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台湾との交流を進める超党派の国会議員でつくる「日華議員懇談会」は、22日夜、東京都内で会合を開き、顧問を務める自民党の安倍元総理大臣が、台湾の蔡英文総統とオンライン形式で会談しました。

この中で、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻について、蔡総統が「台湾にとってもひと事ではない」と指摘したのに対し、安倍氏は「国際秩序に対する深刻な挑戦だ」と応じ、力による一方的な現状変更は許されないという認識で一致しました。

そのうえで、中国が台湾への圧力を強めていることなどを念頭に、東アジアの平和と安定の確保に向けて、日本と台湾が緊密に連携していくことを確認しました。

また、安倍氏は台湾を訪問したいと伝え、蔡総統は歓迎する意向を示しました。

#反中国#対中露戦#習近平伏魔殿体制=旧体制

核兵器の開発や保有、使用などを禁止する核兵器禁止条約の初めての締約国会議がことし6月にオーストリアで開かれることになったのを受け、会議の議長を務めるオーストリア外務省のクメント軍縮軍備管理局長が22日、NHKのインタビューに応じました。

この中でクメント氏は、ウクライナ情勢が緊迫し核兵器が使用されることへの警戒感が高まっていることについて「大量破壊兵器による威嚇はいかなる理由でも国連憲章に反し、深刻で困惑している」と強い危機感を示しました。

そのうえで核兵器の脅威を前に日本を含めた各国で核抑止論を正当化する声が上がっていることについても「そうした議論は核兵器の拡散につながる。各国が核兵器を持てば世界はより安全になるのか慎重に考えるべきだ」と懸念を示しました。

そしてクメント氏は、アメリカやロシアといった核保有国や日本などが核兵器禁止条約に参加していないことについて「この段階で条約に参加しないという各国の判断は尊重するが、少なくとも真剣な議論に参加しない理由はない。国際社会の責任ある国々が核問題を議論することがますます重要だ」と訴えました。

23日午前開かれた参議院憲法審査会では、各党が憲法改正の是非などについて意見を述べる自由討議が行われました。

自民党石井準一氏は「ロシアによるウクライナ侵略は、21世紀でも国際世論を無視した力による現状変更が行われる脅威があることを改めて突きつけた。現行憲法に規定のない緊急事態対応における議員任期の延長などについて早急に検討していく必要がある」と述べました。

立憲民主党小西洋之氏は「不要不急の改憲論議に真正面から対じし、憲法違反を正し、憲法の価値を具現化していく審議を求める。与党や一部野党の改憲提案は法律で対処でき、国会議員の任期延長も、国会法などの改正によって憲法改正によらずに解決できる」と述べました。

公明党の平木大作氏は「自由で自律的な意思決定に確信が持てないデジタル化の潮流の中、自己情報決定権は憲法に明記すべきものとして検討してよいのではないか。デジタル社会の新しい人権について議論を深めたい」と述べました。

日本維新の会の柴田巧氏は「コロナ禍でさまざまな課題が浮き彫りになり、緊急事態条項として、公共の福祉の制限の在り方や補償の問題、それに議員任期延長の問題など憲法改正の議論を進めるべきだ」と述べました。

共産党山下芳生氏は「ロシアのウクライナ侵略を見て、日本の平和は大丈夫かと心配する声もある。憲法9条を生かした外交戦略こそ必要であり、9条改定が日本を軍事対軍事の危険な道に引き込むことは明瞭だ」と述べました。

▽国民民主党足立信也氏は「現行憲法には『法律で定める』という条文が25か所ある。平和安全法制の議論を挙げるまでもなく、政府解釈の積み重ねと変更を繰り返してきた。憲法で明文規定する必要がある」と述べました。

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防衛省は、20日午前2時ごろ長崎県対馬の東北東、およそ40キロの日本海ロシア海軍の情報収集艦1隻が航行しているのを、海上自衛隊の艦艇や哨戒機が確認したことを明らかにしました。

情報収集艦は対馬海峡を通過して東シナ海に出たあと、対馬の南西、およそ70キロの海域で反転し、再び対馬海峡を通過して日本海に戻ったということです。

対馬海峡はいわゆる「国際海峡」のため、軍艦を含めて外国の船舶の航行が国際的に認められています。

防衛省関係者によりますと、日本の周辺ではふだんから他国の情報収集艦の活動は確認されていますが、防衛省が情報収集艦だけの海峡の通過を公表するのは異例です。

ロシアによるウクライナ侵攻が続く中、防衛省は日本周辺でもロシア軍が活動を活発化させているとみていて、情報収集艦の航行の目的を分析しています。

ロシアの軍事侵攻が続く中、ウクライナのゼレンスキー大統領が、23日、日本の国会でオンライン形式での演説を行うことになっています。

一方、岸田総理大臣は、ウクライナ情勢をめぐって、24日に開催されるG7=主要7か国の首脳会議に出席するため、23日夜、ベルギーに向けて出発する予定で、G7で結束し、ロシアに対する国際社会の厳しい姿勢を示したい考えです。

