ドイツのショルツ首相は13日、ロシアのプーチン大統領と電話会談を行い、ウクライナとの停戦にできるだけ早く合意するよう促した。独政府報道官が明らかにした。
報道官は、ウクライナの人道的状況を改善し、紛争を外交的に解決するために停戦が必要と指摘。会談は1時間15分にわたり、ショルツ氏は世界の食糧事情に対するロシアの責任についても言及したという。
ウクライナのゼレンスキー大統領は、ロシアのプーチン大統領と直接会談する意向を改めて表明した。ただ、いかなる協議もロシア軍の撤退が前提になるとの考えを示した。
ゼレンスキー大統領はイタリアのテレビ局RAI1のインタビューで「プーチン大統領と仲介者を交えずに会談する用意がある。最後通牒ではなく、対話の枠組みで会談したい」と述べた。
インタビューはウクライナで13日に放映された。
ゼレンスキー氏はウクライナの領土保全について妥協しないとし、プーチン氏が面目を維持した上で和平協定を結べるようウクライナは譲歩すべきとの提案を退けた。
また、戦争終結に向けた取り組みやプーチン氏との協議が複雑化する場合、ロシアが2014年に併合したクリミアを協議事項から除外することをウクライナが提案したことも明らかにした。ただ「クリミアがロシア連邦の一部だとウクライナが認めることは絶対にない」と述べた。
プーチン大統領は13日、ドイツのショルツ首相と電話会談を実施。ロシア大統領府によると、プーチン氏はウクライナが紛争終結に向けた交渉を阻止しているとの考えを示した。
アメリカ国防総省の発表によりますとオースティン国防長官は13日、ロシアのショイグ国防相と電話で会談したということです。電話会談が行われるのはことし2月18日以来で、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が始まって以降は、初めてとなります。
会談はおよそ1時間にわたって行われ、オースティン長官はショイグ国防相に対し、ウクライナでの即時停戦を要求するとともに、アメリカとロシアとの間で対話を維持することの重要性を強調したということです。
一方、ロシア国防省によりますと電話会談はアメリカ側の提案で行われ、ウクライナ情勢を含む国際的な安全保障分野の、喫緊の課題について議論したとしています。
オースティン長官は先月、議会上院の公聴会で、ロシア側との対話を維持するため侵攻が始まって以降、ショイグ国防相と頻繁に連絡をとろうとしているものの、ロシア側が応じず、意思疎通ができていないと、述べていました。
アメリカ国防総省の高官は今回の電話会談について「対話ができたことはいい兆候だ」とする一方、「問題が解決したわけではない。ロシア側の行動や言動を変えることはできなかった」と説明しました。
[https://twitter.com/ReutersJapan/status/1525197814
バイデン米大統領は13日、スウェーデンとびフィンランドの首脳と電話会談を行い、両国の北大西洋条約機構(NATO)加盟に支持を示した。
ホワイトハウスによると、バイデン大統領は両国の「将来、外交政策、安全保障の取り決め」を決定する権利を支持すると表明。3カ国の首脳はウクライナに対する支持を改めて表明した。
トルコのエルドアン大統領は13日、フィンランドとスウェーデンの北欧2カ国が北大西洋条約機構(NATO)加盟に前向きな姿勢を示していることを巡り、トルコとしては支持できないとの見解を示した。両国が「多くのテロ組織の本拠地」になっているためとした。
トルコは1952年にNATOに加盟して以降、NATOの拡大を支持してきた。新規加盟には全会一致の承認が必要なため、トルコの反対はスウェーデンとフィンランドにとって問題となる可能性がある。
トルコはこれまで、スウェーデンなど西ヨーロッパ各国に対し、トルコがテロ組織とみなす少数派民族クルド人の武装組織「クルド労働者党(PKK)」や「人民防衛部隊(YPG)」などへの対応を巡り繰り返し批判してきた。
エルドアン大統領はイスタンブールで会見し「NATOがギリシャを加盟させたのは間違いだった。トルコとしては同じ過ちを繰り返したくない」と述べ、北欧2国の加盟に難色を示した。
