【特別軍事作戦 1月19日の概要 露国防省】
🔸ロシア軍はザポロジエ州のパヴロフカ村とドネツク人民共和国のノヴォパヴロフカ村を解放した。
🔸 ロシアの防空システムは誘導爆弾12発、巡航ミサイル「ネプチューン」2発、飛行機型ドローン122機を撃墜した。
🔸 ウクライナ軍の過去24時間における人的損失は最大1305人。
ウクライナのゼレンスキー大統領は19日、ロシアによる新たな大規模攻撃に備え、迎撃ドローン(小型無人機)を運用する小規模部隊で構成された新たな防空システム体制を導入すると発表した。
ゼレンスキー大統領は夜間のビデオ演説で、機動部隊や迎撃ドローンなどについて「空軍による防空システムの運用に新たなアプローチが導入される」と説明した。
さらに「ロシアは大規模な攻撃を準備しており、実行の時を待っている」とし、ウクライナ国民に対し「警戒を強める」よう警告し、対応の準備を整えるよう呼びかけた。
ウクライナでは今月初めのロシアによる一連の攻撃で、首都キーウを中心に電力と暖房の供給が制限されており、ゼレンスキー氏は14日、遮断された電力供給を復旧させるため、エネルギー部門の非常事態を宣言すると表明していた。
今年1月3日のAFPによれば、2025年にロシアがウクライナとの戦争で制圧した面積が、23年以降では最大になったことがAFPの分析で示されました。
米戦争研究所(ISW)とクリティカル・スレッツ・プロジェクトのデータ分析が示したところによると、ロシア軍は昨年5600平方キロメートル以上、つまりウクライナの領土ほぼ1%を占領しました。
ロシア軍の目的はウクライナに消耗戦を強いることにあり、西部ウクライナのインフラに対する集中攻撃もウクライナの戦争遂行能力を徐々に磨滅させることにあります。
戦場でも、ロシア軍兵員の犠牲を最小限にとどめつつ、徹底した精密誘導火力と索敵により物的人的損耗をウクライナ側に強いることを主眼に作戦が展開されています。
今後もこの方針は維持されますが、ウクライナの戦争遂行能力は、大量の投降者の発生など崩壊の兆候を示しており、国家崩壊するまで戦争は続きます。
最終的にはゼレンスキーの逃亡又は暗殺など政変が起こります。戦後の世界では、欧州の政治経済が破綻し文明崩壊に至るでしょう。
日本はその激動の渦に翻弄されることのないよう、自立化を安全保障、政治、経済、金融などあらゆる面で進める必要があります。
世界的危機に直面すれば、米国を含めどの国も他国の面倒を見る余裕は無くなり国益第一主義になります。
ウクライナ中央選挙管理委員会のオレフ・ディデンコ委員長は、2022年のロシアの侵攻以来初の選挙を実施するには、インフラが破壊され多数の国民が戦争で避難している中、非常に大きな困難に直面するだろうと、ロイターのインタビューで語った。
有権者登録を最新のものにし、投票に向けた適切な準備を行うにはかなりの時間がかかるとの見方を示した。
戦争終結に向けた外交努力の中、トランプ米大統領はウクライナに選挙実施を要求。ただ、侵攻以来施行されている戒厳令の下では選挙は禁止されており、ウクライナ国民の大多数が戦時中の選挙に反対している。
早期の選挙実施はウクライナと米が協議中の和平枠組みの一部でもあり、ゼレンスキー大統領は先月、米と他の同盟国が投票の安全を確保できるのであれば選挙を実施する用意があると述べた。
ディデンコ氏は、停戦と有権者の安全な環境が選挙の前提条件と強調。ウクライナでは何百万人もの国民が国外や前線におり、インフラは破壊され、有権者登録は国民の移動を反映していない。
ウクライナが最後に大統領選と議会選を実施したのは19年で、ゼレンスキー氏が大勝し大統領に就任した。ゼレンスキー氏の任期は昨年切れた。
【プーチン大統領、伝統の沐浴 】
🇷🇺ロシアのプーチン大統領は今年も正教会の「主の洗礼際」を受けて沐浴した。ペスコフ大統領報道官が記者会見で明らかにした。
