https://d1021.hatenadiary.com
http://d1021.hatenablog.com

前駐ロシア大使 ジョン・サリバン氏とは

アメリカ外交のナンバー2の国務副長官などを歴任し、2019年12月から2022年9月まで3年近くにわたって駐ロシア大使を務めました。

モスクワでプーチン政権の動向を見続け、ウクライナ侵攻後もアメリカの対ロシア外交を最前線で担ったサリバン氏にインタビューしました。

※以下、ジョン・サリバン氏の話。インタビューは現地6月28日に行いました。

ワグネル そもそもどんな存在?

われわれアメリカの政府関係者は、プリゴジン氏とその関係団体を注意深く追跡してきました。そして、彼らの活動の大半はロシア政府の代わりに行っているものだということが分かりました。

プリゴジン氏は明らかにロシア政府の代理として活動していましたが、それを認めることはありませんでした。ロシア政府もそれを認めてきませんでした。

プリゴジン氏とワグネルは、シリア、リビアスーダン中央アフリカ、マリで軍事や治安活動に従事していましたが、ロシア政府は「ワグネルは民間の団体であり、そのことについて話すのは時間の無駄だ」と言っていたのです。

状況が変わったのは、ワグネルがウクライナの戦場で活動を始めてからです。

プリゴジン氏は自身の活動について公に語るようになり、ロシア政府もワグネルがウクライナでロシア政府のために活動していると認めたのです。

武装反乱の背景 どう見た?

数か月前から、プリゴジン氏とショイグ国防相やゲラシモフ参謀総長との間の対立があらわになりました。

プリゴジン氏はショイグ国防相らのことを「裏切り者」、「臆病者」と呼び、ロシア政府からの支援が十分でないとして部隊を撤退させると脅しました。

先週末、目の当たりにしたのは、ワグネルやプリゴジン氏と、最高指導者であるプーチン大統領を含むロシア政府との間の異常としか言いようのない対立でした。

プリゴジン氏はなぜ反乱をおこした?

ウクライナでロシア軍による作戦がうまくいっていないことが理由の1つです。

そもそも、そのためにプリゴジン氏、そしてワグネルがウクライナに入り、ロシア軍を支援することになりました。

そしてロシア政府はプリゴジン氏への依存を強めていきました。

一方、プリゴジン氏はロシア国防省やショイグ国防相、ゲラシモフ参謀総長ウクライナでの軍事作戦で計画性や実行力に欠いていると不満を抱いていました。

プリゴジン氏は「組織的でなく実行力がない」と批判しました。それに対して、ワグネルとその戦闘員はプリゴジン氏が主張するところの、“並外れた貢献”をロシアのために行ったというわけです。

ところが、プリゴジン氏によると、ワグネルの戦闘員たちは国防省の支援が得られなかった。そのことから、軍の指導部との間で対立が始まったのです。

ロシア南部の軍管区司令部 なぜ掌握できた?

軍の幹部らが事前に知らなければ、ワグネルが抵抗を受けずに軍の施設を掌握したことは説明しづらいでしょう。

ウクライナ侵攻でロシア軍の副司令官を務めるスロビキン氏をはじめとする軍の幹部が反乱の計画を事前に知っていたという情報があります。

プリゴジン氏とワグネルは何の抵抗もなく、ウクライナからロシアに戻り、ロシア軍の拠点を掌握しました。

ロシア軍、国境警備局、治安機関の抵抗を受けることなくです。こんなことは、プリゴジン氏がロシアの軍や治安機関から支持を受けていなければ起こりえません。

ワグネルの部隊がモスクワに向けて北上している途中、ロシア軍のヘリコプター6機がワグネルによって撃墜され、さらに航空機も撃墜されました。ロシア軍のパイロットなどは死亡しましたが、極めて小規模な衝突にとどまったと言えます。

また、ロストフ州でワグネルやプリゴジン氏は住民たちから歓迎されていました。

プリゴジン氏は自由に移動し、住民から支持されていたのです。これは明らかに異常な事態です。

これらは、ロシア政府内の亀裂、さらにはロシア社会の亀裂の表れだと言えるでしょう。

プーチン大統領への影響は?

