トルコに駐在するウクライナのボドナル大使は8日、ウクライナからのトウモロコシ1万2000トンを載せた貨物船がトルコ西部コジャエリの港に入ったと発表しました。
ウクライナではロシア軍による封鎖で黒海に面する南部の港からの農産物の輸出が滞っていましたが、先月、トルコと国連の仲介でロシアとウクライナが合意し、輸出が再開されました。
合意後、ウクライナからの穀物を積んだ貨物船が国外に到着するのはこれが初めてです。
今月1日以降、ウクライナからは穀物を積んだ貨物船合わせて10隻が相次いで出港していて、農産物の本格的な輸出再開につながるかが焦点です。
一方、今回、到着した船よりも先にウクライナを出て中東のレバノンに向かっていた貨物船について、レバノンの当局者は「今の段階で、貨物船から入港を求める連絡は受けていない」として、到着の見通しが立っていないとしています。
米国防総省のカール国防次官(政策担当)は8日、2月のウクライナ侵攻開始降以降、ロシア側に7万─8万人の死傷者が出ていると明らかにした。
ロシア国防省は8日も、東部ハルキウ州のほか南部のヘルソン州やミコライウ州をミサイルで攻撃し、ウクライナ軍の兵士を殺害したほか、装甲車などを破壊したと発表しました。
一方、戦況を分析するイギリス国防省は9日、ロシア軍が東部ドンバス地域で前進した距離について「過去30日間、最も成功した地域でおよそ10キロ、ほかの地域では3キロしか前進しておらず、計画を大幅に下回っている。前進できるだけの十分な戦闘歩兵が確保できていない」と指摘しました。
また、アメリカ国防総省のカール国防次官は8日の記者会見で、ことし2月に軍事侵攻が始まって以降のロシア側の戦死者と負傷者の数が合わせて7万人から8万人にのぼるという見方を示しました。
カール次官は「侵攻を開始したときの、プーチン大統領の目標を何一つ達成していないことを考えると、注目に値する」と述べ、ロシア側の人的な損害が非常に大きい可能性も出ています。
こうした中、ウクライナ南東部では、ロシア軍に掌握されたザポリージャ原子力発電所で5日以降、砲撃が相次いでいます。
ウクライナのゼレンスキー大統領は8日「ロシアの原子力産業全体に対して、新たな制裁を科すべきだ」と述べ、一層の圧力を国際社会に訴えました。
これについてアメリカのシンクタンク「戦争研究所」は8日、「ロシア軍はザポリージャ原発の原子炉付近から攻撃を続け、軍の装備品を保管しているとみられる。原子力事故に対する欧米の恐怖心をあおることで、ウクライナへの追加の軍事支援を行う意欲を低下させようとしている」と指摘し、欧米の軍事支援をけん制するねらいもあるという見方を示しています。
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🇺🇦軍漏洩内部資料が🇺🇦に衝撃をもたらしている
・死亡50,000人、負傷140,000人、行方不明95,000人→小計285,000人
・戦争開始時の🇺🇦軍+準軍の兵士数は合計600,000人なので、半年未満で当初兵力の約半分を喪失
・病院はパンク、負傷兵は🇵🇱、🇩🇪に搬送
ロシア前大統領のメドベージェフ安全保障会議副議長は8日、ウクライナ戦争でロシアは思い通りに目的を達成すると表明した。また西側はロシアを破壊する長期的な計画を持っていると述べ、警戒感を示した。
タス通信のインタビューで「ロシアはウクライナで特別軍事作戦を行っており、われわれの条件に基づいて平和を達成している」と述べた。
2008年のグルジア戦争、北大西洋条約機構(NATO)の拡大、ウクライナ戦争は、米国と同盟国によるロシア破壊の試みの一部と主張。「目標は同じで、ロシアを破壊することだ」と語った。
ブリンケン米国務長官は8日、ロシアがウクライナを虐げ、反対されることなくウクライナの領土を奪うことが許された場合、欧州だけでなく世界各地で同様のことが起きると警告した。