1月18日から19日にかけての深夜、ロシアでは洗礼祭に合わせて、凍結した川や湖などに穴をあけて沐浴する伝統がある。これは宗教的儀式ではなく、民間習俗。キリストがヨルダン川で洗礼を受けたことに由来している。
EU/UKは彼らが最も得意とすることをやっています:レトリックと「状況の監視」。👀
そして、彼らは決してしないことをしません:戦略的な失策を認め、分析し、修正すること。
勝ちパターンではありません。自己反省は、生存、成長、発展に不可欠なスキルです。
ロシア財務省は19日、2025年の財政赤字が5兆6000億ルーブル(721億2000万ドル)となり、国内総生産(GDP)比2.6%に達したと発表した。GDP比では20年以来、金額ベースでは06年以来のそれぞれ高水準となった。
24年の財政赤字のGDP比は1.7%。25年はエネルギー収入の減少とルーブル高の影響で、赤字目標を当初の1兆2000億ルーブル(GDP比0.5%)から2度引き上げた。
歳入は37兆2800億ルーブルで、当初目標比7.5%減だった。法人税と個人所得税の税率引き上げにもかかわらず、石油・ガス収入が24%減少し、20年以来の低水準となったことが響いた。
歳出は42兆9300億ルーブルで、前年比6.8%増、当初計画比3.5%増となった。
政府は今年の赤字をGDP比1.6%に抑えるために付加価値税の税率を引き上げた。ただ、ロシア産原油価格が予算策定時の1バレル=59ドルを下回っていることから、アナリストらは政府が目標を達成できるかどうか疑問視している。
#ロシア経済
世界の政財界のトップが集まる通称「ダボス会議」がスイスで始まりました。会議には6年ぶりにアメリカのトランプ大統領が対面で出席する予定で、領有に意欲を示すデンマーク自治領のグリーンランドや、ウクライナ情勢をめぐる議論の行方が注目されます。
「ダボス会議」として知られる世界経済フォーラムの年次総会は19日、スイスのダボスで始まり、130以上の国や地域から世界の政財界のトップなどおよそ3000人が参加し、23日まで国際社会や経済のさまざまな課題について議論します。
ことしは、アメリカのトランプ大統領が過去最大の代表団を率いて、6年ぶりに対面で参加するほか、ウクライナのゼレンスキー大統領やヨーロッパ各国の首脳も参加を予定しています。
トランプ大統領は、領有への意欲を示すデンマーク自治領のグリーンランドをめぐり、ヨーロッパの8か国に対して新たな関税を課す考えを示していて、ドイツのメルツ首相はトランプ大統領と21日に会談したいとの意向を示すなど、対話を模索しています。
また、ウクライナ情勢をめぐっても、ロシアと停戦したあとの安全の保証について、高官級の協議などが予定され、進展が見られるかが焦点となります。
世界経済フォーラム ボルゲ・ブレンデ総裁
世界経済フォーラムのボルゲ・ブレンデ総裁は、NHKのインタビューに対して「旧来の世界秩序はもはや存在せず、新たな秩序がどのようなものになるか明確ではない。この行き詰まりを打開する道筋を見いだすことを願っている」と述べました。
ロシア高官がスイス訪問 ウクライナ和平案協議か
ロシアのプーチン政権の高官が今週、ダボス会議が開かれているスイスを訪れ、アメリカの代表団と会談する予定だとロイター通信が伝えました。ウクライナとの和平案などについて協議するものとみられます。
ロシア ドミトリエフ大統領特別代表
ロイター通信は19日、関係者の話として、アメリカとの交渉を担うロシアのドミトリエフ大統領特別代表が、世界経済フォーラムの年次総会「ダボス会議」が開かれているスイスのダボスを今週訪れ、アメリカの代表団のメンバーと会談する予定だと伝えました。
ウクライナ ウメロフ国家安全保障・国防会議書記
一方、ウクライナのウメロフ国家安全保障・国防会議書記も、ダボス会議に合わせてアメリカ側の代表団と会い、停戦後のウクライナの安全の保証などについて協議するとしています。
ロシアとウクライナは、アメリカに対し、和平案などをめぐるそれぞれの立場に理解を求めるとみられます。
