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ロシアのプーチン大統領は、イタリアのドラギ首相に対し、必要であればイタリアへの天然ガスの供給を増やす用意があると伝えた。

ロシアのセルゲイ・ラゾフ駐イタリア大使が17日、明らかにした。

イタリアは天然ガスの約40%をロシアから輸入。イタリアの国営エネルギー会社ENIは天然ガスの戦略的な長期契約をロシアと締結している。

市場では、ウクライナ情勢の緊迫化を受け、ロシアからの天然ガス供給が混乱するのではないかとの懸念が強まっている。

ウクライナ情勢をめぐって、ロシアはウクライナとの国境周辺に展開する軍の一部を撤収させていると発表していますが、欧米側は大規模な撤収は確認できていないとして警戒を続けています。

こうした中、ウクライナ東部の一部を事実上支配している親ロシア派の武装勢力は17日、ウクライナ軍から支配地域に少なくともおよそ160発の砲撃を受けたと主張しました。

これに対してウクライナ軍は、ロイター通信の取材に対して「われわれは、禁止されている兵器で武装勢力側から攻撃を受けたが、反撃はしていない」として、否定しました。

ウクライナ東部のこの地域をめぐっては、ロシア議会下院が15日、独立国家として承認することを検討するよう、プーチン大統領に求める決議を可決し、ウクライナ側に揺さぶりをかけていました。

一方、アメリカのバイデン政権の高官は「ロシアが侵攻を正当化するため偽りの口実を作る可能性がある」と述べ、偽の情報が増えていると指摘し、警戒感を示しています。

今後、東部で軍と親ロシア派の武装勢力の対立がさらに激しくなることで、緊張が高まることが懸念されます。

ウクライナ情勢をめぐって軍事的な緊張が続く中、アメリカ国防総省は16日、アメリカ海軍の哨戒機3機が先週末、地中海上空の国際空域を飛行していたところ、ロシアの航空機に進路を遮られたと明らかにしました。

アメリカの有力紙、ウォール・ストリート・ジャーナルは、国防総省の関係者の話として、ロシア軍の戦闘機がおよそ1.5メートル以内にまで接近したと伝えています。

国防総省によりますと、この接近によるけが人はいませんでしたが、より危険な結果につながる誤算や過ちを招きかねないとして、外交ルートを通じてロシア側に懸念を伝えたということです。

国防総省は声明でアメリカは国際水域と空域で、国際法に従って安全に活動を続けていく。ロシアにも同じことを望む」と強調しました。

ウクライナ政府軍は17日、政府軍から攻撃を受けたとする東部親ロシア勢力の主張を否定した。

政府軍の報道官はロイターの電話取材に対し「われわれは、禁止されている武器による攻撃を受けたが反撃していない」と述べた。

防衛大臣は17日午後、オーストラリアのダットン国防相とおよそ30分間、電話で会談しました。

この中で岸大臣は緊張が続くウクライナ情勢について、日本はウクライナの主権と領土の一体性を一貫して支持し、ロシア軍の増強の動きを重大な懸念を持って注視しているとして、引き続き国際社会と連携して対応していく考えを伝えました。

そのうえで両氏は、ウクライナ情勢は国際社会全体に影響を及ぼすグローバルな問題であり「自由で開かれたインド太平洋」の維持・強化にとっても看過できない重大な問題だという認識で一致しました。

また会談では、自衛隊とオーストラリア軍が共同訓練を行う際などの対応をあらかじめ取り決めておく「日・豪円滑化協定」が先月、署名されたことも踏まえ、両国の安全保障・防衛協力を新たな段階に引き上げることでも一致しました。

岸田総理大臣は17日夜9時半すぎから20分あまり、ロシアのプーチン大統領と電話会談を行いました。

この中で岸田総理大臣は、重大な懸念を持って情勢を注視していると伝えた上で、力による一方的な現状変更は認められないとして外交交渉を通じて関係国が受け入れられる解決方法を追求するよう求めました。

