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ロシア軍南部管区は16日、軍事演習終了後にクリミアからさらに部隊を撤収させる準備を進めていることを明らかにした。インタファクス通信が伝えた。

ロシア国防省はこの日、戦車などの軍用車両が鉄道で輸送されている映像を公開、軍事演習を終えてクリミア半島を離れるところだと説明した。

ロシアのプーチン大統領は、16日、モスクワを訪問したブラジルのボルソナロ大統領と会談しています。

プーチン大統領は、ボルソナロ大統領を握手で出迎え、会談の冒頭で「ブラジルは、ラテンアメリカで主要な貿易・経済のパートナーであり、首脳会談が有益であることを期待する」と述べ、経済などでの結び付きをアピールしました。

緊張が続くウクライナ情勢をめぐり、アメリカなどとの対立が続くなか、ロシアとしては、同じBRICS・新興5か国の一つである、ブラジルとの関係をアピールすることで、アメリカなどに対抗したい思惑もあるとみられます。

会談後、両首脳は記者会見を行う予定で、ウクライナ情勢をめぐって、プーチン大統領から何らかの発言があるのか注目されます。

プーチン大統領は、前日の15日には、ヨーロッパの主要国であり、エネルギー面など経済的な結び付きが強いドイツのショルツ首相と会談したほか、ウクライナ周辺で合同軍事演習を行っているベラルーシのルカシェンコ大統領とも近く、会談を行う方向で調整が進められていて、各国首脳との会談を活発に行っています。

秋葉国家安全保障局長は、17日夜、アメリカのホワイトハウスで安全保障を担当するサリバン大統領補佐官と電話で協議しました。

この中で、両氏は、緊張が続くウクライナ情勢を重大な懸念をもって注視するとともに、日米間で引き続き情報を共有しながら、緊密に連携することを確認しました。

その上で、両氏は、G7=主要7か国をはじめとする国際社会が協力して対応することが重要だという認識で一致しました。

また、サリバン大統領補佐官は、日本政府がヨーロッパ向けにLNG液化天然ガスの一部を融通すると決定したことに謝意を示しました。

ロシアのシルアノフ財務相は16日、西側諸国の新たな制裁措置がロシアのエネルギー企業を標的にした場合、ロシアは他の市場に供給を切り替える用意があると表明した。

シルアノフ氏は、ロシアがどのようにエネルギー輸出先を変えるかについては言及しなかったが、ロシアの経済と銀行は外貨準備高や政府系ファンドのナショナル・ウェルス・ファンド、財政黒字によっていかなる制裁を受けても守られるはずだと主張した。

米国とその同盟国は、ロシアがウクライナに侵攻した場合、ロシアの大手銀行と経済・エネルギー部門に対する新たな制裁措置を検討しており、輸出を規制する可能性もある。

ロシア大統領府(クレムリン)は、侵攻の意図はないと主張している。

シルアノフ氏は記者団に対して「いかなる輸出制限も価格上昇の要因となる。もしも輸出制限が適用されれば、価格の上昇がそうした制限の影響を大きく相殺するはずだ」と語った。

ムーディーズの調査によると、欧州の石炭といった固体燃料のうちロシアからの輸入が46%を占め、天然ガスの38%、原油の26%をそれぞれ占める。

中国が消費するロシア産石油は日量約150万バレルで、ロシアからの総輸出量の5分の1に相当する。パイプラインと港を経由して輸出されている。

ただ、中国へのパイプラインによるガス供給量はまだ多くなく、今後数年間に増強する予定だ。

ブリンケン米国務長官は16日、ロシアは重要な部隊をウクライナ国境に近づけているとし、米国はこれまでのところロシア軍の撤収を確認できていないと述べた。

ブリンケン長官はMSNBCのインタビューに対し「いかなる撤収も確認できていない。主要な部隊は(ウクライナとの)国境から遠ざかるのではなく、むしろ近づいている」と述べ、ロシアの言行は一致していないとの考えを示した。

北大西洋条約機構NATO)も同様の見解を示している。

ロシア国防省は15日、ウクライナとの国境付近での軍事演習を終えた軍の一部部隊が基地に帰還しつつあると明らかにしたが、ウクライナのクレバ外相は、ロシア軍の撤収を目で確認するまで緊張緩和を確信しないと述べていた。