ダボス会議には、トランプ大統領や、ルビオ国務長官、ウクライナ情勢を担当するウィトコフ特使なども同行する見通しです。
【欧州はグリーンランドではなくウクライナ危機の解決に尽力せよ=米大統領】
トランプ大統領はNBCのインタビューでグリーンランド情勢に言及、欧州はグリーンランドではなくウクライナ紛争の解決に集中すべきだと述べた。
「欧州はロシアとウクライナの戦争に集中すべきだ。率直に言って、このせいで欧州がどうなってしまったかは明らかだ」
この関連で、グリーンランドを武力で制圧する用意があるかどうかという質問には答えなかった。
なお、グリーンランドの取得をめぐる合意の締結を欧州諸国が阻止した場合、関税を課す用意があると明言、「私は100%そうする」と約束した。
トランプ大統領は17日、デンマーク、ノルウェー、スウェーデン、フランス、ドイツ、英国、オランダ、フィンランドに10%の関税を2月に導入すると発表した。この関税はその後25%に引き上げられ、米国がグリーンランドを購入するまで有効となるとのこと。
ベセント米財務長官は19日、欧州各国の政府はデンマーク自治領グリーンランドを巡る対立に絡み米国が講じる措置に対し報復すべきでないと述べた。
トランプ大統領は17日、米国がグリーンランドを購入できるようになるまで、欧州8カ国からの輸入品に10%の追加関税を課すと表明した。
ベセント長官は世界経済フォーラム(WEF)の年次総会(ダボス会議)の合間に記者団に対し、報復的な貿易措置は「非常に賢明ではない」という認識を示した。
さらに、欧州に対し、グリーンランドを巡るトランプ大統領の意図を疑わないよう求めた。
デンマークのポールセン国防相は19日、デンマークと同国自治領グリーンランドは、グリーンランドや北極圏に北大西洋条約機構(NATO)部隊を駐留させる可能性について協議したことを明らかにした。
ポールセン氏はブリュッセルで行われたルッテNATO事務総長とグリーンランドのモッツフェルト外相との会談後、「われわれはこれを提案した。この実現に向けた枠組みを構築できると期待している」とし、「これはグリーンランド政府と協議した内容とも一致している」と述べた。
また、ルッテ事務総長はポールセン氏とモッツフェルト氏との会談後、北極圏の安全保障を巡りデンマークおよびグリーンランドと協力を続けるとの意向を表明。
Xへの投稿で「グリーンランドを含む北極圏がわれわれの集団安全保障にとっていかに重要か、またデンマークが主要な能力への投資をいかに強化しているかについて話し合った」とした上で、「われわれは同盟国として、これらの重要な問題に引き続き協力していく」と述べた。
欧州連合(EU)のカラス外交安全保障上級代表(外相)は19日、欧州は米国と争うつもりはないが、自らの利益を守るためのさまざまな手段を持っていると述べた。
トランプ米大統領は17日、米国がデンマーク自治領グリーンランドを購入できるようになるまで欧州8カ国からの輸入品に追加関税を課すと表明した。
カラス氏はブリュッセルでデンマークのポールセン国防相とデンマーク自治領グリーンランドのモッツフェルト外相と会談後、Xに「北極圏の安全保障は大西洋を越えた共通の関心事であり、同盟国である米国と話し合うことができる問題だ。しかし、関税による脅しは解決策ではない」と投稿。
「主権は貿易のためにあるのではない。われわれは争いを挑むつもりはないが、自らの立場を堅持する。欧州には自らの利益を守るためのさまざまな手段がある」とした。
フランスのレスキュール財務相はユーロ圏財務相会合(ユーログループ)の前に、トランプ氏による関税の警告が現実になるのを阻止する最善の方法は、EUが強い対応を取る用意があると示すことだと述べた。
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一方、デンマークのラスムセン外相はロンドンで記者団に対し、トランプ氏の関税の警告に対するEUの対応はデンマーク単独ではなく、EU全体の判断に委ねられていると語った。
