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任期満了に伴うメキシコ大統領選挙は、左派系の新興政党「国家再生運動」から立候補した、元メキシコ市長のロペスオブラドール候補、中道右派の最大野党「国民行動党」などが擁立したアナヤ候補、与党「制度的革命党」などが擁立した前財務相のミード候補の事実上3人の争いとなりました。


選挙管理当局は日本時間の午後1時ごろ、開票状況を明らかにし、ロペスオブラドール氏の得票率が最終的に過半数を超える見通しになったと発表しました。


これを受けて、ロペスオブラドール氏は首都メキシコシティーの記者会見場に姿を見せ、「歴史的な忘れられない夜になるだろう」と勝利を宣言しました。


ロペスオブラドール氏が支持を集めた背景には、麻薬や汚職の問題のまん延で、有権者が既成政党への不信感を強めたことがあります。


ロペスオブラドール氏は、メキシコ第一主義や大衆迎合的な政策を掲げ、「左派ポピュリスト」とも呼ばれています。


アメリカのトランプ大統領について「無礼な態度をやめなければ思い知らせてやる」と述べるなど、アメリカに強い姿勢を示していて、NAFTA=北米自由貿易協定の交渉や不法移民の問題にも影響が及ぶものと見られます。


メキシコでは、およそ90年にわたって2つの政党以外から大統領が選ばれたことはなく、アメリカの隣国に初めて、左派系の新興政党による政権が誕生することになります。