ブリンケン長官はこのほか、ロシアがウクライナ東部の親ロシア派が実行支配する2地域の独立を承認すれば、「米国は同盟国、およびパートナー国と完全に協調して迅速に、かつ強硬に対応する」と表明。独立が承認されれば「ウクライナの主権と領土保全が一段と阻害され著しい国際法違反となる」と述べた。

ロシア下院は15日、ウクライナ東部の親ロシア派が実行支配する2地域の独立を承認するようプーチン大統領に要請する案の採決を行い、承認した。ウクライナ東部ドンバス地域の「ドネツク民共和国」と「ルガンスク人民共和国」の独立が承認されれば、ウクライナ東部の停戦と和平への道筋を示した2015年の「ミンスク合意」が根底から覆されるため、ロシアと西側諸国との間の対立が一段と深まる恐れがある。

北大西洋条約機構NATO)のストルテンベルグ事務総長は16日、ロシアによるウクライナ国境での軍備増強に対応するため、中欧および南東欧に新たに部隊を派遣する計画を策定するよう軍司令官に伝えたと発表した。

外交筋によると、新たな部隊はルーマニアブルガリアハンガリースロバキアに設置される可能性がある。

ストルテンベルグ事務総長は「NATOの抑止力と防衛力を一段と強化するため、中欧・東欧・南東欧への新たなNATO部隊の設置を含めた選択肢を策定する」ことがNATO防相理事会で決定されたと述べた。

軍司令官は詳細を詰め、数週間以内に報告するという。

これに先立ち、ストルテンベルグ事務総長はロシアがウクライナ近郊の大規模な軍備増強に向けさらに部隊を派遣していると非難。国防相理事会の冒頭で「ロシア軍の撤退は確認されておらず、これは外交努力のメッセージと矛盾する」とし、「われわれが確認しているのは、ロシアが部隊を増やし、部隊がさらに向かっていることだ。現時点で緊張が緩和しているとは言えない」と述べた。

ロシア国防省は15日、ウクライナとの国境付近での軍事演習を終えた軍の一部部隊が基地に帰還しつつあると表明。16日には、戦車などの軍用車両が鉄道で輸送されている映像を公開し、軍事演習を終えてクリミア半島を離れるところだと説明した。一部の部隊も常駐する基地に戻るとしている。

一方、西側諸国の高官は匿名で、ロシアの軍事演習が月内に最も活発化するとの情報を得たと指摘。ロシアが演習の一環としてベラルーシから東方に弾道ミサイルを発射する可能性が高いとした。

「現時点では、何かしらの軍事的な縮小が実施されるという信頼できる兆候はない」とし、ロシアは今後、「基本的に警告することなく、あるいはほとんど警告を発することなく」ウクライナを攻撃する可能性があると警告した。

ロシア軍の部隊がウクライナ国境付近から撤収していないとする北大西洋条約機構NATO)の主張は誤っていると、クレムリン(ロシア大統領府)のペスコフ報道官が電話会見で述べた。

  同報道官は安全保障を巡るロシア側の要求について、バイデン米大統領が協議継続に意欲的なことは「前向き」だと評価。協議は「非常に困難で、双方の柔軟性そして政治的意志が求められるだろう」と述べた。

  ロシアのインタファクス通信国防省の情報を基に報じたところによれば、ロシア軍は演習を終えて恒久基地へ帰還する部隊の映像を公開した。国防省の報告では演習が行われた地域は特定されていない。

原題:Russia Releases Video Showing Some Tanks Returning to Bases: IFX

Kremlin Rejects NATO Claims Troop Pullback Is Not Happening

(抜粋)

ロシア軍南部管区は16日、軍事演習終了後にクリミアからさらに部隊を撤収させる準備を進めていることを明らかにした。インタファクス通信が伝えた。

ロシア国防省はこの日、戦車などの軍用車両が鉄道で輸送されている映像を公開、軍事演習を終えてクリミア半島を離れるところだと説明した。

ウクライナ国境周辺に配備のロシア軍撤収を開始したとの同国の主張について、バイデン米政権の複数の高官は16日、虚偽だと指摘した。ロシアは逆に最大7000人の兵士を増強しているという。