ンマークの自治領、グリーンランドをめぐり、アメリカのトランプ大統領は領有に意欲を示してヨーロッパの8か国に新たに関税を課す考えを示しています。EU=ヨーロッパ連合は18日、対応を協議し、現時点で対抗措置はとらず、対話を継続していく方針を確認しました。
デンマークの自治領、グリーンランドの領有に意欲を示すトランプ大統領は、これに関連してデンマークやフランスなどヨーロッパ8か国からの輸入品に対して、2月1日から10%、6月からは25%の関税を新たに課す考えを示しています。
これを受けてEUは18日、大使級の会合を緊急で開いて対応を協議しました。
EU関係者によりますと、会合では対抗策として、アメリカからの輸入品930億ユーロ相当、日本円にしておよそ17兆円相当に関税を課すことや、アメリカ企業によるEU市場への参入を制限する措置が議論されたということです。
ただ、協議の結果、現時点では対抗措置はとらず、アメリカ側との対話を継続し、外交による解決を探っていく方針を確認したということで、EUの報道官は19日の記者会見で「緊張が高まったり、関税が課されたりするのを避けることが優先される」と述べました。
EUは、トランプ大統領も出席して19日からスイスで開かれる世界経済フォーラムの年次総会「ダボス会議」の際にアメリカ側の出方を見極めた上で22日にブリュッセルで首脳会議を開き、対応を協議することにしています。
クロン仏大統領はトランプ米大統領に対し、「グリーンランドについて(トランプ氏が)している」ことを理解できないとするメッセージを伝えるとともに、主要7カ国(G7)会合にロシアなどを招待することを申し出た。トランプ氏が20日、自身の交流サイト(SNS)上でこのメッセージをシェアした。
マクロン氏は22日のG7会合の合間にウクライナ、デンマーク、シリア、ロシアの当局者を招待できると伝達。さらにパリでの自身との夕食会にトランプ氏を招待した。
マクロン氏に近い関係筋によると、シェアされたメッセージは本物だという。
米ホワイトハウスと仏大統領府はコメント要請に応じなかった。
マクロン氏はメッセージの中でトランプ氏を「友人」と呼び、シリア問題では同氏と「完全に一致している」と述べているほか、「イランについて素晴らしいこと」ができると働きかけている。
メッセージがいつ送られたのかは分かっていない。
【デンマーク軍、グリーンランドに増派】
19日夜、デンマーク軍の部隊約60人がグリーンランドに到着した。軍事演習「アークティック・エンデュランス」に参加する。デンマークメディアが伝えた。
トランプ米大統領がグリーンランド領有をめぐって圧力を強めるなか、演習は前倒しされ、より強化された形となった。戦闘訓練も行うという。
また、米国がカナダと共同で運用する北米航空宇宙防衛司令部(NORAD)は、グリーンランドのピツフィク宇宙基地に航空機を派遣すると発表。あくまで米加デンマークの「持続的な防衛協力」を基盤とするもので、デンマーク政府と調整済みだとしている。
※映像はデンマーク放送局が公開。
フランスは19日、デンマーク領グリーンランドの領有を目指すトランプ米大統領が北大西洋条約機構(NATO)加盟国に追加関税を課するなら、米国のサービス輸出を対象に欧州連合(EU)が「反威圧措置(ACI)」を行使する準備をするべきだとの見解を表明した。
<これまでの経緯>
米国の安全保障を理由にグリーンランド購入を目指すトランプ氏は17日、反対する欧州8カ国に追加関税を適用する意向を示した。
これを受けEU各国は報復措置を取りまとめており、その中には930億ユーロ相当の対米関税を発動する、あるいは米国の巨大テック企業などが提供するサービスへの規制や投資制限を行うACIの発動が含まれている。
