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ロシアの野党勢力の指導者ナワリヌイ氏は去年8月、化学兵器の神経剤で襲われたとみられ、今月療養先のドイツから帰国した直後に逮捕されました。

これを受けて野党勢力は、釈放を求める抗議活動を行うよう各地の支持者に呼びかけました。

ロイター通信によりますと、首都モスクワでは23日、4万人が集まりプーチン政権に抗議の声をあげましたが、治安当局は「無許可の集会だ」として解散を命じ、従わない参加者を次々と拘束しました。

集会に参加したナワリヌイ氏の妻のユリヤさんも一時拘束されました。

同様の抗議活動はロシア全土で行われ、独立系の人権団体によりますと、拘束された人の数は110以上の都市で合わせて3000人を超えるということです。

極東のウラジオストクで抗議活動に参加した女性は「ナワリヌイ氏を無理やり拘束したことに納得できません。生活水準が下がる一方なのに、政府は何もしていない」と非難しました。

ロシアでは23日も、1日で2万人を超える新型コロナウイルスへの新たな感染が確認され、低迷する経済に国民の不満が高まるなか抗議活動を力で抑え込もうとするプーチン政権の対応に反発が広がっています。

EUヨーロッパ連合で外交を担当するボレル上級代表は23日、ツイッターに「広範囲に行われた拘束や不適切な武力の行使を非難する」と投稿したうえで、25日に開くEU外相会議で対応策を協議する考えを示しました。

EUは、ナワリヌイ氏が去年8月、旧ソビエトで開発された化学兵器の神経剤で襲われたとして、ロシア大統領府の高官らに対して口座の凍結やEU域内への渡航禁止の措置をすでに行っていますが、今回の件を受けてさらに制裁を強化するか検討するものとみられます。

アメリ国務省の報道担当者は23日の声明で「抗議活動の参加者やジャーナリストに対するロシア政府の残忍な対応を強く非難する。拘束されているナワリヌイ氏を含むすべての人の解放を要求する。アメリカは人権を守るために同盟国などと協力していく」と述べました。

ロシアの野党勢力の指導者ナワリヌイ氏が今月、療養先のドイツから帰国した直後に逮捕されたことを受けて、野党勢力は釈放を求める抗議活動を行うよう各地の支持者に呼びかけました。

ロイター通信によりますと、首都モスクワでは23日、4万人が集まり、抗議の声を上げましたが、治安当局は「無許可の集会だ」として参加者を次々と拘束しました。

独立系の人権団体によりますと、拘束者は110以上の都市で合わせて3200人を上回ったということです。

今回拘束された人の数は、ここ数年でロシアで行われた抗議活動の中で最も多くなったとみられます。

またNGOなどの調査によりますと参加者の4割が初めて抗議活動に参加し、中でも20代や30代の若者が多かったということです。

極東のウラジオストクで抗議活動に参加した20代の女性は「ナワリヌイ氏を無理やり拘束したことに納得できません」などと非難しました。

ナワリヌイ氏側は若い世代への一層の支持拡大を図り、プーチン政権への攻勢を強めたい考えです。

アレクセイ・ナワリヌイ氏(44)はプーチン政権批判の急先ぽうとして知られる今のロシアで最も有名な野党勢力の指導者です。

会社経営などをへて2000年代初めから政治活動に関わり、これまでプーチン政権や国営企業汚職などを動画共有サイトユーチューブなどを通じて告発してきました。

注目されるきっかけとなったのは、2017年にモスクワ郊外にある、当時のメドベージェフ首相の豪邸を上空から撮影して公開した動画で、資産家から贈られた汚職の疑いがあると告発しました。

また、みずから先頭に立ってプーチン政権を批判する抗議活動を続け、2019年のモスクワの市議会選挙などでは有望な野党候補者に投票を集中させる戦略で議席を増やすことにも力を入れてきました。

そして去年8月、化学兵器の神経剤で襲われたとみられるナワリヌイ氏は、療養先のドイツで「事件の背後にはプーチン大統領がいる」とメディアのインタビューに答えるなど、プーチン大統領との対決姿勢を鮮明にしました。

ナワリヌイ氏は、みずからを襲ったとされるFSB=連邦保安庁工作員だという人物に政権の関係者を装って電話し、犯行の詳細を聞き出して、その内容を公表したり、今月19日にはプーチン大統領が所有するとされる豪華な宮殿の存在を告発する動画を公開したりして、プーチン大統領への攻勢を強めています。

#反ロシア#対中露戦

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