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アメリカのトランプ大統領は23日の記者会見で北朝鮮キム・ジョンウン朝鮮労働党委員長に関して、「キム委員長とはよい関係なので無事を祈っている」と述べました。

そのうえでCNNテレビが「北朝鮮キム・ジョンウン朝鮮労働党委員長が重篤な状態になっているという情報があり、アメリカ政府が状況を注視している」と報じたことを巡っては「不正確だと思う。古い資料を使ったと聞いている。不正確な報道でCNNによるフェイクだ」と述べました。

またトランプ大統領北朝鮮側と最近、連絡を取ったのかどうか質問されたのに対し、「その質問には答えたくない」と述べるにとどめました。

キム委員長の動静は1週間以上途絶えており、各国が健康状態を注視しています。

韓国軍の関係者が24日、NHKの取材に明らかにしたところによりますと、韓国軍はアメリカ軍とともに、空軍による合同訓練を今月20日から24日までの5日間の日程で行っているということです。

また、「作戦遂行能力を向上させるための通常の訓練で、期間や規模は例年と同じ水準だ」としています。

これに関連して、韓国の通信社・連合ニュースは、韓国軍からF15K戦闘機とKF16戦闘機が、アメリカ軍からはF16戦闘機などが参加していると伝えています。

米韓両軍は例年、12月に空軍による大規模な訓練を行っていて、去年は規模を縮小して行う計画でしたが、アメリカのエスパー国防長官が北朝鮮との外交交渉を後押しするためだとして、訓練の延期を発表していました。

今回、訓練を実施した背景には、先月以降、飛しょう体の発射を繰り返している北朝鮮をけん制するねらいがあるとみられ、北朝鮮の反発も予想されます。

一方、キム・ジョンウン金正恩朝鮮労働党委員長が重篤な状態になっているという情報があるとアメリカのメディアが伝えたこととの関連について、韓国軍の関係者はNHKに対し、「訓練はもともと予定されていたもので関係はない」としています。

韓国の世論調査機関「韓国ギャラップ」は、23日までの3日間、1000人を対象に行った世論調査の結果を、24日発表しました。

それによりますと、ムン・ジェイン大統領を「支持する」と答えた人は先週より3ポイント上がって62%となりました。ムン大統領の支持率が60%台まで上昇したのは1年半ぶりです。一方、「支持しない」と答えた人は先週より3ポイント下がって30%でした。

支持する理由としては55%が新型コロナウイルスへの対応を挙げていて、これまでにおよそ59万件のPCR検査を行うなど対策を進めた結果、1日当たりの新たな感染者がこのところ10人前後にまで減少していることが評価されています。

韓国では先週投票が行われた総選挙で、ムン大統領の高い支持率を背景に与党が過半数議席を得て圧勝したばかりで、残る任期が2年のムン大統領は一定の求心力を維持しながら国政運営を進めていく見通しです。

ただ今回の世論調査では、向こう1年間の景気の展望について「悪くなる」と答えた人が53%に上っていて、今後顕著になる実体経済への影響をどれだけ抑えられるかが喫緊の課題です。

韓国の中央銀行にあたる韓国銀行が23日に発表した、ことし1月から先月までのGDPの速報値は、物価の変動を除いた実質の伸び率が前の3か月と比べてマイナス1.4%でした。

これはリーマンショックのあおりを受けた2008年の10月から12月期以来の低い水準です。

このうち個人消費が前の3か月と比べてマイナス6.4%と大幅に落ち込んでいて、韓国銀行は「新型コロナウイルスの感染拡大が個人消費を中心に経済活動を大きく萎縮させた」と分析しています。

そのうえで、「先月の雇用が大きく悪化した。これは今後も続く可能性が高く、内需に再び否定的な影響を及ぼす要因になる」として、先行きへの懸念を示しました。

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