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しかし、この問題は、実は、くだらない問題ではない。現代曰本の社会や文化に巣食う病巣であり、しかも、それは、現代日本が直面する根本的な 、深刻な病魔であるからだ。日本の社会全体が、「学歴主義化=組織の空洞化」しつつある。私が、文学関係の文章を書き始めた頃も同じような現象が起こりつつあった。「文壇の高学歴化 」である。「 文学の高学歴化 」イクオール「文学の空洞化 」であった。その結果、どうなったか。現代日本の文学の衰退、文壇の地盤沈下は、そこに原因があると、私は考えている。たとえば、文芸誌から、有能な文芸評論家たちが消え、その代わりに、無能な「博士号取得者 」たちが氾濫するようになった。無味乾燥な駄文が文芸誌を占領し、文学のエネルギーは消えた。一方では、「博士号も持っていないくせに、大学教授になりやがって・・・ 」というような声が聞こえて来るようになった。文学の世界も、「 文学研究者 =博士号取得者」が横行するようになって、文学や文壇は、ただひたすら「衰退の道」を爆走中と言うべきだろう。呉座勇一の「 歴史学者擁護論」も、「 歴史学の自殺 論」だというべきかもしれない。

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文学と歴史を知らないイデオロギー偏執狂の独裁者

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大胆な理論や仮説を議論することを避けて、瑣末な枝葉の議論に終始するポストモダン的な瑣末主義である。

Q「単純なことが何故できず変なことになるか」

A「理性的」でないから。

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#勉強法

 西洋社会に計り知れない影響を及ぼした古代ローマの格言に〈法は家庭に入らず〉がある。家族間の揉め事は家庭のなかで解決するものであり、みだりに国や行政が介入すべきではないということだ。

 この法諺が紀元前から連綿と語り継がれてきたのは、人々がそこに時代を超越した真理を見出してきたからに他ならない。

 だが、21世紀を迎えた我が国では、古代ローマ人の戒めに逆らって「法を家庭に」入れようとしている。果たして、これを時代の変化のひと言で片づけてよいのだろうか――。

 3月19日、政府は、児童虐待防止法児童福祉法の改正案を衆院に提出した。法案の要点は、「親による体罰の禁止」と「児童相談所の機能強化」だ。

 この法案は、今国会での早期成立を経て2020年4月にも施行される公算が高い。現行の児童虐待防止法では、違反者に懲役1年以下の罰則が科されるが、与党内からは更なる厳罰化を求める声も上がっている。

 読売新聞が3月に実施した世論調査でも、「親から子供への体罰を法律で禁止すること」について「賛成」が59%を占めた。「反対」と答えた24%の2倍以上にのぼる数字である。

 もはや「親」と呼ぶことさえ憚られる鬼畜の所業は、虐待どころか拷問であり、なぶり殺しに等しい。

 被害女児がいずれも名前に「愛」の一文字を授けられていることも悲哀を誘う。驚くべきは、どちらの事件でも父親は自らの凶行を「しつけの一環」と供述したことだ。陰惨な事件の記憶が生々しく残るいま、家庭内でのしつけを「法」によって縛る他ないという意見が大勢を占めるのは頷けなくもない話だろう。

 とはいえ、教育現場で教師が拳をふり上げて生徒を叱れなくなって久しいなか、親すら我が子に鉄拳制裁できなくなるとは……。そもそも、こんな悲惨な事件が繰り返される最大の原因はどこにあるのか。

 評論家の唐沢俊一氏が指摘するのは、昨今の著しい「親の劣化」である。

「1980年代以降、行き過ぎた個人主義や人権主義の考え方が家庭にも入り込んできました。“人間は自由に生きるべきである”と教えられた若い親たちにとって、子どもは自由を阻害する邪魔者に見えているのだと思います。だから、“犠牲者”である自分の苛立ちや怒りを暴力という形で子どもにぶつけて恥じない。そして、虐待が露見したら、“しつけ”という言葉で正当化しようとする。卑怯極まりない振る舞いです。愛情も責任感も欠如した親が減らない限り、法改正によって虐待事件が無くなるとは到底、思えません」
 もちろん、すべての親をひと括りにするわけではないが、加減など一切考えず、容赦なく子どもに暴力を振るって命を奪う親が後を絶たないのも事実。危機感を募らせるのは、脚本家の橋田壽賀子氏も同じだ。

「すべての虐待は子どもではなく親の問題です。大人になり切れず、親の自覚もない人間がモンスターペアレントになってしまう。現実に、そんな異常な親が存在する以上、法律で“体罰はダメ”と定めるだけでは無責任ですよ。虐待をやめられない親はより陰湿な手段に流れてしまう。それとは別に、子育てに悩んで思わず手が出てしまう親も少なくないはずです。児童相談所だけではなく、親を矯正・教育する施設を造ることも考えた方がいい」

 他方、評論家の呉智英氏はこんな見解を示す。

「家庭内に法権力が介入することには慎重を期すべきです。もちろん、“それでは体罰を野放しにするのか”という意見も理解できる。しかし、悪事を働いたわが子を偶発的に叩くのと、執拗に暴力を振るい続けるのでは全く意味合いが異なります。後者の場合、親がいじめを快楽と感じている。今回の法改正はこんな親の犠牲になっている子どもを救うための緊急措置的な妥協策なのでしょう」

 要は、「いまの親は放っておけば虐待に走ってしまう」と断じられたも同然。加減を知らぬ愚かな親が増え、法で縛らないと子どもの命を守れないとは世も末だ。日本はいつからこんな情けない国になったのか。前出の唐沢氏が慨嘆する。

「このまま“ガンコ親父”と“ゲンコツ”が過去の遺物になってしまうと、子どもたちの未来がますます不安です。弱い者いじめや殺人は決して許されないという社会のルールは、幼少期から問答無用で叩き込む必要がある。それなのに法律によって親が手足を縛られたら、これまで以上に子どもへの関わりをためらうようになるでしょう。戦後の日本では一貫して家族の絆が崩壊し続けてきましたが、今回の法改正でトドメを刺された気すらします」

 元航空自衛隊空将の織田(おりた)邦男・東洋学園大学客員教授も、今回の法改正に異論を唱える。

「女児が犠牲となった虐待事件における父親の行為は、自らの鬱憤を晴らし、憎しみをぶつけるためだけの暴力です。しつけの域を大きく逸脱していることは疑いようがありません。ただ、法律によって家庭内での体罰を一律に禁じることには首を傾げざるを得ない。このご時世、体罰を禁止すれば世論の支持も集めやすいとは思います。しかし、重要なのは、法改正が本当に子どものためになるのかということです」