これに対し、フィンランドのハービスト外相はトルコの抵抗に対応するべく、忍耐強く段階的なアプローチをとるよう求めた。
またスウェーデンは、NATOに加盟申請する際には、全会一致の支持を得られると確信していると述べた。
一方、カレン・ドンフリード米国務次官補(欧州・ユーラシア担当)はトルコ大統領の発言を受け、トルコの見解を明確にすべく努めていると表明。「トルコが反対すると言っているのかどうかは明らかでない」と慎重姿勢を崩さず、米政権はまずトルコ政府の立場を十分に理解する必要があると繰り返し述べた。
また14日にベルリンで開かれるNATO外相会合で、トルコ、スウェーデン、フィンランドなど各国外相がこの問題を議論するとした。
ドイツ北部で開かれているG7の外相会合は13日、林外務大臣や、ウクライナのクレバ外相も参加して、ロシアによる軍事侵攻の対応について協議しました。
また、ウクライナからの穀物の輸出が滞っていることで、懸念されている食糧不足の問題など、軍事侵攻の影響による世界的な課題への対応についても意見を交わしました。
議長国ドイツのベアボック外相は「ロシアが、ウクライナから世界への穀物の輸出を妨げている。非常に危険なことだ」と非難しました。
またウクライナのクレバ外相は、会合の合間を縫って、G7各国の外相と個別に会談を重ねました。クレバ外相は記者団に「ロシアの資産を差し押さえ、ウクライナへ譲るよう求めた」と述べ、ロシアに経済的な代償を支払わせるための行動を、G7各国に求めたことを明らかにしました。
このほか、13日の会合では、海洋進出を強める中国や北朝鮮の核・ミサイル開発などに関する議論も行われました。
G7の外相会合は14日、会議の成果を声明にまとめ、閉幕する予定です。
一連の協議のあと、林大臣は記者団に「ロシアのウクライナ侵略が止まらない中で、G7の外相が一層の連携強化を図ることができ、意義のある機会だ」と成果を強調しました。
そのうえで「国際社会が一致して、力による一方的な現状変更は認められないことを示し、連携して対応する必要があり、今回の議論も踏まえ、近く行われるアメリカのバイデン大統領の日本訪問や来月のG7サミットなどにつなげていきたい」と述べました。
G7=主要7か国の外相会合に参加したウクライナのクレバ外相は、13日、EU=ヨーロッパ連合が、ロシアからの石油の輸入を年内に禁止する制裁案について合意に至っていないことをめぐり「禁輸で折り合えなければ、プーチン大統領は、EUの団結が乱れた最初の事例だと、祝うだろう」と述べました。
今月4日に発表されたEUの制裁案をめぐっては、すべての加盟国の同意が必要ですが、ロシアからの石油に大きく依存するハンガリーが経済的な影響が大きいとして反対しているほか、スロバキアやチェコも猶予期間を求めているとされています。
クレバ外相は「EUの団結が続くか、それとも乱れるか、重要な局面だ。プーチン大統領は、長年、ウクライナへの政策をめぐってEUの団結を乱すことを目指してきた。すべてうまくいくことを期待する」と述べました。
ロシアによるウクライナへの軍事侵攻後、初めてとなる、戦争犯罪を裁く裁判の初公判が13日、首都キーウの裁判所で開かれました。
ロシア軍の戦車部隊に所属するワディム・シシマリン軍曹(21)は、軍事侵攻が始まった直後の2月28日、ウクライナ北東部のスムイ州にある村で、自転車に乗った62歳の男性に発砲し、殺害した罪に問われています。
法廷に多くの報道陣が詰めかける中、出廷した軍曹は、裁判官に氏名や住所などをたずねられ、落ち着いた様子で淡々と答えていました。
ウクライナの検察当局によりますと、シシマリン軍曹は、ほかの4人の兵士とともに、盗難車で村の中を走行していた際に、男性が電話をしているのを目撃しました。軍曹は、ウクライナ軍への通報を恐れたほかの兵士に、男性を殺害するよう命令され、犯行に及んだということです。
シシマリン軍曹は、有罪となった場合、最高で終身刑になる可能性があるということです。
次回の審理は今月18日に開かれる予定です。
