https://d1021.hatenadiary.com
http://d1021.hatenablog.com





 私が長らく身を置いてきたのは、大相撲という勝負師の世界でした。皆が強くなりたい一心で飛び込んできて、猛稽古を積み、それでも関取以上になれるのは、ほんの一握り。ですが、人生という長いスパンで考えた時、一定の地位に到達することだけが成功ではありません。強くなり、地位が上がれば、それに比例して大変な日常が待っています。私の場合、決して望んだわけではないのですが、現役時代、師匠時代を通して、何かと公私にわたって話題にされることの多い人生でした。

 物事には、必ずそこに至る背景や事情が、前段階として存在するものです。話題性のある経過だけがクローズアップされた時、「本当はこうなんです」と、私は自ら発信する場面をあえて作らずに生きてきました。身の回りで起きている事象が切り取られて語られることについて、葛藤がなかったといえば、ウソになります。ただ、報道する側の方々にも理解されない舞台裏があり、誤解や誇張交じりの情報が悪気なく世間の皆さんに伝わっていくのは、もう仕方がないことだよなと割り切っていました。

 私自身は何かを起こすつもりはなくても、結果として、いつの間にか何かしらの対立構図が生み出されていく――。私の行動の大半は、やむにやまれず、そうせざるを得なくなってのものでした。私は常々、志を胸に、淡々とやるべきことをやっていくのみ、その理念を最優先にして生きてきましたから、理解されなかったとしても、後悔はありません。「何十年後かにでも、本当のことを分かってもらえたら、それでいいや」というくらいの感覚でした。

 一方で、そのためにも、いつかどこかで、自分の生きて来た道、真実の部分を残しておく必要があるだろうなと、なんとなく頭の片隅では考えていたのです。過去にもメディアを通じて、自分の半生を振り返る機会は幾度かありましたが、我ながら決して平坦な道を歩んできたわけではないですし、全てを包み隠さず打ち明けるとなると、相手は誰でもよいわけではありません。

 そんな中、私の半生を連載にできないかと提案してくれたのが、個人的な付き合いのある「週刊文春」さんでした。これまでも折に触れて取材をしていただいたご縁があり、気心が知れている安心感もありました。連載を快諾したのは、公表を前提としてよりも、まずは誰かに真実を伝えておきたい、書き留めておいていただきたいという思いの方が強かったような気もします。

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神社に近づくと大粒の雨が降り出したのでカッパを着て鳥居をくぐり、本殿前で祈りを始めると雨も風も全てがピタッと止まり、この雨は”人払いと浄化の雨”だとわかりました。祈りの後は快晴になり、こうやって神は心を自然界で示して下さいます。

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www.jlf.or.jp

記念講演
「法化社会と法律家の役割」

新堂幸司 (日弁連法務研究財団理事長)

 「法化社会」について久保利英明弁護士(当財団企画運営委員)の著書『法化社会へ日本が変わる』による定義では「最大限規制緩和をなし、必要最小限の規制以外は自由として、トラブルが起これば憲法と法律により解決する社会」とする。官僚支配から自由競争世界へという規制緩和という政策論を取り込んだ説明であり、昨今の不祥事を見ると、この法化社会は緊急課題ではあるが、本講演では、広く「紛争が生じたら法を使って解決していこう」と人々が考える社会と考える。そのような法化社会に至る過程で法律家が出会う日常的な課題、ルール形成手順、その際の障害、法律家の役割等の広い意味での社会の法化への過程について論じる。

談合、馴れ合いから公明正大な「法の支配」へ。

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エチオピアではアビー首相の政権運営が強権的だとして抗議するデモが続いていて、地元当局は25日、警察官5人を含む少なくとも67人が死亡したと発表しました。

これについてアビー首相は26日、初めての声明を発表し「われわれは法律の適用を徹底し、犯罪者を司法の場に差し出す」と述べて、デモに厳しく対処していく姿勢を示しました。さらに「この重大な局面を宗教的で民族的なものに転換しようという試みがある」と指摘し、宗教や民族の対立をあおろうという動きがあると非難し、国民に団結を呼びかけました。

アビー首相は、隣国エリトリアとの長年にわたる対立の解消と和平に尽くしたことが評価され、今月11日にノーベル平和賞の受賞が発表されたばかりです。

エチオピアは80を超える民族が暮らす多民族国家で、アビー首相が改革の一環として前の政権下で拘束されていた政治犯の釈放を進めたことで民族間の対立が再燃する事態になっていて、抗議デモの背景には最大民族のオロモ人が政治的な影響力を強めようとしていることがあるとされています。

