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UNHCR国連難民高等弁務官事務所が30日、明らかにしたところによりますと、シリアの戦禍を逃れて国内のキャンプなどで暮らす避難民のうち44万人が、ことしに入ってからの半年間で故郷に戻ったということです。


国外からシリアに戻った難民も3万人余りに上っていて、北部のアレッポをはじめ反政府勢力からアサド政権に支配が移った地域などでは、離れ離れになった家族を探したり、自分の家や土地の状態を確認したりするため、故郷に自発的に戻る傾向が際立っているとしています。


ただ、これは1000万人を超えるシリア難民や避難民の一部にすぎないということで、依然として船でヨーロッパを目指す人たちも後を絶ちません。


シリアでは過激派組織ISが「首都」と位置づけるラッカの制圧に向けた軍事作戦が進んでいるほか、各地で政府軍やIS、反政府勢力などによる戦闘が続いています。


UNHCRは故郷に戻ろうとする難民や避難民を支えるためには、治安を安定させることに加えて、破壊されたライフラインの整備や教育・医療などの支援の充実が欠かせないとして、国際社会にさらなる協力を呼びかけています。