  高官は匿名を条件に記者団に語ったもので、ロシアが兵力を増強しているとの米国の見解を裏付ける証拠は示さず、こうした見解が何に基づいているかも明言しなかった。

  米国の想定によれば、ロシアは引き続きウクライナ侵攻のための虚偽の口実を探っており、具体的には同国東部ドンバス地方での挑発や、北大西洋条約機構NATO)ないしウクライナ側の軍事活動などが考えられると高官は語った。

  ロシア政府はウクライナ侵攻の計画を繰り返し否定し、米国の警告は「ヒステリー」だと批判している。

  バイデン政権の分析では、ロシアのプーチン大統領ウクライナ国境周辺に15万人規模の兵士や戦車、大砲などを集結させる一方、NATOに対しては安全保障上の保証を求めている。

  イエレン米財務長官はウクライナ情勢を巡り、ロシアが侵攻した場合に備えて財務省は制裁パッケージを準備しているとし、「制裁を科した場合は世界的に何らかの影響が生じるとわれわれは認識している」と、AFP通信とのインタビューで語った。

  緊迫するウクライナ情勢を巡る関係国のトップ外交が続く中で、バイデン統領は16日、ドイツのショルツ首相と電話会談し、ウクライナ国境周辺でのロシア軍増強が続いている問題について話し合った。

  ホワイトハウスは声明で会談について、「両首脳はウクライナの主権と領土保全へのコミットメントを再確認するとともに、外交と抑止措置で大西洋をまたいだ協力の継続と、ロシアのウクライナ侵攻に備えたNATOの東欧防衛強化の重要性を強調した」と説明した。

日米当局者も電話会談

  一方、ホワイトハウスはサリバン大統領補佐官(国家安全保障問題担当)が秋葉剛男国家安全保障局長と16日、ロシアおよびウクライナ情勢や外交努力を巡って電話会談したことを声明で発表した。

  それによれば、サリバン補佐官は欧州への液化天然ガス(LNG)融通の要請に協力する日本の決定に謝意を表明。秋葉氏はロシアへの対応に関して米国をはじめとする他の主要7カ国(G7)との緊密な協調に日本がコミットしていることを強調した。

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  17日には欧州連合(EU)首脳による緊急会合が開かれるほか、G7は19日にミュンヘン安全保障会議に合わせて外相会合を開く予定で、来週にはオンライン形式でのG7首脳会議開催が検討されているという。

  NATOのストルテンベルグ事務総長は16日、緊張緩和の証拠は見当たらないとした上で、ロシアは引き続きウクライナ国境周辺の軍増強を続けているようだと述べた。ブリンケン米国務長官も「ロシア軍の撤収は確認していない」とし、「ウクライナ国境沿いには今なお非常に脅威的な形で集結している。有言実行になれば良いが、今のところそれは見られない」とMSNBCに語った。

  一方、ロシア側は同国部隊がウクライナ国境付近から撤収していないとするNATOの主張は誤っていると反論した。

原題:U.S. Says 7,000 More Russian Troops Have Arrived: Ukraine UpdateRussian Claims of Ukraine Pullback Are False, U.S. Charges (1)、Yellen Confident Fed Has Tools to Combat Inflation: AFP、Diplomatic Whirl Shows West Unconvinced by Russian Peacemaking(抜粋)

ウクライナ情勢を巡りロシアのラブロフ外相は、16日、ロシアが重視するNATO北大西洋条約機構の不拡大をめぐる問題では妥協しないと強調しました。

その一方、ロシアが求めてきた、NATOによる中・短距離ミサイルの配備の制限などに関して「欧米側は、これらの問題について真剣な対話を行う用意があることを表明した。前向きな一歩と見なす」と一定の評価を行いました。

また、ロシア大統領府のペスコフ報道官は、16日プーチン大統領は、外交交渉を行う意思と準備があることを強調している。共通点は、交渉の過程で探っていかなければならない」と述べ、アメリカと安全保障をめぐる交渉を本格的に始めたい意向を示しました。

一方、ロシア国防省は、15日、ウクライナとの国境近くに展開していた軍の一部の部隊が演習を終えて撤収を始めると発表しています。

アメリカなどは、ロシアとの交渉を具体的に進めるためにはロシアが軍の部隊をまず撤収させるべきだとしています。

プーチン政権は、安全保障をめぐり、近く、対応を示すとしていて、当面は、ロシア側が準備ができているとする10ページに及ぶ草案の内容と、これをもとにして交渉が始まるのかが焦点です。