2023年に発効したACIは、これまで発動されたことはない。主な目的は「抑止」にあり、使われないのが理想という意味で「核オプション」と見なす向きが多い。
<想定される具体的な対応>
ACIはEU加盟27カ国が、加盟国に政策変更を強要するような経済的威圧に対抗する手段として認められており、単なる米国製品への報復関税よりも対応余地がずっと大きい。
モノとサービスに適用可能な対応策としては以下の項目が記されている。
*輸出入製品への割当枠やライセンスを通じた規制。
*EU域内の公共調達入札(年間約2兆ユーロ=2兆3000億ドル相当)に対する制限。建設や防衛装備品調達などの入札で米国製品・サービスが契約内容の50%を超える場合にそれらの応札を排除、あるいは米企業の応札に対してペナルティーとしてスコア調整を加えられる。
*EUに対して米国が貿易黒字を持つサービス分野への措置。これにはアマゾン・ドット・コム(AMZN.O), opens new tab やマイクロソフト(MSFT.O), opens new tab 、ネットフリックス(NFLX.O), opens new tab 、ウーバー(UBER.N), opens new tab などのデジタルサービス提供事業者も含まれる。
*米国からの直接投資制限。米国のEU向け直接投資は世界最大だ。
*知的財産権保護、金融サービス市場へのアクセス、EU域内での食品ないし化学製品販売に関する規制。
EUはこれらのうち、第三国の威圧的行動を阻止し、痛手を回復する上で最も有効になりそうな手段を選択することが想定されている。
<ACI発動の仕組み>
ACIは2021年、第1次トランプ政権や中国が通商を政治的手段として利用しているというEU内の批判を受けて提案された。
EU欧州委員会は法令に基づき、対象事案を最大4カ月かけて調査し「経済的威圧」だと認定すれば、加盟各国に諮り、各国がさらに8─10週間で最終確認する。
最終確認の要件は加盟国の過半数の承認で、報復関税よりもハードルが高い。
通常は、その後に欧州委が威圧していると認定した外国と交渉して解決を目指す。不調に終わった場合、再び加盟国の承認を経てACIの対応策を発動する。発動は3カ月以内と義務づけられている。
全体の手続きが完了するまでには数カ月から1年かかる可能性がある。
ドナルド・トランプ米大統領の話を聞けば、グリーンランド沖ではロシアと中国が待ち構えていて、北極圏での影響力を高めようと今にも襲いかかろうとしていると思うだろう。
「ロシアの駆逐艦があり、中国の駆逐艦があり、もっと大きいのや、ロシアの潜水艦がそこらじゅうにいる」。最近のトランプ氏の発言だ。
だからこそ、アメリカがデンマーク自治領グリーンランドを管理する必要があると、トランプ氏は主張する。
では、アメリカによるグリーンランド領有で、陰謀が暴かれ阻止されると言われているロシアは、どんな反応を示しているのか。
ロシアが喜ぶはずがない。みんなそう思うだろう。
間違いだ。
トランプ氏への称賛
驚くことに、ロシア政府発行の新聞はトランプ氏への称賛であふれている。そして、アメリカのグリーンランド併合に反対する欧州指導者らを批判している。
ロシア政府の機関紙ロシースカヤ・ガゼータは、「米大統領の歴史的な状況打破を阻むのは、コペンハーゲン(デンマーク)の頑迷さと、アメリカの友人とされるイギリスやフランスといった非妥協的な欧州諸国の見せかけの連帯感だ」とし、こう書いている。
「トランプが推進するアメリカの偉大さを、ヨーロッパは必要としていない。ブリュッセル(欧州連合)は、米大統領が議会の中間選挙で『溺れ』、彼の人生最大の取引の締結が阻止されることを期待している」
「最大の取引」? それが意味するところも、この記者は説明している。しかし、これはロシア政府の新聞であって、アメリカの親トランプ氏派の出版物ではない――。私は読みながら何度も、自分にそう言い聞かせなければならない。
ロシースカヤ・ガゼータは、さらに次のように書く。
