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自民党最大派閥の安倍派は、安倍元総理大臣が亡くなったあと、後任の会長を置かず、それまでの体制を維持しています。

安倍派の会長代理を務める塩谷元文部科学大臣は、29日の派閥の議員総会で、27日の安倍氏の「国葬」について、「安倍氏が偉大な政治家だということを改めて強く感じた。本当に立派な厳粛な葬儀で、私どもにとっては1つの区切りになった」と述べました。

そのうえで「来月から臨時国会も始まるので、新しい体制をちかぢか示していきたい。安倍氏の穴を埋めるのはどんな体制でも難しいが、これからの政権を守り、日本の政治に中心として貢献できる体制を整えていく」と述べ、近く、派閥の新体制を発表する考えを明らかにしました。

自民党の村上元行政改革担当大臣は先週20日、安倍元総理大臣の「国葬」が議論になった党の総務会に出席したあと、記者団に対し、安倍氏について「財政、金融、外交をぼろぼろにし、官僚機構まで壊した。国賊だ」と発言したと一部で報じられました。

これについて、安倍氏が会長を務めていた安倍派は、29日の議員総会で、発言は不適切だとして党として村上氏を厳正に処分するよう求める決議を行いました。

派閥の会長代理を務める塩谷元文部科学大臣は、記者団に対し「政策論争は大いにやっていいが、『国賊』ということばは全く違う観点だ。村上氏は、選挙で立候補する際に安倍総裁のもとで自民党の公認をもらっており、離党すべきではないか」と述べました。

このあと、塩谷氏は茂木幹事長と会談し、決議の内容を申し入れました。これに対し、茂木氏は、党の内外から同様の意見が出ているとして党紀委員会で審査する考えを示したということです。

村上氏は、政府が事前に国会に報告せずに「国葬」の実施を決めたことや国民の中に実施に反対する声が多いことなどを理由に、27日の「国葬」を欠席しました。

安倍元総理大臣が会長を務めていた自民党の安倍派の幹部の萩生田政務調査会長、世耕参議院幹事長、高木国会対策委員長の3人は、29日午前、総理大臣官邸を訪れ、岸田総理大臣とおよそ15分間、面会しました。

この中で、3人は27日に行われた安倍氏の「国葬」について、葬儀委員長を務めた岸田総理大臣に謝意を伝えました。

これに対し、岸田総理大臣は「いい国葬だった」と述べたということです。

出席した幹部の1人は、記者団から、安倍派の会長代理を務める塩谷元文部科学大臣と下村元政務調査会長が同席しなかった理由を問われたのに対し「党の役員会のメンバーで自発的に来た」と述べました。

細田衆議院議長は、これまで、旧統一教会の関連団体の会合に出席していたなどと指摘されてきましたが、自民党が党所属議員に行った調査では衆参両院の議長については対象に含まれておらず、野党側は国会で説明責任を果たすよう求めています。

こうした状況を受けて、細田議長は29日午前、事務所を通じてコメントを発表しました。

この中では、▽2018年10月に開かれた「国際勝共連合」の記念大会と▽2019年10月に「UPF=天宙平和連合」が主催し、旧統一教会のハン・ハクチャ総裁が出席した国際会議で、それぞれあいさつしたとしています。

また、▽2018年3月と2019年3月に、東京都内で行われた「世界平和女性連合」の会合に出席したとしています。

また、▽2019年6月に、関連団体の出版物に掲載するためとして、憲法改正に関するインタビューを受けたとしています。

一方、▽選挙で、旧統一教会側から支援を受けたと指摘されていることについては地元の関連団体がみずからを支持する意向があったことは事実であり、私が知るかぎりでは関係者は普通の市民であり、法令に反する行為を行っているとの認識はないとしています。

このほか、▽関連団体の幹部を招いていたことなどが指摘されている議員の懇談会について、去年6月に、名誉会長に就任したとする一方で、その後の活動状況は承知しておらず、議長就任後は参加していないなどとしています。

また、▽教会との関係が指摘されている「日韓海底トンネル推進議員連盟」の顧問を務めていたことも明らかにし、現在は辞任しているとしています。

そして、今後、社会的に問題があると指摘される団体などとは関係をもたないよう適切に対応してまいりたいとしています。

尾辻参議院議長は、事務所を通じてコメントを発表し「旧統一教会および関連団体については、メッセージの送付、会合への出席など関わりがないことを確認したので報告する」としています。

細田議長の出身派閥、自民党安倍派の会長代理を務める塩谷・元文部科学大臣は、記者団に対し「いろんな意見を聞いて、コメントを発表したと理解しており、必要なことだと思う」と述べました。

寡黙なスナイパーが活躍する「ゴルゴ13」などの作品で「劇画」の分野を確立し、去年9月に亡くなったさいとう・たかをさんのお別れの会が29日、都内のホテルで開かれ、交流のあった人たちが別れを惜しみました。

さいとうさんは、登場人物や背景をリアルに描くことにこだわり、寡黙なスナイパーの活躍を描いた代表作「ゴルゴ13」などで「劇画」のジャンルを確立し、去年9月にすい臓がんのため84歳で亡くなりました。

ゴルゴ13」はさいとうさんが亡くなったあとも連載が続いていて、世界で最も発行巻数が多い漫画のシリーズとして「ギネス世界記録」に認定されています。

29日都内のホテルでお別れの会が開かれ、ゴルゴ13」の愛読者として知られる自民党の麻生副総裁や俳優の舘ひろしさんらが集まりました。

会では交流が深かった漫画家のちばてつやさんが弔辞を読み上げ「半世紀以上も前から大人がコミックを楽しむ時代を予見していました。日本の漫画劇画文化をここまで大きく育んできたのは疑う余地なくあなたの功績です」とたたえました。

また、「ゴルゴ13」と同様に世界的な発行巻数を誇る「こちら葛飾区亀有公園前派出所」の作者で漫画家の秋本治さんは「先生の育てたスタッフ、編集者のかたがた、ぜひ『ゴルゴ13』を夢の300巻に向けて続けてください」と呼びかけました。

お別れの会は、東京 千代田区の帝国ホテルで行われ、29日午後5時から7時までは一般の参加も受け付けるということです。

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