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アメリカは今月10日、中国からの2000億ドル分の輸入品に上乗せする関税を大幅に引きあげたのに対し、中国も報復措置として、来月1日、アメリカからの600億ドル分の輸入品に上乗せする関税を引きあげるとして米中双方で追加関税の応酬が激しくなっています。

22日、議会下院の委員会に出席したムニューシン財務長官は貿易交渉の現状について、「残念ながら中国側は大きく後退している。今なお、お互いが交渉のテーブルに戻ることを期待している」と述べ、交渉を継続していく姿勢を示しました。

ただ、中国側は、中国の通信機器大手、ファーウェイとアメリカの企業との取り引きをトランプ政権が禁止したことを受けて、さらに反発しています。

こうした中で、米中の閣僚級の貿易交渉を再開するめどもたっていないと見られ、米中の貿易摩擦が長期化して世界経済全体に悪影響が広がることへの懸念が強まっています。

パナソニックは、ファーウェイに向けて電子部品などを供給していますが、アメリカの企業から部品や技術を調達し、それを組み込んだ部品やソフトウエアが、アメリカ政府による禁止措置の対象になる可能性があるということです。

このためパナソニックは、ファーウェイとの取り引きを中止する方針を決め、グループの全社に対して具体的な対象を洗い出すよう通達を出しました。

パナソニックは理由について「従来からアメリカの輸出管理の法令を順守してきており、今回の決定を行った」としています。

ファーウェイによりますと、電子部品などでこれまでに取り引きの実績があった日本企業は100社以上にのぼり、影響が懸念されます。

台湾の蔡英文政権はことし1月、中国の習近平国家主席が、台湾の統一を目指し、独立の動きや外部の干渉に対して、武力行使も排除しないという考えを示したのに反発して、中国に対抗する姿勢を強調しています。

こうした中、台湾の軍は22日、東部の海域で中国による侵攻を想定した大規模な演習を実施し、メディアに公開しました。

演習では、主力となっているF16戦闘機が敵に見立てた戦闘機を迎撃するなどしたほか、実弾の発射訓練も行われました。

台湾周辺ではことし3月、中国の戦闘機2機が台湾海峡の中間線を越えて台湾側を飛行する異例の行動をとったほか、先月には中国の爆撃機が台湾を周回するように飛行するなど、蔡政権に対する中国の軍事的な圧力が強まっています。

安全保障面で台湾を支援するアメリカはこうした中国の動きを警戒していて、ことし1月以降、アメリカ海軍の艦艇が毎月、中国と台湾を挟む海峡を通過しています。

台湾の国防部は、演習は定期的なものだと説明していますが、来週以降も大規模な軍事演習が相次いで実施される予定で、蔡政権としても、中国への対抗姿勢を改めて鮮明にした形です。

アメリカ海軍第7艦隊はNHKの取材に対し、イージス駆逐艦「プレブル」と補給艦の合わせて2隻が、現地時間の22日から23日にかけて台湾海峡を通過したことを明らかにしました。

第7艦隊はアメリカが自由で開かれたインド・太平洋に関与する姿勢を示すものであり、アメリカ海軍は、国際法で認められたどこであれ、航行や飛行を続けていく」とコメントしています。

アメリカ海軍の艦艇が台湾海峡を通過するのは5か月連続です。

さらに、「プレブル」は、今月19日に南シナ海で中国が主権を主張する海域を航行する「航行の自由」作戦を行ったばかりで、トランプ政権は、台湾海峡南シナ海に艦艇を派遣するペースを加速させています。

米中の貿易摩擦が激しさを増す中、トランプ政権はアメリカの企業に対して、中国の通信機器大手ファーウェイと、政府の許可なく取り引きすることを禁じる措置を取るなど中国への圧力を強めていて、アメリカ軍の一連の動きは、安全保障面でも中国への圧力を強めるねらいがあるものとみられます。

この共同訓練は、アメリカ海軍と海上自衛隊、それにオーストラリア軍と韓国軍の4か国の部隊の連携を強化しようと初めて行われ、各国から合わせて3000人、10隻の艦艇が参加します。

6日間にわたって、各国の部隊が連携しながら、対空戦や潜水艦を探知するなどの訓練を行うとしています。

訓練で中心的な役割を担うアメリカ海軍第7艦隊は、初日の23日、旗艦「ブルーリッジ」の内部をNHKに公開し、海上の広い範囲でさまざまな艦艇を識別できるとして、その高い能力を強調しました。

アメリカ軍は、中国が南シナ海に人工島を造成するなど、アジア太平洋地域で軍事的な影響力の拡大を図っていることを念頭に、人工島の周辺などに艦艇を相次いで航行させていて、22日から23日にかけてもイージス駆逐艦台湾海峡を通過しています。

第7艦隊のクレイ・ドス報道官は「この地域にはあらゆる脅威があり、同盟国と連携した訓練は重要だ」と話していて、今回の訓練も中国の強硬な海洋進出をけん制し、4か国の協力態勢を示すねらいがあるとみられます。

アメリカは、中国がアメリカ軍に対抗する形でインド太平洋地域全域で軍備増強を急速に進めているとして、中国への警戒感を強めています。

アメリカ国防総省は、今月発表した中国の軍事動向を分析した報告書で、中国が初の国産空母を年内に就役させるのに続いて、2隻目も3年以内に運用を開始するとの見通しを明らかにし、中国が複数の空母を運用することで「アメリカの軍事的優位に対抗する力を備えつつある」と指摘しています。

また、報告書では、中国軍が洋上の空母を狙った精密攻撃が可能とされる対艦弾道ミサイルの増強を進めるなど、台湾などをめぐる有事を想定し、アメリカ軍の接近を阻む能力を強化させているとしています。

さらに、中国はアメリカの既存のミサイル防衛網では対処できないとされる「極超音速兵器」の発射実験にすでに成功しており、アメリカ国防総省の情報機関、国防情報局は「世界で最も進んだ兵器の配備を目前にしており、一部の分野ではすでに世界をリードしている」とまで分析しています。

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