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その男性は疲れ切った様子で、マスナ国境検問所のレバノン側に立っていた。シリアに背を向け、ベイルートからダマスカスへ向かう起伏の多い道に並ぶ車の列を見渡している。その男性はシーア派ムスリムで、家族と共にダマスカスの自宅を離れた。数日前、アサド前大統領がスンニ派ムスリムの進軍を受けて国外に脱出したため、いずれはシーア派コミュニティが迫害されるのではないかと恐れたからだ。

報復を恐れて匿名を条件に取材に応じた男性は、「カオスだった。街中は武器を持った子どもたちで溢れ、安全ではなかった」と語った。

50年以上続いたアサド家の支配が終わり、国際的な関心は帰国を検討する数百万人のシリア難民に向けられている。しかし、新生シリアを快適に感じている人ばかりではない。

反体制派の中心となったスンニ派のシャーム解放機構(HTS)は、宗教的少数派の保護を約束したが、12月8日に反体制派がアサド政権を崩壊させた後にシーア派ムスリムを中心に数万人がレバノンに逃れたと、ロイターがレバノン当局高官の話しとして報じている。

14年近く続くシリア内戦は、宗派間の対立を深めた。少数派のアラウィ派であるアサド氏は、スンニ派主体の反体制派と戦うため、レバノンイラク、イランのシーア派武装勢力の支援を受けた。

HTSはかつてアルカイダに属していたが、2016年に関係を断った。指導者ジャウラニ氏は、何年もかけてHTSを穏健派として見せようとしている。

アサド体制の崩壊を歓迎する多くのシリア住民が、13日の礼拝後に街に出てダンスや歌を楽しむ一方で、沈黙し将来を不安視する人々もいる。

内戦前のシリアの人口は2300万人で、その約1割がシーア派だ。ロイターの報道では、直接またはソーシャルメディアで脅迫を受けてダマスカスを逃れたシーア派住民もいる。

マスナ検問所にいた他のシリア人たちは、内戦を経て経済や公共サービスが悲惨な状態にあるため国を去ると語った。世界銀行は、シリアの国内総生産(GDP)が2010年から2020年にかけて半分以下に落ち込んだと報告している。

現在、内戦で数十万人が命を落とし、約1200万人が避難民となり、1670万人が支援なしでは生活できない状況だ。学校や病院は破壊され、国土は紛争と気候変動で荒廃している。

<「根無し草のような生活には慣れている」>

国境で移動の足を探していたマジェド・マジンコさん(31)は、15年ぶりにダマスカス郊外の田園地帯にある自宅に戻るところだと語った。

だが、肉体労働者として働くマジンコさんには経済的な不安もある。帰国に備えて用意した貯金は200ドル(約3万1500円)。仕事が見つからなければ、いつまでもつか自信はない。

「国のトップがアサド氏だろうと誰だろうと関係ない」とマジンコさん。「自分はただ生きて、安心して眠りたいだけだ。やっかいごとはもうまっぴらだ」

蓄えが尽きる前に仕事が見つからなければレバノンに戻るつもりだ、とマジンコさんは言う。

「根無し草のような生活には慣れているよ」

ハサン・ナワスさん(19)もやはり移動の足を探していた。ナワスさんの隣に立っていた友人は、荷物を持ったまま走り去った運転手に怒っていた。

しかし、ナワスさん自身は気にしていない様子だ。初めて祖国に戻るという子供の頃からの夢が叶おうとしている。

レバノン生まれのナワスさんは長年、ダマスカスのウマイヤド・モスクでの礼拝を夢見てきたが、ついにその夢が叶いそうだと言う。

ダマスカスに着いたら、両親や兄弟と共に暮らす予定で、夢を一つ達成したら、次の夢に向けてしっかりと目標を定めるつもりだ。

「ダマスカスで家具店を開くつもりだ」と言い、ナワスさんは自宅方面に行きそうなタクシーに駆け寄った。興奮のあまり、失った荷物のことはすっかり忘れている。

反対方向から来るシリア出身の2児の母、サハール・アサドさん(23)は、既に多くの混乱を経験してきた。

内戦中にシリアを離れていたアサドさんは、7カ月前、イスラエルと親イラン民兵組織ヒズボラの武力衝突を避けるため、ベイルート南部の新居から避難し、ダマスカスに戻った。