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この中で菅官房長官は、日韓関係悪化のきっかけとなった「徴用」をめぐる問題について、「戦後合意した日韓請求権協定によって、こんにちの日韓関係がある。国内の立法、行政、裁判所を含む司法も順守しなければならないのが大原則であり、崩してはならない」と述べ、あくまで韓国側の責任で国際法違反の状態を是正すべきだという認識を改めて示しました。

一方で、「ただ、韓国も『このままではだめだ』、『何らかの話し合いを』という雰囲気にはなってきているのかなと思う」と指摘し、今月24日に韓国のイ・ナギョン(李洛淵)首相が安倍総理大臣との会談でムン・ジェイン大統領の親書を手渡したことなどを念頭に、韓国側に日本との対話を模索する雰囲気が出てきているという見方を示しました。

#令和#世界連邦政府

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#勉強法

 大きな和光市駅前広場を取り囲んでいるのは商業ビルで、もう“ありとあらゆる”チェーン店が揃っている。コンビニはもちろんのこと、ガストにロイヤルホストドトールコーヒーオリジン弁当レンタルビデオのゲオもあった。少し歩けばイトーヨーカドーがあってそこにもたくさんチェーン飲食店が入っているし、チェーン系の居酒屋も軒を連ねる。さらに、駅前の通り沿いにはビジネスホテルチェーン・東横イン。他にもスーパーホテルまであった。ここまでありとあらゆるものが一揃いある駅前というのは、いささか驚いたし、東京近郊の駅を思い浮かべても意外と珍しいのではないか。人通りは平日の昼間でも絶えることはないし、意外と言っては失礼かもしれないが、賑やかな駅なのであった。

 では、なぜ地下鉄の終着駅にして東武東上線の途中駅が、これほど“揃った”駅になったのか。駅の周辺を歩き回らずとも、駅前のバス乗り場の案内板を見ればすぐに答えはみつかった。和光市駅周辺には、官民問わず大規模な施設が集まっているのだ。

 その代表格が本田技研工業の和光ビルと理化学研究所、そして陸上自衛隊朝霞駐屯地。ほかにも司法研修所税務大学校、などの公的機関もある。世界的な大企業と研究施設がある街なのだから、国内どころか海外からやってくる人もいることだろう。そりゃあ、ビジネスホテルがあるのも当たり前。

#あいちトリエンナーレ

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ja.wikipedia.org

www.courts.go.jp

 2 このような観点からすると、集会の用に供される公共施設の管理者は、当該公共施設の種類に応じ、また、その規模、構造、設備等を勘案し、公共施設としての使命を十分達成せしめるよう適正にその管理権を行使すべきであって、これらの点からみて利用を不相当とする事由が認められないにもかかわらずその利用を拒否し得るのは、利用の希望が競合する場合のほかは、施設をその集会のために利用させることによって、他の基本的人権が侵害され、公共の福祉が損なわれる危険がある場合に限られるものというべきであり、このような場合には、その危険を回避し、防止するために、その施設における集会の開催が必要かつ合理的な範囲で制限を受けることがあるといわなければならない。そして、右の制限が必要かつ合理的なものとして肯認されるかどうかは、基本的には、基本的人権としての集会の自由の重要性と、当該集会が開かれることによって侵害されることのある他の基本的人権の内容や侵害の発生の危険性の程度等を較量して決せられるべきものである。本件条例七条による本件会館の使用の規制は、このような較量によって必要かつ合理的なものとして肯認される限りは、集会の自由を不当に侵害するものではなく、また、検閲に当たるものではなく、したがって、憲法二一条に違反するものではない。

 そして、このような較量をするに当たっては、集会の自由の制約は、基本的人権のうち精神的自由を制約するものであるから、経済的自由の制約における以上に厳格な基準の下にされなければならない