プーチン大統領には、悪い影響をもたらすでしょう。

プーチン大統領はこれまで、事態を制御できる、力強い権威主義的な指導者というイメージを注意深く作り上げてきましたが、うそだったことが明らかになりました。

プーチン大統領プリゴジン氏について「ロシアを背後から刺した裏切りだ」とまで評しながら、取り引きをせざるを得ず、その“裏切り者”を出国させました。

なぜなら、プーチン大統領は反乱を鎮圧してプリゴジン氏を拘束したり、排除したりするだけの強さを持ち合わせていなかったからです。これは、強い立場から物事を進める人間の行動ではなく、プーチン大統領にとっては非常に不愉快だったことは間違いありません。

プーチン大統領は失脚する?

今すぐに起きるとは思いません。ただ、1週間前に比べれば、その可能性は明らかに高まっています。なぜなら、プリゴジン氏による反乱がプーチン大統領の弱さをさらけ出したからです。

ロシア政府やプーチン大統領は、大統領としてのイメージを回復しようと躍起になっています。

プーチン氏は武装反乱の直後、軍や治安機関のトップを集め、緊急の会議を開きましたが、イメージ回復のための一環でしょう。

ウクライナの戦況への影響は?

ワグネルはウクライナの反撃からロシア軍を守る重要な役割を担っていました。ウクライナ軍の進軍を止め、バフムトを包囲し、攻勢をかけていました。

もし、ワグネルがウクライナの軍事作戦から排除されれば、ロシア軍の作戦の実行力に悪影響を及ぼすでしょう。

また、プリゴジン氏は、プーチン大統領が特別軍事作戦を開始する理由として「ウクライナのネオナチによる攻撃からロシアを守るためだった」としたことについて、「すべてうそだ」とし、ロシア軍の死者数についても「ロシア政府は正確に報告していない」と主張しました。

このことは、ウクライナで戦っているロシア軍の兵士の士気を低下させると思います。

中国をはじめとする各国への影響は?

ロシアと軍事面で連携している国やロシアを支持をしている国を含め、世界的にプーチン大統領のイメージに悪い影響を与えるでしょう。

中国やイランの指導者は、ロシアで何が起きているのか、ロシアやロシア政府は自分たちが考えているくらい本当に安定し、信頼できるのか、疑問を抱いているはずです。

もし、わたしが習近平国家主席なら、ロシア政府の安定性やプーチン大統領の強さ、または、弱さについて、考え直さざるを得ないと思います。

中国政府は、習主席の親愛なる友人であり、無制限のパートナーシップの関係にある人物が実際にはかなり弱いパートナーで、中国の課題を解決するのではなく、むしろ、中国にとって問題を引き起こすのではないかと、注視しているはずです。

d1021.hatenadiary.jp
d1021.hatenadiary.jp

#プリゴジンの乱(サリバン前駐露米大使「軍や治安機関の一部が反乱支持」・NHKインタビュー)

d1021.hatenadiary.jp

#米露(新START・サリバン前駐露米大使)
#核戦争(サリバン前駐露米大使)
#中露(サリバン前駐露米大使)
#ウクライナ和平交渉(アメリカ・サリバン前駐露米大使)

#プリゴジンの乱(「ウクライナはこれまでもドンバス地域を爆撃しておらず」・誤訳)

d1021.hatenadiary.jp
d1021.hatenadiary.jp

#エフゲニー・プリゴジン(「ショイグ国防相が元帥に昇格するため」)

www.youtube.com

"They've all been killed, it's OVER"- Col. Douglas MacGregor | Redacted News

#プリゴジンの乱(Redacted・ダグラス・マクレガー)

www.youtube.com

"Putin is DONE negotiating with them, it's OVER" - Scott Ritter | Redacted with Clayton Morris

