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米韓首脳会談は、G20サミットが開かれているアルゼンチンで30日、通訳だけを伴う形で30分間行われました。

この中で、トランプ大統領とムン大統領は北朝鮮の最終的かつ完全に検証された非核化に向けて連携していくとともに、北朝鮮が非核化を達成するまで既存の制裁を維持することが重要だという認識で一致しました。

また、トランプ大統領が2回目の米朝首脳会談の開催に向けた意欲を改めて示し、米韓両国は緊密に連携していくことで合意したということです。

北朝鮮の非核化をめぐる米朝協議が難航する中、アメリカは韓国に対し、南北関係の改善ばかりを先行させないようくぎを刺していましたが、制裁による圧力の維持で足並みをそろえた形です。

一方、韓国大統領府は、キム・ジョンウン金正恩朝鮮労働党委員長のソウル訪問が朝鮮半島の平和定着を後押しするという点でも両首脳は意見をともにしたとしており、年内の実現にこだわりを見せているキム委員長のソウル訪問をトランプ大統領も支持していると強調したい思惑があるとみられます。

韓国軍の合同参謀本部の発表によりますと、1日午前8時前、北朝鮮軍の兵士1人が北部カンウォン道(江原道)の南北の軍事境界線を越えて韓国側の非武装地帯内を歩いているのを監視装置で見つけ保護したということです。

韓国軍は、兵士の所属や階級などは明らかにしていませんが、関係者によりますと兵士は亡命する意志を示しているということです。

一方、北朝鮮側からは兵士に対する銃撃などはなく、北朝鮮軍に特異な動きは確認されていないということです。

韓国軍は今後、情報機関の国家情報院や統一省と共同で、聞き取りを行って動機や経緯を調査することにしています。

韓国と北朝鮮はことし9月の南北首脳会談で軍事的な緊張緩和を目指した合意書をまとめ、将来的に非武装地帯で兵士が警戒にあたる歩哨所をすべて撤収することにしていました。

この合意にそって11月30日までに試験的に双方が10か所ずつ歩哨所を撤収していました。

https://d1021.hatenadiary.jp/entry/2018/11/30/200220(南北の鉄道連結へ 韓国調査団が北朝鮮に)

北朝鮮国営の朝鮮中央テレビキム・ジョンウン委員長が日本海側にある軍の水産事業所3か所を相次いで訪問したと伝えました。

放送された写真では、キム委員長が港に停泊している漁船に乗り込んで幹部に指示したり、魚が山積みされた冷凍貯蔵庫で満足そうな表情を浮かべたりしている様子が分かります。

キム委員長は2日間続けて水産事業所を視察し、「宝の山、金塊のようだ。今後も軍が黄金の海の歴史を創造する先駆者らしく、党の水産政策を貫徹する上で先頭に立たなければならない」と述べて、漁業活動に力を入れるよう指示しました。

北朝鮮では、軍が農場や水産事業所を所有して経済活動も行い、漁船は、各部隊の傘下に所属して漁に出ています。日本の沿岸に漂流・漂着した朝鮮半島からとみられる木造船はことし、これまででもっとも多く見つかっています。

背景には党の意向を受けて成果をあげようと老朽化した装備で安全が確保されないまま漁業活動を行っていることがあるとみられます。