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アメリ国務省北朝鮮問題を担当するソン・キム特別代表は18日、ソウルを訪問して韓国外務省のノ・ギュドク(魯圭悳)朝鮮半島平和交渉本部長と会談し、弾道ミサイルなどの発射を繰り返している北朝鮮への対応をめぐって意見を交わしました。

会談後、両者はそろって記者団の取材に応じ、キム特別代表は北朝鮮が7回目の核実験などを行う可能性があると指摘しました。

そのうえで「北朝鮮の挑発に強力に対応する必要性で一致した。国連安全保障理事会が明確なメッセージを送ることが重要だ」と述べるとともに、日本を含めた3か国の連携の重要性を確認したことを明らかにしました。

一方で「北朝鮮との外交の扉は閉じていない。どこででも条件なしに会う用意がある」とも述べ、北朝鮮に対し無条件で対話に応じるよう改めて呼びかけました。

また、ノ本部長は、北朝鮮が16日に発射したのは短距離弾道ミサイルだったとの認識を示したうえで「さらに緊張を高める行為を続ける可能性が高いという憂慮を共有した」と述べました。

そして、18日から米韓合同軍事演習が始まったことに触れ「強固な防衛態勢を維持することがこれまで以上に重要だ」と強調しました。

冷え込んでいる日韓関係をめぐって、来月10日に就任する韓国のユン・ソギョル次期大統領から、新政権の外相に指名されたベテラン議員、パク・チン氏は18日「このままギクシャクしていては双方にとって損だ」と述べ、関係改善に強い意欲を示しました。

また、ユン次期大統領は、今月24日から、国会議員や外交の専門家などで構成する代表団を東京に派遣し、新政権の発足に先立って、代表団が日本側と意見を交わすことにしています。

日本政府内からは「ロシアによるウクライナへの軍事侵攻や、北朝鮮のミサイル発射など、国際秩序への影響が懸念される事態が起きていることを踏まえれば、日韓や日米韓3か国の連携が一層重要だ」などとして、関係改善に期待する声が出ています。

一方、政府は、太平洋戦争中の「徴用」をめぐる問題や慰安婦問題などで、引き続き韓国側の責任で、適切な対応を求めていく方針に変わりはないとしていて、韓国の国内世論などの動向しだいでは、両国の溝を埋めるのは容易でないという見方も根強くある中、新政権の出方を慎重に見極めることにしています。

韓国の革新系与党「共に民主党」は先週、検察の捜査権のほぼすべてを警察に移管することを盛り込んだ、検察庁法などの改正案を国会に提出しました。

これに対して、検察トップのキム・オス(金※洙)検事総長は、法改正は憲法に反すると激しく反発して17日、抗議のために辞意を表明し、18日、ムン・ジェイン(文在寅)大統領と面会して法改正への懸念を直接伝えました。

韓国大統領府によりますと、ムン大統領は、キム検事総長に引き続き任務に当たるよう求めた一方、「検察改革は国民のためのものでなければならない」として、与党などに十分な議論を重ねるよう促しました。

韓国では、これまで、検察が強い権限を行使して歴代の大統領を逮捕・起訴していて、ユン・ソギョル(尹錫悦)次期大統領も、検事時代にパク・クネ(朴槿恵)前大統領の捜査で指揮を執りました。

このため、政権交代を前にした与党の動きは、ムン大統領に対する捜査を封じ込めるねらいがあるのではないかという見方も出ていますが、ムン政権を支持する革新系のメディアからも、法改正は慎重に進めるべきだという意見が出ています。

※キム・オス検事総長の2つ目の漢字はさんずいに吾。

自民党の河村元官房長官は、19日午前、総理大臣官邸で岸田総理大臣と会談し、先週、韓国を訪問したことを報告しました。

この中で河村氏は、韓国の国会議員でつくる「韓日議員連盟」の幹部らとの会談を通じて、韓国側が、ユン・ソギョル(尹錫悦)次期大統領のもとで日韓関係の改善に意欲を持っていると感じたと説明しました。

そのうえで韓国側から、来月10日のユン次期大統領の就任式に合わせて岸田総理大臣の韓国訪問を期待する声が寄せられたことを伝えました。

これに対し岸田総理大臣は、ユン次期大統領が今月24日から国会議員や外交の専門家などで構成する代表団を派遣し、日本側と意見を交わしたいとしていることなどを踏まえ、今後の状況を注視する考えを示したということです。

河村氏は記者団に対し「岸田総理大臣は、慰安婦問題の日韓合意の立て役者であり、太平洋戦争中の『徴用』をめぐる問題などを解決したいという思いを持っている。韓国代表団との協議がどうなるかだ」と述べました。

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