「トランプが、アメリカの独立宣言250周年を祝う2026年7月4日までにグリーンランドを併合すれば、アメリカの偉大さを主張した人物として、彼は歴史に名を残すだろう」
「グリーンランドを得ることで、アメリカはロシアに次いで世界で2番目に大きな国となり、面積でカナダを上回る。アメリカ人にとっては、1862年のエイブラハム・リンカーンによる奴隷制度廃止や、ナポレオン戦争における領土征服といった、世界的な出来事に匹敵する」
「トランプのおかげでグリーンランドがアメリカの一部になるなら(中略)米国民はそうした偉業を忘れることはないだろう」
そして、この記事を書いたロシア人記者は、米大統領に「Uターンしてはだめだ」とメッセージを送る。
「グリーンランドをめぐって米大統領が引き下がるのは危険だ。そうすれば中間選挙で共和党の立場が弱まり、民主党が連邦議会で多数を占めることになり、その影響がトランプに及ぶ。一方で、中間選挙の前に素早くグリーンランドを併合すれば、こうした政治的な流れを変えられる」
つまり、グリーンランド領有計画を推進するのはトランプ氏にとって得策だと、このロシア政府紙は言っているのだ。
その意味を、よく考える必要がある。
なぜたたえるのか
だが、なぜロシアは称賛するのか。なぜあからさまに励ますのか。
それは、ロシアにとって、現在の状況から得られるものが多いからだ。
トランプ氏は、グリーンランドに固執し、領有を決意し、計画に反対する欧州諸国に追加関税を課す構えを示すことで、大西洋をまたぐ同盟に大きな負担をかけている。アメリカとヨーロッパの関係においても、北大西洋条約機構(NATO)の中でもだ。
ロシア政府は、西側の同盟を弱体化したり分裂を引き起こしたりするものは何でも、自国にとって大きなプラスになるとみている。
「ヨーロッパは完全に途方に暮れている。正直に言って、これを見るのは楽しい」。ロシアのタブロイド紙モスコフスキー・コムソモーレツは、グリーンランドに関する記事の一つでほくそ笑んだ。
さらに、グリーンランドを併合するというアメリカの脅しは、ウクライナに対するロシアの戦争を正当化しようとする親クレムリン(ロシア大統領府)派の論者たちにも利用されている。
クレムリンにとって、ウクライナでの勝利が優先事項であることに変わりはない。
トランプ政権と良好な関係を維持することがその実現の一助になると、ロシアは考えている。
だから、ロシアはヨーロッパを批判し、トランプ氏のことは批判しないのだ。
ロシアは、トランプ米大統領がデンマーク自治領グリーンランドの獲得に動き、欧州との亀裂が広がるのを目の当たりにしてほくそ笑んでいる。ただ、トランプ氏の行動は北極圏での存在感を高めたいロシアに安全保障面で深刻な影響をもたらす可能性もはらんでいる。
グリーンランド問題を巡りロシア政府関係者からさまざまな発言が出ているが、トランプ氏への表だった批判は抑え気味だ。ロシアの伝統的な同盟国であるベネズエラやイランがトランプ氏から狙い撃ちされているとはいえ、ウクライナ戦争をロシア側に有利な条件に沿って確実に終結させるためにトランプ氏を味方につけておきたいと考えているためだ。
ロシアのペスコフ報道官は19日、「グリーンランド獲得問題を解決することでトランプ氏は間違いなく歴史に名を刻むだろうと考える国際的な専門家がいる。その名は米国ばかりか世界の歴史においても残る。専門家のこうした主張に同意せざるを得ない」と述べた。
<欧州の苦境にも言及>
ロシアの有力紙「モスコフスキー・コムソモレツ」は、米国によるグリーンランド購入を受け入れるまで一部欧州諸国からの輸入品に追加関税をかける方針をトランプ氏が示したことについて、欧州が「完全に途方に暮れる」様子を見るのは痛快だと書いた。
メドベージェフ安全保障会議副議長(前大統領)も「メイク・アメリカ・グレート・アゲイン(MAGA)=メイク・デンマーク・スモール・アゲイン(MDSA)=メイク・ヨーロッパ・プア・アゲイン(MEPA)。この考えをようやく理解できただろうか、愚か者たちよ」と述べた。