アメリカがロシアによる侵攻の可能性はまだ十分ありえるなどとしていることについてロシア外務省のザハロワ報道官は、16日自身のSNSで「偽情報を流すアメリカやイギリスのメディアには、ロシアによる「侵攻」の次の計画がいつかぜひ教えてほしい。私はその日に休暇をとりたい」と痛烈に皮肉りました。

G7=主要7か国の議長国ドイツは、緊張が続くウクライナ情勢を受けて、今月19日に緊急の外相会合を開催すると発表しました。

外相会合は、今月18日から20日にかけてドイツ南部で開かれる「ミュンヘン安全保障会議」にあわせて行われ、各国の緊密な連携を確認するとしています。

イギリスのトラス外相は、ウクライナポーランド、それにドイツを今週、訪問すると発表しました。

一連の訪問で、ウクライナのクレバ外相やポーランドのラウ外相と会談し、ウクライナへの支援を改めて表明し、ロシアによる侵攻に反対する立場を一致して打ち出したいとしています。

また、G7=主要7か国の緊急の外相会合や国際会議が開かれるドイツのミュンヘンを19日に訪れるということです。

トラス外相は、「ロシアに対しては、外交の道を選ぶよう促したい。しかし、侵攻の道を続けるのであれば、ロシアにとって経済的なコストを伴う大きな結果をもたらし、国際社会からものけ者にされるだろう」などという考えをウクライナで予定している演説で表明することにしています。

ウクライナの国境周辺でロシア軍が大規模な部隊を展開させ緊張が続く中、ウクライナ政府は16日を「国民統合の日」に制定し、人々が団結してロシアからの圧力に屈しない姿勢を示しました。

このうち首都キエフでは市内に多くの国旗が掲げられたほか、広場や沿道に市民が集まって国歌を歌うなどし、国の独立と主権を守ろうと訴えていました。

集会に参加した男性は「団結こそ私たちの強さだ。ウクライナは必ず勝利する」と力を込めていました。

また、別の男性は、ロシア軍の一部が撤収したと伝えられていることについて「実際に撤収していればいずれ明らかになるはずだが、状況ははっきりしない」と話し懐疑的な見方を示していました。

一方、プーチン政権の動向が注目される中、ロシアの首都モスクワでは市民の間からさまざまな声が聞かれました。

このうち女性の1人は「挑発しているのはアメリカのほうだ。いつも、あらゆる挑発行為を組織的に行ってきた」と話し、アメリカこそが、軍事的な緊張を高めているとして批判していました。

一方、高齢の男性は、プーチン大統領アメリカなどと協議を続ける姿勢を示したことについて「平和的な交渉に向けた動きが始まったことは良いことだ」と話し、外交によって事態が打開することに期待を寄せていました。

またウクライナ人の友人が多くいるという女性は「人々が冷静に考え、軍事行動を起こさないことを願う。戦争はあってはならないことだ」と話していました。

ロシア国防省は15日、ウクライナ国境近くに展開していた軍の部隊の一部が演習を終え、撤収を始めると発表しました。

これについて、アメリカのブリンケン国務長官は16日ABCテレビのインタビューで「ロシアは発言と行動が食い違っていて、撤収は確認できていない。それどころかむしろ国境付近に軍が集結している」と述べ、緊張緩和には向かっていないという認識を示しました。

そのうえで「ロシアが意味のある外交を行うならわれわれには用意があるし、ロシアがウクライナへの侵攻を選んでも準備はできている。選ぶのはプーチン大統領だ」と述べ、ロシア側に対応を迫りました。

一方、ブリンケン長官は、アメリカの情報機関の分析としてロシアによる侵攻が16日に行われる可能性があると伝えられていたことについて問われ「われわれは侵攻がいつでも起こりうると言っていた。プーチン大統領は引き金を引くことができる。それはきょうかもしれないし、明日かもしれないし、来週かもしれない。ウクライナへの侵攻を望むのであれば戦力はそろっている」と強調しました。

北大西洋条約機構NATO)のストルテンベルグ事務総長は16日、ロシアによるウクライナ国境での軍備増強に対応するため、中欧および南東欧に新たに部隊を派遣する計画を策定するよう軍司令官に伝えたと発表した。