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野党と左翼リベラルの現役文化人は最初から白旗を上げて降参し、独裁者の大勝利で終わるかに見えたが、天皇(皇室・東宮)が粘り、粘り腰の末に老知識人と謀って逆転勝利を遂げた。

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こうした状況は複数の教員が目撃していたが、怒っている男子生徒をなだめるといった場当たり的な対応に終始した。

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大胆な理論や仮説を議論することを避けて、瑣末な枝葉の議論に終始するポストモダン的な瑣末主義である。

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そもそも『公』より『私』を優先なさるお2人の姉宮のご様子を見るにつけ、何より『公』の重要性を理解されねばならない悠仁さまへの“帝王教育”は大丈夫なのか、と不安にならざるを得ないのです

#家父長制#家族主義

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よく混同される自由と放逸は、そういう意味においてはまったく逆の意味であり、抑圧により自制を失った放逸はむしろ、自由ではなく奴隷性の象徴です。

#法の支配#令和

ひと言で言うと「子ども受難の時代」だと思います。

この30年振り返ってみると、子どもの不登校の問題、いじめの問題、教師からの体罰とか指導死と言われる問題。虐待の問題、それから貧困の問題、経済格差と学力との格差がまったく固定してしまった問題。

今言った問題が、データ的にはどんどん増えてきている。あるいはデータの変化はあまりないにしても悪質化している。子どもの分母が減っている中で、絶対的な数が増えてきているのは大変な問題だと思います。

不登校の問題は昭和の時代から言われていましたよね。だけど、平成元年のころは5万人ぐらいだったのが、現在では14万人なんです。つまり倍増しているんです。生徒数は40パーセントも減っている中で総数が増えている。

だけどそのなかには、学校ぎらいと言うか、学校をあまり必要としないという意識が広がっていて、つまり学校の価値が相対的に低くなり、学び方は多様にあるので、別に学校に行かないでホームエデュケーションをやってもいいのだという認識が広がってきたこともあるんです。それから教育機会確保という法律が通って、学校に行かないのも1つの考え方みたいに幅広く捉えられるようになってきたのは大きな進歩だと思います。

いじめの問題もデータは急激に増えていて、平成元年ごろは3万件ぐらいだったのが、今のデータでは41万数千件と、大変な増え方になっているんです。ただ、注意しないといけないのは、これまでの発生主義から認知主義になって、被害者がいじめだと思ったらいじめだとカウントしましょうと、データの取り方そのものが変わっているところも重視しないといけなくて、進歩した側面もあるんです。だから単純に捉えることはできないのですが、依然として数はどんどん増えていると、それは諸外国と比較した時にわが国の大きな特徴なんですね。

――学校の相対的価値が下がってきたというお話がありましたが、その背景に何があるのでしょうか?

いじめの問題がいちばん大きな影響を与えていると思います。命を奪われるような危険地帯に行くのは緊急避難的にやめましょうと、不登校もありだよと僕も言いますし、社会一般にもそう思う親が多くなってきた。命を懸けてまで学校に行く必要はないと、危険は避けようという考えが広まってきたというのもすごく大きいと思います。

子どもたちにとって、安全安心というのはもっとも大きなテーマですし、学校にとっても安全を確保することは、法律では明記されていませんが、大前提として学校に義務づけられていることは子どもたちの安全配慮なんです。そこのところが侵されている学校には、行かなくたっていいじゃないかというのは一理あると思うんです。

――不登校の数字が増えているのは、必ずしもネガティブな要素だけではないということですね?

だけど、本来的に言えば公教育というのは、非常に機能的にしかも国の税金を使ってやっているわけですから、そこがいちばん安全でイキイキしていて、子どもたちが主役になっている場所にならないといけない。でも、それがないので、ある意味で善後策として控えようというのは、どうかなと思いますし、子どもたちにとって必ずしも学校は安全ではなくなってきてしまったということは言えると思います。

――最初に上げていただいた問題のなかで、いちばん深刻化していると感じているものはなんでしょうか?

やはり、いじめですね。認知主義に変わったのは進歩なんですよ。これまでの昭和の定義で言えば、いじめは▽自分より立場の弱い子を、▽長期間継続的にいじめて、▽相手が苦痛を感じているもの、しかもそれは▽学校が認定したものという4つも条件が付いていたんです。

昭和の定義では、いじめっ子が主語でいじめをして、学校が調べたら本当にあったという時に認定していた。それは自殺して亡くなってもそういう認定がされてきたんです。

ところが2006年に新しい定義になって、これはおかしいというので相当運動にもなって、いじめられている当該児童生徒が主語になって、被害者が「僕はいじめを受けた」「つらいよ」と言えば認定しましょうということになったんです。

 ――中学高校の現場(※1)にいらっしゃいましたが、その頃と比較して、いじめの形は変わってきましたか?

(※1)尾木さんは昭和47年から平成6年にかけての22年間、私立高校や公立中学校で教員を務めた。

変わってきましたね。僕が高校の教員をやっている時は、いじめはほとんどなかったです。中学校でも70年代はそんなになかったです。やはり、いじめが起きてきたのは80年代からですね、急激に起きてきたのは。

だから文科省が問題意識を持ってデータを取り始めた時期ときれいに一致します。その前がちょうど校内暴力というのがあって、子どもたちはエネルギーとか不満を爆発させていて、金八先生のドラマのようなシーンがいっぱいあったのですが、教師が封じ込めていたんです。

中学の教師なんかは3年交代でグルグル回って、どんどん経験を蓄積していくわけです。こうなれば彼らは次は音楽室を襲うぞとか、次は放送室が占拠されてロックが流されるとか、大体わかるようになった。

だから事前に全部手を打てるようになってきた。ところが子どもたちは全員新人ですから、同じような過ちをして、管理主義が横行し始めたら、いじめという形で噴出したと捉えられるのが一般的ですね。

――学校や権力側に向いていたものが仲間内に向いていくようになったのでしょうか?

そうなんです。仲間うちのそれも多数が少数をという形、絶対に勝てるような状況でいじめてしまう。それが1990年の後半から2000年に入って、急速にスマホの世界、ネットでのいじめが中心になるようになってきて、深刻になりましたね。今は遺書までネットの中に書き込むようになって、親にはなかなかわからない、見えない、透明化されたいじめに変化してきました。

――今もまだ、いじめが原因で自殺をする子どもたちがいるという痛ましい状況がありますが、学校側の責任が大きいのでしょうか?