 3 本件条例七条一号は、「公の秩序をみだすおそれがある場合」を本件会館の使用を許可してはならない事由として規定しているが、同号は、広義の表現を採っているとはいえ、右のような趣旨からして、本件会館における集会の自由を保障することの重要性よりも、本件会館で集会が開かれることによって、人の生命、身体又は財産が侵害され、公共の安全が損なわれる危険を回避し、防止することの必要性が優越する場合をいうものと限定して解すべきであり、その危険性の程度としては、前記各大法廷判決の趣旨によれば、単に危険な事態を生ずる蓋然性があるというだけでは足りず、明らかな差し迫った危険の発生が具体的に予見されることが必要であると解するのが相当である最高裁昭和二六年(あ)第三一八八号同二九年一一月二四日大法廷判決・刑集八巻一一号一八六六頁参照)。そう解する限り、このような規制は、他の基本的人権に対する侵害を回避し、防止するために必要かつ合理的なものとして、憲法二一条に違反するものではなく、また、地方自治法二四四条に違反するものでもないというべきである。
 そして、右事由の存在を肯認することができるのは、そのような事態の発生が許可権者の主観により予測されるだけではなく、客観的な事実に照らして具体的に明らかに予測される場合でなければならないことはいうまでもない。
 なお、右の理由で本件条例七条一号に該当する事由があるとされる場合には、当然に同条三号の「その他会館の管理上支障があると認められる場合」にも該当するものと解するのが相当である。
四 以上を前提として、本件不許可処分の適否を検討する。
 1 前記一の4の事実によれば、本件不許可処分のあった昭和五九年四月二三日の時点においては、本件集会の実質上の主催者と目されるG派は、関西新空港建設工事の着手を控えて、これを激しい実力行使によって阻止する闘争方針を採っており、現に同年三月、四月には、東京、大阪において、空港関係機関に対して爆破事件を起こして負傷者を出すなどし、六月三日に予定される本件集会をこれらの事件に引き続く関西新空港建設反対運動の山場としていたものであって、さらに、対立する他のグループとの対立緊張も一層増大していた。このような状況の下においては、それ以前において前記一の4(一)のように上告人らによる関西新空港建設反対のための集会が平穏に行われたこともあったことを考慮しても、右時点において本件集会が本件会館で開かれたならば、対立する他のグループがこれを阻止し、妨害するために本件会館に押しかけ、本件集会の主催者側も自らこれに積極的に対抗することにより、本件会館内又はその付近の路上等においてグループ間で暴力の行使を伴う衝突が起こるなどの事態が生じ、その結果、グループの構成員だけでなく、本件会館の職員、通行人付近住民等の生命、身体又は財産が侵害されるという事態を生ずることが、客観的事実によって具体的に明らかに予見されたということができる。
 2 もとより、普通地方公共団体が公の施設の使用の許否を決するに当たり、集会の目的や集会を主催する団体の性格そのものを理由として、使用を許可せず、あるいは不当に差別的に取り扱うことは許されない。しかしながら、本件において被上告人が上告人らに本件会館の使用を許可しなかったのが、上告人らの唱道する関西新空港建設反対という集会目的のためであると認める余地のないことは、前記一の4(一)(2)のとおり、被上告人が、過去に何度も、上告人A1が運営委員である「泉佐野・新空港に反対する会」に対し、講演等のために本件会館小会議室を使用することを許可してきたことからも明らかである。また、本件集会が開かれることによって前示のような暴力の行使を伴う衝突が起こるなどの事態が生ずる明らかな差し迫った危険が予見される以上、本件会館の管理責任を負う被上告人がそのような事態を回避し、防止するための措置を採ることはやむを得ないところであって、本件不許可処分が本件会館の利用について上告人らを不当に差別的に取り扱ったものであるということはできない。それは、上告人らの言論の内容や団体の性格そのものによる差別ではなく、本件集会の実質上の主催者と目されるG派が当時激しい実力行使を繰り返し、対立する他のグループと抗争していたことから、その山場であるとされる本件集会には右の危険が伴うと認められることによる必要かつ合理的な制限であるということができる。
 3 また、主催者が集会を平穏に行おうとしているのに、その集会の目的や主催者の思想、信条に反対する他のグループ等がこれを実力で阻止し、妨害しようとして紛争を起こすおそれがあることを理由に公の施設の利用を拒むことは、憲法二一条の趣旨に反するところである。しかしながら、本件集会の実質上の主催者と目されるG派は、関西新空港建設反対運動の主導権をめぐって他のグループと過激な対立抗争を続けており、他のグループの集会を攻撃して妨害し、更には人身に危害を加える事件も引き起こしていたのであって、これに対し他のグループから報復、襲撃を受ける危険があったことは前示のとおりであり、これを被上告人が警察に依頼するなどしてあるかじめ防止することは不可能に近かったといわなければならず、平穏な集会を行おうとしている者に対して一方的に実力による妨害がされる場合と同一に論ずることはできないのである。
 4 このように、本件不許可処分は、本件集会の目的やその実質上の主催者と目されるG派という団体の性格そのものを理由とするものではなく、また、被上告人の主観的な判断による蓋然的な危険発生のおそれを理由とするものでもなく、G派が、本件不許可処分のあった当時、関西新空港の建設に反対して違法な実力行使を繰り返し、対立する他のグループと暴力による抗争を続けてきたという客観的事実からみて、本件集会が本件会館で開かれたならば、本件会館内又はその付近の路上等においてグループ間で暴力の行使を伴う衝突が起こるなどの事態が生じ、その結果、グループの構成員だけでなく、本件会館の職員、通行人、付近住民等の生命、身体又は財産が侵害されるという事態を生ずることが、具体的に明らかに予見されることを理由とするものと認められる。
 したがって、本件不許可処分が憲法二一条、地方自治法二四四条に違反するということはできない。