これに対しプーチン大統領は、ウクライナ情勢をめぐるこれまでの経緯やみずからの考え方について説明しました。

そして両首脳は北方領土問題を含む平和条約交渉をはじめとする日ロ関係や、ウクライナをはじめとする国際情勢などについて対話を続けていくことで一致しました。

会談のあと岸田総理大臣は記者団に対し「緊張の緩和に向けた粘り強い外交努力を続けていきたい。G7=主要7か国をはじめとする国際社会と連携し、実際の状況に応じて適切に対応していきたい」と述べました。

また、記者団から、ロシアが軍事侵攻した場合の制裁について意見を交わしたか問われたのに対し「それぞれの考え方について意見交換を行ったが、具体的な内容は控えたい。外交交渉や外交努力によって問題を解決していくべきであるということを基本としながら意見交換を行った」と述べました。

岸田総理大臣は、先に、ウクライナのゼレンスキー大統領とも電話会談を行っており、外交努力を通じた緊張の緩和に向け連携していく方針で一致しています。

岸田総理大臣としては、来週にもオンラインで開催されるG7の緊急首脳会合に参加し、プーチン大統領やゼレンスキー大統領との電話会談の結果を踏まえ、緊張緩和に向けたG7各国の連携のあり方などをめぐって協議を行いたい考えです。

ウクライナ情勢をめぐってロシアは、NATOウクライナの加盟など、これ以上拡大しないことを求めているのに対して、アメリカなどはこの要求を拒否していて、立場の隔たりは埋まらず軍事的な緊張が続いています。

ロシアのラブロフ外相は17日、モスクワを訪れたイタリアのディマイオ外相と会談した後の記者会見でアメリカ側の見解について分析を終えた。われわれは本日、アメリカ側に返答する」と述べ、プーチン政権として安全保障をめぐる対応をまもなく示すと明らかにしました。

ラブロフ外相は14日、プーチン大統領に、ロシア側の対応について10ページに及ぶ草案が準備できていると報告し、その内容と、これをもとにした外交交渉が始まるのかが焦点になっています。

一方、ラブロフ外相はNATOについて「『開かれたドア』をノックするよう、しむけていて、挑発的だ」と述べ、NATO側がウクライナの加盟を促していることがロシアとの緊張関係を生んでいるとして改めて批判しました。

ロシア大統領府は17日、同国軍がウクライナ国境付近から撤収していないという米および北大西洋条約機構NATO)の「根拠のない非難」を拒否するとし、軍の撤収には時間を要すると述べた。

ロシア国防省は15日、ウクライナ国境付近での軍事演習を終えた軍部隊を一部撤収していると表明。その後、軍事演習を終えた軍用車両がクリミア半島から離れている様子を撮影したとする映像を公開している。

ペスコフ大統領府報道官は会見で、国防省は、軍部隊が駐留基地に帰還する明確な予定を立てていると説明。

「(軍の)演習の編成は何週間もかかることは明らかで、当然のことながら、一日で撤収することはできない。時間を要する」と述べ、米とNATOが「いつものことながら根拠のない批判」をしていると述べた。

ペスコフ氏は、17日にウクライナ東部ドンバスで起きたウクライナ政府軍と親ロシア派勢力の衝突をロシア政府は強く懸念し、状況を注視していると述べた。

ウクライナのゼレンスキー大統領は17日、ウクライナは長年にわたり北大西洋条約機構NATO)加盟を望んできたが、そのプロセスは進展していないと述べた。

独ビルト紙とのインタビューで「ロシアだけが加盟に反対しているわけではない。NATO加盟国の中にロシア政府の立場を支持する国もいる。これは公然の秘密だ」と指摘。そのような国の支持を望んでいるとしたが、具体的な国名は示さなかった。

また、加盟についてはウクライナ国民が決めるべきだが、現時点では国民投票を実施する意味はないとした。

ロシア外務省は17日、安全保障問題をめぐるロシア側の見解についてアメリカ側に回答したとする文書を公開しました。

この中では、軍事的な緊張が続くウクライナ情勢についてアメリカとその同盟国が去年の秋から主張している『ロシアの侵攻』は存在せずその計画もない」として、ロシアがウクライナに軍事侵攻する意図を改めて否定しました。

