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中国外務省によりますと、朝鮮半島問題を担当する孔鉉佑外務次官は、北朝鮮外務省でアメリカとの交渉を担当するチェ・ソニ外務次官と5日北京で会談し、朝鮮半島情勢について意見を交わしました。

会談の詳しい内容はわかっていませんが、アメリカのポンペイ国務長官が7日、北朝鮮の首都ピョンヤンを訪れ、2回目の米朝首脳会談に向けた最終調整を行うのを前に、非核化をめぐる米朝協議などについて意見を交わしたものとみられます。

北朝鮮アメリカに対して、体制の保証にもつながる朝鮮戦争終戦宣言や、経済制裁の緩和などを求めていて、北朝鮮の立場に理解を示す中国と連携を確認したものとみられます。

北朝鮮国営の朝鮮中央通信は、チェ外務次官が北京のほかモスクワを訪問し、ロシア、中国、北朝鮮の3か国による協議などを行うと伝えており、アメリカとの交渉を前に後ろ盾の中国やロシアとの関係を強化する動きを見せています。

アメリカの研究グループ「38ノース」は、5日、北朝鮮のニョンビョンにある核施設の衛星写真の分析結果を発表しました。

この施設では、これまでの分析から原子炉の冷却システムの改修工事が行われていますが、先月24日に撮影された最新の写真でも、原子炉の冷却水を川から取り込むためのポンプの周辺で、川のしゅんせつ作業が行われるなど、工事が続いていることが確認できるとしています。

また原子炉の周辺では、大型のトラックなど複数の車両の動きが確認されたとしていますが、その目的はわからないということです。

一方、発電設備からは蒸気が上がっている様子が見られないことから、原子炉は稼働していないとみられるとしています。

先月行われた南北首脳会談で、北朝鮮アメリカが相応の措置を取れば、ニョンビョンにある核施設を閉鎖する用意があることを表明していて、朝鮮戦争終戦宣言に応じるかどうかなどアメリカの対応を見極めながら、施設の整備を続けているものとみられます。

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ポンペイ国務長官北朝鮮の非核化に向けた協議などを行うため、6日から7日にかけて、日本をはじめ北朝鮮、韓国、それに中国を訪れる予定で、7日は北朝鮮キム・ジョンウン朝鮮労働党委員長と会談します。

ポンペイオ長官は5日、日本に向かう機内で記者の取材に応じ、訪朝の目的について「アメリカと北朝鮮が互いに何を実現しようとしているのか認識を確かめることだ」と述べ、アメリカの求める完全な非核化について、北朝鮮の意思を改めて確認したいという考えを示しました。

また、トランプ大統領とキム委員長の2回目の首脳会談について、「信頼を醸成したうえで準備を進める。今回、少なくとも場所と時期の候補の絞り込みを始めたいが、それ以上のことができるのではないか」と述べ、会談の実現に向けた調整を急ぐ考えを示しました。

ポンペイオ長官はこのあと日本を訪れ、安倍総理大臣や河野外務大臣と会談することにしています。

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安倍総理大臣は6日夕方、2回目の米朝首脳会談の調整で7日に北朝鮮を訪問するのに先立って日本を訪れている、アメリカのポンペイ国務長官と総理大臣官邸で会談しました。

会談には、拉致問題担当大臣を兼務する菅官房長官や河野外務大臣などが同席しました。

冒頭、安倍総理大臣は「北朝鮮を訪れる直前に日本を訪問していただき、高く評価している。北朝鮮の拉致・核・ミサイル問題について、綿密なすり合わせを行いたい」と述べました。

これに対し、ポンペイオ長官は「拉致問題、核・ミサイル問題を解決するために、同じ意識で取り組む必要がある。あす、北朝鮮でどのような議題を話すかもすり合わせたい。非核化の実現には、綿密な協力が必要だ」と応じました。

またポンペイオ長官は、先の日米首脳会談で、物品貿易協定の締結に向けて交渉を始めることで合意したことに関連し、「大変、歓迎すべき出来事だ。両国にとって非常に重要なことだ」と述べました。

会談では、2回目の米朝首脳会談などを通じ、拉致・核・ミサイル問題の包括的な解決に向けて前進を図るため、先の日米首脳会談に続いて今後の具体的な対応について意見を交わし、緊密な連携を確認したものと見られます。