#プリゴジンの乱(Redacted・スコット・リッター)

ロシアのプーチン大統領とインドのモディ首相は30日に電話会談を行い、ウクライナを巡る情勢のほか、週末に起きたロシアの民間軍事会社ワグネルの武装蜂起などについて話し合った。ロシア大統領府とインド政府が明らかにした。

ロシア大統領府によると、モディ首相はワグネルの武装蜂起に対するロシア指導部の断固とした行動に支持を表明。インド政府によると、プーチン氏はモディ氏にロシアの最近の動向について説明した。

またインドの安全保障当局筋によると、ワグネルの武装蜂起に関連して、インドのアジット・ドバル国家安全保障補佐官とロシアのニコライ・パトルシェフ安全保障会議書記が28日に会談を行った。

モディ首相は今月22日に国賓として米国を訪問。7月4日には中国とロシアが主導する地域組織である上海協力機構(SCO)の首脳会議にビデオ会議形式で参加する。

#露印(電話会談)
#プリゴジンの乱(モディ首相「ロシア指導部の断固とした行動を支持」)

d1021.hatenadiary.jp

#プリゴジンの乱(中国「国家安定維持支持」)
#プリゴジンの乱(北朝鮮「いかなる決定も支持」)

ロシアの通信規制当局ロスコムナゾールは、武装蜂起した民間軍事会社ワグネルの創設者エフゲニー・プリゴジン氏に関連するメディアをブロックした。ロシア紙コメルサントが30日、報じた。

ロシア当局は、武装蜂起収束後もワグネルを非合法化していない。

#プリゴジンの乱(乱後もワグネルを非合法化せず)

ロシアで武装反乱を起こした民間軍事会社ワグネルの代表プリゴジン氏をめぐり、プリゴジン氏が保有するメディアグループ「パトリオット」の代表は先月30日、グループを閉鎖し、情報発信の活動をやめると発表しました。

また、ロシアのメディアは、ロシアで通信などの事業を監督する当局がプリゴジン氏が保有するメディアへのアクセスを遮断したと伝えています。

ロシアのプーチン大統領は先月27日にはプリゴジン氏の資金繰りを調査すると発言し、不正疑惑を追及する構えも示しています。

プリゴジン氏が保有するメディアについて一部の独立系メディアは、今後、プーチン大統領に近い、保守系財閥コワルチュク氏の企業グループに引き継がれる可能性が高いという見方も伝えています。

プーチン政権としては、ロシア国内の世論に一定の影響力が残るプリゴジン氏の情報発信力を排除し、統制を強化したいねらいがあるとみられます。

#プリゴジンの乱(プリゴジン保有メディア・ブロック)

d1021.hatenadiary.jp

#プリゴジンの乱(ベラルーシ・ワグネル基地設置)

民間軍事会社ワグネルの創設者プリゴジン氏がベラルーシに到着したことを受けてウクライナのゼレンスキー大統領は30日、同国北部での軍事態勢を強化するよう軍幹部らに命じた。

ゼレンスキー氏は、ウクライナ諜報機関と治安部隊が北隣にあるベラルーシの情勢について軍隊と政治の首脳が集まった会議で報告したと説明した。

ゼレンスキー氏はメッセージアプリ「テレグラム」を通じて「その決定はワレリー・ザルジニー総司令官司令官とセルヘイ・ナエフ『北部方面』司令官がこの方面を強化するための一連の措置を講じるためのものだ」と表明した。

テレグラムへの短い投稿の中で、プリゴジン氏については触れなかった。ベラルーシのルカシェンコ大統領の仲介によってプリゴジン氏はロシアでの武装蜂起を中止し、6月27日にベラルーシへ亡命した。