ブリンケン氏は訪問先の南アフリカで「大国が小国を虐げ、侵略して領土を奪うことを許せば、欧州だけでなく世界中で同様のことが起きる」とし、ロシアによるウクライナ侵攻は国際的なシステムの基本原則を脅かすものであり、米国はロシアに立ち向かうことが重要と考えていると述べた。
ロシア外務省は8日、米ロの新戦略兵器削減条約(新START)に基づく査察活動を停止する方針を米国に通告したと明らかにした。同時に、ロシア政府は引き続きSTARTの全条項にコミットしていると表明した。
ロシア外務省は「足元の現実を考慮しない条件で査察活動の再開を目指す米政府の主張」を踏まえた措置とし、米政府が提案する条件は「米国に一方的な利益をもたらし、米国の領土で査察を実施する権利をロシアから事実上奪うものだ」とした。
バイデン米大統領は先週、2026年に期限切れとなる新STARTに替わる「新たな軍縮枠組みを巡り迅速に交渉する用意がある」と表明した上で、「交渉には誠実に行動するパートナーが必要」で、「ロシアは米国との核軍備に関する作業を再開する用意があることを示すべきだ」と強調した。
ロシアのペスコフ大統領報道官は2日、新STARTに代わる新たな軍縮の枠組みに関して交渉する時間が少なくなっており、新たな枠組みがないまま失効すれば、世界の安全保障が弱体化すると述べていた。
ロシア外務省は8日、声明を発表し、去年(2021年)延長することで合意したアメリカとの核軍縮条約「新START」に基づく関連施設への査察活動について一時的に査察の受け入れを停止することをアメリカ政府に通告したと発表しました。
この決定について、ロシア外務省は、「アメリカ政府はアメリカ領土での査察を実施する権利をロシアから奪おうとしているため、この手段に訴える必要がある」としていて、アメリカの制裁措置によってロシアの査察官のアメリカへの渡航などが難しくなり、条約に基づくロシア側の査察活動ができなくなっていると主張しています。
そのうえで、「今回の措置は一時的なものだ。ロシアは条約の全条項を順守することを約束している」として、アメリカ側に問題があると主張し、対応を求めました。
アメリカとロシアは、「新START」が4年後の2026年に失効するため、新たな核軍縮や軍備管理の枠組みに向けても去年から話し合ってきましたが、ロシアのウクライナ侵攻を受けて交渉は中断していて、世界の核大国である米ロの核軍縮にも影響を及ぼしています。
ウクライナの情報機関である保安局(SBU)は8日、ウクライナ国防相と軍事情報機関のトップの殺害を計画していた人物二人を逮捕したと発表した。二人はロシア情報機関のために働いていたとしている。
ウクライナ保安局は声明で、破壊工作グループを利用して殺害を実行するロシア軍参謀本部情報総局(GRU)の計画を阻止したと発表した。
逮捕された人物の一人は親ロシア派が支配する東部ルガンスク出身で、ベラルーシ経由でウクライナに入国。もう一人は首都キーウ(キエフ)の住民。共にロシア側から最高15万ドルの報酬を約束されていたという。
この件に関してロイターは独自に真偽を確認できていない。ウクライナ保安局の発表に対し、ロシアは今のところ反応していない。
ウクライナ南東部にあり、ロシア軍が掌握するヨーロッパ最大規模のザポリージャ原子力発電所では5日以降、砲撃が相次いでいます。
ウクライナの原子力発電公社、エネルゴアトムのコティン総裁は8日、「今後とも、砲撃が続いて使用済み核燃料の保管容器が複数、損傷するなどした場合、福島第一原発やチョルノービリ原発レベルの大惨事が起きるおそれがある」と強い危機感を示し、発電所や周辺からロシア軍の部隊を撤退させる必要があると訴えました。
これに対し、ロシア大統領府のペスコフ報道官は8日、「ウクライナ軍による原発への攻撃は潜在的に非常に危険だ。ウクライナ政府に影響力を持つ国々が攻撃を止めさせるべきだ」として、ウクライナ軍による攻撃だと主張し、双方の対立が続いています。