すごく大きいと思います。3月に2人の小学6年生の少女が、心中自殺のような事をやってしまった。(※2)初めはいじめは確認していないとおっしゃっていましたけど、当日に、友達に死にたいというのを訴えていたりするわけです。担任の先生もそれを噂で聞いて、「大丈夫なの?」と聞いたら、「軽い気持ちで言ったので大丈夫ですから」と言われて、それで終わってしまっている。

(※2)2019年3月、愛知県豊田市で小学6年生の女子児童2人がマンションから飛び降りて死亡した。現場にはいじめなどのトラブルをうかがわせる内容が書かれたメモが残されていた。

ただ、これまでいじめの自殺事件のご遺族に会ってみると、必ず発信しているんです。みんな発信しています。それは12歳や15歳の子どもたちが、自分の命をなくそうとしているのに平常心でいられるわけがないんです。ありえない話で、重大な変化が起きています。

ほとんどの場合は友達に発信しています。だから友達から冗談半分でも死にたいって言われた時は、必ず大人に伝えてということを徹底して教育しておく事もすごく重要だと思います。

――教育を取り巻く環境が平成の間に、いろいろな面で変わってきましたが、尾木さんが最も印象に残っている出来事はなんでしょうか?

いちばん印象に残っているのは、2011年の10月11日に起きた、大津市の中学2年生のいじめ自殺事件です。(※3)どうして印象に残っているかというと、その前にもいじめで大きく話題になるような残酷な事件があったのですが、大津の事件は本当にむごくて、いじめ自殺の練習までさせられていたらしいという話も流れて、大変な衝撃を生んだんです。

(※3)平成23年10月、大津市で中学2年生の男子生徒がいじめが原因で自殺した事件。男子生徒の自殺後に学校が全校生徒を対象に実施したアンケートで、いじめの存在を指摘する回答が寄せられたにもかかわらず、遺族に伝えなかったことなどが隠ぺいだと批判された。また、警察が学校や教育委員会強制捜査に入る事態となった。この問題をきっかけに「いじめ防止対策推進法」が制定された。

そして、あの時は大津市教育委員会が隠ぺいを試みた、校長も隠ぺいをしようとしたということがあって、第3者の調査委員会が設置されて、ご遺族側と市側と、3人3人で人数を出して、僕はご遺族側から推薦されてメンバーに入ったんです。

すごく印象に残っているのが、初回の調査委員会の時に、まず学校訪問をしてみよう、どんな所にあって、どんな校長先生なのか、お会いしてみようということで訪問したんです。

そして、校長先生から話を聞いていたら、廊下がザワザワしているんです。何だろうと思って、耳を澄ましたんです。そうしたら、外から地鳴りのような低いうめき声で、「尾木ママ隠ぺいされないで」、「尾木ママ隠ぺいされないで」と言ってドアが揺れているんです。みんな押しかけて来て、「隠ぺいされるな」って事を言っているんです。

そして帰りに外に出たら生徒に取り囲まれて身動きが取れなくなって、生徒たちが「先生、隠ぺいされないでください」「尾木ママ頼むよ」って言うんです。そこで、「僕は絶対に隠ぺいされないから安心して」と子どもたちに約束したんです。あの叫びが今もずっと、多分一生耳から離れないと思います。

だからその叫びを受け止めながら、これまでいじめの問題と向き合ってきたつもりなんです。だからどうしても教育委員会とか先生方に、ちょっと厳しい言い方になるの。尾木ママっぽさがなくなって、きつく言ってしまうのよ。

――隠ぺいはその学校の特異な例なのか、それとも教育界に共通する原因があるのでしょうか?

構造的な問題があって、「教育村」とよく言われますが、教育委員会と学校は一体なんです。世間一般的には、教育委員会は1段上で、指導機関だと思うでしょ?役割的には確かにそうで、校長を評価するのは教育委員会で、指導主事が査定します。構造的にはそうだけど、実は一体なんです。

なぜかというと、教育委員会の指導主事の先生方が、教育委員会の職員のままで退職する事は絶対をつけていいぐらいありえないです。教育委員会の指導主事は、必ず現場の校長職なり教頭職について、そこで定年退職を迎えられるんです。

どうしてかといいますと、給料体系が教師の方がはるかにいいんです。だから市町村の職員のままで終わってしまうと、先生に比べて給料が低いんです。だから高い所に身分を転換しておいて、そこで3年とか4年ぐらい勤めて定年退職を迎えると、給料も高くてボーナスも多いし退職金も多いと。そんなんでとにかく現場に下りるんです。

それに学校にはナンバースクールというのがあって、市内に10校あったら第1中学校が最もブランド力が高いんです。そこの校長が教育長になるという、取り決めではないけど不文律があるんです。大津市の場合もそうで、あの事件が起きた学校の校長先生が教育長になる予定だったんです。

自分たちの教育委員会に来る人を悪く言えますか?追及できないでしょ。そして市の教育委員会の指導主事の先生方にとっては、市内の小・中学校に、いつ自分が校長になってお世話になるかもわからない。親からクレームついたからといって、しっかりやれなんて言えますか?言える訳ないから同僚目線で、うまくやっておきなさいで終わるんです。

――大津の事件で委員をされたということですが、内容がわかってくるにつれてどう感じられましたか?

衝撃は大きかったですね。報告書を書いたのを今でも記憶していますが、ひどい隠ぺいが行われた事がわかって、それで僕は「事実のねつ造が行われた」と表現したんです。

そして、最終的に文章の調子をそろえる段階になって、委員長の弁護士の先生から「ねつ造という言葉はちょっと品がない」と、もうちょっと柔らかい言葉で「フィクションはどうですか?」とおっしゃって、委員の皆さんもなるほど、フィクションなら柔らかいねとなって、フィクションという表現を報告書に書き込んだんです。

そしたらメディアの皆さんが全然、気が付いてくれなくて、事実のねつ造っていう言葉を使えば、みんな気が付いてくれたと思うけど、フィクションって書いたらどこの放送局も新聞社も問題にしてくれなくて通りすぎたんです。

ねつ造がこんなふうに行われるのだとか、フィクションが作られる過程がすごくよくわかりました。それぞれみんな自分の弱みとか自分の利益が目先にあって、弱いなと思いましたね。

――すべての先生がそうだとは思いませんが、子どもたちに寄り添えなくなってきているところがあるのでしょうか?

聞き取り調査は口論や論戦をする場所ではなくて、あくまでも聞き取る場なんですよね。それは心得ているつもりだったのですが、あまりにも亡くなった子どものことを、いたまれないというか共感をしてくれない先生がいて、あまりにも悲しくなって、「先生は亡くなった生徒と生きている生徒と、どっちが大事なんですか?」と聞いたら、「生きてる生徒に決まっているじゃないですか」とおっしゃったんです。

僕はがく然としたんです。「先生ね、議論するつもりはないけれど、亡くなった生徒を大事にできなかったら、今、目の前にいる生徒を本当の意味で大事になんかできないですよ」と、「だから徹底して解明しようとしているんでしょ」と言ったのですが、通じなかったです。

――教師の質の低下も指摘されるようになりましたが、その実感はありますか?

