After 52 years it is time for the United States to fully recognize Israel’s Sovereignty over the Golan Heights, which is of critical strategic and security importance to the State of Israel and Regional Stability!
— Donald J. Trump (@realDonaldTrump) 2019年3月21日
トランプ大統領 “ゴラン高原 イスラエルの主権を認める時” #nhk_news https://t.co/SyjmsqDMje
— NHKニュース (@nhk_news) 2019年3月21日
トランプ大統領は21日、ツイッターに「アメリカがゴラン高原でのイスラエルの主権を完全に認める時だ。ゴラン高原は、イスラエルと地域の安定にとって戦略上も安全保障上も非常に重要だ」と書き込み、ゴラン高原についてイスラエルの主権を認める考えを明らかにしました。
ゴラン高原はもともとシリアの領土ですが、1967年の第3次中東戦争で隣国イスラエルが占領しました。最近は、シリアのアサド政権を支援するイランが、ゴラン高原の周辺で軍事的な影響力を強めているとして、イスラエルがアメリカに、イスラエルの領土だと認めるよう働きかけ、トランプ大統領がその求めに応じた形です。
トランプ大統領は来週、イスラエルのネタニヤフ首相とワシントンで首脳会談を行う予定で、来年の大統領選挙を見据えイスラエル寄りの立場を鮮明にすることで、キリスト教福音派やユダヤ系のロビー団体など国内の支持基盤をつなぎとめるねらいもあるとみられます。
また、中東で影響力の拡大を図るイランの動きをけん制するねらいもありそうです。
今回の発表に対し、領有権を主張するシリアは公式な反応を出していませんが、今後、イランとともに反発し、ゴラン高原の周辺で緊張が高まる可能性もあります。
アメリカのトランプ大統領がイスラエルが占領するゴラン高原について、イスラエルの主権を認める考えを明らかにしたことについてイスラエルのネタニヤフ首相は早速謝意を表明しました。
ネタニヤフ首相はイスラエルを訪れているアメリカのポンペイオ国務長官とともにエルサレムで記者会見し、「トランプ大統領はエルサレムをイスラエルの首都と認定し、次に、イラン核合意から離脱してくれたのに続いて、歴史的な偉業を成し遂げてくれた」と歓迎しました。
そのうえで「イランがシリアをイスラエルの攻撃拠点にしようとしている最中にゴラン高原でのイスラエルの主権を認めてくれたのだ。トランプ大統領に感謝したい」と述べました。
イスラエルは敵対するイランがゴラン高原に隣接するシリア側で軍事拠点を築いたり、イスラエル側に向けてロケット弾を発射したりしているとみています。
このため、イスラエルは安全保障上の重要性が高まっているとして、アメリカに対して占領するゴラン高原の主権を認めるよう働きかけていました。
イスラエルを訪問中のアメリカのポンペイオ国務長官は21日、ネタニヤフ首相とともに会見し、「トランプ大統領は、激しい戦いのあった重要な場所がイスラエルに帰属するのが適切だという決定を行った。これは勇敢な決定で、イスラエルの人々にとって重要で歴史的な意味がある」と述べました。
そのうえでポンペイオ長官は、今後もイスラエルとの協力を深め、さまざまな脅威に対し協力して取り組んでいく方針を強調しました。
ゴラン高原はシリアの西部に位置し、広さは1800平方キロメートルと日本の大阪府ほどの面積です。
1967年の第3次中東戦争で隣国イスラエルがゴラン高原の大部分を占領し、その後も違法な占領を続けて1981年に併合しました。
国連安保理の決議はイスラエルの撤退を要求し、過去にはイスラエルとシリアの和平交渉の議題となった時期もありますが、交渉は頓挫したままです。
イスラエルの右派のネタニヤフ政権はゴラン高原は敵対するイランの勢力がいる地域と隣接し、安全保障上の重要性が高まっているとしてイスラエルの領土だという主張を強めていました。
ネタニヤフ首相は、今月11日、アメリカの上院議員をともなって現地を訪れ、「ゴラン高原は永遠にイスラエルの一部だ。国際社会とりわけ友好国のアメリカはイスラエル領だと認めてほしい」と述べるなど、トランプ政権への働きかけを強めていました。
こうした求めに応じてトランプ大統領がゴラン高原でのイスラエルの主権を認める考えを示したことで、敵対するシリアやイランが反発し、ゴラン高原の周辺で緊張が高まる事態も懸念されます。
去年5月には、トランプ政権がイラン核合意からの離脱を表明した直後に、ゴラン高原ではシリア側からロケット弾が飛来し、イスラエル軍との武力衝突に発展しています。
d1021.hatenadiary.jp
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