その一方で、ウクライナNATOに加盟すれば、アメリカやその同盟国と、ロシアとの武力衝突を引き起こすことになる」と警告したうえで「NATOのさらなる東方拡大を放棄することを法的に明記することについて具体的な提案を期待する」としてNATOの拡大を巡る問題で譲歩するよう欧米側に迫りました。

そして、「法的拘束力のある形で確実にロシアの安全を守る用意がない場合、われわれは軍事技術的な措置を含めた対応を余儀なくされる」と主張し、「新しい『安全保障の均衡』を共に考えていくことを提案する」と呼びかけています。

ロシアは、NATOによる中・短距離ミサイルの配備や軍備管理などで、欧米側が対話の用意があることを評価しながらも、ウクライナ国境周辺での軍の部隊の展開については、「ロシア軍が自国の領土に駐留することはアメリカの基本的な利益に影響を与えるものではない」としてアメリカの懸念にはあたらないと突き放しました。

ロシア外務省は、17日、ロシアに駐在するアメリカのサリバン大使を呼んで11ページにわたる文書を手渡し、今後アメリカ側がどういう反応を示し、具体的な交渉が始まるかが焦点となります。

ロシア国防省は17日、ロシア軍の部隊が撤収しているとする状況をコナシェンコフ報道官が説明した動画を公式サイトに掲載しました。

このなかで報道官は「軍の部隊は、演習が終われば、通常どおり、所属する基地に戻る」と述べ、地図を示しながら部隊が計画どおりに撤収していると強調しました。

また、国防省は17日も、ウクライナ南部のクリミア半島で演習をしていた南部軍管区の部隊が基地に戻るとする映像を公開するなど撤収をアピールしています。

一方、ウクライナと国境を接するベラルーシでは、ロシア軍とベラルーシ軍の合同軍事演習が続いていて、17日にはルカシェンコ大統領が視察に訪れました。

このなかでルカシェンコ大統領は記者団に対し、演習で説明を受けたとするロシアの短距離弾道ミサイル「イスカンデル」について、「いい兵器だ。ロシアから購入したい」と述べました。

また、ルカシェンコ大統領は「必要な弾薬や装備品はそのまま置いておくことになっている」と述べ、ロシア軍が持ち込んだ一部の武器は、演習の終了後もベラルーシ国内に残る可能性があると明らかにしたうえで「敵国が愚かなことをしてくるのであれば、核兵器の配備もありうる」と述べました。

ルカシェンコ大統領は、18日にはモスクワを訪れてロシアのプーチン大統領と首脳会談を行い今後の軍事協力について協議するとしていて、両国の軍事的な結束を示し、欧米側に揺さぶりをかける思惑があるとみられます。

国務省の報道官は17日、ロシア政府が在ロシア米大使館のバート・ゴーマン次席公使を追放したと発表した。

報道官は「根拠なく米国の外交官や職員を追放するのをやめるよう要求する」とし、「米国は対応措置を検討している」と述べた。

ホワイトハウスのジャンピエール副報道官も「ロシアの措置は理不尽」と批判した。

ロシア外務省は、ゴーマン氏の追放は米政府によるロシア高官の「不当な追放」に対抗したものと発表。米国は「査証(ビザ)戦争」を引き起こしたと非難した。

国務省の高官によると、ゴーマン氏は先週、ロシアから追放された。17日まで発表されなかった理由は不明。

軍事的な緊張が続くウクライナ情勢を巡って、アメリカのバイデン大統領は17日、ホワイトハウスで記者団からロシアによるウクライナへの軍事侵攻の可能性について問われ「とても高い。ロシアは部隊を撤収していないし、部隊を送り込んでいる。侵攻の口実にするための作戦を実行しているようにも見え、われわれが把握するあらゆる兆候は、ロシアが侵攻の準備が出来ているというものだ」と述べました。

