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「10・30(元徴用工が原告の最高裁判所の判決)では、文在寅大統領も与党(共に民主党)も『司法を尊重する』という立場を明らかにしていた。

 それなのに身内が逮捕されたら、与党は判決を不服として、『裁判官を弾劾する』と言い出した。これじゃあ、李明博朴槿恵の保守政権となにも変わらない。進歩・革新の仮面をつけた、ただの傲慢な権力者ですよ」(与党寄りだったという40代の会社員)

 ことの始まりは、1月30日。

 この日、インターネットで不正に世論操作を行ったとされた一審裁判で、文大統領の最側近といわれる金慶洙現慶尚南道知事に懲役2年が言い渡され、金知事は法廷で拘束された。

 この疑惑は、通称「ドルイドキング」事件と呼ばれ、昨年春からくすぶっていたもの。金慶洙知事は主犯の時事ブロガー、ハンドルネーム「ドルキング」こと金ドンウォン氏との関与を否定していたが、共犯と判断された。

「ドルキング」事件の詳細は後述するが、物議を醸したのは判決よりも与党「共に民主党」の裁判への反応だ。

 与党は実刑判決が出るとすぐに「これは裁判所の要職を掌握しているヤン・スンテ(前最高裁判所長官)の一派が組織的に抵抗している」(中央日報2月1日)と「判決不服」を表明し、緊急会議を開くと、「司法ろう断勢力および積弊清算対策委員会」を立ち上げた。なんとも物々しい名称だが、つまり、裁判所が、朴槿恵前大統領時代に元徴用工裁判を遅らせるなどの職権乱用で逮捕されたヤン・スンテ前最高裁判所長官の報復をしているというのだ。さらには判決を下した裁判官を「弾劾すべき」とまで踏み込み、こうした与党の過剰な反応にメディアは保守・進歩系問わず一斉に猛反発。世論を巻き込んで論争になっている。

 中道の韓国紙記者は言う。

「10・30判決では司法を尊重する、韓国は三権分立で司法に政治は介入できないとしていた文大統領や与党でしたから、今回も司法を尊重する立場を明らかにするものと思われていたし、そう期待されてもいた。それが刑が最終的に確定しない一審判決なのにこの体たらく。あまりにも荒唐無稽です。

 最近、与党議員に裁判の口利き疑惑や地方の不動産違法投資疑惑が次々と持ち上がるなどボロが出てきて、進歩・革新のイメージが崩れ始めて嫌気が蔓延していましたが、これで決定的になった。

 文大統領はまだ自身の立場を表明していませんが、支持率が下がる中、米朝首脳会談金正恩労働党委員長のソウル訪問などがあっても、挽回は相当厳しい」

 与党側は、判決を下した裁判官がヤン・スンテ前長官の秘書室に勤務していたことなどを「司法の報復」の根拠としているが、担当裁判官はヤン前長官とは仕事上での深い関わりはなく、昨年7月に朴槿恵前大統領に特殊活動費を受け取ったことが認められるとして懲役8年を言い渡した際は、与党は、「司法の正義」と賛辞を送ってもいた。

「キャンドルデモによって誕生したといわれる文大統領、そして与党だったからこそ期待も大きかったが、結局、デモを利用した権力の亡者に過ぎなかった。どこに正義があるのか、ほとほと疲れてしまって、支持する政党も見当たりません」(冒頭の会社員)

 このダブルスタンダードが、元徴用工判決を巡る韓国政府の立場にどんな影響を与えるのか、2月は日韓にとって波乱の月になりそうだ。

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