一方、ザポリージャ州では、親ロシア派勢力が8日、ロシアへの編入の賛否を問う住民投票の実施に向け準備を開始するとした政令に署名したと発表しました。
ウクライナでは、南部のヘルソン州でも住民投票の動きがでていて、アメリカのシンクタンク「戦争研究所」は7日、「ロシアの当局者が非合法的な住民投票の準備を加速させている可能性がある」と分析する一方、ウクライナ側の住民が抵抗を続けていて、ロシア側が投票の実施計画を常に変更する状況になっているとも指摘しています。
ウクライナのゼレンスキー大統領は7日、住民投票が実施されればロシアとの交渉の道は断たれると述べるなど強く反発しています。
ウクライナ国営原子力企業エネルゴアトムのペトロ・コティン総裁は8日、ウクライナ南東部のザポロジエ原子力発電所の安全性を確保するために、現地に平和維持チームを派遣するよう呼びかけた。
砲撃を受けているザポロジエ原発は欧州最大級の原発で、ロシアとウクライナの双方が相手側の攻撃と非難している。
コティン総裁はテレビ演説で、ザポロジエ原発を非武装地帯とするよう提案。「ザポロジエ原発に平和維持チームを派遣し、同チームに管理を移管する。ウクライナ側も管理することで、この問題は解決できる」と述べた。
同総裁によると、ザポロジエ原発には現在500人のロシア兵のほか、戦車や装甲歩兵車など50台の重機が配備されている。
こうした中、ロシアの在ウィーン国際機関常駐代表は、国際原子力機関(IAEA)によるザポロジエ原発の訪問を受け入れる用意があると表明した。
ただロシア外務省は声明で、ウクライナがクライナ南部の同原発を砲撃し「欧州を人質に取ろうとしている」とし、ロシアはIAEAによる訪問を望んでいるがウクライナがこれを阻止していると非難。
ロシア大統領府のペスコフ報道官は記者団に対し、ザポロジエ原発に対する砲撃は「非常に危険」とし、「ウクライナ政府指導部に強い影響を持つ国が、こうした砲撃をやめさせるよう働きかけることを期待する」と述べた。
ウクライナ南東部にありロシア軍が掌握するザポリージャ原子力発電所では5日以降、砲撃が相次いでいます。
ウクライナのゼレンスキー大統領は8日に公開した動画で「原子力災害の脅威を生み出していることについて、ロシアの原子力産業全体に対して新たな制裁を科すべきだ」と述べ、ロシア側の攻撃だと非難して国際社会による一層の圧力を訴えました。
これに対し、ロシア大統領府のペスコフ報道官は8日「ウクライナ軍による原発への攻撃は潜在的に非常に危険だ。ウクライナ政府に影響力を持つ国々が攻撃を止めさせるべきだ」として、ウクライナ軍による攻撃だと主張しました。
双方が相手による攻撃だとして非難の応酬となる中、ウクライナとロシア両国はIAEAなどによるこの原発への視察や調査を受け入れる姿勢を示しました。
砲撃が続くザポリージャ原発の安全性の確保に国際社会からの懸念が強まっていて、IAEAなどによる視察や調査が実現し事態の鎮静化につながるかが焦点となっています。
米国際開発庁(USAID)は8日、米政府がウクライナに対し45億ドルの追加支援を行うと発表した。これにより、ロシアが2月に侵攻を開始して以降、米政府によるウクライナ向け財政支援は総額85億ドルに達する。
資金は米財務省が調整し、世界銀行を通じ供与され、8月にはまず30億ドルの資金がウクライナに向かう。
7月には17億ドル、6月には13億ドルの財政支援が供与された。米政府はこのほかに数十億ドル規模の軍事支援を行っているほか、近く10億ドル規模の追加軍事支援の実施を計画している。
ロシア中央銀行は8日、「友好国」の投資家がモスクワ株式市場で取引を再開できるようにする措置に「非友好国」が便乗するのを防ぐ措置を発表した。