そのうえで、記者団から侵攻がいつ起きると考えているのか聞かれると、「私の感覚では今後数日中に起こると思う」と述べ、改めて強い警戒感を示しました。

その一方で、バイデン大統領は「外交の道筋は明確にある。ブリンケン国務長官を国連の安全保障理事会に派遣したのはそのためだ。この問題を解決する方法はある」と述べ、引き続き緊張緩和に向けた外交努力を続ける考えを示しました。

オースティン米国防長官は17日、ロシアが軍部隊をウクライナ国境近くに移動させ、輸血用血液を備蓄しているほか、周辺を飛行する戦闘機も増えているとし、軍を撤収させているというロシア側の主張に否定的な見方を示した。

オースティン長官は北大西洋条約機構NATO)本部で、ロシアが「軍撤収の用意をしているとすれば、このような動きはないはずだ」とし、黒海近辺での「用意を整えていることを確認している」と語った。

ウクライナ東部の親ロシア派勢力がウクライナ政府軍から砲撃を受けたと非難していることについては懸念を示し、情報を収集中としつつも、「ロシアが軍事紛争を正当化するためにこうした行動を取る可能性はある」という認識を改めて表明。その上で「米国とNATO同盟国は警戒を続ける」と言明した。

ロシアは17日、米国に文書を送り、米・北大西洋条約機構NATO)の同盟国が1月に拒否した安全保障に関する要求を改めて表明した。同時に、ロシア通信(RIA)によると、ロシア外務省はミサイル施設の相互査察について協議を進める用意があるという考えを初めて示した。

ロシアは文書で、NATOの東方拡大停止を含むロシア側の要求に対し米政府が建設的に対応せず、ロシアの「レッドライン(越えてはならない一線)」を無視していると不満を表明。その上で、中東欧からの米軍撤収やウクライナへの武器供与の中止などを改めて要求した。

文書は「米国とその同盟国にロシアの安全保障を巡り確固とした法的拘束力のある保証に合意する用意がなければ、ロシアは軍事技術による措置の実施を含め、対応を余儀なくされる」とした。

一方、RIAによると、ロシア外務省はポーランドルーマニアにある米ミサイル防衛施設の査察と引き換えに、欧州にあるロシアのミサイル施設の一部の査察を認可する方向で協議することに前向きな姿勢を示した。

トラス英外相は、同国の日刊紙デイリー・テレグラフに寄稿し、ロシアのプーチン大統領ウクライナ危機を長引かせ、西側諸国の団結に揺さぶりをかける可能性があるとの認識を示した。

同相は「ロシアがウクライナとの国境付近から撤退している証拠は現時点で全くない。ロシア軍の増強が緩和する兆しは全くない」と指摘。

「ロシアがこの厚かましい策略をさらに長引かせ、今後数カ月とは言わなくとも、今後数週間にわたって、ウクライナの転覆と西側の団結への挑戦を目指す可能性があることを認識する必要がある」と述べた。

ヒーピー国防担当閣外相はBBCラジオに対し、ロシアが侵攻の可能性に引き続き備えており、ベラルーシウクライナの国境付近のプリピャチ川に複数の橋が架けられていると指摘した。

ロシアはウクライナ侵攻が近いとの米政府の主張を否定。ロシア国防省は15日、ウクライナとの国境付近での軍事演習を終えた軍の一部部隊が基地に帰還する映像を公開した。

17日、国連安保理で開かれたウクライナ情勢をめぐる会合には急きょアメリカからブリンケン国務長官が出席しました。

この中でブリンケン長官は「ロシアによるウクライナ侵攻が平和と安全に対する最も差し迫った脅威だ」と述べ、ロシアが数日中にウクライナへの攻撃を開始する準備を進めている情報があると明らかにしました。

そして「ロシア政府はこの場でウクライナに侵攻しないと世界に向けてはっきりと表明すべきだ」と述べ、ロシアに迫りました。

そのうえでブリンケン長官は、ロシア側から安全保障問題をめぐる書面を受け取ったとして、ラブロフ外相に対し来週中にも対面での会談を行うよう提案したと明らかにし、重ねて外交による解決を求めました。