ウクライナのゼレンスキー大統領の国会演説は、午後6時からオンライン形式で行われることになっています。

ゼレンスキー大統領は、これまでの日本の対応に謝意を示すとともに、さらなる協力と支援を要請するものとみられ、政府は、演説の内容も踏まえて、今後の対応を検討することにしています。

一方、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻から1か月となる24日には、ベルギーの首都ブリュッセルで、G7=主要7か国の首脳会議が緊急に開かれる予定で、岸田総理大臣は、23日夜、現地に向けて出発します。

岸田総理大臣は、22日の国会審議で「G7に唯一アジアから参加している日本として、先のインド・カンボジア訪問などを踏まえ、アジアの状況もしっかりインプットして、G7各国とも情勢判断を共有していきたい」と述べました。

岸田総理大臣は会議で、アジア地域でもロシアに対する包囲網の形成に貢献しようと、日本として外交努力を続けていることを説明することにしています。

そして、事態の改善に向けて、ロシアへの制裁措置やウクライナをめぐる人道支援などで一層の貢献をしていくことを伝え、G7で結束し、ロシアに対する国際社会の厳しい姿勢を示したい考えです。

現地での滞在は数時間程度になる見通しですが、アメリカのバイデン大統領ら、各国首脳との個別の会談もできるだけ行いたい考えで、調整を進めています。

アメリカのバイデン大統領は、ウクライナ情勢を受けて、今週、G7=主要7か国の首脳会議などに出席するためヨーロッパを訪問した際に、西側諸国とともにロシアに対する新たな制裁を発表することにしています。

また、中国を念頭に、ロシアへの圧力強化の動きに逆行する行為に対し、各国が結束して対応する方針を確認したい考えです。

ロシアによるウクライナへの軍事侵攻を受けて、アメリカのバイデン大統領は24日、ベルギーの首都ブリュッセルでG7=主要7か国やNATO北大西洋条約機構の首脳会議などに出席します。

ホワイトハウスのサリバン大統領補佐官は、22日の記者会見で「この戦争は簡単に、そしてすぐには終わらないだろう」と述べた上で、バイデン大統領がヨーロッパを訪問した際に、西側諸国とともにロシアに対する新たな制裁を発表すると明らかにしました。

さらに、サリバン補佐官は「重要なのは、ロシアに対する制裁の効果を弱めるようないかなる国による試みも阻止するため、各国が一致して取り組んでいくことを確認することだ」と述べ、ロシア寄りの態度を示している中国を念頭に、ロシアへの圧力強化の動きに逆行する行為に対し、各国が結束して対応する方針を確認したいとしています。

また、バイデン大統領は訪問中にヨーロッパ各国が石油や天然ガスの輸入でロシアに依存している状態から脱却するための共同の取り組みについても発表する方針です。
バイデン大統領のヨーロッパ訪問に同行する予定だったホワイトハウスのサキ報道官は22日、新型コロナウイルスの検査で自身が陽性となり、同行できなくなったと発表しました。

サキ報道官は前日に、バイデン大統領と2つの会議で同席したということですが、いずれも距離をとっていたため、バイデン大統領はアメリカCDC=疾病対策センターの指針による濃厚接触者にはあたらないとしています。

バイデン大統領は、22日に検査を受けた結果陰性だったということで、23日には予定通り、ヨーロッパに向けて出発するとしています。

ロシア国防省は22日、ウクライナ東部の複数の軍事施設に対し、ミサイルで攻撃したとした上で、支配地域を広げていると発表しました。

また、ロシア軍は東部の要衝マリウポリの掌握に向けて、武装解除して都市を明け渡すなどウクライナ軍に事実上の降伏を迫っていますが、ウクライナ側は徹底抗戦する構えです。

一方、ウクライナのゼレンスキー大統領は、ロシアのプーチン大統領との対話を実現させた上で、交渉の妥協点を見いだしたい考えを示していますが、ロシア側は時期尚早だとしていて、隔たりは依然埋まっていません。

停戦の見通しが立たない中で、ウクライナはロシアに対抗するよう各国に繰り返し訴えていて、ゼレンスキー大統領は、これまでにヨーロッパ議会のほか、アメリカやイギリスなどの議会でオンライン形式による演説を行っています。

