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中国の王毅外相は、北京で開かれている全人代全国人民代表大会に合わせて記者会見し、ピョンチャンオリンピックをきっかけに始まった韓国と北朝鮮の対話について、「長く氷に閉じ込められた朝鮮半島情勢に暖かい流れを注ぎ込んだ」などと述べて、歓迎する意向を示しました。


そして来月、南北が首脳会談を行うことで合意したことについて、「ついに正確な方向に重要な一歩を踏み出した。われわれは双方の努力を肯定し、支持する」として高く評価しました。


そのうえで「今後の鍵は、各国が積極的に呼応して力を合わせ、共同で朝鮮半島情勢を再び平和の軌道に戻すことで、特にアメリカと北朝鮮の双方ができるだけ早く接触し、対話を行うべきだ」と述べて、米朝が対話に乗り出すよう促しました。


さらに、対話を行う際にはアメリカ側も北朝鮮の合理的な安全保障上の懸念を解決する必要があるとしたうえで、「各国は、二か国間または多国間での必要で有益な接触をいち早く展開し、非核化の協議の再開に向け努力するべきだ」などと述べ、米朝など各国が早期に協議を重ねるべきだという考えを示しました。

王毅外相は日中関係について「日本側がよりはっきりと前向きな政策をとったことで、両国の関係には得がたい改善の勢いが出ている」として評価しました。


そのうえで「日本が、ためらわず、よけいなことをせず、後戻りせずに、中国の発展に客観的に向き合い、認めれば、中国は日本に歩み寄り、ともに両国関係を健全で安定した発展の軌道に戻すことを望んでいる」と述べて、日本側の対応が重要だとする認識を示しつつも、一層の関係改善に意欲を示しました。


そのうえで、ことしが日中平和友好条約の締結から40年であることに触れたうえで、「関係が持続的に改善すれば、両国のハイレベルの往来は自然に進むと信じている」と述べて、今後の首脳間の往来の実現についても前向きな見方を示しました。


中国の王毅外相は8日、米国と貿易戦争になった場合は必要な対応をとると表明した。一方、貿易戦争はすべての国にとってマイナスとの見方も示した。全国人民代表大会全人代、国会に相当)の合間に述べた。


外相は、中国は米国に取って代わろうという意図はないと強調。両国はライバルになる必要はなく、パートナーになるべきだと語った。


外相は、歴史的に見て貿易戦争は正しい問題解決方法ではないと述べた。「特に現在のグローバル化を踏まえ、貿易戦争を選択することは誤った対処法だ」とし、マイナスの結果しかもたらさないと指摘。「中国は正当で必要とされる対応をしなければならない」と表明した。


トランプ大統領は前週、鉄鋼に25%、アルミニウムに10%の輸入関税を課す方針を表明。ただホワイトハウスは、カナダ、メキシコ、他の一部の国について、国家安全保障の観点から30日間にわたり関税の適用を除外する可能性があるとしている。


日中関係は、2012年9月に日本政府が沖縄県尖閣諸島を国有化したことなどをきっかけに悪化し、その後、改善の兆しは見られるものの一進一退の状態が続いてきました。


8日の会見で中国の王毅外相は、日中関係について、「日本側がよりはっきりと前向きな政策をとったことで、両国の関係には得がたい改善の勢いが出ている」と述べ、評価しました。


こうした背景について、中国政府の関係者はNHKの取材に対し、習近平国家主席が去年12月に、関係機関に対して出した通達が強く影響していることを明らかにしました。
このなかで習主席は「日中平和友好条約締結40周年の節目をとらえて、日本の積極性を動員し、引き出すことで中国の発展に利する周辺環境をつくり出すよう」指示したということです。
これは、まずは日本側から協力姿勢を引き出すことで、日中関係を改善へと向かわせるよう指示したものです。


この指示の背景について中国政府の関係者は、通商問題などで米中関係が悪化すると中国側が見ていることがあるとし、アメリカの同盟国である日本との関係改善をはかることで影響力を確保しようという狙いがあると見られます。


中国で開かれている全人代では、2期10年と定めてきた国家主席の任期撤廃を盛り込んだ憲法の改正案を今月11日に採択し、習近平国家主席が無期限に主席にとどまることを可能にする見通しです。


憲法の改正案については、任期の撤廃によって権力に歯止めがかからなくなるおそれがあるなどとして、国民の一部から反対する声も出ていますが、国営の中国中央テレビは7日夜のメインニュースで、共産党指導部のメンバーらが一斉に支持を表明したと伝えました。


この中では、習主席がみずから「憲法の改正案に完全に賛成する」と述べたとしたうえで、党の要職に就く30人余りの発言が一人一人紹介され、任期の撤廃について、「国家の安定を長期的に実現する」とか「人民の共通の意思に合致する」などと、称賛する意見を多く伝えています。


習近平指導部としては、任期の撤廃についてインターネット上などで反対の意見が出ていることも踏まえて、国営メディアを通じた宣伝を展開して、圧倒的な支持を得ていると印象づけたい狙いがあると見られます。