ウクライナの検察当局によりますと、ロシア軍による戦争犯罪が疑われるケースは、今月13日の時点で1万1239件に上り、これまでにロシア軍の幹部やロシアの政治家など、623人の容疑者を特定したということです。
ウクライナ軍が13日に公開した映像によると、ロシア軍の東部ドンバス地域における渡河作戦はウクライナ軍の反撃に合い失敗したもようだ。ロシア軍は苦戦する東部で再び攻勢を強めようとしている。
英国防省は、東部ルガンスク州セベロドネツクの西方を流れるドネツ川を横断しようとするロシア軍をウクライナ軍が阻止したと発表した。
ウクライナ軍の映像では、一部が水没した橋の近くに破壊された軍用車両や戦車などが映し出されている。
ロイターは現時点で英国防省の発表および戦闘の発生場所や時期を確認できていない。
英国防省によると、ロシアはセベロドネツクやイジューム周辺に軍事力を投入し、スロビアンスクおよびクラマトルスク方面に突破口を開き、ドンバス地域を占領しようとしているという。
ロシア国防省は13日、空軍が東部ルハンシク州でウクライナ側の部隊を攻撃したほか、東部ハルキウ州で弾薬庫などを破壊したと発表しました。
ロシア軍の動きについてイギリス国防省は、ハルキウ州のイジュームやルハンシク州のセベロドネツクの近郊に兵力を集約し、東部ドネツク州にあるウクライナ側の拠点を攻撃するための、突破口を開こうとしていると指摘しています。
また、アメリカのシンクタンク「戦争研究所」は12日、ロシア軍は、イジュームからの侵攻に失敗しているとする一方、セベロドネツクでは周辺の町を掌握し、今後数日間、地上戦で攻勢を強めるだろうと分析しています。
ロシア軍は、ドネツク州とルハンシク州の掌握を目指していて、抵抗を続けるウクライナ軍との激しい攻防が、東部一帯で続いています。
一方、ロシア大統領府によりますと、プーチン大統領は13日、国家安全保障会議を開き、ショイグ国防相が、ウクライナでの作戦の状況を報告したということです。そして、フィンランドとスウェーデンが将来、NATO=北大西洋条約機構に加盟した時に生じるロシアへの脅威や、16日にモスクワで開催されるロシア主導の軍事同盟、CSTO=集団安全保障条約機構の首脳会議についても、意見が交わされたとしています。
こうした中、米ロ両政府によりますと、13日、アメリカのオースティン国防長官とロシアのショイグ国防相が、電話で会談しました。
アメリカ国防総省によりますとオースティン長官は会談で、ウクライナでの即時停戦を要求するとともに、対話を維持することの重要性を強調したということです。一方、ロシア国防省は、ウクライナ情勢を含む、国際的な安全保障分野の喫緊の課題について議論したとしています。
米ロ両国の国防相による電話会談は、軍事侵攻が始まって以降、初めてでしたが、アメリカ国防総省の高官は「問題が解決したわけではない。ロシア側の行動や言動を変えることはできなかった」と説明し、停戦への道のりは依然、厳しい情勢です。
世界の航空機リース各社はロシアに貸し出している数百機に上る航空機が取り戻せなくなり、保険会社と「バトル」する覚悟で保険請求の準備を進めつつある。それと並行して、ロシアの民間航空会社とも慎重に接触を続けている。
ウクライナに侵攻したロシアに西側諸国が制裁を科して以降、リース会社はロシアに貸し出した航空機400機余り、約100億ドル相当が回収できなくなり、この数週間に相次いで数億ドルを減損処理した。
アイルランドのダブリンで開催された業界イベント「エアライン・エコノミクス」に参加したリース会社関係者からは、保険会社との予測不可能な戦いでどれだけの保険金を確保できるのかが分かるまで何年も待たざるを得ないのではないか、との声が聞かれた。
その間にも保険料は大幅に上昇している。
米航空機リース会社エアキャッスルのマイケル・イングリース最高経営責任者(CEO)は「現実的には、すぐに航空機を取り戻せるとは誰も思っていない。心理的には既に過ぎたことになりつつある」と話した。
もっとも、「だからといって、予想される保険会社との激しい争いを前に、当社のチームが作業と追求、準備をやめたわけではない」という。同社は2億5200万ドルを減損処理した。
