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中国国営の新華社通信は、全人代全国人民代表大会の常務委員会が25日、秦剛外相の退任を決めたと伝えました。

後任には、外交を統括する王毅政治局委員を充てるとしています。

秦外相は、先月25日を最後に1か月にわたって動静が公表されておらず、動向が注目されていました。

#中国(秦剛外相・退任・王毅政治局委員・後任)

何が起きているの?

1か月にわたって動静が公表されていないのは、外相の秦剛氏です。

秦氏は、6月25日に北京でベトナムスリランカの外相やロシアの外務次官と会談したのを最後に、一切表に出てきていません。

7月14日までインドネシアで開かれたASEANの関連会議も欠席。かわりに外交を統括する王毅政治局委員が出席しています。

秦氏の欠席の理由について、当時中国外務省は「健康上の理由だ」と説明していました。

アメリカで気候変動問題を担当するケリー特使が7月中旬に北京を訪問した際にも、李強首相や王毅政治局委員などと相次いで会談したものの、秦氏との会談は発表されませんでした。

また、この1か月間、秦氏の不在を理由に、EUヨーロッパ連合のボレル上級代表やイギリスのクレバリー外相などの訪中が延期されたと報じられていて、外交活動への影響も指摘されています。

そもそも秦剛氏ってどんな人?

秦氏は57歳。北京の大学で国際政治を学び、20歳のときに中国共産党に入党しました。大学を卒業後、中国外務省に入り外交官としてのキャリアを歩みます。

イギリスの大使館で長年勤務するなど、主にヨーロッパを担当。外務省の報道官をあわせて8年余り務めたあと、儀典局長を経て2018年に外務次官に昇格しました。2021年にはアメリカ駐在の大使に抜てきされました。その後、共産党の政治局委員に昇格した王毅氏の後任として、2022年12月に外相に任命されています。

中国情勢に詳しい神田外語大学の興梠一郎教授
秦氏は、外交官として、外交のプロとしてキャリアを積み重ねてきた人物です。アメリカ大使時代のさまざまな活動を見ても、評判は悪くありません。
ただ、中国外務省の中では、習近平氏に取り入ったことで、スピード出世したのではないかという見方があります。儀典局長時代に、習近平氏と個人的に近くなったと言われています」

ことし6月には、アメリカのブリンケン国務長官と夕食の時間を含めておよそ7時間半にわたって会談。秦氏アメリカを訪問することで一致しました。

一方、ブリンケン長官に対して「両国関係は国交正常化以来最悪だ」と直接伝えるなど、強硬な姿勢を示す外交官としても知られています。

外相の不在 中国政府はどう説明?

中国外務省は、毎週月曜から金曜まで現地時間の午後3時から記者会見を開いています。中国では、共産党や政府の関係者に直接取材する機会が限られ、北京に駐在する外国の記者にとっては“生の声”を聞く機会です。

<7月7日> 

動静が公表されなくなってから12日後、7月7日に初めて記者が「秦氏が公に顔を出さなくなったのは健康上の問題か?それとも、ほかの原因があるのか?来週開かれるASEANの外相会議には出席するのか?」と質問しました。

これに対し、中国外務省の汪文斌報道官は、考えこむように下を向いて40秒間沈黙。そして、次のように答えました。

中国外務省 汪文斌報道官
「あなたが言う状況は聞いていない。
ASEANの一連の外相会議の関連状況については、適時、発表する」

<7月11日>
ところが、その4日後、汪報道官は「健康上の理由だ」と説明。

その後も、記者からの質問が相次ぎますが、報道官の答えは「すでに関連する状況は紹介した」とか「提供できる情報はない」などと取りつく島もありません。

<7月17日>
ある記者はASEANの一連の外相会合が終わったあとの7月17日、「秦氏はまだ中国の外相なのか?」とストレートな質問をぶつけました。
これについては、直接、回答せず、次のように述べました。

毛寧報道官
「中国外務省のホームページを調べることを提案する。
私がさらに提供できる情報はない」

発言のあと、中国外務省のホームページを見ると秦氏は外相として紹介されていました。

<7月24日>

動静が伝えられなくなってから1か月となるのを前にした7月24日、記者からは「外交活動への影響はないか?」と質問があがりましたが、短い答えがあっただけでした。

毛寧報道官
「中国の外交活動はすべて着実に前進している」

中国情勢に詳しい神田外語大学の興梠一郎教授
「対応が不自然です。中国外務省の報道官のこの問題に関する発言録がホームページから消えています。当初は健康上の問題と言っていたのに、その後、内容に踏み込まないような発言になっています」

実際は何が原因なの?

