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アメリカの有力紙、ウォール・ストリート・ジャーナルは22日トランプ政権が日本やドイツ、イタリアといった同盟国に対して、中国の「ファーウェイ」の通信機器を使わないよう求めていると伝えました。

そのうえで、こうした通信機器を使わない国には通信技術の開発に向けた財政支援を増やすことも検討しているとしています。

トランプ政権としてはサイバー攻撃による安全保障上のリスクなどから、アメリカ軍の基地が置かれている国で、この中国メーカーの通信機器が使用されていることに懸念を持っているということです。

トランプ政権は、中国の企業がアメリカのハイテク技術を盗み取ったり、政府の支援を受けて競争力をつけたりしていることを問題視していて、貿易摩擦の長期化が懸念される中、経済や安全保障をめぐる米中両国の対立はさらに激しさを増しそうです。

中国政府は23日、記者会見を開き、習近平国家主席が今月30日から南米アルゼンチンのブエノスアイレスで開かれるG20サミットに出席すると正式に発表し、サミットに臨む立場を説明しました。

この中で中国外務省の張軍次官補は「G20サミットは世界で最も重要な国際会議だ。保護主義と一国主義はますます深刻になっており世界が成果に期待している」と強調し、貿易摩擦で対立するアメリカをけん制しました。

一方で、サミットに合わせて行われる習主席とアメリカのトランプ大統領の首脳会談について、中国商務省の王受文次官は「双方は、さまざまな準備を進めている。われわれは平等で互いに誠意のある交渉を通じて立場の違いを調整し、解決方法を探りたい」と述べました。

中国ではアメリカとの貿易摩擦の長期化に伴い、景気の先行きに不透明感が広がっていて、23日の会見からは、強気の立場を崩さない一方で、これ以上の摩擦の激化は避けたい中国政府の思惑がうかがえます。

日本とアメリカ、それにEU=ヨーロッパ連合は、中国など新興国の不当な貿易ルールなどを厳しく監視するため、WTOを改革する案を提出しています。

中国などが自国の産業を優遇する補助金を与えて外国企業を差別するような場合には、罰則を設けるよう求めています。

これについて、中国商務省で貿易問題などを担当する王受文次官は23日に記者会見を開き、改革に反対する中国の立場を説明しました。

王次官は「WTO改革は、発展途上にあるメンバーの利益を保障し、グローバル化の中で直面している困難を解決するものでなければならない」と述べ、発展途上国新興国の意見を重視すべきだという考えを強調しました。

中国と激しい貿易摩擦を引き起こしているアメリカは、中国政府の補助金によって過剰に生産された鉄鋼が安く輸出され、市場をゆがめていると批判を強めています。

23日の王次官の発言は、中国はまだ発展途上にあり、自国産業への優遇策が必要だという立場を示したものです。

https://d1021.hatenadiary.jp/entry/2018/11/22/200252WTO 米の鉄鋼関税を本格審理へ 小委員会設置決める)
https://d1021.hatenadiary.jp/entry/2018/11/22/200230(米空母が香港寄港 中国側新たな摩擦は避けたい思惑か)