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国連総会に出席するためニューヨークを訪れている岸田総理大臣は、日本時間の21日夜、女性の地位向上などを目指す国連機関「UN Women」が主催したイベントで基調講演しました。

この中で、岸田総理大臣は「日本や世界が変わるためには、われわれ男性も含めた全社会的な意識改革が必要だ。男女すべての人が生きやすい社会を作るべく、今後も『UN Women』との連携を一層強化し、『誰1人取り残さない』社会を作ることに貢献する」と述べました。

そのうえで「ウクライナをはじめ、世界各地で女性や女児たちが紛争下の性的暴力という重大な人権侵害に直面している。傷ついた女性や女児たちが尊厳を取り戻し、自分らしく生きていくためのサポートを日本は継続していく」と述べました。

また、来年日本がG7=主要7か国の議長国を務めることなどに触れ「引き続き、国際社会の責任ある一員として、ジェンダー平等に向けて力強く貢献していきたい」と述べました。

ニューヨークを訪問している岸田総理大臣は、日本時間の21日夜、女性の地位向上などを目指す国連機関が主催したイベントに出席した際に、ウクライナのゼレンスキー大統領の妻、オレーナ氏と短時間、ことばを交わしました。

この中で、岸田総理大臣は「日本はロシアによる侵略から祖国と民主主義を守るために戦うウクライナの国民とともにある。G7=主要7か国をはじめとする同志国と連携して対ロ制裁とウクライナ支援を継続していく」と述べました。

これに対し、オレーナ氏は「日本によるさまざまな支援に感謝する。ロシアがウクライナを侵略する中、日本の力強い声をありがたく思っている」と応じました。

#反ロシア#対中露戦

核実験を全面的に禁じるCTBT=包括的核実験禁止条約は、日本を含む174の国が批准していますが、アメリカや中国など一部の国が批准せず、発効に至っていません。

CTBTの早期発効を目指す初めての首脳級会合が、日本時間の22日未明ニューヨークで開かれ、岸田総理大臣は「ロシアによるウクライナ侵略を契機に、核兵器のない世界への道のりは一層厳しくなっている。道のりがいかに厳しいものであったとしても、この歩みをたゆむことなく進めていかなくてはならない」と述べました。

そのうえで、CTBTの普遍化と早期発効に向けて具体的な努力を進めることや、CTBTの検証体制を強化することが重要だと指摘し、批准していない国に粘り強く働きかけるとともに、アジア・太平洋地域で、条約の運用体制の整備強化に向け、積極的な支援を行っていく考えを示しました。

最後に岸田総理大臣は「来年広島で開くG7サミットでの議論を通じて、核兵器のない世界の実現に向け、現実的かつ実践的な取り組みを進めていく。ともに粘り強く取り組んでいこう」と呼びかけました。

ニューヨークを訪れている岸田総理大臣は、アメリカが主催した、エイズ結核マラリアの3大感染症対策に取り組む基金への増資を検討する会合に出席し、日本として、今後3年間で最大10億ドル余りを拠出する考えを表明しました。

会合はアメリカのバイデン大統領の呼びかけで開かれ、エイズ結核マラリアの3大感染症対策に取り組む「グローバルファンド」への増資をめぐって協議しました。

この中で、岸田総理大臣は「新型コロナの感染拡大から教訓を得て、感染症対策や将来のパンデミックへの備えの強化がますます重要となる中、バイデン大統領が会合を主催したことを高く評価する」と述べました。

そのうえで「われわれの目標は、2030年までに三大感染症を収束させることであり、達成に向けて、国際社会のすべての関係者が力を結集することが必要だ。『グローバルファンド』の活動に日本政府や関係機関がより強いリーダシップで意思決定に関与し、一層貢献できるよう取り組んでいく」と述べ、日本として、今後3年間で最大10億8000万ドルを拠出する考えを表明しました。

岸田総理大臣は、訪問先のニューヨークでイランのライシ大統領と会談し、核合意への早期復帰を期待する考えを伝えました。

会談は、日本時間の22日午前3時半から、およそ40分間行われました。

この中で、岸田総理大臣は、「長年にわたるイランとの伝統的友好関係の一層の強化に向けて協力していきたい」と述べたのに対し、ライシ大統領も、「日イラン関係をさまざまな分野で拡大していきたい」と応じました。

また、核合意を立て直すためにイランがアメリカと進めてきた協議が行き詰まっていることについて、岸田総理大臣は、日本としては核合意を一貫して支持し、関係国による核合意への早期復帰を期待する考えを伝えました。

このほか両首脳は、中東情勢やウクライナ情勢についても意見を交わしました。

岸田総理大臣と、フィリピンのマルコス大統領は、日本時間の22日午前2時すぎからおよそ1時間、昼食をともにしながら会談しました。

この中で岸田総理大臣は「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向け、基本的価値を共有する戦略的パートナーであるフィリピンとの連携を重視する考えを伝えたのに対し、マルコス大統領も「日本との関係を強化していきたい」と応じました。

そして、両首脳は、安全保障分野での協力を一層強化するなど、両国の協力関係をさらなる高みに引き上げることで一致しました。

また、中国が海洋進出を強める東シナ海南シナ海の情勢のほか、ウクライナ情勢や、核・ミサイル問題を含む北朝鮮への対応などについても意見を交わし、課題の解決に向けて協力していくことで一致しました。

このほかマルコス大統領の日本訪問の早期実現に向けて調整を続けることを確認しました。

岸田総理大臣は訪問先のニューヨークで、アメリカが主催した、エイズ結核マラリアの三大感染症対策に取り組む基金への増資を検討する会合の終了後に、バイデン大統領と非公式に数分間懇談しました。

この中で岸田総理大臣は、来週27日に行われる安倍元総理大臣の「国葬」に、アメリカがハリス副大統領らを派遣することに感謝の意を伝えました。

また両首脳は、ロシアによるウクライナ侵攻や中国による東シナ海南シナ海での海洋進出を強める動きを念頭に、安全保障環境が厳しさを増す中、日米同盟の強化を図っていくことを改めて確認しました。

そのうえで岸田総理大臣は、国連総会の一般討論演説でバイデン大統領が国連の安保理改革に言及したことを「高く評価する」と述べ、両首脳は安保理改革に向けて連携していくことを確認しました。

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#外交・安全保障