北朝鮮軍 韓国船乗組員射殺 専門家「新型コロナで過剰対応か」 #nhk_news https://t.co/BOd8QDPK59
— NHKニュース (@nhk_news) 2020年9月24日
韓国軍の発表によりますと、朝鮮半島西側の黄海の北朝鮮に近い海域で、韓国海洋水産省に所属する漁業指導船の40代の男性乗組員の行方が一時分からなくなり、韓国軍は今月22日、生存している男性を北朝鮮側の海域で発見しましたが、駆けつけた北朝鮮軍によってその場で射殺され、遺体は焼かれました。
これについて、朝鮮半島情勢に詳しい南山大学の平岩俊司教授は、「新型コロナウイルスへの感染の可能性がある人が来ることに対する警戒感が非常に強く、過剰なまでの対応をとった印象だ」と指摘しました。
そして、「韓国は、北朝鮮との関係を一定程度よくして朝鮮半島情勢をめぐってイニシアチブをとりたい思いがあると思うので、今回の件で、国民の憤りを見ながら、北朝鮮との対話や協議を模索していくことになる」と述べ、直ちに軍事的な緊張が高まる可能性は低いという見方を示しました。
そのうえで、「今回の件で日本を含めた国際社会に影響を与える可能性は高いとは言えないが、仮に南北関係や北朝鮮問題が動くということになれば、日本としても韓国との協力関係を前提にした対応が必要だろう」と述べ、引き続き朝鮮半島情勢を注視していく必要があると指摘しました。
韓国 ムン大統領 軍の式典で北朝鮮軍による公務員射殺言及せず #nhk_news https://t.co/Wp7Xh7P18a
— NHKニュース (@nhk_news) 2020年9月25日
韓国では来月1日に韓国軍の創設記念日となるのを前に、25日にソウル近郊のイチョン(利川)にある軍の施設で式典が開かれ、ムン・ジェイン大統領が演説しました。
この中でムン大統領は、来年度の国防予算案が今年度に比べて5.5%増え、およそ52兆9000億ウォン、日本円にして4兆7000億円余りに上ることに触れました。
そのうえで「警戒態勢をより強化し国民の生命と安全を脅かす、いかなる行為に対しても断固として対応する」と述べ、国防力の強化を進める考えを強調しました。
一方、朝鮮半島西側の黄海で、一時、行方が分からなくなった韓国海洋水産省に所属する漁業指導船の乗組員を今月22日、北朝鮮軍が海上で射殺したことには直接言及しませんでした。
南北関係の改善を目指すムン大統領は、今週、国連総会でのビデオ演説で、朝鮮戦争の終戦宣言の実現を呼びかけたばかりで、北朝鮮を過度に刺激することを避けた形です。
しかし、北朝鮮軍によって韓国の公務員が殺害されたことに、国内では衝撃が広がっていて、ムン政権は難しい対応を迫られそうです。
キム委員長 韓国船乗組員射殺で謝罪 #nhk_news https://t.co/puxwk7DCyd
— NHKニュース (@nhk_news) 2020年9月25日
これは、韓国大統領府のソ・フン(徐薫)国家安保室長が、25日午後、記者会見して明らかにしたものです。
それによりますと、朝鮮半島西側の黄海で一時行方が分からなくなった、韓国海洋水産省に所属する漁業指導船の乗組員が、今月22日、北朝鮮軍によって海上で射殺されたことについて、北朝鮮の朝鮮労働党で韓国との関係を担う統一戦線部は、25日午前、韓国大統領府に電文を送ってきました。
この中で、「ムン・ジェイン(文在寅)大統領と南の同胞たちに大きな失望感を与えたことに対し、非常に申し訳ない」とするキム・ジョンウン委員長からの謝罪のメッセージを伝えてきたということです。
また、統一戦線部は、経緯について、不法に侵入した者が逃げようとしたため射殺したもので、そのあと遺体を見失い、本人が乗ってきた浮遊物を焼いたなどと説明しています。
そのうえで、北朝鮮指導部は起きてはならないことが起きたと受け止めているとして、「南北の信頼関係が崩れないよう必要な安全対策を講じる」と強調しています。
韓国大統領府は25日、ムン大統領とキム委員長が今月に入って新型コロナウイルスの影響や台風の被害からの克服に向けて励まし合う内容の親書をやり取りしていたことも明らかにしており、北朝鮮としては、最高指導者の異例のメッセージを伝えることで、南北関係への影響を抑えたい思惑があるとみられます。
防衛相「安全保障で日韓連携重要 日米韓防衛相会談も早期に」 #nhk_news https://t.co/u2xJuST2EH
— NHKニュース (@nhk_news) 2020年9月25日
岸防衛大臣は報道各社のインタビューで、北朝鮮問題などで、日本と韓国の連携は重要だとして、アメリカも含めた日米韓3か国の防衛相会談の早期開催に意欲を示しました。
この中で、岸防衛大臣は「北朝鮮が短距離弾道ミサイルの発射を繰り返し、安全保障環境が一層、厳しさを増す中で日韓の連携は重要だ。日韓の間には、さまざまな問題があるが、それを解決するため、引き続き韓国側に適切な対応を求めていきたい」と述べました。
そのうえで、河野前大臣が調整を進めていたアメリカも含めた日米韓3か国の防衛相会談について「可能なかぎり早期の実現に向けて、調整を進めたい」と述べ、早期開催に意欲を示しました。
また、岸大臣は「エスパー国防長官をはじめとするアメリカの国防総省の関係者と直接会話する機会も必要で、機会を捉えて訪米することも考えていきたい」と述べました。
#朝鮮半島