僕は法政大学の教職課程センター長を務めていましたので、送り出すほうから言えば、年々レベルは上がっています。それは、教える側の力量も付いてくるし、文科省もいろいろな改善策を持ってきますから、力はついているんです。でも教師は出た先の3年が勝負なんです。

その職場について僕のゼミの卒業生なんかが、1年たって2年たって、口々に言うのは、「尾木ゼミで習ったのとまるで別世界だ」って言うんです。「苦しくてしょうがない」って言うんです。現場がかなり管理主義になっていて、初任者研修で指導教官が付いて、生徒の見てる前で間違いを指摘したりしちゃうわけです。よかれと思って政府が取り入れたものが、先生方を締めつけるだけなんです。

そうすると、子どもたちにとって、バイトの先生みたいに見えてしまう。その先生とともにクラスのいじめをなくそうとか、頑張ろうという気持ちがなくなって、子どもたちも指導教官を頼るようになってしまって先生が育たないんです。

だから悪循環になっていて、もちろん指導教員によっては優れた方もおられて、その先生が上手に指導されて、ぐんぐん力がつく人もいるのですが、全体的な制度から言えば、失敗に終わったと思っていて、現場が疲弊していますね。

それから一般的に職員会議がなくなって、みんなで議論して、その議論を新しい人とか未熟な先生が聞いて学んでいくという機会もなくなったんです。現場の管理体制が強化される中で、教員が育ちにくいという状況が広がっていると思います。

――先生方がおかれた状況が変わってきたということだと思うのですが、平成の間になぜ、いいほうにいかずに悪い方に変わってしまったのでしょうか?

社会一般にはあまり知られていないのですが、体罰の横行にしてもなんにしても、わざとやってる人はいない。愛情をもってしつけなきゃと思っていて、虐待事件なんかもしつけだったとみんなおっしゃるでしょ。だから親も善意というか、責任を果たしているぐらいに思っているんです。

だけど、親の体罰を禁止しようという動きが出てきた。(※4)これは2019年の2月に国連から勧告を受けたんです。親の体罰禁止を法律化しなさいと。

(※4)児童虐待の防止策を強化するため、政府は2019年3月19日、親による体罰を禁止することを盛り込んだ、児童虐待防止法などの改正案を閣議決定した。

1989年に国連で子どもの権利条約が批准されていて、その5年後、1994年の4月に日本が批准して、5月に発効しているんです。子どもを権利の主体として認めよう、社会は子どもの最善の利益を追求するんだと、それから子どもに意見表明権があると、これが大きな柱なんです。これを批准しているのに、国民とかあるいは教育関係とかメディアにも周知徹底する義務があると、第42条に明記されているのに、その義務を果たさなかった。

それからもう1つ、子どもの定義は国際社会でいえば18歳未満だと書かれているんです。18歳になったら当然、選挙権も出てくるということで、今から30年前には多くの国が批准して、現段階で批准していない国はアメリカ1か国だけで、最も多くの国が批准している国際条約なんです。

国際条約は国内法よりも上ですから、ほかの国は18歳選挙権は30年前に終わっているんです。でもわが国は3年前です。やんやといわれてもやらなかった、そういう子どもの権利とか権利の主体として、大人と同じように尊重すると、ケアもしないといけないのは当たり前ですが、そういう存在だというのはせっかく国際条約を批准しているのに、その理念で社会が動かなかったのが、なんと子どもが粗末にされて、子ども受難の30年が続いたのかっていう悲しさでいっぱいです。

――先生方の変化を聞いてきましたが、子どもたち、あるいは保護者も、この30年で変わってきたと感じますか?

モンスターペアレントという言葉が1990年代半ばから流行しましたけど、親御さんたちも不満があったら言うよというのが一時期広がりましたね。クレーマー社会という言葉がはやって、大きな社会問題になったこともありました。

それが教育界まで広がって、みんなクレームをとにかく言ってみようという事がすごく多くなってきた。クレーマー社会のひとつの現象が学校現場にも出てきたという感じがありますね。

――それが教育現場にどう影響をおよぼしているのでしょうか?

教育現場はものすごく防御するんです。だから自治体によっては、弁護士さんを4人雇って、クレーマーに対応する。担任の教師とか学校ではなくて、弁護士が集まって、教育委員会にも来てもらって対応をする。そういうあまりにも法律主義的に対応をしている。そこがちょっとゆがんだかなと思います。

子どもが窓ガラスを割って、1枚2000円だとすると、半額持ってくださいと学校が言うのです。それは痛みを覚えて責任を持たせようという考えなのですが。それにクレームをつけてくるお母さんがいて、そんなところに石を落としている学校が悪いという論法なんです。

今まではそんなことは想定したこともないから学校は激しく動揺するわけです。そんな言い方するかみたいな感じになって、教師のほうがすごく親を警戒するようになったということは言えると思います。

だけど、本当はお母さんを呼んで、「家庭ではちゃんとおりこうさんにしているの?」とか「困った事ない?」とか話していくと、ポロッと子育てで困っているとか、乱暴すぎて困っているとか、いろいろな事を言い始めて、そこに共感していくというか、「お母さん大変よね」って聞いてあげる。

そうしたら石を落としているのが悪いとか言っていたお母さんも「小遣いから出させて弁償させるわ」って、ころっと変わってくるんです。そういうお母さんが味方になってくれると、クラスまでまとめてくれるんです。

だから本当の敵対者はいないというのが、これまでの経験なんですが。それを真っ正面から法律で戦ったらそれは駄目ですよ。

――教育現場と家庭とのコミュニケーションが今は難しいのでしょうか?

教師もコミュニケーション力が落ちましたけど、親も落ちましたよね。昔みたいにのんびりしていて、「あんたが言えないなら私が先生に話してあげる」とか、地域の姉御肌のママがいて、そこで一旦フィルターを通していると、学校に言ってくる前に、冷静に問題点が整理されてから来るのですが、今はカっときたら直行で来ちゃう。その傾向がすごく感じられます。

――「子ども受難の時代」というキーワードがありましたが、平成の時代は子どもたちや先生たちにとって、やはり幸せな時代ではなかったと思いますか?