ロシアの預託・登録機関が、「友好国」を含む外国の取引相手から受け取った証券の取引執行を6カ月間禁止すると発表した。
モスクワ証券取引所は5日、ロシアのウクライナ侵攻を巡りロシアに制裁を科していない「友好的」な国の投資家について、約半年ぶりに取引を再開する方針を発表した。
しかしその後、取引ができるようになるのはデリバティブ市場のみで主要株式市場は対象外と説明。本格的な再開がいつになるかは明らかにしなかった。
限定的な再開についてアナリストは、取引を禁止されている米英欧など「非友好国」の投資家が、「友好国」向けの緩和措置を巧みに利用して保有するロシア株を売却する可能性があるとの懸念が理由とみている。
モスクワ取引所は8日、取引の担保として受け入れるドルの上限を引き下げると発表した。ロシアに制裁を科している国の通貨への依存度を低下させることが狙い。
15日から担保に占めるドルの比率を50%から25%に引き下げる。
ロシア当局は、ドルや「非友好的」な国の通貨を個人や法人が保有することに懸念を示し、代替通貨や資産に変えるよう呼びかけている。
ロシアのプーチン大統領は8日、西側諸国の制裁により外貨資金を凍結されたロシアの銀行に対し、当該通貨に関する法人顧客向け業務の停止を認める大統領令に署名した。
ロシア当局は、ウクライナ侵攻を理由に対ロ制裁を科した「非友好国」通貨の使用を減らす取り組みを強化してきた。
大統領令によると、今回の措置は外貨取引を損なう制裁が解除されるまで維持される可能性がある。
西側の制裁でロシアの多くの銀行は国際送金・決済システムのSWIFT(国際銀行間通信協会)から排除されたほか、米アップルと米グーグルはロシアでデジタル決済サービスの利用を制限し、ロシア人は海外でマスターカードとビザのクレジットカードを使えなくなっている。
銀行は現金で保有する外貨がすでに少なく、国内の資本規制や海外で資金が凍結されるリスクから外貨を運用する選択肢もほぼない状態。このため、手数料を導入する銀行も出ていた。
ウクライナのゼレンスキー大統領がロシア人旅行者の受け入れを拒否するよう欧米諸国に求めたことについて、ロシア大統領府のぺスコフ報道官は9日、不合理と断じ、欧州はゼレンスキー氏の「気まぐれ」の代償を払うかどうか決めなければならないと述べた。
ゼレンスキー氏は米紙ワシントンポスト紙のインタビューで、ロシアのウクライナ侵攻への対抗措置として、ロシア人の自国への渡航を許可しないよう欧米の指導者に呼びかけた。
ペスコフ氏は記者会見で「今回の(ゼレンスキー氏の)考えの不合理さは桁外れだ」と述べ「極めて否定的にしか受け取れない。ロシアやロシア人を孤立させようとする試みは、何の展望もないプロセスだ」と主張した。
欧州は遅かれ早かれ「ゼレンスキー氏は正しいことをしているのか、国民は同氏の気まぐれにお金を払うべきなのか、と考え始めるだろう」と語った。
ゼレンスキー氏はワシントンポストに対し、ロシア人は「哲学を変えるまで自分たちの世界で生きる」ことを強いられるべきだと述べた
ロシア国民はウクライナ戦争が自分とは関係なく、全国民が責任を取ることはできないと言うかもしれないが、責任を負うことは可能と指摘。「国民はこの政府を選んだにもかかわらず、政府と戦わず議論もせず、怒鳴りもしない」と述べた。
ロシア国防省は9日の定例会見で、ロシア軍がウクライナ中部ウマニで米国製の高機動ロケット砲システム「ハイマース」のミサイルとりゅう弾砲「M777」を保管していた弾薬庫を破壊したと発表した。
300以上のロケットを破壊したとしている。ロイターは事実関係を確認できていない。
ウクライナは米国からハイマースが供与されたことで戦況が変わる可能性があると表明している。ロシアは西側諸国がウクライナに武器を供与し、紛争を長引かせていると非難している。
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