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陸上自衛隊はテロ攻撃などの対応に当たる特殊部隊の「特殊作戦群」が、オーストラリア軍と共同訓練を行ったと発表しました。

秘匿性の高い特殊部隊の動向が公表されるのは極めて異例で、今回の共同訓練はオーストラリアとの関係の発展を示すものだとしています。

陸上自衛隊によりますと共同訓練はことし8月にオーストラリアで行い、射撃訓練などを実施したということです。

6日に公表した2枚の写真では、ガステーブルや電子レンジのようなものがある薄暗い建物の中で、銃を構えているオーストラリア陸軍の「特殊作戦コマンド」の兵士と、後ろ姿の「特殊作戦群」の隊員などが写されています。

特殊作戦群はアメリカの同時多発テロ事件のあと、国内でのテロ攻撃などに対処できるようにするため、18年前の2004年に発足しましたが、部隊の動向については運用能力に関わる情報だとして、これまでほとんど明らかにされておらず、今回の公表は極めて異例です。

陸上自衛隊はオーストラリア側と調整のうえ公表したとしていて、オーストラリア陸軍の特殊部隊との共同訓練は2015年度以降、6回目だということです。

陸上自衛隊トップの吉田圭秀陸上幕僚長は6日の記者会見で、「特殊部隊は練度が最高レベルの部隊だ。オーストラリア陸軍との関係は多層的に強化しているが、その中でも特殊部隊どうしの交流は、関係の発展や深化を表す象徴的なものと認識している」と述べ、今回の公表の背景にはオーストラリアとの関係強化を広く示したいねらいがあるとみられます。

#オセアニア

南シナ海で海洋進出を強める中国を念頭に、アメリカ軍とフィリピン軍に日本の陸上自衛隊と韓国軍が参加した初めての4か国による合同訓練が行われ、フィリピンは日米韓3か国との連携を強調するねらいがあるとみられます。

合同訓練は、アメリカ軍とフィリピン軍の海兵隊が2016年から行っていて、ことしは陸上自衛隊と韓国軍が参加した、初めての4か国による訓練が各地で行われています。

このうち、南シナ海に面しているルソン島西部のサンバレス州にある海軍基地内では7日、アメリカ軍とフィリピン軍の海兵隊の合同部隊が沖合から水陸両用車で浜辺に上陸する手順などを確認しました。

また、化学兵器が使用された場合を想定した訓練も行われ、日本の陸上自衛隊アメリカ軍の海兵隊とともに、対処方法などをフィリピン軍の海兵隊に教え連携を深めました。

訓練に参加した陸上自衛隊米原和文3等陸佐は「隊員が実際に会って話しをすることで相互理解が深まった」と意義を強調しました。

南シナ海では、フィリピンのマルコス新政権が発足したことし6月以降も、中国が海洋進出の動きを強めていて、フィリピンは、合同訓練を通じて日米韓3か国との連携を強調するねらいがあるとみられます。

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