これに対してロシアのベルシーニン外務次官はアメリカが発表したいわゆる『侵攻の日』は過ぎ去った。ロシアがウクライナに侵攻するという根拠のない非難は控えるべきだ」と述べ、強く反発しました。

また、親ロシア派の武装勢力が事実上支配しているウクライナ東部の一部では、ウクライナ軍の攻撃によって多数の市民が死傷していると主張し、安保理としての対応を求めました。

NATOは17日までの2日間、ベルギー・ブリュッセルの本部で国防相会議を開きました。

会議のあとの記者会見でNATOのストルテンベルグ事務総長は「ロシアは撤収を主張しているが、そうした兆しはないどころか、むしろ部隊の増強を続けているとみられる。事態の推移を注視している」と述べました。

また、アメリカのオースティン国防長官も「ロシア側は、すでに配置している15万人以上の部隊に加えてさらにその数を増やし、いくつかの部隊は、国境に近づいている。より多くの戦闘機や支援機が飛来し、輸血のための物資を蓄える様子も見られる」と述べ、軍の一部を撤収させているとするロシア側の発表に否定的な見方を示し、NATO加盟国の間で警戒を強めていくことを確認したということです。

また、ウクライナ東部の一部を事実上、支配している親ロシア派の武装勢力が、ウクライナ軍から砲撃を受けたと主張していることについて、「われわれは、ロシアが軍事衝突を正当化するため、このようなことをするのではないかと以前から言ってきたので注視していく」と述べ、警戒感を示しました。

ウクライナを訪れているイギリスのトラス外相は17日、首都キエフウクライナ情勢をめぐって演説し「ロシアはいま緊張を緩和し外交を選ぶときだ。しかし、侵攻の道を歩むことを選んだ場合、深刻な経済的代償を払うことになる」と警告しました。

また、トラス外相は演説の中で中国の役割にも言及し、「世界で責任のある行動をとる存在だとみられたいならば、ロシアが撤収するようあらゆる手をつくすべきだ。世界は中国の行動が、平和と安定をもたらすのか、あるいは侵攻を後押しすることになるのか、注視している」と述べ、ロシアへの働きかけを強めるよう注文をつけました。

2000年代初頭以降、ロシアではアレクサンドル・ドゥーギンのユーラシア主義思想が注目されるようになり、2011年にプーチン大統領「ユーラシア連合構想」を表明したことで、ドゥーギンの思想と発言はますます多くの関心を集めるようになった。ドゥーギンはリベラルな秩序や商業文化の破壊を唱え、むしろ、国家統制型経済や宗教を基盤とする世界観を前提とする伝統的な価値を標榜している。ユーラシア国家(ロシア)は、すべての旧ソビエト諸国、社会主義圏を統合するだけでなく、EU加盟国のすべてを保護国にする必要があると彼は考えている。・・・・ (バーバシン)

イワン・イリインは歴史上の偉大な人物ではない。彼は古典的な意味での研究者や哲学者ではなく、扇動主義と陰謀理論を振りかざし、ファシズム志向をもつ国家主義者にすぎなかった。「ロシアのような巨大な国では民主主義ではなく、(権威主義的な)『国家独裁』だけが唯一可能な権力の在り方だ。地理的・民族的・文化的多様性を抱えるロシアは、強力な中央集権体制でなければ一つにまとめられない」。2006年以降、プーチン自ら、国民向け演説でイリインの考えについて言及するようになった。その目的は明らかだ。権威主義的統治を正当化し、外からの脅威を煽り、ロシア正教の伝統的価値を重視することで、ロシア社会をまとめ、ロシアの精神の再生を試みることにある。・・・(バーバシン)