22日には、イタリア議会でのオンライン形式による演説で「ロシアによる侵攻は市民の命を奪い、都市を荒廃させている」と惨状を訴えた上で「ロシアは、ヨーロッパの玄関口であるウクライナをこじあけようとしているが、入れてはならない」と述べ、結束してロシアに対する圧力をいっそう強めるよう求めました。

また、ゼレンスキー大統領は22日、自身のSNSで、ローマ・カトリック教会のフランシスコ教皇と電話で協議し「人々の苦しみを終わらせるために、仲介役をしていただけるとありがたい」と要請したことを明らかにしました。

こうした中、ゼレンスキー大統領は23日、日本の国会でオンライン形式で演説することになっていて、ウクライナへの支援やロシアへの圧力の強化などを呼びかけるものとみられます。

アメリカ国防総省の高官は22日、記者団に対し、ロシア軍が病院や避難所などを故意に標的にしているとの認識を示したうえで、東部の要衝マリウポリについては、遠距離からの激しい砲撃に加え、アゾフ海に展開する艦艇からも砲撃が始まっていると指摘しました。

マリウポリは、およそ10万人の市民が避難する機会を失い、今も取り残されているとされています。

国連のグテーレス事務総長は22日、マリウポリはこれまで2週間以上にわたって包囲され、容赦のない爆撃や砲撃を受けていると、ロシアを非難しました。

そのうえで「ウクライナで戦争を続けることは、道徳的に許されず、政治的にも弁解の余地がなく、軍事的にも意味がない。今こそこの愚かな戦争を終わらせるときだ」と述べ、即時停戦を改めて呼びかけました。

一方、ロシア軍が生物兵器化学兵器の使用に踏み切るおそれがあるとの指摘が出ていることについてアメリカ国防総省の高官は「差し迫った兆候は見られない」と述べつつも、状況を注視していると強調しました。

こうした中、ウクライナのゼレンスキー大統領は、日本時間の23日午後6時から日本の国会向けにオンライン形式で演説する予定で、ロシアに対する圧力を、日本も強化するよう呼びかけるものとみられます。

また、アメリカのバイデン大統領は24日、ベルギーで行われるG7=主要7か国や、NATO北大西洋条約機構の首脳会議などに出席します。

ホワイトハウスのサリバン大統領補佐官は22日、バイデン大統領がヨーロッパを訪問する際に、欧米の新たな制裁を発表する計画を明らかにしました。

バイデン大統領は、ヨーロッパ各国が石油や天然ガスの輸入でロシアに依存している状態から脱却するための共同の取り組みについても発表する方針だということで、ロシアへの圧力は一層、強まる見通しです。

一方、ロシアのプーチン大統領とフランスのマクロン大統領が22日、電話で会談し、ロシアとウクライナとの停戦の条件について意見を交わしましたが、フランス大統領府によりますと、意見の一致はなかったということで、事態を打開する道筋は見えないままです。

ウクライナ議会議員は、この演説を通し、世界が一丸となってロシアに対じする必要があると訴えました。

首都キエフを拠点にしているウクライナ議会議員のインナ・ソフソンさんが、NHKのオンラインインタビューに答え「日本にとっては地理的には遠い話かもしれないが、ロシアによるウクライナの軍事侵攻で多くの子どもたちが犠牲になっています。とても容認できることではありません。私たちの痛みを演説から感じとってほしいのです」と述べました。

そのうえで、ロシア側が日本との北方領土問題を含む平和条約交渉を中断する意向を表明したことについても触れ「プーチン大統領は、ウクライナだけでなく、世界に対する脅威だ」としたうえで「ゼレンスキー大統領は、ロシアの侵略の最初の犠牲者であるウクライナ国民を代表して各国で発言し、世界が団結してロシアと戦う必要があることを世界に説明しているのです」と述べ、ゼレンスキー大統領の演説を日本の人たちもしっかりと受け止めてさらに支援をしてほしいと訴えました。

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林外相は「日本の領土が侵略されるような場合と仮置きして答えると、アメリカは、日米首脳テレビ会談など、累次の機会に、あらゆる種類の能力を用いた日本の防衛へのゆるぎないコミットメントを表明している」と答えた。

ウクライナのゼレンスキー大統領は23日午後6時から国会でオンライン形式での演説を行い、演説の内容はウクライナ政府の同時通訳で伝えられました。

この中でゼレンスキー大統領は「日本とウクライナがお互いの自由を感じる気持ちに違いはありません。日本がすぐにウクライナへの援助の手を差し伸べてくれたことに感謝申し上げます」と述べました。

