米LNG輸出許可停止、向こう2─3年の欧州向け供給には影響せず=EU高官 https://t.co/VJ9O1NHZ1F
— ロイター (@ReutersJapan) February 13, 2024
欧州連合(EU)欧州委員会のシェフチョビッチ副委員長は13日、バイデン米政権が液化天然ガス(LNG)輸出の新規許可を一時的に停止すると決めたことについて、向こう2─3年の米国から欧州への供給には影響を及ぼさないとの見方を示した。
シェフチョビッチ氏は米政府高官らと会談し、米国が世界全体のエネルギー安全保障に対してどのような形で責任を果たしてくかが大事だと伝えたことを明らかにした。またバイデン政権の決定が世界に波紋を広げたとも指摘した。
ただシェフチョビッチ氏は、今回の措置の対象外となった既に許可されている米国のLNG輸出が伸びているため、最近になって事態は落ち着いてきたと強調。さらに米国は今後数年にわたる欧州からの大きな需要に対応できるはずだし、一時停止措置には、窮地に陥った米国の同盟国や友好国には緊急的な供給を行うとの条項も盛り込まれていると付け加えた。
それでもシェフチョビッチ氏は、米国のエネルギー安全保障の担い手としての責任は欧州だけにとどまらなくなっており、東南アジアやインド、中南米、アフリカも石炭依存から脱却する上で、ガスを必要としていると述べた。
米国は昨年、世界最大のLNG輸出国となり、既に許可されたベースで2030年までには輸出規模が2倍に膨らむと予想されている。
米下院 共和党が国土安全保障長官を弾劾訴追する決議案を可決https://t.co/OBoTbvkyCP #nhk_news
— NHKニュース (@nhk_news) February 14, 2024
アメリカ議会下院で多数派を占める野党・共和党は、マヨルカス国土安全保障長官が法的な手続きを経ずに国境を越えて入国を試みる人の急増に対応できていないなどとして、長官を弾劾訴追する決議案を可決しました。秋の大統領選挙を前に、バイデン政権が国境問題をめぐる対策を怠っていると印象づけるねらいとみられます。
アメリカでは、メキシコとの国境で法的な手続きを経ずに入国を試みて拘束される人が急増していて、国境警備当局によりますと、昨年度247万人を超え、3年連続で過去最多を更新しました。
議会下院で多数派を占める野党・共和党は13日、国境管理を担当するマヨルカス国土安全保障長官を弾劾訴追する決議案を賛成多数で可決しました。
決議案はマヨルカス長官が「数百万の外国人を不法に入国させた」として、国境を越えて入国を試みる人の急増に対応できていないなどとしています。
ただ、議会上院は民主党が多数派で、弾劾裁判が開かれても、マヨルカス長官は無罪となる見通しです。
共和党としてはことし11月の大統領選挙を前に、バイデン政権が国境問題をめぐる対策を怠っていると印象づけるねらいとみられます。
バイデン大統領は13日、声明を発表し、「共和党議員が根拠のない弾劾訴追を推し進めた」と非難したうえで、国境問題の解決に向け、超党派で取り組むよう訴えました。
米下院は6日、移民問題への対応を巡るマヨルカス国土安全保障長官の弾劾訴追決議案を否決した。共和党の一部議員が造反し、反対に回った。
情報BOX:選挙区割り巡る米法廷闘争、下院選の行方を左右する可能性 https://t.co/ReHFLqEMVK
— ロイター (@ReutersJapan) February 14, 2024
米国の一部の州で選挙区割りを巡る法廷闘争が繰り広げられている。結果次第では連邦議会の勢力図が塗り替わり、現在219対212(欠員4)で下院の過半数を握る共和党が2024年の選挙で主導権を民主党に明け渡す可能性がある。
両党は20年の国勢調査後に再編成された選挙区割りを巡って争っている。民主党はすでにアラバマ、ルイジアナ両州で議席を獲得した可能性が高いが、共和党はノースカロライナ州で民主党が保持する3議席を奪おうとしている。係争中の訴訟ではさらに多くの議席が争われている。
区割りの変更は上院には影響しない。以下は選挙戦に影響を与える可能性のある案件の一部。
<ニューヨーク州:民主党は最大6議席を獲得する可能性>
ニューヨーク州の最高裁判所である控訴裁は昨年12月、22年の区割りを破棄し、州の超党派の委員会に新しい区割りを2月末までに作成するよう命じた。州法では委員会が作成した区割りは議会に提出することが義務付けられている。圧倒的多数を持つ民主党は独自の区割りに置き換える可能性がある。そうなった場合、共和党の現職議員5─6人が議席を失う恐れがある。