外交筋によると、新たな部隊はルーマニアブルガリアハンガリースロバキアに設置される可能性がある。

ストルテンベルグ事務総長は「NATOの抑止力と防衛力を一段と強化するため、中欧・東欧・南東欧への新たなNATO部隊の設置を含めた選択肢を策定する」ことがNATO防相理事会で決定されたと述べた。

軍司令官は詳細を詰め、数週間以内に報告するという。

これに先立ち、ストルテンベルグ事務総長はロシアがウクライナ近郊の大規模な軍備増強に向けさらに部隊を派遣していると非難。国防相理事会の冒頭で「ロシア軍の撤退は確認されておらず、これは外交努力のメッセージと矛盾する」とし、「われわれが確認しているのは、ロシアが部隊を増やし、部隊がさらに向かっていることだ。現時点で緊張が緩和しているとは言えない」と述べた。

ロシア国防省は15日、ウクライナとの国境付近での軍事演習を終えた軍の一部部隊が基地に帰還しつつあると表明。16日には、戦車などの軍用車両が鉄道で輸送されている映像を公開し、軍事演習を終えてクリミア半島を離れるところだと説明した。一部の部隊も常駐する基地に戻るとしている。

一方、西側諸国の高官は匿名で、ロシアの軍事演習が月内に最も活発化するとの情報を得たと指摘。ロシアが演習の一環としてベラルーシから東方に弾道ミサイルを発射する可能性が高いとした。

「現時点では、何かしらの軍事的な縮小が実施されるという信頼できる兆候はない」とし、ロシアは今後、「基本的に警告することなく、あるいはほとんど警告を発することなく」ウクライナを攻撃する可能性があると警告した。

NATOは、16日からの2日間、ベルギー・ブリュッセルにある本部で国防相会議を開いています。

記者会見を開いたNATOのストルテンベルグ事務総長は、ウクライナとの国境近くに展開していたロシア軍の部隊が撤収する兆しはないという認識を改めて示しました。

その上で、国防相会議では、ルーマニアなどヨーロッパ東部に多国籍の部隊を新たに派遣するなど、加盟国の防衛態勢を強化する措置をとることで合意したと明らかにし、今後具体的な検討を進めるとしています。

ロシアとの緊張が続く中、NATO加盟国は、すでにヨーロッパ東部に部隊や艦船、戦闘機などを派遣しています。

今回防衛態勢をさらに強化する方針を決めたことについてストルテンベルグ事務総長は「ロシアは、長年われわれの安全保障を支えてきた基本的な原則に力を使って挑もうとしている。残念だが、これがヨーロッパの新たな日常だ」と述べ、今後もロシアとの緊張関係が続くことを前提にした、より長期的な対策だと説明しました。

米政府と北大西洋条約機構NATO)は16日、ウクライナ国境付近から軍部隊を一部撤収したとのロシアの主張について、撤収は確認できず、むしろ部隊の増強を継続していると批判した。

ロシアによる軍事侵攻の脅威が残る中、ウクライナ政府は16日、前日に発生した国防省などに対するサイバー攻撃について、同国史上最悪の攻撃だったとし、ロシアが背後にいた可能性があるとの見解を示した。ロシアは関与を否定している

ホワイトハウスのサキ報道官は、誰がこの攻撃を仕掛けたかはまだ特定できないと明らかにした。

ロシア国防省は15日、ウクライナ国境付近での軍事演習を終えた軍部隊を一部撤収していると表明。16日には、軍事演習を終えた軍用車両がクリミア半島から離れている様子を撮影したとする映像を公開した。

しかし、ブリンケン米国務長官はMSNBCのインタビューに対し「いかなる撤収も確認できていない。主要な部隊は(ウクライナとの)国境から遠ざかるのではなく、むしろ近づいている」と述べ、ロシアの言行は一致していないと批判した。

西側の情報機関高官はロシアによるウクライナ侵攻のリスクは今月いっぱい高いと分析。「全く、あるいはほとんど警告なしに」ロシアが攻撃する可能性はなおあると語った。

<緊張緩和を否定>

NATOのストルテンベルグ事務総長は16日、「われわれが確認しているのは、ロシアが部隊を増やし、部隊がさらに向かっていることだ。現時点で緊張が緩和しているとは言えない」と述べた。