そのうえでロシアがウクライナ原発を攻撃したことについて「ロシアは核物質の処理場を戦場に変えました。戦争のあとこの処理にどれほどの時間がかかるか想像してみてください」と述べました。

そして「ウクライナではすでに数千人が犠牲になり、そのうち121人は子どもでした」と述べ、多くの市民が命を落としているウクライナの惨状を理解してほしいと訴えました。

また「ロシアがサリンなどの化学兵器を使った攻撃を準備しているという報告を受けています。さらに核兵器が使われた場合の世界の反応が話題になっています」と述べ、ロシアが大量破壊兵器を使用することに強い危機感を示しました。

そのうえでゼレンスキー大統領は「日本はアジアで初めてロシアに圧力をかけました」と述べ、日本の対応を評価したうえで、ロシアに対する制裁の継続を呼びかけました。

ゼレンスキー大統領の国会演説は、衆議院第1議員会館にある国際会議室と多目的ホールでオンライン形式で行われました。

会場には岸田総理大臣や衆参両院の議長、ウクライナのコルスンスキー駐日大使のほか、各党の衆参の国会議員およそ500人が出席しました。

会場に設置された2台の大型スクリーンにゼレンスキー大統領の姿が映し出されると、出席者からは拍手が起こりました。

演説に先立って細田衆議院議長があいさつし、軍事侵攻で亡くなった人たちに哀悼の意を表したうえで「わが国の議会はウクライナと共にあり、平和を取り戻すために今後とも国際社会と一致結束して協力していく決意だ。生命の危険がある中、国際社会に支援を訴え、国民を鼓舞し続けているゼレンスキー大統領の勇敢な姿勢に改めて敬意を表する」と述べました。

そしてゼレンスキー大統領の演説が始まると、出席者は真剣な表情で聞き入っていました。

演説が終わると出席者は立ち上がって拍手を送り、ウクライナの国旗と同じ色の服装を身につけた山東参議院議長が「日本でもロシアの暴挙は絶対に許せないと、ウクライナへの支援の輪が着実に広がっている。1日も早く平和と安定を取り戻すため、私たち国会議員も全力を尽くしていく」と述べました。

衆参両院によりますと、海外の要人の国会演説は、通常、国賓などで招かれた際の歓迎行事として行われていて、オンライン形式での実施は初めてだということです。

ボロディミル・ゼレンスキー大統領はウクライナ東部出身の44歳。もともとはコメディアンや俳優として活動する人気タレントでした。

大統領の役で出演したドラマが大ヒットしたことを受けて3年前、政治経験がないまま大統領選挙に立候補すると若者を中心に幅広い支持を集め、決選投票では70%を超える得票率で現職をやぶりました。

選挙の際、公約として掲げたのが、親ロシア派の武装勢力との戦闘が続くウクライナ東部の安定化と、ヨーロッパとの統合路線、さらに汚職の撲滅などです。さらにロシアとの対話も重視する姿勢を示していました。

しかしロシアは、ウクライナ東部で政府軍と戦闘を続ける親ロシア派の武装勢力を支援し、ロシア系住民にパスポートを発給するなどゼレンスキー政権に強い圧力をかけ続け、ウクライナ国内ではゼレンスキー大統領に対し「弱腰だ」と批判する声も上がりました。

この結果、ウクライナ世論調査機関によりますと、ゼレンスキー氏の支持率は去年、30%台から40%台と低迷していました。

しかし軍事侵攻後、ゼレンスキー大統領が首都キエフの大統領府に残ってロシアに屈しない姿勢をSNSなどで積極的に発信したところ国民の大きな共感を呼び、2月下旬の世論調査で支持率は90%台に急回復しました。

ゼレンスキー大統領はアメリカやイギリス、それに欧米各国の議会などに向けてオンライン形式で演説を重ね、プーチン政権に軍事侵攻の継続を断念させる追加の強力な経済制裁を科すよう訴えるとともに、ウクライナに対する軍事的、人道的な支援を求めています。

ウクライナのゼレンスキー大統領は、これまでイギリスやアメリカなど各国の議会でオンラインで演説を行い、ウクライナ上空の飛行禁止区域の設定や防空システムの供与などさらなる軍事的支援を訴えてきました。その際、各国の歴史に言及したり著名人のことばを引用したりするなどしていて、ウクライナが置かれた厳しい状況への共感を得ようというねらいもあるとみられます。