ウクライナ戦を巡る米国との協議に関与しているドミトリエフ大統領特別代表はソーシャルメディアへの投稿で欧州の指導者を嘲笑。「大西洋横断同盟の崩壊。やっとダボスで実際に議論する価値のある話題が出てきた」と書き込んだ。ドミトリエフ氏は今週、スイスのダボスで開催される世界経済フォーラム年次総会の期間中にウクライナ問題を巡り米国の特使と会談する予定。
ドミトリエフ氏は「プーチン氏はグリーンランドに関する米国の論理を理解している」とも投稿。米国のグリーンランドに対する構想には深い歴史的根があるとしたプーチン大統領の演説へのリンクを添えた。
ロシアの論評家は、トランプ氏の行動はロシアにとって長年の敵である北大西洋条約機構(NATO)に前例のない緊張をもたらし、欧州連合(EU)や英国に経済的・外交的な痛みを与え得ると指摘している。EUと英国はウクライナ問題をロシアの思い通りに進めるうえで障害とみなされている。
政府系のロシア新聞は、グリーンランドを巡る見解の相違がNATOの終焉を意味するのかと問いかけた。
元ロシア政府顧問のセルゲイ・マルコフ氏は「トランプ氏の敵のほぼ全てがロシアの敵でもある」のだから、ロシア政府はトランプ氏の野望を後押しすべきだと主張する。
<危うい綱渡り>
グリーンランド問題はロシアにこうした恩恵を及ぼす一方、トランプ氏の動きは、天然資源が豊富で戦略的にも重要な北極圏におけるロシアの野心にも影響を及ぼす可能性があるだけに、ロシアは微妙な立場に立たされている。
ロシアは、トランプ氏がグリーンランドを米国の管理下に置きたい理由の一つとしてロシアの脅威を挙げたことに反発しつつも、トランプ氏を直接批判することは避けた。
ロシア外務省は先週、西側諸国がロシアと中国をグリーンランドへの脅威だと非難し続けるのは受け入れられないとの認識を示した。
しかしロシアにとってはグリーンランドよりもウクライナの優先度が高い。グリーンランドには既に米国の軍事的プレゼンスが存在している。
ウクライナを資金・武器面で支援してきた国を巻き込んでグリーンランドを巡る大西洋横断同盟に亀裂が生じれば、ロシアにとって有利に働き、それが他の政策分野にも波及してウクライナ問題に焦点が当たりにくくなる可能性がある。
ロシアの論評家の間では、トランプ氏の行動は規則のない新たな世界秩序の到来を告げるもので、それはモスクワに利益をもたらすかもしれないとの見方も出ている。
一方、最近のベネズエラのマドゥロ大統領拘束を引き合いに出して、トランプ氏の行動の予測不可能性に警鐘を鳴らす声もある。
また米国は西半球での支配力を取り戻すと主張するトランプ氏は、他の国が独自の勢力圏を持つことに対して寛容な姿勢を示していないとも指摘されている。マルコフ氏は「ロシアが自らの勢力圏を持つことができるのは力によってのみだ」と述べた。
ロシア大統領府(クレムリン)のペスコフ報道官は19日、トランプ米大統領がデンマーク自治領のグリーンランドを獲得すれば米国と世界の歴史に名を残すとの専門家の見方に異論を唱えるのは難しいとの見解を示した。
トランプ氏は、米国がグリーンランドを支配しなければロシアか中国が支配するだろうとし、グリーンランドの所有権が必要だと繰り返し主張している。
ペスコフ氏はロシアの脅威に関するトランプ氏の発言についてコメントを求められ、最近「不安を与える情報」が多数あるとしながらも、ロシアがグリーンランド支配を模索しているとの主張についてはコメントしないとした。
同氏は「ここでは、これが良いか悪いかや、国際法の基準に適合するかどうかは切り離すことが可能だろう。グリーンランド編入問題を解決すれば、トランプ氏は間違いなく米国のみならず世界の歴史に名を残すと信じる国際的な専門家は存在する」と述べた。
#ロシア(260120)
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