中東和平交渉は、イスラエルが去年７月の交渉再開の際に約束した収監中のパレスチナ人の釈放を見送ったことにパレスチナ側が反発し、交渉の間は控えるとしてきた１５の国際条約への加盟申請に踏み切りました。
これに対して、イスラエルは、パレスチナによる国際条約の加盟は「一方的で、交渉をないがしろにする行為だ」と非難しており、政府筋によりますと、ネタニヤフ首相は９日、対抗措置として閣僚などの政府高官がパレスチナ側と接触するのを制限するよう指示したということです。
ただ、和平交渉のための接触はこれまでどおり続けるとしているほか、パレスチナ側が警戒していた経済制裁には踏み込みませんでした。
このため、中東和平交渉は今月末に迫る交渉期限の延長に向けて協議は続くとみられますが、イスラエル側が強硬姿勢を改めて示したことでパレスチナとの対立は深まっており、和平交渉は決裂するおそれが出ています。