<フロリダ州:民主党が1議席獲得の可能性 ただ時間的猶予なし>
州の判事は昨年9月、共和党のデサンティス知事が支持する区割りについて、北部の黒人地区を細かく区切るものであり、州憲法に違反するとの判決を下した。
新たな区割りの下、黒人で現職のアル・ローソン議員(民主党)は20ポイント近い差で再選を逃した。しかし、控訴裁判所は12月1日に判決を覆し、デサンティス知事が支持した区割りを復活させた。
州最高裁は7人の判事のうち5人がデサンティス氏の任命で、この訴訟を審理することに同意しているが、今のところ口頭弁論は4月以降行われることになっている。これは立候補届け出の締め切りのわずか数週間前だ。
この区割りを違憲とする別の連邦訴訟も係争中。昨秋に3判事による裁判が開かれたが、まだ判決は出されていない。
<ジョージア州:共和党と判事は現状維持を選択>
連邦判事は昨年10月、共和党が作成した区割りが黒人票を希薄化させ、投票権法に違反していると判断。裁判を経て、判事は議会に対し、黒人が過半数かそれに近い選挙区を追加するよう命じ、これにより共和党の1議席が民主党に移ると予想された。しかし、共和党が多数派を占める議会は12月7日、州内14の下院選挙区で共和党9対5の優位を維持する新しい区割りを承認。この区割りには黒人が多数を占める新しい選挙区が含まれているが、黒人、アジア系、ヒスパニックというマイノリティー有権者が大半を占めていた別の選挙区は解体された。
判事は民主党や投票権擁護団体からの反対にもかかわらず、新しい区割りは自身の命令を満たしているとの判断を下した。
<ルイジアナ州:民主党が1議席獲得する可能性高い>
連邦判事は、共和党支持の区割りが黒人有権者を違法にないがしろにしているとして、黒人が多数を占める別の選挙区を含む新しい区割りを命じた。州の6議席のうち、民主党が2議席目を得る可能性が高くなる。連邦最高裁判所もこの判断を支持した。これに対し、共和党が支配する議会は1月、州内で最も影響力を持つ共和党下院議員(ジョンソン下院議長とスカリス院内総務)の議席を守りつつ、2つ目の黒人多数区を追加する区割りを承認した。
しかしこの区割りは、新たに設定した選挙区で戦う共和党のギャレット・グレイブス下院議員の再選を危うくしている。
<アラバマ州:民主党が1議席獲得する可能性高い>
連邦裁判所は昨年10月、黒人人口の多い第2の選挙区を加えた新しい区割りを承認。州内7議席のうち、1議席が共和党から民主党に移る可能性が高い。連邦最高裁判所は22年に、共和党が6議席獲得した同党主導の区割り計画について、同州の人口の3分の1を占める黒人有権者の力を弱めているとの判決を下していた。
共和党が多数派を占める議会は昨年10月、新たな選挙区割りを承認。24年の選挙では民主党の少なくとも3議席が共和党に移行するとみられている。
州最高裁は共和党が作成した区割りを過度に党派的として退けていたが、22年の判事選挙の結果、保守派が多数派になったため、判断が覆された。
<サウスカロライナ州:民主党が1議席獲得する可能性>
連邦最高裁は昨年10月、サウスカロライナ州の選挙区割りが違法に黒人有権者の力を弱めているか審理した。保守派の判事が多数派を占めており、この区割りを支持する用意があるとみられる。この区割りでは、激戦区が共和党にとって相対的に安泰な選挙区に変わる。共和党は22年に7議席中6議席を獲得した。
<ユタ州:民主党が1議席獲得する可能性>
州最高裁は、共和党が作成した選挙区割りが州憲法に違反しているか審理している。
この区割りでは民主党寄りのソルトレイク郡を4つの選挙区に分割。激戦区を共和党にとって安全な選挙区に変えるもので、共和党がほぼ確実に同州の4議席全てを引き続き確保できるとみられる。共和党は有権者が18年に承認した独立系の区割り委員会から権限を剥奪し、この区割りを導入した。
<ウィスコンシン州:民主党が1議席か2議席を獲得する可能性>
民主党は、リベラル派が多数派を占めるウィスコンシン州最高裁に共和党が作成した選挙区割りの破棄を求める訴訟を起こした。ウィスコンシン州は激戦区だが、下院8議席のうち6議席を共和党が占めている。区割りが修正されれば、民主党が1議席か2議席を追加で獲得する可能性がある。
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