「ようやくレバノンでの紛争も落ち着いてきた。この子どもたちを学校に戻さないと」とアサドさんは言う。シリアの方を指差し、「向こうには学校がないから」と続けた。
夫のことも心配だ。夫はアサド政権軍に徴兵されるよりはましだと考え、空爆が続くベイルートに留まった。アサドさん一家は、当面シリアに戻る予定はない。

「当分は様子見だ」

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しかし、多くのシリア人はアル・シャラア氏を信じていない。

今月アサド政権が崩壊したシリアで暫定政権を発足させた「シリア解放機構」のジャウラニ指導者は、旧政権に対して欧米などが科している制裁が経済の立て直しを難しくしているとして、制裁の解除を訴えました。

シリアでは独裁的なアサド政権が崩壊し、「シリア解放機構」が主導する暫定政権が発足し、18日には首都ダマスカスの空港で国内線の運航が再開されるなど、人々の生活は徐々に日常を取り戻しています。

一方で、長年続いた内戦で疲弊した経済をどう立て直すかが大きな課題となっています。

こうした中、「シリア解放機構」のジャウラニ指導者はイギリスの公共放送BBCのインタビューに応じ、「シリアは戦争で疲弊しており、近隣諸国や西側諸国にとっての脅威ではない」と強調しました。

そして、欧米などが旧政権に科してきた経済制裁について、「被害者と抑圧してきた側を同じ扱いにすべきではない」として制裁の解除を訴えました。

さらにジャウラニ指導者は、シリア解放機構が国連やアメリカなどからテロ組織に指定されていることについても、「テロ組織だと呼ばれるような罪を犯したことはない」と述べ、シリア解放機構はテロ組織ではないと主張しました。

一方、今回のインタビューはアサド政権が利用してきた大統領宮殿で行われたということで、ジャウラニ指導者としては権威を示したいねらいもあったとみられます。

国連事務総長 イスラエル軍による空爆 即時停止求める

国連のグテーレス事務総長は19日、シリア情勢について記者会見し、「中東は戦火で荒廃しているが、シリアには希望の炎がある。これを消してはならない」と述べ、シリア人主導による政治的な移行プロセスや復興支援に国連として全面的に協力する姿勢を示しました。

一方、イスラエル軍によるシリア国内への大規模な空爆について「シリアの主権と領土保全に対する侵害であり、やめなければならない」と即時停止を求めました。

さらに、イスラエルが「一時的な措置」と主張するシリアとの緩衝地帯への軍の駐留についても「はっきりさせたい。緩衝地帯に国連の平和維持部隊のほかに軍隊は存在すべきでない」と批判しました。

またシリア北部で戦闘が続いていることについても、「過激派組織IS=イスラミックステートは依然としてシリア国内の多くの地域で大きな脅威となっている」と述べ、懸念を示しました。

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米が支援するクルド人主体の組織「シリア民主軍(SDF)」のマズロウム・アブディ司令官は19日、ロイターに対し、トルコとの国境に近いシリア北部でのトルコとの紛争が全面的な停戦に至った場合、支援のために中東各地から来た非シリア系クルド人兵士らが撤退するとの見通しを示した。

アブディ氏の発言は、トルコ国内で非合法化されている武装組織「クルド労働者党」(PKK)のメンバーを含めた非シリア系クルド人兵士がSDF支援のためにシリアに来たことを初めて認めた。トルコや米国などはPKKをテロリスト集団と見なしている。

アブディ氏は「シリアにはこれまでとは違った状況があり、政治的な段階を始めようとしている。シリア人は自分たちで問題を解決し、新しい政権を樹立しなければならない」とし、「トルコ軍および同軍の同盟勢力との間で全面的に停戦した後、この段階に加わる準備を進めている」と言及。その上で「シリアで新たな動きがあるため、私たちの戦闘を支援してくれた兵士たちは誇りを持ってそれぞれの地域に戻る時だ」との認識を示した。

非シリア系クルド人兵士の撤退は、トルコ側の主要な要求の一つとなっている。トルコはSDFを国家安全保障上の脅威と見なし、シリア北部でのSDFに対する新たな軍事作戦を支援している。

アブディ氏は、トルコおよび同国の同盟勢力がトルコ国境に近いシリア北部の町アインアルアラブ(クルド名、コバニ)を攻撃する準備をしている中で、SDFは撤退を提案していることも表明。提案によると、国内治安部隊と「全面的な休戦を条件としてこの地域を監督するために」米軍が駐留することになる。一方で「もしも攻撃があった場合には撃退する準備をしている」とも付け加えた。

