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読みたい一冊「人間金丸信の生涯」 中曽根元首相、野中元自民党幹事長ら寄稿、激動の昭和史綴る

 刊行記念会の代表を務めた中曽根氏は巻頭で金丸について「ときには寝業師と称されて、当時の政局に変動をもたらし、新聞記者からは目の離せない政治家とされていたが、新聞に書かれるような業師の業績が謳われることは、党人派の本流を継ぐ政治家の能力の一部であって、非難されるべきものではない」とし、逆に現代の国会議員を「あまりにも政局に異変を起こすような見識と豪胆さを持つ人が少なすぎる」と切り捨てた。金丸氏がよく口にした「国家国民のため」を用いて「金丸君は、政治家の終末には誠に不本意の状態となり、気の毒であったが、彼が政治家として歴史的に大きな仕事を多々行っていたことまでが抹殺されるべきものではない」と、本書出版のきっかけをつづる。

次男の金丸信吾氏

 また献金事件には「自分が脱税に問われた不正な蓄財といわれるものは、経世会竹下派=当時)が自民党を割って出て、社会党右派や民社、公明と新党を結成し、政界を再編して二大政党制をもたらすための政治資金であって、個人的蓄財ではない−裁判で自分の口からそう主張することを願っていましたから、その点だけは心残りであったかもしれません」。