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ロシアを訪れていた安倍総理大臣は、日本時間の22日午後9時前から、首都モスクワのクレムリンで、プーチン大統領との日ロ首脳会談に臨みました。会談は、少人数会合、通訳だけを交えた首脳同士のもの、それに大人数会合という形式でおよそ3時間にわたって行われ、安倍総理大臣は会談の合間には、プーチン大統領に執務室を案内されました。

この中で両首脳は、北方領土問題を含む平和条約交渉について、交渉責任者に指名した河野外務大臣とラブロフ外相から先週の協議の報告を受けたうえで、率直かつ真剣な議論が行われたことを歓迎しました。そのうえで、両首脳は、来月ドイツで開かれる国際会議に合わせて外相間や特別代表の間であらためて協議を行い、交渉をさらに加速することを確認しました。

また両首脳は、北方領土での共同経済活動について、早期実現のために共同作業を着実かつ迅速に進展させるよう事務方に指示することで一致したほか、これまでに2回実施された北方領土の元島民らによる航空機を使った墓参の取り組みの重要性を確認し、ことしも夏にも行うことで合意しました。

さらに両首脳は、安全保障分野での信頼醸成を深めるため、ことしもさまざまなレベルで防衛当局や国境警備当局の間で交流を進めることを確認したほか、ロシアとの8項目の経済協力プランの具体化を含め、日ロの貿易投資額の拡大に向け協力していくことで一致しました。また北朝鮮情勢をめぐって、共通の目標である朝鮮半島の非核化に向けて、今後も緊密に協力していくことを確認しました。

会談のあとの共同記者発表で、安倍総理大臣は、「戦後70年以上残された課題の解決は容易ではないが、日本国民とロシア国民が互いの信頼関係をさらに増進し、相互に受け入れ可能な解決策を見出すための共同作業を私とプーチン大統領のリーダーシップのもとで力強く進めていく決意を確認した」と述べました。

これに対してプーチン大統領は、「双方が受け入れ可能な解決策を見いだすために、長く辛抱強さを要する作業がこの先にあることを強調したい」と指摘しました。

安倍総理大臣としては今回の会談で、平和条約交渉の条文作成作業の確認などもしたい考えでしたが、具体的な進展は見られず、今後、北方領土をめぐる立場の違いなどを埋めるための難しい交渉が続くことが予想されます。

ロシアのプーチン大統領は22日、安倍総理大臣との首脳会談の終了後、そろって記者発表に臨みました。

この中でプーチン大統領は平和条約交渉について、「安倍総理大臣とわたしはこの問題に長い時間を割いた。お互い条約締結に関心があることを再確認した」と述べ、日ソ共同宣言に基づいて平和条約を締結することに意欲を示しました。

ただ「交渉担当者が提案する解決策は、双方の国民が受け入れ可能で、支持されるものでなければならない」と指摘し、「双方が受け入れ可能な解決策を見いだすための条件を作り出すには、長く、忍耐を要する作業がこの先にあることを強調したい」と述べ、時間がかかるとの見方を示しました。

さらに、「課題は、両国関係を長期的、包括的に発展させ質の高いレベルにすることだ」と述べ、安全保障など幅広い分野でより一層の信頼関係が必要だという考えを強調しました。

一方、プーチン大統領は両国の経済関係に関して、「進展はあるが、質を伴う大きな発展は見られない。数年以内に両国の貿易額を最低でも1.5倍にして、300億ドルに引き上げるという目標を設定することは可能ではないか」と述べ、日本との経済関係が抜本的に拡大することに期待を示しました。

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