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政府は28日の閣議で、今後5年間の新たな「海洋基本計画」を決定しました。中国の海洋進出で日本の領海などがこれまでになく深刻な脅威に直面しており、自衛隊海上保安庁の共同訓練などを通じ、海上保安能力の強化を図っていくとしています。

新たな海洋基本計画では、中国海警局の船による領海侵入により、日本の領海などがこれまでになく深刻な脅威に直面していると指摘した上で、政府一体で海上保安能力の強化を図っていく方針を打ち出しています。

具体的には、
▽巡視船や航空機の整備に加え、無人機などの最新技術の活用といったハード面の対策を進めるほか、
▽外国の海上保安機関との連携など、ソフト面での対応も充実させていくとしています。

また、有事の際の防衛大臣による統制も含め、自衛隊海上保安庁の連携を進めるため、共同訓練などを実施していくとしています。

一方、計画では、脱炭素の取り組みを海洋産業の成長につなげる必要性を明記し、日本のEEZ排他的経済水域での洋上風力発電の設備を設置できるよう、法整備などを図っていくとしています。

このほか去年、北海道・知床半島沖で起きた観光船の沈没事故に触れ、迅速な救助や救急体制を拡充していく方針なども盛り込んでいます。

閣議に先立って開かれた政府の総合海洋政策本部の会合で、岸田総理大臣は「わが国周辺海域をめぐる情勢は緊迫化し、カーボンニュートラルの実現などに向けた対応も求められている。産学官の英知を結集し、海洋政策の変革、いわば『オーシャン・トランスフォーメーション』を推進していくべきときだ」と指摘しました。

#海洋基本計画
#反中国#対中露戦#習近平伏魔殿体制=旧体制

去年12月に改定された「国家安全保障戦略には、有事の際に防衛大臣海上保安庁を指揮する手続きを具体化させ、自衛隊との連携を強化する方針が明記されていて、政府はその手順などを定めた統制要領を策定し、概要を公表しました。

この中では、日本が直接攻撃を受ける「武力攻撃事態」に認定されて防衛出動が発令された際、通常の協力関係では適切な対処が困難な場合には総理大臣が閣議決定を経て、海上保安庁防衛大臣の指揮下に入れることができるとしています。

防衛大臣の指揮は海上保安庁長官に対して行われ、一元的な指揮のもと、自衛隊が軍事作戦に集中する一方、海上保安庁は国民保護や海上での人命救助などに最大限の役割を果たすことで迅速に対処できるとしていて、海上保安庁の非軍事性に変更はなく、警察機関として活動するとしています。

政府は今後、武力攻撃事態を想定した共同訓練を早期に実施する方針です。

海上保安庁 防衛相の指揮下に入ることで何が変わる

海上保安庁防衛大臣の指揮下に入ることで何が変わるのか。

防衛省は、有事の際、防衛省自衛隊は作戦正面に集中する一方、海上保安庁は国民保護措置や海上での人命の保護などで最大限の役割を果たすとしていて、一元的な指揮によって、両者が通常の協力関係以上に迅速・的確な役割分担のもと、事態に対処できる意義があるとしています。

海上保安庁防衛大臣の指揮下に入れることができるという条文は、自衛隊法が定められた昭和29年当時からありますが、その在り方が明文化されたのは、今回が初めてです。

「統制要領」の策定に至った理由について、防衛省の担当者は「『必要になったときに考えればいい』という発想で長年、積み残されてきたが、日本を取り巻く安全保障環境が、その発想を続けることを許すような状況ではなくなった」と説明しています。

また、防衛省は、防衛大臣の指揮下に入っても、海上保安庁の任務や所掌事務に変更はないとしています。

海上保安庁法25条では海上保安庁や職員が軍隊として組織され、訓練され、軍隊の機能を営むことを認めるものと解釈してはならない」と定められ、他国の軍隊に対応する役割を担う自衛隊とは一線を画しています。

防衛大臣の指揮下で海上保安庁が実施できることとして、防衛省は住民の避難や救援、船舶の避難支援、捜索救難と人命救助といった項目を挙げていて、海上保安庁があくまで警察機関として活動することは変わらず自衛隊への編入」や「準軍事化」ではないと説明しています。

