安倍総理大臣は、21日夜10時半ごろから総理大臣公邸で、アメリカのトランプ大統領と1時間半近く電話会談を行ったあと記者団に対し、「トランプ大統領と最新の北朝鮮情勢について分析をするとともに、今後の対応の綿密なすりあわせを行った」と述べました。
そのうえで「日本としては、米朝プロセスを完全に支持する。そして、北朝鮮の危険な挑発行動を断固、批判するとともに、平和的な対応を通じて、北朝鮮が朝鮮半島の非核化に向けて取り組むよう強く求めていきたい」と強調しました。
そして「月曜日から中国を訪問するが、習近平国家主席とも首脳会談を行い、そしてまた日中韓の首脳会談を通じて、この地域の平和と安定に向けてしっかりと議論し、連携していくことを確認したい」と述べました。
    
    
        安倍総理大臣は、21日夜10時半ごろから総理大臣公邸で、アメリカのトランプ大統領と1時間半近く電話会談を行いました。
トランプ大統領からの要請で行われた会談で、両首脳は、北朝鮮がアメリカとの非核化交渉の期限とする年末に向けて挑発的な姿勢を強めている状況を踏まえ、多くの時間を割いて最新の情勢を分析するとともに、今後の方針について綿密なすりあわせを行いました。
そして、安倍総理大臣が、北朝鮮の危険な挑発行動を批判した上で、引き続き米朝プロセスを完全に支持していることを伝え、両首脳は、拉致・核・ミサイル問題の解決に向けて、いっそう緊密に連携していくことで一致しました。
また、安倍総理大臣は、おととい行ったイランのロウハニ大統領との会談内容を説明し、中東地域の緊張緩和と情勢の安定化に向けて、引き続きアメリカと緊密に連携しつつ、外交努力を続けていく考えを伝えました。
さらに、安倍総理大臣は、先に合意した日米の新たな貿易協定が国会で承認されたことを説明し、今後も連携を深めていくことを確認しました。
会談終了後、安倍総理大臣は記者団に対し、日中韓3か国の首脳会議に出席するため、あす中国に向けて出発するとした上で、「習近平国家主席とも首脳会談を行い、そして、日中韓の首脳会談を通じて、この地域の平和と安定に向けて、しっかりと議論し、連携していくことを確認したい」と述べました。
    
    
        アメリカ政府がことしまとめた報告書によりますと、海外で働く労働者によって北朝鮮は年間数百億円を得ていて、中国やロシアを中心に合わせておよそ10万人が海外で働いているとしています。
国連安全保障理事会はおととし、北朝鮮の核兵器や弾道ミサイル開発の資金源を断つため制裁決議を採択し、各国に対し、22日までに自国で働く北朝鮮の労働者を送還するよう求めています。
ところが、先週、北朝鮮と国境を接する中国東北部、遼寧省にある縫製工場では数百人の北朝鮮労働者が働いているのが確認され、期限が迫る中でも送還が進められている様子はありませんでした。
また、北朝鮮の女性従業員が働いているレストランの担当者は、就労ビザではなく観光ビザを毎月更新する方法で、今後も北朝鮮の従業員が働き続けると明らかにしました。
中国外務省は、表向きは国連の決議にのっとって対応するとして送還する立場を示していますが、外貨獲得を黙認する形になっています。
    
    
        北朝鮮の国営メディアは、キム・ジョンウン朝鮮労働党委員長が出席して、党の中央軍事委員会の拡大会議が開催されたと、22日朝伝えました。
会議で、キム委員長は「朝鮮人民軍をはじめとする国の全般的な武装力をさらに強化するための重要な対策を討議して決定する」と述べたとしています。
そして「自衛的な国防力を引き続き加速して発展させるための問題を討議した」としています。
ただ国営メディアは、会議の詳しい内容を明らかにしておらず、アメリカとの関係や、核やミサイル開発については触れていません。
    
    
        北朝鮮国営の朝鮮中央テレビは22日午前9時すぎからの放送で、キム・ジョンウン委員長が出席して党の中央軍事委員会の拡大会議が開催されたと伝えました。
放送では、キム委員長が身ぶり手ぶりを交えて軍の幹部たちに指示を出す映像が繰り返し流されました。
キム委員長は「複雑な国内外の状況を分析した」としたうえで、「情勢の変化に合わせて朝鮮人民軍をはじめとする国の全般的な武装力をさらに強化するための重要な対策を討議して決定する」と述べたとしています。
そして会議では、「自衛的な国防力を引き続き加速して発展させるための問題を討議した」としていますが、具体的な内容は明らかにしませんでした。
北朝鮮は、今月下旬に重要政策を決定する党の中央委員会総会を開催すると予告していて、総会を前にアメリカとの関係やミサイル開発などついて軍の内部で何らかの決定が行われた可能性もあります。
    
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