メディアは、ベラルーシの首都ミンスクから約90キロ(50マイル)離れたアシポビーチ近郊の使っていない軍事施設にワグネルが新たな基地を設ける可能性があると報じている。

ウクライナは昨年、同国北部からロシア軍を追い出した後、ロシアの緊密な同盟国であるベラルーシとの国境の防衛を強化する措置を取った。

ナエフ氏は「現在、北部方面の管轄する地域でベラルーシとロシアからの攻撃による直接的な脅威はない」としつつ、脅威が高まった場合にはウクライナの防衛能力を強化することが必要になると指摘。その上で「私たちの諜報機関は、情報を得るための努力を怠らない」と訴えた。

#プリゴジンの乱(ゼレンスキー・北部での軍事態勢強化を命令)

d1021.hatenadiary.jp

#プリゴジンの乱(ゼレンスキー「ベラルーシのワグネル脅威でない」)

米軍制服組トップのマーク・ミリー統合参謀本部議長は30日、ウクライナのロシアに対する反転攻勢について、予想より進展が遅いものの、着実に前進していると述べた。

ミリー氏はナショナルプレスクラブで「反転攻勢の進展は予想よりも遅いが、特段驚くべきことではない」とし、「極めて困難な地雷原を通り、慎重に着実に前進している」と述べた。

また、ロシアの民間軍事会社ワグネルの武装蜂起でプーチン大統領が弱体化したか判断するのは時期尚早との考えを示した。

#ウクライナ戦況(反転攻勢・ミリー統合参謀本部議長「極めて困難な地雷原を通り、慎重に着実に前進している」)

d1021.hatenadiary.jp
d1021.hatenadiary.jp

#ウクライナ戦況(反転攻勢・バフムト・ウクライナ軍高官「ゆっくりながら確実に前進」)

分析したのは「衛星画像」解析の専門家

今回、分析にあたったのは、東京大学大学院の渡邉英徳教授です。

渡邉教授は、アメリカやヨーロッパの政府機関や企業などが撮影している人工衛星の画像データなどを収集して、今回のロシアによる軍事侵攻について、どこで何が起きたか分析を続けています。

ワグネル反乱で前線に変化?

民間軍事会社ワグネルの代表プリゴジン氏による武装反乱が起きたのは、今月23日でした。

翌24日には、ワグネルの部隊が南部ロストフ州にある軍の司令部を占拠。一時はモスクワを目指しましたが、夜になって一転、進軍を中止し、部隊を撤収しました。

これまで激戦地の東部バフムトなどで戦闘を続けていたワグネルによる反乱。

この時、前線はどうなっていたのか?

渡邉教授は、反乱による影響で、各地で戦闘がいったん収まった可能性を指摘します。

分析で使ったのは、人工衛星が観測した地上の熱源のデータです。通常は森林火災の発生場所などを把握するために活用されていますが、戦闘で起きた火災も多く反映されています。

地図上の赤い点が火災の発生、つまり戦闘が起きていたとみられることを示しています。ワグネルによる武装反乱が起きる前は、東部ドネツク州の各地で確認できました。激しい戦闘が行われていたとみられます。 しかし、反乱が収束した直後の23日からは、赤い点の数が減っていました。

東京大学大学院 渡邉英徳 教授
「やはり武装反乱の影響が出ていたと思います。
反乱の発生によってロシア軍の戦意が下がったのか、あるいはプリゴジン氏が言っていたように前線からワグネルが引き上げるという動きが、実際に起きた可能性があります。
いずれにしてもウクライナ軍としては、目の前の戦う相手がその場からいなくなれば、当然、戦闘もおさまり、それによる火災も少なくなったとみられます」

