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【水内茂幸の外交コンフィデンシャル】「日米」は片思いか - MSN産経ニュース

日本政府関係者は「日米は別れられない夫婦」と関係修復を目指すが、首相側には同盟強化のためコツコツ積み上げた努力が裏切られたような思いがにじむ。日米は首相の「片思い」だったのか。思いが届かない一因は、キューピッド役の不在にもあるようだ。

 衛藤晟一首相補佐官じゃないが、私も米国が靖国参拝に『失望』というコメントを出したことに『失望』しましたよ。中国は、日本の力を相対的にそぐため、参拝を対日批判のツールに使っているのに過ぎない。参拝がなくとも今の姿勢を変えるとは思えません。韓国もそうですね。外務省内にも『もう少しで関係が改善しそうだったのに』と嘆く声があるが、私はそう思わない。米国は安倍首相に『もっと周りの目をみろ』と言いたいのだろうが、中韓は米国が思っている以上に狡猾ですよ。ただ…」

 外務省を取材していると、中堅官僚氏のような意見は4分の1程度。残り4分の3は、「タイミングが悪い」という考えだ。日米が靖国の話題に意図的に触れないのも、「もう傷口に塩を塗るな」という遠慮が働いている。「G2」を目指す中国に日本がどう挑むか。参拝にはもっと議論すべき大きなテーマが潜んでいるだろう。ここを腫れ物に触るように通過したら、将来もっと大きな困難に直面しませんか。

 「…冷静に2つのことを考えなければならない。1つは今のワシントンでは、中国の国際的な影響力を不可逆的なものと捉え、習氏の唱える『G2』路線を肯定する動きがあること。もう1つは当たり前の話だが、じゃあ今の日本が『オバマけしからん』といったところで何に頼るんですか。日本一国で世界を相手にできる軍事力もない。日米は別れることのできない夫婦なんだから。衛藤さんも昨年米国を相当丁寧に回ったから、落胆もひとしおだと思う。ただ、ここは苦虫をかみつぶし、夫婦内のケンカを内々にとどめないと」

 「別に夫婦ケンカをするなと言っているのではないですよ。安倍首相は、公になっている以上にオバマ政権に対しモノを言っている。ただそれが表に出ては、日米の溝を利用しようとする輩にやられるだけだ。結果的に『G2』の流れも進んでしまう…少し前は米側に、こうしたボタンの掛け違いを調整する人材がいたのですがねえ」

 今月17日付の米ワシントン・ポストは、安倍首相が「強硬な国粋主義」に転じたことで、「オバマ政権にとって最も深刻な安全保障上の危機を、アジアで引き起こす可能性がある」と指摘した。こうした誤解を防ぐためにも、「泣く子は寝かせ」から脱するべきでないか。中国の世界戦略は何か。長い目で、日本としてどう向き合わなければならないのか。それはどう米国の利益にもなるのか。腹を割った話が新たな友情関係にもつながるだろう。腫れ物に触るように議論ができないのなら、今度こそ真の「失望」だ。

 「愛とは互いに見つめ合うことでなく、一緒に同じ方向を見つめることだ」


 これは「星の王子さま」などで知られる仏の作家、サン=テグジュペリの格言。夫婦はどちらを一緒に向くかが重要なのだ。

 中堅官僚氏の苦悩もよくわかる。でも、うーん、もやもや感がどうしても残るなあ。

http://d.hatena.ne.jp/d1021/20140222#1393066376
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20131130#1385808795