僕はなんていう不幸せな、教師にとっても親にとっても、もちろん子どもたちにとっても本当に不幸な時代だったなと思います。その中でも幸せになっていける兆しだとか、きっかけがないわけではないんです。それを膨らましたり尊重したりする余裕がないまま来てしまった。そんな感じがします。

それを煽りたてた社会現象が、端的に言うとゆとり教育」への批判ですね。今でこそ「ゆとり教育」は全く間違いではなくて、2020年の教育改革の基本的な柱になっているアクティブラーニングといわれるコンセプトの学び方は、「ゆとり教育」の時の精神と全く同じです。それなのに当時は徹底してたたかれて、そして「脱ゆとり」ということで詰め込みに戻りました。

それで「ゆとり教育」が大失敗に終わってしまったのですが、あの時にひどいと思ったのは、あの調査をやるのは15歳なんです。高校1年生の6月ぐらいにやるんです。それで言うと、高校1年生が3年前の2000年には中学生で、まだ「ゆとり教育」のゆの字も始まってないんです。だから、ゆとり教育で学力が落ちたなんて言えるはずがないんです。ちょっと見ればわかるんです。僕も何回も言ったんですが、なかなか伝わりきらなかったんですね。

それと、それをチャンスとばかりに、塾業界が、「ゆとり教育で円周率の3.14を3と教えるようになって、学力が低下したんです」と言ったんです。でも教科書を調べたのですが、3と教えてる教科は一社もないんです。全部3.14と書いて、括弧の中に3で扱ってもよいと書いてある。

それはもうちょっと高学年になったらやればいいのであって、まずは考え方が大事で、3.14で計算をしていると、そこでつまずいて算数嫌いになる子が大量にいたから、3として掲載してもいいという教え方なのに、ある塾が「ゆとり教育で学力が低下した」と宣伝して、それが浸透したんです。それであおられて、みんな塾へ通うようになって、公立じゃ駄目だといって私立が大ブームになったんす。怖いですよね。完全な間違いです。

――子どもたちが制度の変化のなかで犠牲になってしまった側面がありますね。

ひどい事に、ゆとり教育世代を「おゆとりさん」だとか揶揄して、何か上手にできなかったりすると、「だからゆとり世代はダメだって」、ダメな若者のことを「ゆとり教育」のせいだと、全部ラベル貼りしましたよね。そういうタイトルの本までが出ましたから、これは社会として恥ずかしいと思いますね。

――大人たちは今の子どもたちはダメだと言ってしまいがちですけど、そんなことはないのですね。

そんな事は絶対ないって、僕が子どもの時も今の高校生はダメだとボロクソに言われたんですよ。いつも年配の世代からは若い世代はダメだダメだって言われる。

だけどこの2~3年、そういう声はほとんど聞こえないでしょ。アスリートがものすごく活躍してるから、10代とかが大活躍でしょ。国際舞台でもすごく優秀な成績をあげていて、しかも大人顔負けのものすごく深いコメントをする。羽生結弦くんとか大谷翔平くんなどを見て、今の若者はダメだという人ほとんどいないです。

今、大活躍しているのはみんなゆとり世代です。だから、これからの時代は若者への見方が絶対変わりますね。

――平成の次はどんな時代になると思いますか?

これが言いたくて来たんです。次の時代は「子どもと大人のパートナーシップの時代」だと思います。

――具体的にはどんなことを指すのでしょうか?

具体的には今のアスリートの大活躍ぶりを見てもわかるように、10代だからとか、中学生だから高校生だからと、年齢でくくって評価する時代は終わってしまったと。

例えばスマホの技術にしてもパソコンの技術にしても、お母さんたちよりも子どもたちのほうが優れていますから、親が監督したり、リードしたりすることは、ほとんどできないで、子どもがリーダーシップを取って、勝手なことやっていますよね。間違った使い方も多いですけど。だから、子どもたちのIT技術にしても、いろいろな情報の受信力から発信力にしても、大人をはるかに凌駕していると思います。

それから子どもたちの発想力とか想像力だとか、批判的な思考力だとか、これは大人にないものを今の子どもたちは身につけてきているんですね。

そういう力と私たち大人の経験主義と言っては悪いですが、経験豊かな財産とを融合させて、子どもと大人が今の時代を生きているんだと、次の新しい時代を作るんだという合意のもとに、パートナーとして大人と子どもが力を合わせて次の時代をつくっていくと、それが次の時代のイメージだと思います。

だから次の時代は、大人と子どもが対等な関係でパートナーとして、頑張って時代をつくっていくというのが大きな特徴になってほしいと思います。

――大人が子どもの見方を変えていかないといけないですね?

完全に変えていく必要があります。例えば親の体罰禁止というのも、子どもたちの意見もちゃんと聞く、意見表明権といいますけれど、あなたどう思うの?と、これは児童相談所であれ親であれ学校であれ、本人に聞くべきです。「本当にお父さんから体罰はないの?」とか聞けば、すぐにわかる事です。意見表明権を明記することはとても大事だと思います。

――子どもの可能性を信じてあげることも大切ですね?

子どもに頼ってもいいんですよ。僕も中学や高校で教師をやっている時に、わからなくなる事があるんです。なぜあの子は一生懸命、毎日話を聞いてあげているのに、タバコ吸っているし非行やめないのだと思うんです。

そうした時に、クラスのリーダーの子を3人ぐらい呼んで、だいたい女子が頼りになるのですが、「僕は一生懸命やっているんだけど、どうしてあの子は非行から立ち直れないんだろう?」って相談するわけ、そうすると、「先生ね、彼は言えば言うほどいこじになるのよ。私たちに任せておいて」とか言うんですよ。それで、任せておくと素直になってくるんですよ。

そういう経験を社会とか大人が積んでくると、急速に前進すると思います。理念だけで子どもを参加させるべきだとか、子どもの権利条約に書いてあるじゃないかと言ってもだめだと思います。

――子どもたちの可能性をどうお感じですか?

子どもたちの可能性は基本的に無限だと思います。でもこれを発揮させることに失敗したら日本は終わりだと思います。

尾木 直樹(おぎ・なおき)
1947年1月3日生まれ。滋賀県出身。早稲田大学を卒業後、都内にある私立海城高校や公立中学校で22年間にわたり教師を務める。その後、大学教員として22年間、教壇に立ち学生を指導してきた。

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丸山眞男の言う「抑圧移譲」の構図ですね。

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#体制派#同じ穴の狢

アメリカと北朝鮮は、ことし2月、ベトナムで行った2回目の首脳会談で非核化をめぐって合意に至らず、その後も実務協議などが再開する見通しは立っていません。

アメリカのポンペイ国務長官は5日、CBSテレビのインタビューに応じ、首脳会談のあとも北朝鮮と今後の進め方についてやり取りを続けていると明らかにしたうえで「3回目の首脳会談が行われると確信している」と述べました。

そのうえで、北朝鮮が来週11日に開催する最高人民会議を注視しているとしキム・ジョンウン金正恩朝鮮労働党委員長には、『非核化のためにアメリカに関与すれば北朝鮮に明るい未来が訪れる』と語ってほしい」と述べ、キム委員長が国民に向けて非核化の方針を打ち出すことに期待を示しました。