その後、NATOは衛星映像でロシアが部隊を撤収させていないことを証明できると語った。

ウクライナのレズニコフ国防相は同日、同国情報当局がまとめた最新の情報からはロシア軍部隊の撤収を示す証拠は示されていないと明らかにした。また、現時点で国境近くにロシア軍部隊および親ロシア派勢力約14万人が集結していると述べた。

ロシア大統領府はNATOの分析は間違いだと反論。また、プーチン大統領が米国との交渉を切望していると表明した。ロシアは一方、西側諸国の新たな制裁措置がロシアのエネルギー企業を標的にした場合、エネルギー輸出先を他の市場に切り替える用意があると表明した。

英国の国防情報当局トップを務めるジム・ホッケンハル氏は、ロシアがウクライナとの国境で軍事力の増強を続けており、部隊を縮小するという同国の主張と矛盾していると指摘した。

声明で「ロシアの部隊がウクライナとの国境から撤収したことを示す証拠はない。ロシアは主張に反して、ウクライナ付近で軍事力の増強を続けている」と指摘。

「装甲車やヘリコプター、野戦病院ウクライナとの国境に向けて移動しているのが目撃されている。ロシアはウクライナに侵攻するための軍事力を配備している」と述べた。

エストニアの対外情報機関トップ、ミック・マラン氏は16日、ロシアは引き続きウクライナとの国境に部隊を移動させており、ウクライナに対して「限定的な」軍事攻撃を実施する可能性が高いと述べた。

ロシアによる攻撃にはミサイル発射やウクライナ国内の「重要地域」の占拠が含まれると指摘。「人口の多い都市を制圧するためには多くの部隊が必要なため、これらの都市は避けるだろうというのが現時点でのわれわれの見解だ。ただ、ロシア軍がどのような経路をたどるのか、明確には把握できない」とした。

エストニア情報機関によると、ウクライナ東部の親ロシア派が実行支配する2地域から戦闘が激化する可能性が高く、このような2地域での戦闘激化は「ロシアにもっともらしい反証を与え、制裁を回避するだろう」とした。

一方、ウクライナ国境警備隊は16日、ベラルーシとの国境における状況が激化しているため、警備隊を増員したと発表した。

アメリカのバイデン大統領は16日、ドイツのショルツ首相と電話会談し、緊張が続くウクライナ情勢について意見を交わしました。

ホワイトハウスは会談後に声明を発表し「両首脳は、ロシアがウクライナに侵攻したときには、NATO北大西洋条約機構の、ヨーロッパ東部の加盟国に、兵力を増派することの重要性を強調した」としています。

また、ドイツ政府の報道官も声明を発表し、ロシアのプーチン大統領が交渉する姿勢を示したことを歓迎した上で「ヨーロッパの安全保障などについて建設的な対話を行うことが重要だ」として、外交を通じて緊張緩和を目指す姿勢を強調しました。

一方で、両首脳は「大規模なロシア軍の撤収は確認されていない。ロシアによるウクライナ侵攻の脅威は続いている」と危機感を共有し、最大限の警戒を続ける方針で一致しました。

その上で、仮にロシアがウクライナに侵攻した場合には、極めて深刻な代償を払うことになると、改めてロシアに警告しました。

松野官房長官は午前の記者会見で「引き続き予断を許さない状況が続いていると認識しており、高い警戒感を有し、重大な懸念を持って状況を注視をしているところだ。現地の情勢も踏まえながら、在留邦人の安全確保に引き続き最大限取り組んでいく」と述べました。

その上で、G7=主要7か国の議長国ドイツが、今月19日に緊急の外相会合を開催すると発表したことについて「諸般の事情が許せば林外務大臣が出席する予定だ。仮にロシアによる侵攻が発生した場合には、日本として制裁を科すことも含め、実際に起こった状況に応じてG7をはじめとする国際社会と連携し適切に対応していく」と述べました。

ロシア国防省は15日、ウクライナとの国境付近に展開していた軍の一部が、演習を終えて撤収を始めると発表しました。

これについてアメリカのバイデン政権の高官は16日、記者団に対し「われわれはそれが事実ではないと知っている。きょうまでの数日で、ロシアはウクライナの国境付近に7000人の兵力を増強していることを確認した」と述べ、ロシア側の発表を否定しました。