【イギリス】
今月8日のイギリス議会でのオンライン演説では、まずイギリスの劇作家、シェークスピアの「ハムレット」の有名な一節を引用する形で、ウクライナの状況について「生きるべきか、死ぬべきか。返事は明らかに生きるべきだ」と強調しました。そのうえで第2次世界大戦中の1940年に当時のチャーチル首相が議会で行った演説になぞらえて「われわれは決して降伏せず、決して敗北しない。どんな犠牲を払おうとも海で戦い、空で戦い、国のために戦い続ける」と訴えました。

アメリカ】
さらにアメリ連邦議会で16日にオンライン演説を行った際には、人種差別の撤廃を訴えたキング牧師の「私には夢がある」という歴史的な演説の一節に触れ「私には必要がある、それは、私たちの空を守ってくれること。あなた方の決意、あなた方の支援です」と述べ、ロシア軍機による攻撃から国土を防衛するため、ウクライナ上空に飛行禁止区域を設定することなどを求めました。

イスラエル
また20日イスラエル議会の演説では、ロシアの軍事侵攻を第2次世界大戦中のナチス・ドイツによるユダヤ人の大量虐殺、ホロコーストになぞらえ「ロシアはいまナチスと同じことをしようとしている」と非難しました。

【ドイツ】
17日のドイツの連邦議会では「ヨーロッパには、ベルリンの壁ではない、自由と不自由を分かつ壁があり、われわれは隔てられている。私たちを助けるはずの平和のための決断がなされないたびに、この壁は大きくなっている」と訴えました。

岸田総理大臣は今夜記者団に「ゼレンスキー大統領が、極めて困難な状況の中で祖国と国民を強い決意と勇気で守り抜いていこうとする姿に感銘を受けた。学校や病院などに見境のない攻撃が行われ、罪のない多くの市民が尊い命を失っている。民間人や民間施設に対する非情な攻撃は許してはならない。ロシアの暴挙を決して許してはならず、困難に直面するウクライナの方々を国際社会全体でしっかり支えていかなければならないという思いを新たにした」と述べました。

そのうえで「わが国としてもロシアに対するさらなる制裁や、これまでに表明した1億ドルの人道支援に加えて、追加の人道支援も考えていきたい。改めて日本はウクライナとともにあるという思いを強調したい」と述べました。

一方、国連安保理の改革をめぐっては「国際社会の平和や安定に大きな責任を持つ国連安保理常任理事国である、ロシアが暴挙に出たわけであり国連をはじめ、さまざまな国際的な枠組みの意味や、今後の行動の在り方が改めて問われる事態ではないか。国連安保理などの役割も議論していかなければならない」と述べました。

外務大臣は記者団に対し「日本との近さを感じることができた、大変すばらしいスピーチだった。ゼレンスキー大統領の国を守る気概や国を思う気持ちを改めて感じ、われわれもウクライナとともにあるという思いを新たにした。G7をはじめ世界の各国と連携しながら、ロシアの侵略という事態を一刻も早く終わらせるために、最大限の努力をしなければならない」と述べました。

山際経済再生担当大臣は、記者会見で「政治は、国家国民のために働くという志をもって行われている。それがひいては国際社会の平和をつくり、国際社会の秩序を維持していくという機能を果たすことになる。その意味で、ゼレンスキー大統領が、その責任を果たしている姿をしっかりと見させてもらったし、日本としてできることをしっかりやっていかなければならない」と述べました。

自民党高市政務調査会長は、記者団に「とても力強い演説だったし、ウクライナの復興にまで思いをいたした、まさに命がけの演説で、強く心を揺さぶられた。問題意識をともにしていたのは、国連改革への思いで『侵略を止める新たなツールが必要だ』ということばも胸に刻まれた」と述べました。

公明党の山口代表は、記者団に対し「侵略されている状況下での切々とした訴えに胸を打たれた。日本への親近感も含め、最大限のメッセージを送り届けてくれたことに、深く敬意を表し感謝したい。国連がロシアの暴挙を抑えきれなかったことを踏まえ、二度とこうしたことが起こらないシステムを積極的につくってもらいたいという期待も寄せられた。国際秩序が揺るがない仕組みをつくれるよう、日本も尽力すべきだ」と述べました。

国民民主党の玉木代表は、党の両院議員総会で「こうした形で国会演説を実現できたことは画期的で、平和を守っていく戦いをともに行っていくという決意を固めることができた。事態の推移をみながら、さらなる圧力や制裁の強化を検討していかなければならない」と述べました。

共産党の志位委員長は、記者団に「ロシアによる侵略と戦争犯罪に対する深い憤りと、祖国の独立を守り抜くという強い決意が伝わってきた。日本として、経済制裁と非軍事の形での復興支援を行っていく必要がある。生物化学兵器核兵器の使用も断じて許さないという声を上げていくことが重要だ」と述べました。

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