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中国の王毅外相とASEAN各国の外相は31日、タイのバンコクで外相会議を開き中国が軍事拠点の構築を進めている南シナ海の問題などについて協議しました。

会議のあと、王外相が記者会見し、南シナ海の紛争を防ぐためのルール、「行動規範」の策定について、論点などを整理する作業を進め、当初の予定より早く交渉が前進したと成果を強調しました。

そのうえで「域外国はわざと南シナ海の問題を騒ぎ立てたり中国とASEANの関係を仲たがいさせたりすべきでない」と主張し、南シナ海の問題に関与を強めるアメリカをけん制しました。

トランプ政権は、中国が主権を主張する南シナ海の海域に艦艇を派遣するペースを加速させ中国による軍事拠点化に対抗する姿勢を鮮明にしています。

中国としては、領有権を争うASEANの国と、衝突回避に向けたルールの策定で交渉を前進させたと印象づけ、アメリカが問題に関与する正当性を否定するねらいもあるとみられます。

アメリカの調査会社IDCによりますと、ことし4月から6月までの3か月間に世界で出荷されたスマートフォンは、3億3320万台で、去年の同じ時期より2.3%減りました。

これは、消費者が新商品に買い替えるサイクルが長くなっていることなどが要因とみられます。

メーカー別では、中国のファーウェイが8.3%、韓国のサムスン電子が5.5%、それぞれ増加しましたが、アメリカのアップルは18.2%減少しました。

メーカー別のシェアは、首位のサムスン電子が22.7%、2位のファーウェイが17.6%、3位のアップルが10.1%となっています。

ファーウェイに対しては、アメリカ政府がことし5月、安全保障上の懸念があるとして原則として製品の輸出を認めない措置を取っていますが、その後、ファーウェイは、中国国内での販売を強化したということで、世界シェア2位の座を維持しました。

また調査会社は、中国市場の動向について、ことしに入っていくぶん減速傾向が和らぎ、回復の兆しが見られるとしています。

日本とASEAN東南アジア諸国連合に加盟する10か国の外相会議が、1日、タイのバンコクで開かれました。

この中で、河野外務大臣は中国が南シナ海で軍事拠点化の動きを強め、アメリカやASEANの一部の国々と対立していることを踏まえ「現場の状況は、毎年、悪化している」と指摘しASEAN側と深刻な懸念を共有しました。

そのうえで河野大臣は「関係国は、紛争の平和的解決に取り組み、非軍事化を貫徹するべきだ」と述べ、平和的な手段による紛争解決の重要性を確認しました。

国際会議に出席するため、タイのバンコクを訪れている河野外務大臣は1日午後、中国の王毅外相と会談しました。

冒頭、王毅外相が日中関係は、前向きに発展する状況が出てきており、これを維持し大切にしていきたい」と述べました。

これに対し、河野大臣は「前向きな流れの中で、日中関係をどのように発展させることができるか、率直に議論したい」と応じました。

そのうえで両外相は、来年春の習近平国家主席国賓としての訪日の成功に向けて連携していくとともに、閣僚などのハイレベルの継続的な往来を通じて、日中関係をさらに前向きに発展させていくことで一致しました。

一方、河野大臣は、沖縄県尖閣諸島の周辺海域での活動を自制するよう要請したほか、東シナ海のガス田の共同開発の交渉の再開に向け、前向きな対応を求めました。

ASEAN東南アジア諸国連合の一連の外相会議に出席するため、タイのバンコクを訪れている中国の王毅外相は1日、アメリカのポンペイ国務長官と会談しました。

会談後に記者団の取材に応じた王外相は、朝鮮半島の非核化の問題を話し合ったとしたうえでアメリカは米朝の首脳による共通認識を一刻も早く実行に移し、いつでも北朝鮮との接触を再開したいという意向を示し、中国は歓迎した」と述べ、米朝協議の再開を支援していく意向を示しました。

そして米朝間の協議などで段階を分けて歩調をあわせ、目標を実現することを望む」と述べ、北朝鮮の非核化の進展に応じ、制裁の緩和なども検討すべきという考えを改めて示しました。