プーチンがユーラシア主義のイデオロギーや権力志向に取り憑かれ、合理的な思考を失い、ウクライナ侵略のコストと利益を判断できなくなっているとすれば、彼は今後も現在の路線を突き進むと考えるのが無難だろう。ウクライナに対する大規模な地上戦の開始を阻むものは何もない。一方、プーチンが合理的な考えを取り戻し、コストと利益のバランス、ユーラシア主義路線の余波を見極めることができれば、ウクライナと世界秩序を破壊する前に、侵略を止めるだろう。欧米が厳格な対抗策をとれば、プーチンにもロシアにもほとんど利益をもたらさないコストのかさむ戦争への代替策、それも面目を失わずに済む代替策を模索するように促すことができるだろう。(モティル)

d1021.hatenadiary.jp

ロシアに対する脅威は基本的に3つあります。1つはアジアからの脅威、これは中国ですよね。もう1つはイスラムの脅威、南から来る、チェチェンなどがそうですよね。そしてもっともプーチンさんが気にしているのが、西からの脅威。すなわち西ヨーロッパからの脅威、いまならNATOですよね。ヒトラーの場合もそうだし、ナポレオンの場合もそうだし、ドイツやフランスがロシアに攻めて来るときは、必ずポーランドベラルーシウクライナを通ってくるわけですよ。ですからその意味ではここは絶対に守らなきゃいけないところ。ここが落ちたらもうロシアは丸裸になっちゃう、みたいな気持ちでいるわけです。

#宮家邦彦

ロシアなくしては、ナポレオンもヒトラーも、世界帝国をつくり上げることに成功したかもしれない。

#キッシンジャー

「ロシアの国家モデルと権力システムが魅力的なものである必要があった。しかし、ロシアは魅力的なシステムを作ることができなかったので、ウクライナは、欧米に行ってしまった」

#北野幸伯

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欧州連合とユーラシア連合という二つの『EU』がつながることでユーロ・ユーラシア連合が出来上がる。それがここにいる人たちの密かな戦略なのですよ」

#原田武夫

そうした時、突然、プーチンが登場して、経済の実権をオリガルヒから奪還し、国営企業を復活させ、言論を統制し、警察力を強化して、伝統的な独裁国家体制を取り戻した。

プーチンは、ロシア正教が行き渡れば、汚職、犯罪、自殺が減り、国家資本主義が成功すると思っている。

#竹内宏

ことしで58回目となるミュンヘン安全保障会議は、ドイツ南部のミュンヘンで18日から20日までの3日間にわたって行われます。

今回の会議には、アメリカのハリス副大統領やドイツのショルツ首相、それにウクライナのゼレンスキー大統領など、各国から首脳や閣僚らが出席する予定です。

ただ、これまで代表団を派遣していたロシアは今回は出席しないとしています。

会議では、ウクライナ情勢が主要なテーマで、ウクライナの国境周辺に展開されているロシア軍の部隊の動向を巡って意見を交わすほか、ロシアに対して部隊の撤退を求め、外交的な解決を目指す方針を確認するとみられます。

一方、会議の期間中の19日には、G7=主要7か国の緊急の外相会合が開催され、G7の議長国となっているドイツはウクライナ情勢を巡り、外交を通じた緊張緩和を目指しながらも、ロシアが侵攻した場合の制裁を含めた厳しい対応について各国の結束を示したいとしています。

バイデン米大統領は17日、ロシアが数日中にウクライナに侵攻する計画で、侵攻を正当化する口実を整えているあらゆる兆候があると指摘した。

ロシアはバイデン氏が緊張をあおっていると非難。米国はロシアの安全保障上の要求を無視しているとし、「軍事技術による措置」の実施を含め、対応を余儀なくされるとする文書を米国に送った。

ロシアはまた、在ロシア米大使館のバート・ゴーマン次席公使に対し、国外退去命令を出した。

ウクライナ東部の親ロシア派勢力は17日、ウクライナ政府軍から砲撃を受けたと非難した。一方、ウクライナ政府軍は、攻撃を受けたとする親ロシア派の主張を否定した。東部の親ロシア派支配地域では近年、戦闘行為が散発的に起きているが、こうした事態を受けて緊張が一段と高まった。