ダム決壊の現場では戦闘再開か

さらに渡邉教授が着目したのが、今月上旬に決壊した南部ヘルソン州のダム周辺の状況でした。

この場所ではダムの決壊によって、ドニプロ川の流域で大規模な洪水が発生し、広い範囲で浸水被害が起きていました。

決壊直前の6月5日時点の衛星画像。緑色に見える川の中州がロシア側が占拠していた地域です。

決壊後の画像では、その中州は完全に水没していました。

しかし、決壊から3週間近くたった今月25日時点では、中州の形が確認できるまで水が引いているのがわかります。

そして、さきほどの熱源のデータを見てみると、ドニプロ川周辺で赤い点が多くなっていることが確認できました。渡邉教授は水が引いたことでダム周辺での戦闘が再び始まったと分析します。

渡邉教授
「ロシア軍はもともと中州から北のウクライナ領内に向けて攻撃をしていました。
中州が水没したため、南側にいた部隊は撤退しています。水がないところに行く必要があったんです。6月9日時点では、ほとんどが水につかっている状態でしたが、いまはだいぶ水が引いています。
このため一時、撤退していたロシア側が、戻ってきているわけです。そして、ウクライナ側も水が引いたので、川を渡れる機会がめぐってきたんですね。
水が邪魔しないので歩兵や車輌をロシア側の南に送ることができる状態に徐々になってきて、再びここで戦闘が激しくなっていることが考えられます」

かつての激戦地で戦闘再び

今月から始まったウクライナ側の反転攻勢。そのなかで連日注目されているのが、東部ドネツク州の要衝バフムトの攻防です。

しかし、渡邉教授は、地上の熱源のデータの分析から、バフムト以外でもかつて激戦が起きた複数の場所で再び激しいせめぎあいが起きているとみられると指摘しています。

注目するのが、同じドネツク州北部の要衝リマンや隣のルハンシク州の要衝セベロドネツクなどです。

リマンは1年前の2022年5月にロシア軍が掌握しましたが、10月にウクライナ軍が奪還。セベロドネツクは2022年6月からロシア軍が占領しています。

渡邉教授
「1年前の今ごろ、リマンやクレミンナ、ルビージュネ、セベロドネツクの辺りが大変な攻撃を受けました。
これが1年たって、再び同じ場所で戦闘がおこなわれて、またせめぎ合いの場所になっています。ここから見えるのは一度実効支配したからといって、将棋ではないので、ゲームオーバーではないということです。
今、激しく戦闘が起きているのは、よくバフムトやトクマクの北とか言われますが、そういうところだけではなくて、かつて激戦が繰り広げられていた場所でも同じようにせめぎ合っています。
全体として見ると、ロシアが実効支配しているエリアと、ウクライナが奪い返そうとしているエリアで戦闘が行われているということが見えてきます」

ロシア軍の後方拠点を攻撃か

反転攻勢を進めるウクライナ軍。実際どのような戦術を展開しているのか。

「前線より後方の相手の支配エリアを遠くから効果的に攻撃する動きが見える」

渡邉教授が注目したのが、ロシアが占拠を続ける南部ザポリージャ州の、ある弾薬庫です。

今月16日時点の衛星画像では、複数の建物が並んでいるのが確認できますが、19日時点では跡形もなくなっています。渡邉教授は、18日にウクライナによるミサイル攻撃で破壊されたと指摘します。

この弾薬庫は、そばを通る線路と道路を使ってメリトポリやクリミア半島に弾薬や兵器を運搬するためのロシアの重要な拠点だったといいます。

ウクライナ軍のこうした後方拠点への攻撃は、ほかの場所でも…。

分析したのはザポリージャ州とクリミア半島を結ぶ道路です。橋の上に白く映っているのが、通行する車の様子です。

しかし、22日には橋の2か所が黒っぽくなり、損壊している様子が確認できます。

翌23日には、真ん中に新たな橋のようなものがかかっています。渡邉教授は、ロシア軍が橋そのものの修理はすぐにできないので、浮き桟橋をかけて車両を通れるようにしたとみています。