また、同じ11日にワシントンで開かれる予定の米韓首脳会談に関連してポンペイオ長官は北朝鮮に対する韓国の感情は理解しているが、米韓は北朝鮮への制裁で緊密に協力している」と述べ、北朝鮮の非核化が達成されるまで制裁を解除しない方針を改めて強調しました。

アメリカの研究グループ「38ノース」は5日、北朝鮮のニョンビョンにある核施設の衛星写真の分析結果を発表しました。

それによりますと、先月22日に撮影された写真から、施設内で建設中の実験用軽水炉の隣にこれまで確認されていないクレーンが配置されていることが分かったということです。

38ノースは詳しい目的は分からないとしながらも原子炉が格納されているドーム状の建物の中に資材を運び入れた可能性があると指摘しています。

ニョンビョンの施設は、ことし2月に行われた2回目の米朝首脳会談で焦点となった核開発の中核施設で、北朝鮮軽水炉の建設は発電が目的だと主張していますが、国際社会は核兵器の原料となるプルトニウムの生産につながると指摘しています。

物別れに終わった2回目の米朝首脳会談以降、北朝鮮ではミサイル発射場が運用可能な状態にまで復旧されるなど非核化に逆行する活動が確認されていて、アメリカ政府は北朝鮮の今後の出方を注視しています。

北朝鮮の国営テレビは、キム・ジョンウン委員長が、東部のウォンサン(元山)で開発中の観光リゾートと、西部にある温泉施設の建設現場を相次いで視察したと伝えました。

このうち観光リゾートの開発地は、海岸一帯に建設中のビルが建ち並び、キム委員長が笑顔で幹部たちと砂浜を歩いている様子が伝えられました。

キム委員長は「党が人民のためにばく大な資金と労力を使って建設するのだから、50年後、100年後にも見劣りのしないようにすみずみまで最高の水準にするべきだ」と述べる一方で「何かに追われるように建設してはならない」として、完成をことし10月から来年4月に延期するよう指示しました。

観光リゾートの完成が延期されるのはこれで2度目で、制裁の影響で建築資材や機械の調達が難しくなり、工事が遅れている可能性もあります。

国営メディアは、4日もキム委員長が別の場所で建設中の新たな街を視察したことを伝え、2回目の米朝首脳会談が物別れに終わり、制裁が解除される見通しが立たない中でも、キム委員長が経済の立て直しを最優先にしていることを強調しています。

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人口40万人余りのブルネイでは国王がイスラム教の権威であるとともに国政全般を掌握しています。

5年前からイスラム教に基づく厳格な刑法の段階的な導入を進め、今月3日に全面施行しました。

この刑法では男性どうしの性行為や夫婦以外との不倫行為を石打ちなどによる死刑にするほか、窃盗犯には手や足を切断する刑罰が与えられるなどとされています。

これに対して国連のグテーレス事務総長は「人権は差別なくあらゆる人たちに認められるべきだ」というコメントを広報官を通じて発表するなど国際社会から批判の声が上がっています。

さらに、俳優のジョージ・クルーニーさんなど著名人がアメリカやヨーロッパにあるブルネイ資本のホテルの利用をやめるよう呼びかけているほか、一部の旅行会社がブルネイの航空会社との取り引きを中止する動きも出るなど波紋が広がっています。

この刑法では自宅やホテル以外での飲酒や喫煙なども禁止され、観光客などの外国人にも適用されることから、現地の日本大使館も注意を呼びかけています。

FRBの金融政策をめぐってトランプ大統領は先月8日、FRBのパウエル議長に直接、電話をして、去年、利上げを続けたことに不快感を伝えたと報じられたほか4日も、ツイッターに「FRBの利上げは不必要で、破壊的な行為だ」と投稿するなど批判を続けています。

トランプ大統領は5日、記者団に対して「FRB金利を引き下げるべきだ。彼らはアメリカ経済を減速させた」と述べ、政策金利を引き下げるべきだと明言し、FRBに対して、さらに圧力を強めました。

トランプ大統領は、FRBの定員7人の理事ポストのうち、現在、空席になっている2つについて、大統領選挙で経済政策の顧問を務めた、スティーブン・ムーア氏ら利上げに反対している候補を指名しています。

トランプ大統領FRBの人事を通じても、みずからの影響力を強めようとしていることで、FRBの金融政策の独立性が失われるおそれがないか懸念が広がっています。

トランプ大統領は、メキシコとの国境から犯罪者や違法薬物が流入していると主張し、今後1年の間に不法移民が減少しなければメキシコ製品への課税や国境の閉鎖を検討する方針を明らかにしています。

5日、トランプ大統領は、カリフォルニア州南部のメキシコとの国境地帯を訪問し、地元の国境警備にあたる当局者らと意見を交わしました。

この中でトランプ大統領「不法移民は急激に増えており、受け入れることができる限界を超えている。アメリカは、もう満員だ。回れ右をして帰るべきだ」と述べ、不法移民対策に厳しく取り組む姿勢を改めて示しました。

このあとトランプ大統領は新たに壁が建設されたばかりの国境に足を運び「安く、早く、効果的な対策だ」と述べ、公約である国境の壁建設の必要性を強調しました。

来年の大統領選挙に向けて、政権奪還を目指す野党・民主党からは立候補の表明が相次いでおり、トランプ大統領としては不法移民に厳しい姿勢を示すことで、支持基盤である保守層にアピールするねらいがあるとみられます。

アメリカのペンス副大統領は南部テキサス州で5日、演説し、ベネズエラの国営の石油会社が保有する船舶34隻と、ベネズエラ原油キューバに運搬した外国企業2社について制裁の対象に加えると明らかにしました。

トランプ政権はことし1月には国営の石油会社に制裁を科していて、ベネズエラの主要な収入源となっている石油産業に打撃を与えて、激しく対立するマドゥーロ政権の弱体化を図りたい考えです。

ペンス副大統領は「アメリカはベネズエラに平和的な移行をもたらすため外交的かつ経済的なあらゆる圧力を行使し続ける」と述べ、今後も圧力を強めていく考えを示しました。

ペンス副大統領は来週、10日には国連の安全保障理事会ベネズエラ情勢について演説する予定で、マドゥーロ大統領の退陣に向けて各国に協力や理解を求めるとみられますが、マドゥーロ大統領を支持する中国やロシアからは反発が予想されます。

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イギリスのメイ首相は5日朝、EUのトゥスク大統領に送った書簡公開しました。

この中でメイ首相は、今月12日の離脱期限を前に野党・労働党との間で離脱をめぐる方針について妥協案を模索する努力を続けているとしたうえで、協議が不調に終わった場合でも、議会に対し複数の選択肢を示して投票を行い、離脱への道筋を描くと約束しています。

