ウクライナでは去年２月、首都キエフの「マイダン」と呼ばれる広場に、ロシア寄りのヤヌコービッチ大統領の退陣を求める大勢の市民が集まり、大規模デモを繰り返した結果、ヤヌコービッチ政権は崩壊し、その後、欧米寄りの立場をとるいまの政権が発足しました。
２１日、ロシアの首都モスクワの中心部では、ヤヌコービッチ政権の崩壊から１年となるのを前に、プーチン政権の支持者がウクライナの政変に抗議するデモを行いました。
デモには動員された市民など数万人が参加し、ロシアの国旗や「マイダンに反対」と書かれた旗を振りながら、「ロシアでは、ウクライナと同じようなことは起こさせない」などと声を上げて行進しました。
プーチン大統領は、旧ソビエトのウクライナなどでの政変は、欧米各国が野党勢力を支援しデモを起こさせた結果だと非難し、ロシアでも同じようなことが起きるのではないかと警戒しています。
プーチン政権としては、ウクライナの政変から１年になるのを前に大規模デモを行うことで、外国の脅威を強調し、国内の締めつけを図るねらいがあるものとみられます。