高官は、根拠は明らかにせず「極めて信頼できる情報だ」と述べています。

さらに「ロシアは、ウクライナ侵攻を正当化するため、偽りの口実を作り上げる可能性がある」と指摘し、
▽ロシア系住民がウクライナ軍に殺害されたとか
アメリカとウクライナ生物兵器化学兵器を開発しているなどといった、偽の情報が増えていると述べ、警戒感を示しました。

その上でこの高官は「こうした情報を額面どおりに受け止めるべきではない」と述べ、外交的な解決を含め、あらゆる事態に対応できるよう備えていく姿勢を強調しました。

岸田総理大臣は17日午後、みずからが会長を務める自民党岸田派の会合に出席しました。

この中で岸田総理大臣は、緊張が続くウクライナ情勢について「何が起こっても不思議はない緊張感の中にあるが、世界各国が外交手段によって平和に事態を解決しようと努力を続けている」と述べました。

そのうえで「主戦場はヨーロッパと言いながらも、力による現状変更を許すことになると、アジアにも影響が及ぶと十分考えておかなければならない。わが国もしっかりと外交手段を通じて緊張緩和に結び付けるべく、努力していかなければならない」と強調しました。

また、安倍元総理大臣は安倍派の会合で「もし、ロシア軍がウクライナに侵攻することになれば、国際社会による制裁によってロシアも大きな打撃を被ることになる。近いうちにプーチン大統領に、岸田総理大臣や日本の考え方が何らかの形で伝えられると考えているが、外交努力が実ることを期待したい」と述べました。

外務大臣は15日、ロシアのレシェトニコフ経済発展相とオンライン形式の経済協議を行い、ウクライナ情勢の緊張を緩和し、外交的解決を追求するよう求める一方、両国の経済分野での協力が平和条約の交渉も含めた関係の発展につながるよう対話の継続を呼びかけました。

これについて自民党高市政務調査会長は、党の会合で「ロシアが侵攻した場合は強い経済制裁を取るだろうと、岸田総理大臣も発信していたタイミングで、経済協力などに関する協議を行ったことは、G7の結束を乱そうとするロシア側を利することになるのではないかと強い懸念を覚えた。延期などの方法があったのではないか」と苦言を呈しました。

#日露

ウクライナ東部の親ロシア派勢力は17日、ウクライナ政府軍から砲撃を受けたと非難した。紛争終結を目指す合意への違反行為だとしている。

過去24時間で4回の攻撃があり、死傷者の有無を確認中という。

攻撃がどの程度深刻なものかは現時点で不明。ウクライナ政府や欧州安保協力機構(OSCE)からの反応はない。

ロシアはウクライナとの国境付近に10万人以上の兵を集結させており、西側はロシアによるウクライナ侵攻を警戒。親ロシア派勢力の支配地域では近年、戦闘行為が散発的に起きているが、この地域での紛争がエスカレートすれば、ロシアと西側の緊張がさらに高まりかねない。

親ロシア派勢力が宣言した「ルガンスク人民共和国」の代表者は、ウクライナ軍が迫撃砲、擲弾発射筒、マシンガンを使用したと主張している。

代表者は「ウクライナ軍は停戦合意をあからさまに破り、ミンスク合意で撤去が義務付けられている重火器を使った」と表明した。

ウクライナ東部ルガンスク州で支配地域を拡大し、分離独立を目指す親ロシア派武装勢力が、ウクライナ軍が夜間に少なくとも4カ所で停戦合意に違反し、発砲したと主張した。国営ロシア通信(RIA)が伝えた。

  「ルガンスク人民共和国」を自称する勢力の代表をRIAが引用したところでは、迫撃砲グレネードランチャー重機関銃から発砲が行われたという。報道は死傷者に言及しておらず、内容は確認されていない。

  ウクライナ政府と欧州安保協力機構(OSCE)からこれまでのところコメントは得られていない。

  ウクライナ東部の紛争の停戦監視を行うOSCEは、ウクライナと分離派の双方から日常的に多数の停戦合意違反を報告している。

原題:Separatists Claim Ukraine Forces Fired Weapons Overnight: RIA、U.S. Rejects Russia Troop Claim; EU Leaders Talk: Ukraine Update(抜粋)

#NATOexpansion

#反ロシア#対中露戦

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