ただ、議会の承認を得られても国内法の整備などに時間が必要だとして、6月末までの離脱の延期を要請しました。

EUは、イギリスが離脱をさらに延期する場合には来月23日に行われるヨーロッパ議会選挙に参加することを条件としています。

この点についてメイ首相は、延期を求める以上、選挙に参加する準備はするものの、投票日までに離脱のための手続きが終われば、参加を中止したいとしています。

離脱の延期にはイギリスを除く27の加盟国の承認が必要であるほか、EUからはより長期の延期が必要との意見が出ていて、今月10日に開かれる臨時の首脳会議でEUがどのように対応するのか注目されます。

EUはあくまでも離脱の条件を定めた「協定案」を議会が承認することをイギリス側に求めています。

外交筋によりますとEUのトゥスク大統領は「協定案」の議会での承認を前提に、長期の離脱延期についての案をイギリス側に提示することを検討しています。

トゥスク大統領の案では、離脱延期の期間は1年をめどとするものの、イギリス議会での離脱協定案の承認や国内法の整備が予定よりも早く完了すれば、その時点で延期を終了するなど、イギリス国内の議論の状況に柔軟に対応するということです。

トゥスク大統領は、この案を5日中にも加盟各国に提示する方針だということですが、フランスなどは厳しい姿勢を示していて同意を得られるかは不透明です。

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ヨーロッパとアジアにまたがるトルコ最大の都市イスタンブールでは、既存のアタチュルク国際空港が手狭になったことから、去年10月、新しいイスタンブール空港が開港しました。

新空港が開港したあともこれまで5か月間は、ほとんどの便が引き続きアタチュルク国際空港を発着していましたが、7日午前0時からはイスタンブール空港に業務が全面的に移行するため、5日、大がかりな引っ越しが始まりました。

アタチュルク国際空港では、朝から国際線の出発ターミナルで使われないカウンターも見られるようになり、一部で欠航する便も出ています。

また空港の周りでは、多くの大型トレーラーが待機し、荷物の運び出しの準備に追われていました。
引っ越しが続いている6日の午前2時から午後2時までの12時間は、新旧の空港とも全便の運航が止まるということで、空港当局は利用客に対してフライトの予定に変更がないか航空会社に確認するよう呼びかけています。

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リビアでは8年前に民主化運動「アラブの春」でカダフィ政権が崩壊したあと、首都トリポリを含む西部の暫定政府と、東部を支配下に置く軍事組織が対立し、国が分裂した状態が続いています。

こうした中、東部の軍事組織を率いるハフタル氏は3日から突然、トリポリ解放作戦」と題した軍事行動に踏み切り、大規模な部隊を西に進めました。

そして5日には、トリポリ周辺の複数の地区を制圧したということです。

リビアでは今月、国連の仲介で国家の統一に向けた国民会議が開かれる予定で、その準備もかねて訪問していた国連のグテーレス事務総長は5日に急きょ、ハフタル氏と会談し、軍事行動をやめるよう求めました。

しかし説得は不調に終わり、グテーレス事務総長は「重苦しい気持ちでリビアを去る。何が起きようとも国連も私もリビアの人々を支え続ける」と述べました。

トリポリには西部の暫定政府の傘下にある民兵組織も集結し始めていて、今後、ハフタル氏の部隊と衝突する懸念が強まっています。

フランスで開かれているG7外相会合は5日、緊迫する北アフリカリビア情勢について声明を発表し、リビア東部の軍事組織が西部の暫定政府の首都、トリポリ周辺で攻勢を強めていることに強い懸念を表明しました。

そのうえで「すべての当事者にトリポリに向けた軍事行動を直ちにやめるよう求める。軍事行動は、国連主導の政治プロセスの将来を阻み、市民を危険にさらしリビアの国民の苦しみを長期化させる」としています。

そして、リビアのすべての勢力に対して国連主導のプロセスを支持するよう呼びかけるとともに、国際社会に対しリビアの安定に向けて結束と団結を示すよう求めています。

リビアで衝突の懸念が高まっていることを受けて国連の安全保障理事会では5日、イギリスの要請で緊急の非公開会合が行われました。

会合のあと、議長を務めるドイツのホイスゲン国連大使は、安保理の総意だとして「軍事的緊張が高まっていることに深刻な懸念を表明する。東部の軍事組織に対して軍事行動の即時停止を求める」と述べました。

そのうえで、グテーレス事務総長が当事者間の仲介役として推進する対話を全面的に支持するとし、今月14日からリビア国民会議が予定どおり開催されることが極めて重要だと強調しました。

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アメリ労働省は5日、先月の雇用統計を発表し、農業分野以外の就業者数は、前の月と比べて19万6000人の増加となり、17万人程度の増加を見込んでいた市場の予想を上回りました。

アメリカの就業者数は、小幅な増加にとどまった、前の月から回復し、この3か月間の平均では、18万人の増加となり、堅調な伸びを示す結果となりました。

一方、失業率は先月と同じ3.8%と、低い水準を保っています。

また時給の平均は、前の年の同じ月と比べて3.2%の上昇と、3%を超える伸びが続いています。

アメリカ経済をめぐっては、米中の貿易摩擦の長期化や中国やヨーロッパをはじめとする世界経済の減速などによって先行きに不透明感がある一方、雇用の増加や株価の上昇傾向が続くことで、やや伸びが鈍っている消費も上向くかどうか注目されます。

「我々マスコミは、弘中氏が名誉毀損で訴えてくることを怖がる。とにかくしつこいし、書面は細かい。細かいことを積み重ねてくるので下手なことは書けない。依頼人からすれば、弘中氏がつけば心強いでしょう」

 その一方で、「たとえ相手側の人間でも弘中氏は面白いと思ったら、垣根を越えて個人的に受け入れようとする」。そんな度量の広さを持ち合わせており、いわばアメとムチによって、上手にマスコミを操縦していくのだという。

 かつて弘中氏に弁護を依頼したことのある人物は、かつて本誌にこう話していた。

法曹界には『バックグラウンド弁護士』という呼び方があるそうです。弁護士は依頼人に有利な判決を得るため裁判官にアピールしますが、このバックグラウンド弁護士は世間をも巻き込んで裁判を有利に闘っていこうとするそうです。まさに弘中さんがそうです」

 武器はメディア操縦と世論の後押しのようだ。

 実は、今回の会見でも、弘中弁護士の秘策が明らかにされている。

「再逮捕はありえると思ってましたので、最低限ゴーン氏が言うべきことは記録しています。それは公開する予定です」

 すでに、フランスのニュース局LCIが、ゴーン被告のインタビューをネットで一部公開している。映像では「外国でこのようなことに巻き込まれた私と私の権利を守るため、フランス政府に訴えたい」などと語っている。

