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この裁判はミャンマーイスラム教徒の少数派、ロヒンギャに対する迫害が大量虐殺などを禁じたジェノサイド条約に違反しているとして、イスラム教徒の多い国や地域を代表して西アフリカのガンビアミャンマー政府の責任を問う訴えを起こしたものです。

オランダのハーグにある国際司法裁判所は双方の主張を聞く3日間の審理に入っていて、2日目の11日はアウン・サン・スー・チー国家顧問がみずから弁論を行い、原告側の訴えは「不完全で誤解を招くものだ」と強く反論しました。

そのうえで、ミャンマー西部でロヒンギャ仏教徒武装勢力と治安部隊との間で激しい戦闘が続いている状況を説明し、「多くの無実の人々が苦しめられているのは紛争の結果だ」と訴えました。

ノーベル平和賞受賞者でもあるスー・チー氏がどのような発言を行うか注目されていましたが、これまでのミャンマー政府の主張を繰り返すものとなりました。

このほか原告のガンビアが求めているロヒンギャに対する迫害行為をすぐにやめさせるための暫定的な指示について、ミャンマー側の弁護に立った法律の専門家らは、事実認定を行ってから判断すべきだと訴えました。

最終日となる12日の審理ではガンビアミャンマーの双方が改めて主張を展開することになっています。

原告のガンビアの代表は11日の審理を終えたあと報道陣の問いかけに対してミャンマー側の主張に対する反応は示さず、「しっかりと準備を整えてあすの審理に臨みたい。こちら側がどのような訴えをするかはあす、聞いてほしい」と述べました。

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