これまでのところ、中国政府からは一切明確な理由の説明はなく、本当の理由はわかっていません。

興梠教授は、秦氏をめぐり問題視される情報が発覚し、当局が調査をしている可能性もあると指摘します。

興梠教授
「これは異常な状態です。不在の時間の長さから見て、これはやっぱり何か問題が起きているのではないかと思っています。中国外務省の中で、彼の身辺に関する問題が通報されて中国当局が調査をしているという可能性もあります。彼がスピード出世したことに対するひがみ、うらみ、やっかみのようなものがあったという見方もあります。
ただ、たとえ調査中だとしても、その結果がどうなるか、習近平氏がどう判断するかなど不確定要因が多々あります。何事もなかったように出てくるのか、異動させられるのか、あるいは、処分されるのかなど、全くの秘密主義なので、現時点では、いかなる状況もありえます」

インターネット上では、秦氏が香港のテレビ局のキャスターの女性との関係を問題視され、調査を受けているという情報が出回り、台湾メディアが報じるなど臆測が広がっています。

興梠教授は、秦氏に近い人物が意図的に情報を流している可能性を挙げています。

興梠教授
「積極的にどんどん情報を流している感じがします。身近にいる人間じゃないと分からないような話が多く出てきていて、誰かが意図的に流している可能性もあります。次に外相ポストを狙っている人が仕掛けたのか、それとも秦氏への恨みがある人物が仕返ししているのかなどわかりませんが、世論づくりというか、政治闘争にも見えます」

各国との外交に影響あるの?

中国外交への影響について、興梠教授は、前の外相で、現在中国で外交を統括する王毅政治局委員が業務の穴埋めをしているものの、この状況が長期間続いた場合、外相どうしの会談となると難しい面が出てくると指摘しています。内政面では問題がなくても、「1か月動静なし」という状況が、中国の国際的なイメージにマイナスの影響を与えると見ています。

興梠教授
「外相がこれだけ長期間不在で、その理由も詳しく説明されていない状況をみると、国としての不確実性が強まったと感じます。これは政治だけでなく、経済に大きな影響を与えます。海外の投資家の間では、予測のつかないことが急に起きる可能性があるということで、地政学リスクと見られています。中国への投資リスクへの懸念が高まっていて、中国の予測可能性の低さは、世界ではリスクと受け止められると思います」

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#中国(秦外相・動静不明・臆測「香港のテレビ局の女性との関係」)

トヨタ自動車の中国法人は、25日、自動車大手「広州自動車グループ」との合弁会社の工場で働く契約社員およそ1000人について、期間終了前に派遣元の会社との契約を打ち切ったと明らかにしました。

合弁会社の従業員数は先月の時点でおよそ1万9000人です。

打ち切りについてトヨタは最近の生産状況に対応するためだとしていて、対象者には状況を説明して経済的な補償などの支援をするとしています。

合弁会社のことし1月から先月までの半年間の販売台数は、去年の同じ時期と比べて5.1%の減少と、新型コロナウイルスの感染拡大の影響が出ていた去年から回復が進んでいません。

中国市場では、ほかの日系メーカーも販売台数が減少していて、中国の景気回復の勢いが鈍くなっていることや、中国メーカーなどのEV=電気自動車の販売が大きく伸びて競争が激しくなっていることが背景にあると指摘されています。

#トヨタ(中国合弁工場・契約社員・期間終了前・契約打ち切り)

台湾の蔡英文総統が25日午前に新型コロナウイルス検査で陽性反応を示したため、同日午後の予定はキャンセルされたと総統府が発表した。

「軽度の不調」を感じたことから検査を受けたという。

発表文によると、蔡総統は陳建仁行政院長(首相)に対し、台湾南部を通過する見込みとなっている大型の台風5号(トクスリ)への対応強化を指示した。

#台湾(蔡英文総統・コロナ陽性)

#反中国#対中露戦#習近平伏魔殿体制=旧体制

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