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ミャンマーの人権状況を調べる国連のアンドリュース特別報告者は29日、国連の人権理事会で、軍による人権侵害の現状について報告しました。

この中で、アンドリュース特別報告者は「軍による市民への暴力は加速している」と述べたうえで、去年2月のクーデター以降、軍による攻撃で少なくとも382人の子どもが死亡したか重傷を負ったことを明らかにしました。

また、1400人以上の子どもが拘束されているなどとして、子どもたちへの人権侵害が深刻化している状況を説明しました。

そのうえで、アンドリュース特別報告者は「国際社会のアプローチは機能していない。ミャンマーの危機に再び目を向けて、政策と行動を見直し、無関心ではなく行動を選択するよう求める」と訴えました。

ミャンマーではASEAN東南アジア諸国連合の特使を務めるカンボジアのプラク・ソコン副首相兼外相が7月3日までの日程で訪問していますが、事態の打開に向けた糸口を見いだすのは容易ではない状況です。

クーデター後の混乱が続くミャンマーで軍と民主派などとの対話を仲介するASEANの特使、カンボジアのプラク・ソコン副首相兼外相は先月30日、首都ネピドーで、ミャンマー軍トップのミン・アウン・フライン司令官と会談しました。

国営テレビによりますと、会談ではASEANからミャンマーへの人道支援の在り方や、軍と対立する民主派の武装勢力への対応などについて、双方が意見を交わしたということです。

ラク・ソコン特使は、今月3日までミャンマーに滞在する予定で、今回の訪問ではこれまでASEANが求めてきた民主派勢力との面会が実現するかどうかに関心が集まっていますが、軍は拒否する姿勢を崩しておらず、先行きは依然不透明です。

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