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アングル:中国の不動産市場低迷が銅需要に打撃か、鉄鋼は既に影響 | Reuters

中国の不動産市場の低迷が鉄鋼消費に打撃を及ぼしており、建設サイクルに遅行して反応するとされる銅にもいずれ影響が広がる可能性がある。


銅への影響の程度や時期はまだ定かでないが、年内にも影響が出るとの懸念も一部で生じている。


鉄鋼が主に建設の初期段階で使用されるのに対し、銅は電気ケーブルや水道設備など工事の最終段階に大半が消費される。住宅が販売された後に設置される家電などにも必要とされる。

中国は鉄鋼、銅消費ともに世界最大で、いずれも世界需要の約半分を占める。


中国の不動産セクターは同国の経済成長にとって最大の脅威のひとつと見なされている。


3月の新築住宅価格は6.1%減と7カ月連続で下落し、第1・四半期の不動産投資の伸びは8.5%と、2009年以来最も低いペースとなった。


これが鉄鋼需要に顕著な影響を及ぼしており、中国鉄鋼工業協会(CISA)によると、同国の粗鋼消費は2014年、30年ぶりに減少に転じ、ことし第1・四半期も6.2%減少している。

鉄鋼と銅の価格はいずれも過去1年間で下落しているが、上海先物取引所の鉄筋先物が26%下げたのに対し、ロンドン金属取引所(LME)の銅先物は7%の下落にとどまっている。


アナリストは、中国の銅需要が不動産市場の影響を受けるとの見方では一致しているが、その程度については意見が分かれる。


バンク・オブ・チャイナ・インターナショナル(ロンドン)のコモディティ市場戦略責任者、シャオ・フー氏によると、中国の不動産販売は鉄鋼消費に2、3カ月先行し、鉄鋼消費は銅需要にさらに2、3カ月先行する傾向がある。


ANZ(シドニー)のアナリスト、ダニエル・ハインズ氏は、銅需要と鉄鋼需要とのタイムラグは通常3─6カ月で、場合によってはその2倍に達すると話す。


ハインズ氏は「銅の消費パターンはより複雑で多様だ。電力など他のセクターからの支えもある」とし、中国の銅需要は4─5%増加するとの見通しを示した。


ゴールドマンのレイトン氏は、中国の建設プロジェクト開始から完工までには約1年半から2年のタイムラグがあると説明。過去2年間はデベロッパーがキャッシュフロー維持のために完工段階の工事を増やしたが、今後2年間はそれが減速しそうだとし、銅価格は現在の1トン=6400ドル前後から年末までには5200ドルに下落すると予想した。