは、セブン-イレブンのコーヒーです。昨年7月に100円のレギュラーコーヒーを110円に値上げするのに合わせて、コーヒーの『濃さ』を3段階で選べるしくみを導入したんです。

たしかに、朝は目を覚ましたいから濃いコーヒーを飲みたいが、昼や夜は眠れなくなるから軽めのコーヒーを飲みたいという方は多いでしょう。そのニーズに応えたのは画期的でした。結果、セブンのコーヒーの売り上げは維持されている。

値上げをするときには、同時にお客さんのニーズをすくいあげ、商品に新たな価値を加える工夫をすることで、客離れを防げるのです」

ほかにもセブンは、プライベートブランドを低価格帯から順に「セブン・ザ・プライス」「セブンプレミアム」「セブンプレミアムゴールド」という3層にすることで、多様な客層に対応する工夫をしている。

「私はこれを『3階建てカテゴリー』と呼んでいます。こうした『価格の縦軸』を設定したうえで、価格帯のあいだで『品揃えのバランス』を調整していくことは、値上げにおいても非常に重要。高価格帯では値上げをするけれど、低価格帯は値段を維持するといったやり方ですね。セブンはそれなりにやっていますが、まだまだバランスは改善できると思う」(本多氏)

じつは、この「品揃えのバランス」に関してうまくやっているのが、ユニクロを展開するファーストリテイリングだ。

高価格帯のユニクロでは1000円単位で大胆に価格を上げるが、若年層向けの低価格帯ブランドGUでは数百円単位の小幅な値上げにとどめるという手法でバランスをとっている。

#値上げ(成功・マック/王将/コメダ/セブン/ユニクロ

加藤秀俊さんは1930年、東京生まれで一橋大学に在学中、哲学者の鶴見俊輔さんらが立ち上げた研究会に参加して評論活動を行いました。

卒業後、京都大学で助手をしていた26歳の時に戦後の日本文化の担い手はサラリーマンなど社会の中間層だとする「中間文化論」を発表し、注目を集めました。

フィールドワークを通した徹底的な現場主義と政治や社会、歴史・文化に至るまでわかりやすく論じる文章が特徴で「整理学」や「取材学」「独学のすすめ」など多数の著書を発表しました。

また、学習院大学の教授などを歴任したほか国際交流基金日本語国際センターの所長も務めました。

著書を多数出版した中央公論新社によりますと、加藤さんは先月20日の夜、都内の病院で病気のため93歳で亡くなったということです。

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#食事#おやつ