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ドイツのメルケル首相は、2日間の日程で中国を訪れていて、6日、北京で李克強首相と会談しました。

ロイター通信などによりますと、会談でメルケル首相は「米中の貿易問題は、全世界に影響が及んでおり、早期の解決を期待している」と述べたうえで、中国企業によるドイツへの投資を歓迎する意向を示しました。

これに対し李首相は「ドイツがより多くの中国企業を受け入れることを希望する」と応じました。

このあと、両首脳は共同会見に臨み、メルケル首相は香港で長期化する抗議活動について「市民の権利と自由は当然、保障されなければならない」と述べて、くぎを刺し、対話による平和的な解決を求めました。

これに対し李首相は「中国政府は、一国二制度と香港の高度な自治を断固として守る。香港政府が、法に基づいて暴力と混乱を収束させることを支持する」と述べました。

その一方で「中国人は、みずからのことを解決する能力と知恵を持っていると信じている」とも述べ、欧米が香港情勢に干渉しないようけん制しました。

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 日本は、両方をきちんとわかっている、そういう対応を柔軟にとることができている、という印象を、世界に与えて、日本の外交力をアピールしたい。

香港政府トップの林鄭月娥行政長官は、今月4日、容疑者の身柄を中国本土にも引き渡せるようにする条例の改正案を、正式に撤回することを表明しました。

しかし、およそ3か月におよぶ抗議活動で、市民の要求が、行政長官らを直接選ぶ民主的な選挙の実現や、警察のデモ隊への暴力が適切だったのか調べる独立調査委員会の設置など5つにまで広がり、香港政府は改正案の撤回以外の4つは受け入れていないとして、市民の反発は収まっていません。

こうした中、九龍半島では6日夜、デモ隊が警察署の周辺に集まり、一部が道路を占拠したり、火をつけたりしたため、警察が催涙弾を使うなど排除に乗り出し、双方が対じする事態になりました。

また、これとは別に、香港島の中心部でも集会が開かれ、主催者の発表で2万3000人が集まりました。

会場では、ヘルメットやマスクをつけた抗議活動の参加者を象徴する像が設置され、集まった人たちが抗議の声を上げました。

条例改正案の撤回後、はじめての土曜日となる7日は国際空港への交通を妨害しようというメッセージも出回り、空港当局は、抗議活動の参加者に利用者の邪魔をしないよう呼びかけていて、混乱が収束するのか、依然、見通せない情勢です。

香港島で6日夜行われた抗議集会に参加した23歳の男性は「改正案の撤回だけでは、納得できません。これから平和的なデモや抗議活動などに引き続き参加し声を上げたいと思います」と話していました。

また、同じ抗議集会に参加した26歳の女性は「将来が見通せません。気持ちは沈むし、とても心配です」と話していました。

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“香港は将来、中国化するしかない”専門家

この中でマハティール首相は、香港で、容疑者の身柄を中国本土にも引き渡せるようにする条例の改正案をめぐり、3か月近くにわたり、政府や警察に対する抗議活動が続いていることについて、「私は決して、一国二制度が長い間にわたり機能するとは思っていなかった。案の定、こうした事態が起きた」と述べ、混乱の背景には、共産党一党支配の中国が香港に高度な自治権を認める「一国二制度」の限界があるという認識を示しました。

そのうえで、「抗議活動が収束せず、自治や独立を求める声がますます高まると、中国政府は許さないだろう」と述べ、混乱が長期化した場合、中国政府が武力で介入する可能性を指摘しました。

中国の新疆ウイグル自治区では、大勢のウイグル族の人たちが当局の施設に不当に拘束されているなどとして国際社会から批判が上がっています。

アメリカのポンペイ国務長官は6日、中西部カンザス州の大学で行った演説でこの問題に言及し、「中国は100万人のウイグル族強制収容所で洗脳し、文化や信仰を捨てさせようとしている。中国は教育のためだと主張し、人権を保護していると言うが、真実からかけ離れている」と非難しました。

そのうえで、ポンペイオ長官は、アメリカはこの問題を解決し、ウイグル族を自由にするため、全力を尽くしたい」と述べ、今月、ニューヨークで開かれる国連総会の場でこの問題を提起し、各国と連携して中国に解決を促す考えを示しました。

この問題について中国は、施設にはテロ活動に関与した人などを入所させていると説明したうえで、国際社会の批判は、「内政干渉だ」と主張していて、国連総会の場で提起されれば一層強く反発することが予想されます。

預金準備率は、中国の金融機関が預かっている預金の総額のうち中国人民銀行に預けなければならない額の比率のことです。

預金準備率を引き下げると、金融機関により多くの資金が残るため、貸し出しを増やすことができ、金融緩和の効果が期待されます。

中国人民銀行は6日、この預金準備率を今月16日に0.5%引き下げると発表しました。

さらに、中小企業などを支えるため、中小企業への貸し出しが多い一部の地方銀行の預金準備率はことし11月までに段階的にさらに1%引き下げます。

預金準備率の引き下げはことし1月以来のことで、中国人民銀行は今回の引き下げで市場に9000億人民元、日本円にして14兆円程度の資金が供給されるとしています。

中国ではアメリカとの貿易摩擦などを背景に景気の減速が続いていて、関連する企業などの業績も悪化していることから、金融緩和によって企業の資金繰りを支援し、景気を下支えするねらいがあります。

台湾の代表的な企業の1つで、日本のシャープを買収したホンハイ精密工業の創業者、郭台銘氏は7日、台北で日本メディアの取材に応じ、来年1月の総統選挙への立候補について「準備中だ」と述べて強い意欲を示しました。

この中で郭氏は、米中貿易摩擦は安全保障面で緊張をもたらすおそれがあるとし、アメリカからの戦闘機の購入を決めた台湾は、中国と対話ができる関係を構築して、万が一の危機を回避できる態勢を作らなければならないと指摘しました。

そのうえで、再選を目指す蔡英文総統が率いる民進党政権は「中国とのパイプが全くなく、台湾にリスクをもたらしている」と述べ、事業を通して中国の高官とパイプがある自分であれば、信頼関係を構築できるという考えを示しました。

郭氏は当初、最大野党・国民党からの立候補を目指していましたが、党内の選挙で選ばれず、無所属での立候補を模索しています。

もし郭氏が立候補した場合、国民党の支持が割れて選挙情勢に大きな影響を与えると見られることから、その決断が注目されています。