渡邉教授
ウクライナは西側諸国から提供された飛び道具(巡航ミサイル)を使ってピンポイントで相手の拠点を攻撃することが実際にできています。
巡航ミサイルであれば射程距離が長いので、前線よりはるか後方にある拠点を効果的に狙い撃ちできるのです。弾薬庫を破壊すれば弾薬が無駄になりますし、線路も壊れればすぐには復旧できません。復旧には労力とコストがかかるわけです。
両軍が前線でせめぎ合っているというのに加えて、後方を攻撃する戦法が、かなり有効に働いているように見えます。長期的な効果が見込めます」

ロシア軍、占領地域で飛行場建設!?

一方、ウクライナ側の反転攻勢を受けるロシア軍。渡邉教授は、ロシア軍の占領地域での“ある動き”を指摘します。

ロシア側が占領する東部ルハンシク州の南側、国境からおよそ65キロメートルの場所の衛星画像です。

5月3日と6月20日の衛星画像を比べると、幾何学的な模様が現れたのがわかります。

渡邉教授は、飛行場が建設されている可能性を指摘します。

渡邉教授
「まっすぐ伸びているところが滑走路だとみられます。距離は1.4キロほどと短いですが、ヘリコプターであれば滑走する距離はいらないので、ここを使うことができます。
1か月ほどでどんどん工事が進んでいます。もしここが完成してしまうと、ウクライナ側は非常に困るわけです。
これまでは国境を越えてロシア領内の基地から攻撃が行われていたんですが、ウクライナ領内でロシアが支配している場所に新たに攻撃のための拠点ができてしまうおそれがあります」

マリウポリで“ロシア化”の兆候

今回の分析で、渡邉教授が驚くほどの変化が確認されたのが、ドネツク州のマリウポリです。

アゾフ海に面した湾岸都市で、2022年5月激しい戦闘の末、ロシアに占領されました。

ロシアにとっては2014年に一方的に併合したクリミアとロシア本土を結ぶ線上に位置する戦略的な要衝で、インフラ整備を進めるなど実効支配を着々と進めています。

衛星画像からは、ここ2か月で、さらに次々と新しい建物が建設されている様子が確認できるといいます。

東京大学大学院 渡邉英徳 教授
「去年は大変な侵攻が起きて悲劇のまちなどと言われましたが、どんどん建物ができています。このマリウポリはロシアが完璧に抑えている港町なので、おそらく手放したくないんだと思います。
建物が何に使われるのかその用途は不明ですが、体育館くらいのサイズで相当大きい。およそ2カ月で、これだけの規模の建物がたくさん建っていくのは、ただごとではないと思います。おそらくは軍事目的のものだろうと思われます」

#ウクライナ戦況(反転攻勢・衛星画像解析・東京大学大学院渡邉英徳教授「後方拠点への攻撃」)

d1021.hatenadiary.jp


d1021.hatenadiary.jp
d1021.hatenadiary.jp

#ウクライナ戦況(反転攻勢・ヘルソン州・カホウカダム破壊・親ロシア派州政府「来週完全に水引く」)

ロシアのプーチン政権は、ポーランドの隣国ベラルーシに戦術核兵器を配備する方針を示しベラルーシの国営通信は、先月27日、ルカシェンコ大統領が「核兵器の大部分は持ち込まれた」と述べたと伝えています。

こうした動きに対してポーランドのモラウィエツキ首相は、30日、訪問先のベルギーで開いた記者会見で「プーチン大統領があらゆる脅威をエスカレートさせている間、手をこまねいていたくはない」と述べて強い懸念を示し、安全保障を強化するため、NATOの「核共有」への参加を求めていることを明らかにしました。