8億0240万ドルの損失を計上したエア・リース・コープの創業者、スティーブン・ウドバーヘージー氏は、保険金請求を「精力的に」進めていると話した。
請求額が最も多いのは業界最大手エアキャプで、ジェット機100機余りについて35億ドルを請求した。
アグネス・ケリーCEOは、ロシア事業の資産残高が業界最大である同社が損失を被ることを認めながらも、「保険会社はいずれ和解しなければならないだろう」と強気の姿勢を見せた。
「コストは上がるだろうが、保険会社の話に耳を傾けるつもりはない。なぜなら保険会社自身もいつかは競争に直面するからだ」と述べ、保険料の上昇を一蹴する。
アイルランドのジェネシスは、西側の制裁措置によりロシア向けの全リース契約が停止された後、最初に保険を更新したリース会社の1つだ。カール・グリフィンCEOは保険料の上昇について「ひどい光景だった」と語った。
リース会社と保険会社の戦いがどのような展開になるかの見通しは立たない。S&Pグローバルが見込む航空保険の損失額は60億―150億ドルと、非常に大きな幅がある。
法律事務所ビジョン・アンド・エルキンズで航空ファイナンス部門の共同責任者を務めるニールス・ジェンセン氏は、最終的には保険契約の具体的な文言次第だと指摘した。
法律の専門家によると、最も大きな問題は、ロシアの債務不履行にまつわる保険金支払い「事由」の件数で、それに関する判断が保険金額を大きく動かす可能性がある。
ドバイに本拠を置くDAEキャピタルは保険金を回収する見込みであり、5億3800万ドルの減損処理は「対応可能」だという。フィロズ・タラポアCEOは「ただ時間だけは掛かる」と語った。
<盗んではいない>
数々のリース会社が減損処理を実施し、保険金を請求しているが、ロシアの民間航空会社と何らかの接触を保っていると明かすリース会社も多い。ロシアの航空会社は近年、欧米リース会社への依存を強め、支払いも滞りなく行ってきた。
いずれのリース会社も、制裁は厳格に守っていると主張する。
ウィリス・リース・ファイナンスのダン・コールチャー最高商務責任者(CCO)は「各社そろって同じ戦略を進めている。保険請求を行いつつ、航空会社と協議している。しかしロシアの航空会社に許されている行為は多くない」と言う。
航空機を借りているロシアの航空業界は、ウクライナ侵攻前は魅力的な市場だった。リース会社によると、航空会社は将来のビジネスに対して完全に扉を閉じることは避けたいが、ロシア政府から関係を断つように強い圧力を受けている。
エア・リース・コープのジョン・プルーガーCEOによると、ロシアの航空会社の多くは電話でこう言ってくる「分かってくれ、われわれは詐欺師ではない。あなたがたの航空機を盗んではいない。リース料を支払いたいのだが、われわれは両方とも身動きが取れなくなっている」。
航空会社関係者の中には携帯電話を避け、プリペイド式電話を使ったり、社から離れた場所で会合を持つ者もいる。
「誰が聞いているか分からないと懸念しているのは明白だ。そして、その恐怖は危機が進むにつれてエスカレートしていった」とプルーガー氏。対話は続いているが、「より慎重になっている」という。
専門家は保険金請求合戦でリスクに対する姿勢が全般的に悪化するのではないかと危惧している。
「もっと大きな問題は、頭文字がCのアジアのはるかに大きな国で同じことが起こるかもしれないということだ」と話すのはワールド・スター・エビエーションのパートナー、マーク・アイアキー氏だ。「業界全体に対するショックはもっと大きいだろう。しかし、その可能性は十分にある」と注意を促した。
北欧フィンランドの送電会社は14日、隣国ロシアからの電力の供給が完全に停止したと明らかにしました。
ロシアの政府系の電力会社は電力料金が支払われていないことを停止の理由としていますが、フィンランドの大統領と首相は12日にNATO=北大西洋条約機構への加盟を求めるべきだとする立場を表明していることから、ロシア側による報復の可能性もあるとみられています。
ロシアの政府系電力会社「インテルラオ」のフィンランドの子会社は13日、電力料金が支払われていないとして、14日からフィンランドへの電力の供給を停止すると発表していました。