シリアではアサド政権が約2週間前に崩壊して以来、内戦がエスカレートしている。トルコおよび同国と組むシリアの武装勢力は今月9日、SDFからシリアの都市マンビジュを奪取した。

トルコ国防省関係者は19日、シリア北部で米国が支援するクルド人主体の組織「シリア民主軍(SDF)」とトルコが停戦合意に達したという米側の発表は誤りだと述べた。

国務省は17日、トルコとの国境に近いマンビジュ周辺での停戦は今週末まで延長されると発表していた。

トルコ政府関係者は匿名を条件に「トルコとしては、いかなるテロ組織との協議もあり得ない。米国の発表は間違いだ」と記者団に述べた。

一方、SDFはトルコが停戦に向けた国際的な努力に反し攻撃を続けていると非難し、戦闘を続ける構えを示した。

シリアのアサド政権が崩壊し、各地で武装勢力による戦闘が勃発する中、米政府は先週、トルコが支援するシリアの元反体制派とSDFの最初の停戦を仲介した。

SDFは過激派組織「イスラム国」(IS)掃討を目指す米主導の連合と協力しているが、トルコはその中核である「クルド人民防衛隊(YPG)」について、国内で非合法化されている武装組織「クルド労働者党」(PKK)の派生組織と見なしている。

トルコ政府高官は、シリア北部への地上作戦を再検討しているかとの質問に、依然としてシリア北部から国境への脅威を感じていると述べた。

複数の関係筋によると、米国とアラブ諸国イスラエルパレスチナ自治区ガザのイスラム組織ハマスの停戦合意に向け、24時間体制で調停を進めている。イスラエル軍は19日も攻撃を続け、医療関係者によるとガザ市などで41人が死亡した。

停戦交渉はエジプトとカタールで行われており、ガザでの停戦、ハマスによる人質の解放、イスラエルによるパレスチナ人囚人の釈放を目指している。

一部の対立点で隔たりが狭まったものの、依然として見解の相違が残っているという。

関係筋によると、ハマスは一括取引を望んでいたが、イスラエルは段階的な合意を求めている。交渉では第一段階で解放する人質・囚人の人数などが焦点となっている。

ガザ市のある避難民は、「交渉が長引けば長引くほど、ガザにさらに多くの破壊と死がもたらされる」と述べた。

国連総会は19日、パレスチナ人道支援に関してイスラエルが占領国として負う義務について、国際司法裁判所に法的な見解を示すよう求める決議案を賛成多数で採択しました。

イスラエル政府は、来月からガザ地区などで活動するUNRWA国連パレスチナ難民救済事業機関の活動を禁止する法律を施行することにしています。

人道状況の悪化が懸念される中、国連総会は19日、パレスチナ人道支援に関してイスラエルが占領国として負う義務について、国際司法裁判所に対し法的な見解である「勧告的な意見」を求める決議案を採択しました。

日本を含む137か国が賛成し、アメリカなど12か国が反対、22か国が棄権しました。

国際司法裁判所の「勧告的な意見」に法的な拘束力はありませんが、ノルウェーのクラービーク外務副大臣は、会見で「私たちの立場には自信がある。イスラエルは援助を提供し、国連機関などと協力し、苦しんでいる人を助ける義務がある」と述べ、意義を強調しました。

また国連のデュジャリック報道官も19日「UNRWAが職務を行えない場合、教育や医療を提供するのはイスラエル当局の責任となる」と述べています。

一方、イスラエルのダノン国連大使は「政治的な茶番劇だ」などと反発しています。

#パレスチナガザ地区ハマス大規模攻撃「アルアクサの洪水」・428日目②)

国務省の報道官は20日、バイデン政権の外交担当高官がシリアの首都ダマスカスを訪問したと明らかにした。「シャーム解放機構(HTS)」が主導する暫定政府幹部と会談する予定という。

国務省の中東担当のリーフ国務次官補、カーステンス大統領特使(人質問題担当)、国務省のシリア問題担当として新たに任命されたルビンシュタイン上級顧問が米外交当局者としてアサド政権崩壊後、初めてダマスカスを訪れた。HTSとの会談では、シリアの政治的移行において、包摂性や少数民族の権利の尊重など一連の原則について話し合うという。

#パレスチナガザ地区ハマス大規模攻撃「アルアクサの洪水」・429日目①)