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南米のベネズエラでは、反米路線を掲げ、独裁を強めるマドゥーロ大統領と、ことし1月、暫定大統領への就任を宣言し、アメリカなどの支援を受けているグアイド国会議長との間の対立が激化し、経済が破綻した状態が続いています。

こうした中、NHKの取材班が13日午後、日本時間の14日未明、首都カラカスに入りました。

首都は、日中にもかかわらず多くの商店が閉まっていて、営業している数少ない店には市民の長い行列ができています。

このうち、中心部にあるパン屋は、原料となる輸入品の小麦粉が手に入りにくくなっているため、1人につき1日2個限定でパンを販売していて、子どもからお年寄りまで多くの市民が列を作っていました。

また、首都カラカスでは、今月7日に起きた停電により水をくみ出すポンプが機能しなくなり、中心部に水を供給できない状態が続いています。

ハイパーインフレの影響もあって、500ミリリットルの飲料水の値段が10ドル前後にまで値上がりしており、人々は、ボランティアによって供給される水を先を争うように手に入れていました。

さらに、国内のほぼ全域で携帯電話がつながりにくくなっています。

政府は、公共機関を14日まで休みにするとしていて、事態が改善するめどは立っていません。

首都カラカスの市内は停電などにより多くの地区で水が出なくなっていて、ボランティアが配る水を受け取るために何時間も並ぶ人々の姿が見られます。

飲み水はもちろんのこと、トイレを流す水も不足しているため、人々は大きなバケツなどを持って繰り返し並んでいました。

水が配られていた地域の代表者は「カラカスの多くの地域はもう15日間も水がきていません。政府は何もしてくれないので、自分たちでどうにかするしかありません」と話していました。

一方、市内に設置された銀行のATM=現金自動預け払い機にも多くの市民が並んでいます。

極度のインフレで紙幣が足りないベネズエラでは、現在、1日に引き出せるお金はおよそ3000ボリバルに制限されています。

これはアメリカのドルで1ドル程度の金額にすぎず、人々は毎日お金を引き出しに来なければならない状態となっています。

列に並ぶ男性の1人は「お金を目いっぱいおろしても、3回分のバスの費用にしかなりません。足りないのは紙幣だけでなく、食事も薬も何もかもです」といらだちをあらわにしていました。

ベネズエラではドルの支払いのみを受け付ける店も増えるなど、混乱が広がっています。

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