また、台湾や、中国が軍事拠点化を進める南シナ海の問題、それに貿易摩擦などを巡ってアメリカと対立していることを念頭に「米中間には多くの問題があるが、互いに向き合い意思疎通を図ることが重要だ」と強調しました。

そのうえで王外相はポンペイオ長官は、アメリカ政府は中国の発展を阻止する意志はないと話した。両国の貿易交渉が順調に進んでいくことを望む」と述べ、対等な条件のもと、交渉を進めるべきだと訴えました。

マツダが発表したことし4月から6月までのグループ全体の決算は、売り上げが8489億円と去年の同じ時期に比べて2.7%減少し、本業のもうけを示す営業利益は69億円と78.8%減少しました。

これは主力市場のアメリカでことし3月に投入した新型車などの売れ行きが伸び悩んでいることや、中国経済の減速で中国での販売が21%落ち込んだことが主な要因です。

広島市で開かれた記者会見で、前田真二財務本部長は「今期の結果は大変厳しいものと受け止めている。販売台数の減少の一方で想定していなかった円高の影響などもあった。今後投入する新世代商品の効果を見ながら、事業環境の強化に取り組みたい」と述べました。

マツダは、今後、世界各国で新型車を相次いで投入することで巻き返しを図る方針です。

シャープが1日発表したことし4月から6月までの3か月間の決算は、売り上げが前の年の同じ時期を3.5%下回る5149億円で、本業のもうけを示す営業利益は41.1%減って146億円となりました。

減収減益となったのは、米中の貿易摩擦を背景に中国経済が減速したことで現地でテレビや液晶ディスプレーの販売が落ち込んだためです。

記者会見でシャープの野村勝明副社長は「米中の貿易摩擦が業績に大きな影響を及ぼしたが、今後、事態がどう動くかを注意深く見ながら対応していきたい」と述べました。

一方、シャープは日本円でおよそ27億円を投じて、ベトナムに液晶ディスプレーや空気清浄機などを生産する工場を新設する計画を明らかにしました。

貿易摩擦が一段と激化して中国からアメリカ向けの輸出に追加の関税がかかるような事態になった場合には、中国からベトナムの新工場に生産を移管することも検討するとしています。

KDDIのことし6月までの3か月間の決算は、企業向けの通信サービスなどが好調だったことで、売り上げが1兆2461億円と前の年の同じ時期に比べて2%増えた一方、営業利益は2558億円と11.4%減少しました。

減益となったのは、いわゆるガラケーからスマートフォンへの買い換えを促すために端末の購入料金を補助する費用がかかったことに加え、ことし5月に発売する予定だったファーウェイの新機種の発売を延期したため、在庫の評価損を計上したことも影響したということです。

KDDIの高橋誠社長は記者会見で「一時的な減益要因はあるが、全体としては順調に推移している。ファーウェイの新機種はよい端末であり、顧客に迷惑をかけない確証が得られれば積極的にお届けしたい」と述べました。

日本製鉄は1日、ことし4月から6月までの3か月間の決算に合わせて、今年度の通期の決算の見通しも発表しました。

それによりますと、本業のもうけを示す「事業利益」は、前の年度より55%少ない1500億円に落ち込むと予想しています。

これは米中の貿易摩擦の影響で、中国での自動車や家庭用の電気器具などの生産が減少し鋼材の需要が減少するとみられるほか、原料となる鉄鉱石の価格が高い状況が続くとみているためです。

日本製鉄の宮本勝弘副社長は記者会見で「米中の貿易摩擦の影響が年度末まで続くという前提をおいているが、その先も厳しい状況が続くと考えている」と述べました。

一方、太平洋戦争中の「徴用」をめぐる問題で、去年10月、韓国の裁判で日本製鉄に賠償を命じる判決が確定しましたが、今後の対応について宮本副社長は「日韓両政府の協議を踏まえて適切に対応していきたい。業績への影響はないが、両国の状況を見守りたい」と述べました。

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