これについてフィンランドの送電会社「フィングリッド」は14日、ロシアからの電力が完全に止まったことを明らかにしたうえで、「問題はなく、電力の供給は通常どおり行われている」とコメントしています。
ロシアからの電力はフィンランドで消費される電力のおよそ10%を占めているということですが、ロシアから停止されてもスウェーデンからの電力の輸入や、自国での発電力を増やすことでまかなえるということです。
フィンランドとロシアをめぐっては、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻を受けてフィンランドのニーニスト大統領とマリン首相が12日、NATOへの加盟を速やかに求めるべきだという立場を表明しています。
これに対しロシア外務省は「ロシアは安全保障上の脅威に対処するため、軍事技術、あるいはそのほかの分野などで対抗措置をとらざるを得なくなるだろう」と警告していて、ロシア側による報復の可能性もあるとみられています。
フィンランドの大統領府は14日、ニーニスト大統領とロシアのプーチン大統領が電話で会談したと発表しました。
ニーニスト大統領はNATO=北大西洋条約機構への加盟を求める立場を明らかにしたことについて、ロシアのウクライナへの軍事侵攻などによってフィンランドを取り巻く安全保障の状況が根本的に変わったなどと説明したということです。
電話会談はフィンランド側の求めによって行われ、ニーニスト大統領は「会談でのやりとりは率直で、直接的なもので、激しいものではなかった」などとコメントしています。
一方、ロシア大統領府によりますと、会談でプーチン大統領は「フィンランドの安全保障に脅威はなく、軍事的中立という伝統的な政策を放棄するのは誤りだ」と強調し、ロシアにとって脅威となるという認識を改めて示したということです。
そして、「フィンランドの外交方針の変更は長年にわたる互恵関係に否定的な影響を及ぼす可能性がある」と批判したということです。
ロシア国防省は14日、東部ドネツク州にあるウクライナ軍の5つの指揮所や2つの弾薬庫などをミサイルで攻撃したと発表しました。
また、東部ハルキウ州では、ウクライナ軍の無人機13機を撃墜したほか、南部ヘルソン州にあるウクライナ軍の指揮所や弾薬庫などを攻撃したとするなど、ロシア側による激しい攻撃が続いています。
一方、ウクライナのゼレンスキー大統領は、13日に公開した動画で、ロシア軍に占拠されていたハルキウ州の6つの集落を過去24時間に奪還したことを明らかにしました。
また、これまでに1000以上の集落を解放したということで、ロシア軍を押し戻す動きもみられます。
アメリカのシンクタンク「戦争研究所」も13日、ロシア軍はウクライナからの反撃を受け援軍も限られているとして、ハルキウ市周辺から撤退することを決めたようだと指摘し「ウクライナはハルキウでの戦いで勝利したとみられる」と分析しています。
またアメリカ国防総省の高官は、ウクライナ側は東部のドネツ川をわたっていたロシア軍の部隊に攻撃を仕掛け、進軍を阻んだとしています。
12日からドイツで開かれていたG7の外相会合はロシアによるウクライナへの軍事侵攻への対応をはじめ、海洋進出を強める中国や北朝鮮の核・ミサイル開発などをめぐり3日間にわたって協議を行い、14日閉幕しました。
会合の締めくくりとして記者会見した議長国ドイツのベアボック外相は「われわれは、ウクライナへの兵器の供与など支援を続ける」と述べ、軍事侵攻を受けるウクライナへの支援を継続する考えを強調しました。
また、侵攻の影響でウクライナの港から2500万トンの穀物が輸出できなくなっていると指摘し「ロシアの侵攻によって供給が減り、世界的に価格は高騰し、深刻な飢えの危険が迫っている」と述べて、ロシアを強く非難しました。
そのうえで、ロシアは穀物の輸出を阻んで危機を作り出し、国際社会の結束を乱そうとしているとして、輸出が滞っている穀物をウクライナから運び出す方策を検討する考えを示しました。
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