バイデン氏は、米国にはロシアがウクライナ侵攻を正当化する口実とする「偽旗作戦」を展開していると確信する十分な理由があると強調。

「ロシアがウクライナに越境する用意が整っているあらゆる兆候を確認している」とし、ウクライナ侵攻が「近日中に起こる可能性がある」という考えを示した。

ブリンケン米国務長官は17日、ウクライナ情勢に関する国連安全保障理事会の会合で演説し、ロシア軍が「数日中」にウクライナに対する攻撃を開始する用意を整えていることを米当局の情報が示していると警告した。

ロシア軍の撤収は確認していないとした上で、ロシアがウクライナ侵攻の口実を捏造することを計画しており、こうした口実には「化学兵器を使用した偽もしくは実際の攻撃」が含まれ、「ジェノサイド(大量虐殺)やエスニッククレンジング(民族浄化)」と表現する可能性があると警鐘を鳴らした。

ロシアのヴェルシニン外務次官はブリンケン長官が演説で示した軍事シナリオが遺憾かつ危険とコメントし、ロシア軍部隊の一部は基地に帰還していると述べた。

<ヒステリー>

ロシアは、ウクライナに侵攻する計画だとする西側の見方を否定し、「ヒステリー」だと非難している。

今週にはウクライナとの国境付近に集結させていた10万人超の軍部隊の一部を撤収させていると表明している。

しかし、米国はロシアが撤収せず、実際には軍を増強していると指摘している。ホワイトハウス当局者は、ロシアがウクライナ国境で部隊を7000人増強しているとの見解を示した。

オースティン米国防長官も、ロシアが軍部隊をウクライナ国境近くに移動させ、輸血用血液を備蓄しているほか、周辺を飛行する戦闘機も増えているとし、軍を撤収させているというロシア側の主張に否定的な見方を示した。

オースティン長官は北大西洋条約機構NATO)本部で、ロシアが「軍撤収の用意をしているとすれば、このような動きはないはずだ」とし、黒海近辺での「用意を整えていることを確認している」と語った。

NATOのストルテンベルグ事務総長は、ウクライナで停戦合意違反の動きが強まっていることに懸念を表明した。

ロシアとウクライナの紛争に関して、今後数日で何が起こるかは不透明だとの見解を示した。

北大西洋条約機構NATO)のストルテンベルグ事務総長は17日、ウクライナで停戦合意違反の動きが強まっていることに懸念を表明した。

ストルテンベルグ事務総長はCNNとのインタビューで「こうした停戦合意違反の動きは、ロシアによるウクライナ侵攻の口実に利用される恐れがある」と語った。

ウクライナのクレバ外相は17日、ウクライナ東部で親ロシア派勢力の戦車から砲撃があったことが確認されたと明らかにした。

これに先立ち、ウクライナ東部ドネツク州にあるドネツク空港とElenovka村の近くで砲撃音があったと伝えられていた。

ウクライナ国防省は、現地時間午後1時時点で、砲撃は停止したと述べている。

国連政治局長を務めるローズマリー・ディカルロ氏も、過去数時間に報告されたウクライナでの停戦違反を懸念しているとし、関係各方面に対し行動を抑制するよう呼び掛けた。

ブリンケン米国務長官は、ロシアがウクライナに侵攻しないことを条件に、ロシアのラブロフ外相による来週の会談要請を受諾した。国務省が17日、発表した。

ブリンケン氏は同日、ラブロフ外相に送った書簡で来週に欧州で会談することを提案したと明らかにしていた。

アメリカのブリンケン国務長官は17日、国連の安全保障理事会で開かれた会合に出席し、ロシア側から安全保障問題をめぐる文書を受け取り、内容を分析していると述べたうえで、ロシアのラブロフ外相に来週、ヨーロッパでの会談を提案したことを明らかにしました。

アメリ国務省によりますと、ロシア側は来週後半の開催で同意したということで、先月21日以来、およそ1か月ぶりにブリンケン長官とラブロフ外相の対面での会談が行われる見通しとなりました。