 メディアと世論を上手に使った逆襲が、これから始まる。

G7=主要7か国の外相会合に出席するため、フランス北西部のディナールを訪れている河野外務大臣は、日本時間の5日夜、ルドリアン外相と会談しました。

外務省によりますと会談の最後にルドリアン外相から、保釈されていた日産自動車カルロス・ゴーン前会長が再逮捕され、再び勾留されたことについて、問題提起があったということです。

問題提起の具体的な内容について外務省は明らかにしていません。

また河野大臣からは、特段の回答は無かったということです。

一方、会談で両外相は、ことし6月のG20大阪サミットの成功に向けて、データ管理や自由貿易の推進などの分野で緊密に協力していくことを確認したほか、北朝鮮の非核化に向けて国連安保理決議の完全な履行の堅持が不可欠だという認識で一致しました。

日産自動車の前会長カルロス・ゴーン容疑者(65)は、オマーンの販売代理店に日産から支出させた資金の一部を私的に流用し、合わせて5億6000万円余りの損害を与えたとして4日、特別背任の疑いで東京地検特捜部に再逮捕されました。

特捜部はゴーン前会長がオマーンの代理店に支出させた資金の一部をレバノンペーパーカンパニーの口座に送金させ、みずからに還流させていたとみていますが、この口座から前会長側への資金移動が記録されたメールを特捜部が入手していることが関係者への取材で分かりました。

関係者によりますと、この口座からは、およそ30億円が前会長の息子が経営するアメリカの投資関連会社に送金されていたほか、およそ9億円はゴーン前会長の妻が代表を務める会社に送金されていたということです。

特捜部は捜査に協力している日産側から資金移動のメールを入手したということで、特捜部は不透明な資金の流れの実態解明を進めています。

関係者によりますと、調べに対しゴーン前会長は全面的に容疑を否認しているということです。

 弘中弁護士が激怒したのは、証拠隠滅や逃亡の恐れがない保釈中の被告人をパクるという異例の逮捕に加えて、これから始まる裁判に関係する資料まで持ち去られたからだ。特捜部はゴーン容疑者の日記や電話、果てはゴーン容疑者の奥さんの携帯電話やパスポートまで押収したという。

 弘中弁護士は会見で、特捜部のやり方を「明らかな防御権、弁護権の侵害である」と強調。「逮捕に伴う押収の名目のもとに、弁護に必要な、あるいは、被告人として公判活動に必要な資料を持っていく。これがひとつの目的だったと考えざるを得ない」と断じた。

 ゴーン容疑者の電撃逮捕からは、弘中弁護士に恐れをなした特捜部の姿が透けてくる。元特捜検事で弁護士の郷原信郎氏がこう言う。

「ゴーン氏の4回目の逮捕は、これまでの起訴内容では有罪にできないという、特捜部の自信のなさの表れでしょう。有罪に持ち込む自信があれば、とっくに追起訴しているはずですから。保釈から1カ月というタイミングでの逮捕は、ゴーン氏の弁護活動を妨害するため、打ち合わせ資料を盗み見たいからだと思われて当然です。ゴーン氏の私物に限らず、奥さんの携帯電話やパスポートまで押収したのは、ゴーン氏が保釈条件に違反していないかチェックするためだと考えられます。いずれにせよ、検察は、抵抗するゴーン氏を徹底的に絞り上げるつもりでしょう。組織防衛のために一個人を潰しにかかるとは、まるで『権力マフィア』ですよ」

ゴーン前会長の妻のキャロルさんは、アメリカのニューヨーク・タイムズウォール・ストリート・ジャーナルの取材に応じました。

特捜部の係官が午前6時前に都内のマンションに来たとき、ゴーン前会長とキャロルさんはパジャマを着た状態で、「ベッドから飛び起きて玄関のドアを開けると20人ほどがいた」と話しています。

特捜部は、キャロルさんの携帯電話やパスポートを押収し、何が書いてあるのか分からない日本語の文書にサインをするよう求めてきたということです。

このため文書の翻訳が必要で、弁護士と話をしたいと要求したものの認められなかったことを明らかにしました。

キャロルさんは特捜部のこうした対応について、「私が爆弾を持ったテロリストであるかのように扱われた。地獄のような恐怖を感じた」などと非難し、「私と夫に恥をかかせたかったのだ」と話しています。

また特捜部がマンションに来た際のゴーン前会長の様子については、逮捕されるかもしれないとは思っていたが、早朝に来るとは予想していなかったと述べ、「途方に暮れ、怖がっていた。ただ私のことを心配していた」と涙を浮かべながら話したということです。

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硬式球と軟式球の中間のような準硬式球を使う。準硬式野球のボールは正式には軟式H号ボールと呼ばれ、硬式球とほぼ同じ中身で、外側の表面が軟式球と同じ天然ゴムでできている。開発した内外ゴムの商品名からトップボールとも呼ばれる。

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まだ、7, 8分咲き

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ガラスコーティングの本当のメリットと長持ちさせるコツを紹介

最大のデメリットは価格が高くつくことです。もちろん、車の大きさや形状はもちろんのこと、施工業者によっても価格に違いがあります。

ただ、平均的なところで見てみると、軽自動車の新車・廉価タイプなら4万円台から施工が可能ですが、大型1BOXタイプの経年車両なら16万円前後が相場になります。

コーティングをプロに任せて、仕上がった車を見たドライバーから「期待のわりにツヤや質感が高くない」と感想を聞くことがあります。これはガラスコーティングの特徴をよく理解していないことが原因だといえるでしょう。

カルナバ蝋ワックスのツヤが素晴らしいことからもわかるように、ツヤや質感には油分が大きく影響しています。

ガラスには油性成分が含まれないために、自ずとツヤや質感には限界があります。あくまで、ボディや塗装を保護することに重点が置かれているのです。

「これまで、バラエティー番組や情報番組をたくさんさせていただきましたが、話の流れで自分がそう思ってなかったとしても『そうかもしれないですね』と言うところがあったのですが、これからは笑顔で逃げることがなくなる、なくさないといけないと思っています。その場を過ごせばいいということではなくて『私はこう思ったんですけど』という強さというか、自立したものがないといけない」。

「意図的になくすっていうよりは、バラエティーとかで流れで笑ってしまうことがあって。本当は、そうは思ってなくても、流れに合わせてしまうところがあって、そこは報道の場面では自分の意見をしっかり言わないといけないなという意味で言いました。この番組でもエンタメやスポーツのコーナーもあって、そこによっては笑顔になれるので自然にやっていきたい。自分のしっかりとした芯を持って取り組まなければいけないなと感じています」。

「本でまとめてみると、忘れていたことをだんだん思い返してきました。今回、これまでの出会いを、記憶をたどりながら振り返っていったのですが、入社1年目から振り返ると、改めて『あぁーすべてがつながっているな』と思いましたね」。

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