「戦闘行われる海域」避けられるか

防衛大臣の指揮下で海上保安庁が活動する海域について、防衛省は、みずからが情報を集め、そのつど判断していくとしています。

海上保安庁は、現に戦闘が行われている海域で活動することは想定していないとしていて、海上保安庁の担当者は「指揮下に入ることで防衛省が収集した情報をもとに活動海域が示されるため、巡視船などが軍事目標にならない状況で活動することができる」と説明しています。

ただ、防衛省関係者からは「戦闘が行われる海域は変化するため、そのつど、エリアを明示するのは簡単ではない」という意見も聞かれます。

そのため、現に戦闘が行われている海域だけでなく、その後、戦闘が行われる可能性があるエリアについても、情報収集や分析を徹底することが重要だという指摘が防衛省関係者から出ています。

海上自衛隊の関係者は海上保安庁の巡視船の装備では、戦闘が行われている海域で安全に活動するのは難しいだろう。線引きを的確に行うためにも、訓練を重ねていくことが重要になる」と話しています。

海上保安庁前長官「軍事活動しないことを内外に知らしめる必要」

海上保安庁の前長官の奥島高弘さんは、防衛大臣の指揮下に入った際の海上保安庁の活動について「有事、まさに外敵から武力攻撃を受けている状況で自衛隊海上保安庁がどう役割分担をして、国民の安心安全を守るかということなので、今までとはステージは全然違う」とした一方で、海上保安庁の任務、所掌事務、権限に変更はなく、海上保安庁法に基づいて避難する国民の輸送など、国民保護的な非軍事活動を行うことになる。あくまでも自衛隊の本来任務となる国防という出動目的を効果的にすることがいちばん大きな目的だと思う」と述べました。

また、防衛大臣の指揮下に入ることで、海上保安庁が軍事目標にされる懸念があることについては、「非軍事と言いながらも、巡視船は武器を持っているので、軍事目標になるかどうかは現段階では判断できない。だからこそ海上保安庁は軍事活動をしないということを内外に知らしめて、軍事目標となる危険性を下げていく必要がある。今後、訓練を通して、統制要領がきちんと機能するのか検証し、不具合があれば、見直していくことが大事だ」と述べました。

#国家安全保障戦略統制要領

中国の呉江浩駐日大使は28日、中日関係は重要な岐路にきていると指摘した。中国は日本をライバルや敵対者と見なすつもりはないとし、日本にも同様な姿勢を望むと述べた。記者会見で述べた。

米国の対中半導体輸出規制に同調すれば日本の半導体産業が将来を失うことになるとし、「デカップリング」や「サプライチェーンの混乱」が起こるべきでないと述べた。

#日中(呉江浩駐日大使・重要な岐路・対中半導体輸出規制)
#米中(デカップリング)

先月着任した中国の呉江浩駐日大使は、28日に日本記者クラブで会見し、冒頭、日本語でスピーチしました。

このなかで呉大使は「中日関係は国交正常化以来、最も複雑な状況に直面している。日本は最近、個別の国に追随して中国の脅威をけんでんしている」と述べ、日本がアメリカなどとの連携を強化しているなどとけん制しました。

そのうえで「日本は客観的な対中認識を確立し、建設的な姿勢で両国関係の発展を進めてほしい」と求めました。

その後の質疑で、呉大使は、先に開かれたG7=主要7か国の外相会合で、中国の力による一方的な現状変更の試みに強く反対する共同声明が発表されたことに関連して「中国に対する内容は事実にあわず、不公平、不公正なものだ」と反発しました。

そして「G7は少数の先進国が世界の課題に干渉し、どこかの国を弾圧する道具になっている」などと、厳しく批判しました。

また、大手製薬会社の日本人男性が、先月、中国当局に拘束されたことについて、呉大使は、「中国の国家安全に関わるスパイ事件であり、その事実は極めて確かだ。中国の主権が侵害されたのであり、罪のない日本人が拘束されたのではない」などと主張しました。

#中国(呉江浩駐日大使・G7・力による一方的な現状変更)

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#日中(スパイ)

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#外交・安全保障