ただ、NATO北大西洋条約機構について、▽ロシアがさらなる拡大を放棄するよう求めているのに対して、▽アメリカは、NATOの拡大をめぐる問題には応じられない姿勢を示し、双方の立場は依然として、大きく隔たっています。

また、ウクライナ東部では、政府軍と親ロシア派の武装勢力による戦闘が相次ぎ、外交による解決への糸口が見いだせるかは、予断を許さない状況です。

ウクライナ東部で、政府軍と親ロシア派の武装勢力の停戦の監視にあたっているOSCE=ヨーロッパ安全保障協力機構は、今月15日夜から16日夜にかけて、爆発や銃撃といった停戦違反が600件近く、あったとしています。

▽このうち東部のドネツク周辺では128回の爆発を含む189件の停戦違反が確認され、前日(14~15日)の24件から7倍以上に急増しました。

▽また、ルガンスク周辺でも188回の爆発を含む402件の停戦違反が確認され、こちらも前日の129件と比べて3倍以上に増えています。

ウクライナ東部では、2014年、ロシアを後ろ盾とする武装勢力が東部の一部地域を占拠し、これを認めないウクライナ軍との間で激しい衝突に発展し、散発的な戦闘が続いています。

東部の状況についてロシアのプーチン大統領は、今月15日、ウクライナ軍が、停戦合意に違反して親ロシア派の武装勢力に対する攻撃を激化させていると主張し、民族などの集団に破壊する意図をもって危害を加える「ジェノサイド」という表現まで用いて現状に危機感を示しました。

ロシアの議会下院は、15日、この地域を独立国家として承認することを検討するよう、プーチン大統領に求める決議案を可決し、ボロジン議長は「東部に住むわれわれの同胞は支援を必要としている」と述べました。

一方、アメリカのブリンケン国務長官は17日、国連安全保障理事会で演説し「ロシアは、攻撃の口実を作ろうと計画している。それは、ロシアがウクライナの責任だとするための暴力事件であったり、ウクライナ政府へのとんでもない言いがかりだったりするかもしれない」と述べ、プーチン大統領の発言も念頭にロシア側は侵攻の口実にしようと、虚偽の情報を拡散しようとしていると警鐘を鳴らしました。

アメリカのバイデン政権は、ロシアが虚偽の情報を拡散し、ウクライナへの侵攻の口実にするのではないかと警戒を強めています。

特に、警戒しているのが、ウクライナ軍と親ロシア派の武装勢力との散発的な戦闘が続く東部に住むロシア系住民が、ウクライナ軍から攻撃を受けたという、情報のねつ造です。

8年前(2014年)、ロシアが一方的にウクライナ南部のクリミアを併合した時には、2月、ウクライナでロシア寄りのヤヌコービッチ政権が大規模なデモで崩壊したあと、ロシアが国営メディアなどを通じて「現地のロシア系住民が脅威にさらされている」という情報を拡散させました。

そしてロシアは、クリミアにひそかに軍を送り込み、3月、一方的に併合しました。

バイデン政権は、ロシアによる虚偽の情報の拡散は、2014年にも前例があるとして、情報機関などの情報も含めて積極的に公開し、ロシアの手の内を明かすことで、侵攻を食い止めようとしています。

ロシア国防省今月19日、プーチン大統領の指揮のもとで計画に沿ってミサイルの発射演習を実施すると、18日、発表しました。

演習は、戦略的抑止力のためとされ、核戦力を運用する航空宇宙軍や戦略ミサイル部隊、それに海軍の黒海艦隊や、北極圏に司令部を置く北方艦隊などが参加します。

そして、プーチン大統領の指揮により弾道ミサイル巡航ミサイルが発射されるということです。

ロシア大統領府のペスコフ報道官は18日「演習は透明性があり、懸念を抱かせるものではない」と強調しましたが、ウクライナ情勢をめぐって緊張が続く中、軍事的な圧力をかけるねらいもあるものとみられます。

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※LIVE 2/18 16:00〜『ひとりがたり馬渕睦夫 #72』ウクライナ危機の正体

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2005年(平成17年)より駐ウクライナモルドバ大使を3年間務め

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