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女性天皇に『賛成』」は85%。昨今の世論調査からは、「愛子天皇」誕生への期待感の大きさがうかがえる。そうした大きな改革には、国民的な議論が必要だ。しかし、秋篠宮家長女・眞子さまの婚約内定者の小室圭さんの存在が、議論の停滞を招いているという──。

 加藤勝信官房長官が、皇位継承を定めた憲法2条の「世襲」について「男系、女系(天皇)の両方が憲法において含まれる」と述べたのは6月2日。「慎重かつ丁寧に検討を行う必要がある」とは続けたが、遅々として進まなかった皇位継承の議論を進める意図だったのは間違いない。

菅義偉総理率いる官邸は、東京五輪後に国民の関心が高い『女性宮家の創設』を政治のメインテーマにしようと目論んでいます。加藤長官の発言は、“女性宮家創設の先に、女性・女系天皇の実現を視野に入れている”という宣言なのです」(官邸関係者)

 詳しくは後述するように、女性天皇の実現はこの秋に一気に加速する気配を見せているのだが、ここに「波乱」が待ち構えていた。将来の女性宮家の当主となりえる、秋篠宮家長女の眞子さまが抱えるご結婚問題だ。

「小室さんにとっては、“現状維持”が最良なのでしょう。問題を解決せず入籍もせず、『眞子さまの婚約内定者』であり続ければ、結婚して一般家庭に降嫁しない“将来の天皇の姉”である眞子さまのサポートを受け続けることができる。経済面でも、仕事の面でも、あらゆる面で皇室の力は特別ですから。そんな“事実婚”状態こそが、小室さんの期待する未来に思えてなりません」(前出・皇室ジャーナリスト)

 そうした状態は、この先何年続くかもわからない。そこで気を揉むのが、女性宮家創設を国民的な議論にしようとする菅官邸なのだ。

「コロナ対応で後手に回り、支持率低迷にある菅政権ですから、国民の関心の高い『女性宮家の創設』に着手し評価されることで、支持率低迷の打開策にする狙いがあります。天皇の『男系維持』にこだわっていた安倍前総理の流れを汲む菅総理は、表立って女性・女系天皇に関する意見は言いづらく、発言は控えています。ですが、菅総理は実際のところ、女性政策にはとても積極的ですし、男女平等の信念を持っています。女性宮家の創設、ひいては女性天皇の実現にも肯定的なんです。

 ちょうど東京五輪が終わって、新型コロナのワクチン接種もひと段落するであろう9月以降は、ほかに重要な政治的なテーマもない。そのときまで菅政権が続いていれば、女性宮家の議論を一気に進めようとするのは間違いありません」

 現行の制度では、女性皇族は結婚に伴い皇族の身分を離れる。しかし、女性宮家が創設されれば、女性皇族も結婚後には宮家(皇族の一家)の当主となり、皇室に残ることができるようになる。女性宮家が国民に受け入れられれば、「天皇家の当主」である天皇の位に女性が就くことも違和感なく受け入れられるはずだ。

 そもそも、この4月の世論調査共同通信)では女性天皇の実現に「賛成」する人は85%にのぼっている。

「『女性天皇』について、天皇陛下のご長女である愛子さまをイメージする国民は多いでしょう。愛子さまは12月に20才の誕生日を迎えられ成人されます。そういった意味でも、今年は女性宮家、女性・女系天皇の議論をするにはこの上ないタイミングなのです」(前出・官邸関係者)

 しかし、官邸の思惑は大いに狂いはじめている。4月に行われた皇位継承策についての政府の有識者会議では、母方にのみ天皇の血筋を引く「女系天皇」の容認についての質疑応答があった。そこで、麗澤大学教授の八木秀次氏は小室さんを念頭に「眞子さまのお相手との間に生まれたお子さんが天皇になる」と説明したという。しかし、その部分は後に議事録から削除された。

「ご結婚前に女性宮家が創設されれば、眞子さまは新しい宮家の当主となられる可能性があります。その後、小室さんと結婚された場合、小室さんが皇室に入り、“圭殿下”となる可能性もあります。そんな中で、果たして議論は進められるでしょうか。眞子さまのご結婚問題に終止符が打たれない限り、議論は本格的に進められないのではないでしょうか」(前出・皇室ジャーナリスト)

 事態を重く見た官邸は、宮内庁ヒアリングを重ねているという。

「9月に女性宮家創設の議論を本格化させるには、それまでに眞子さまのご結婚問題にめどが付いていることが必須。官邸は、眞子さまに“早く結婚のスケジュールを固めてほしい”という思いだといいます」(前出・官邸関係者)

 ヒアリングの結果、明らかになったのは、眞子さまのご結婚に対する強いご意思だったという。

眞子さまは、ご結婚によって皇室とのかかわりが一切なくなろうと、約1億4000万円とされる結婚一時金が受け取れなかろうと、とにかく“どうしても小室さんと結婚したい”とお考えだそうです。

 しかし、いくら眞子さまが“一時金は不要”とおっしゃっても、元皇族が一般人の中で生活するには、セキュリティーの面などを考えると経済基盤は不可欠。就職先も明かしていない小室さんと結婚されるのであれば、なおさら“経済的支援は必須”というのが、政府の見方のようです」(前出・皇室ジャーナリスト)

 ヒアリングでは、眞子さまのご結婚問題に対する秋篠宮ご夫妻のご意向も見えてきた。

ご夫妻はいま、眞子さまのご結婚に向けて積極的に動かれることはないようです。秋篠宮さまは、結婚の条件として『国民からの祝福』を一貫して求めてこられました。ですが、現状ではそうした状況とは程遠い。いまのままでは、一般の結納にあたる『納采の儀』を経た結婚は、お認めにはならないのではないでしょうか。

 かといって、小室家側から国民の祝福につながるような誠実な動きは見られません。いまの状況では秋篠宮さまから結婚に向けた行動を起こされることは考えにくい」(別の皇室ジャーナリスト)

 いわば“手詰まり”ともいえる現状となっているのだ。

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