「核共有」はアメリカの核兵器NATO加盟国に配備し、有事の際は共同で運用するものでドイツなど5か国が参加しているとされていますが、ポーランドは含まれていません。

モラウィエツキ首相は「もちろん決断はアメリカやNATOのパートナー次第だが迅速な行動を望むことを宣言する」と述べ、アメリカなどに検討を急ぐよう求めました。

ロシア外務次官「核兵器の管理を移すわけではない」

ロシアは、同盟関係にある隣国ベラルーシへの戦術核兵器の配備を表明し、先月には核兵器の搬入が始まっていると明らかにしています。

これについて、ロシアのリャプコフ外務次官は1日に公開された国営のタス通信へのインタビューでベラルーシへの核兵器の配備は、連合国家としての枠組みで行うものであり、NPT=核拡散防止条約の規定を超えるものではない。強調すべきことは、ロシアは核兵器の管理を移すわけではないということだ」と主張し、ベラルーシに配備される核兵器はロシア側によって管理されると強調しました。

その上でアメリカこそ、ロシアを攻撃できるように自国の領土から数千キロも離れた場所に核兵器を配備してきた」などと述べて欧米へのけん制を強めています。

またロシアの前の大統領で現在は安全保障会議の副議長をつとめるメドベージェフ氏は1日、ポーランドのモラウィエツキ首相がアメリカの核兵器を共有する「核共有」に参加することを求めていると述べたことに対しポーランド核兵器が配備されたら、使用されるという脅威がある」SNSに投稿し反発しています。

#ウクライナ軍事支援(EU・ポーラン・ドモラウィエツキ首相「NATOの核共有への参加を求めている」)

#ウクライナ軍事支援(ロシア・ベラルーシ・戦術核兵器・リャプコフ外務次官「核兵器の管理を移すわけではない」)

d1021.hatenadiary.jp

#ウクライナ軍事支援(ロシア・ベラルーシ・戦術核兵器・リャプコフ外務次官「詳細を米国に伝えない」)

d1021.hatenadiary.jp

#ウクライナ原発(ロシア「砲撃阻止「具体的措置』期待」

d1021.hatenadiary.jp

#ウクライナ戦況(反転攻勢・ゼレンスキー「ザポリージャ原発でロシアがテロ計画」・カービー戦略広報調整官「確認できない」)
#ウクライナ戦況(反転攻勢・ゼレンスキー「ザポリージャ原発でロシアがテロ計画」)
#ウクライナ原発

国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報調整官は30日、ロシアの民間軍事会社ワグネルの創設者エフゲニー・プリゴジン氏がアフリカ西部マリでの国連平和維持活動(PKO)の終了に加担していたと非難し、ワグネルがアフリカを不安定化させていると懸念していると述べた。

カービー氏は記者団に対し、マリの暫定政府が2021年終盤以降にワグネルに2億ドルを超える資金を支払ったことを示す情報を米政府は入手しているとし、プリゴジン氏が「国連マリ多元統合安定化ミッション(MINUSMA)」の活動終了に加担していたと指摘。プリゴジン氏が雇用する人物らとマリ当局者が直接協力し、国連事務総長にマリがMINUSMAを巡る同意を取り消したと伝えたと承知している」と述べた。

国連安全保障理事会はこの日、マリの軍事政権が突然1万3000人規模の部隊に撤退を要請したことを受け、10年にわたるマリでの平和維持活動の終了を全会一致で決定。安保理は、MINUSMAが7月1日に活動停止や任務の移管、秩序ある安全な撤退を開始し、12月31日までに活動停止のプロセスを完了させるよう求める決議案を採択した。

ロシアのアンナ・エフスティグネエワ国連次席大使は、マリは「主権的な決断」を下したと指摘。マリのイッサ・コンフル国連大使安保理がマリの状況を国際平和と安全に対する脅威とみなし続けていることを遺憾に思う」とし「マリは国家政策の原則を尊重することを条件に、全てのパートナーとの協力に前向きであり続ける」と述べた。

#ワグネル(カービー戦略広報調整官「マリPKO終了決に加担」)

#NATOexpansion

#反ロシア#対中露戦

d1021.hatenadiary.jp