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 この意味の「公共の福祉」は、けっして「公共の福祉」の言葉のある本条その他の憲法の規定にその根拠をもつと見るべきではない。
 それは、右にのべられたように、憲法の理念から論理必然的に生ずるところである。憲法が自由国家の理念に立ち、自由権の保障をそのなによりの狙いとしようとするとき、右にのべられたような自由国家的公共の福祉の原理は当然にそこに内在的に伴う。甲の自由権を保障することが、乙の自由権の侵害になることは許されないからである。同じように、憲法が、自由国家に満足せず、さらに社会国家の理念に立とうとするとき、右に述べられたような社会国家的公共の福祉の原理は、当然にそこに内在する。
 日本国憲法がかような意味の社会国家の理念に立っているとすれば、その基本的人権の保障には、右のような自由国家的公共の福祉の原理と社会国家的公共の福祉の原理ーーそれらは二つのものではなくて一つのものの二つの側面であるにすぎないーーが論理必然的に内在しているとに見なくてはならない。
 かように解すれば、本条に「公共の福祉」うんぬん、とあるのは、当然の原則を宣言したにとどまることになる。本条の規定をまってはじめてそうなのではない。

韓国系アメリカ人で作る市民団体は、首都ワシントン近郊のバージニア州フェアファックス郡にある関係者の私有地に少女像を設置し27日、除幕式を行いました。

式典で団体の代表は、アメリカの首都の地域にこの像を設置した意義を強調したうえで「日本政府に対して、引き続き、戦時中の性暴力の被害者に真摯な謝罪と賠償を求める」と述べました。

また、韓国から招かれた元慰安婦のキル・ウォンオク氏は、市民団体が作った詩を朗読し「日本政府は私の青春と夢を奪った」などと非難しました。

市民団体によりますと、こうした少女の像の設置はアメリカでは南部ジョージア州や西部カリフォルニア州などに続き5件目で、団体では今後も、首都ワシントンの公園や公共施設などに設置するため、働きかけを続けていくとしています。

ワシントンにある日本大使館は、公共施設などへの像の設置を許可しないよう地元自治体に働きかけていますが、今回、私有地とはいえ、アメリカの首都近くに少女像が設置されたことで、悪化する日韓関係の新たな懸念材料になりそうです。

韓国のイ・ナギョン首相は、先週、「即位礼正殿(そくいれいせいでん)の儀」に参列するため日本を訪問し、今月24日には安倍総理大臣と会談してムン・ジェイン大統領の親書を手渡しました。

親書の詳細については明らかにしていませんが、イ首相は28日、記者団に対し、会談翌日の25日に大統領府でムン大統領に対し、直接会談の結果を詳しく報告したことを明らかにしました。

そして、報告を受けたムン大統領について「特別に反応するというよりは静かに聞いていた。私には、引き続き日本側との意思疎通をはかるよう指示があった」と述べました。

いっぽう、イ首相は、おととし5月の政権発足以来の在任期間が28日で881日と、韓国の歴代首相の中で最も長くなりました。

世論調査では、2022年に任期が終わるムン大統領に続く次期大統領の最有力候補となっており、イ首相が年内にも首相を退き、与党で来年4月の総選挙に向けた準備を指揮するのではないかという見方が出るなど、今後の動向が注目されています。

北朝鮮キム・ジョンウン金正恩朝鮮労働党委員長は、1998年から韓国と共同で観光事業を進めた景勝地のクムガン山にある韓国側の施設を撤去するよう指示し、北朝鮮は今月25日に韓国政府に協議を求める通知文を送りました。

これについて、韓国の統一省は、28日午前、南北の共同連絡事務所を通じて、北朝鮮に対して、実務者による協議を提案したことを発表しました。

そして、今後、具体的な日時や場所について、北朝鮮側と調整したいとしています。

協議が開かれれば、韓国側は、現地での観光事業を担ってきた企業の担当者も参加させ、施設の撤去だけでなく、観光振興についても話し合いたいとしています。

クムガン山の施設をめぐっては、北朝鮮が書面での協議を主張しているのに対し、韓国側は、直接協議を求めており、南北の立場に違いがあることから厳しい姿勢を崩していない北朝鮮側の出方が今後の焦点となっています。

能登半島沖の日本のEEZ排他的経済水域内で、水産庁の漁業取締船と北朝鮮の漁船が衝突した事故では、水産庁が、衝突した際の動画を今月18日に公開しています。

動画には、併走していた漁船が方向を変えて取締船の船首に衝突した様子が収められていて、水産庁は取締船の活動は正当だったという認識を示しています。

北朝鮮は28日、国営の朝鮮中央通信を通じて論評を発表し、動画の公開について初めて公式に反応しました。この中で、違法な操業を否定したうえで、「意図的に編集した資料だ。船を沈没させた責任からどうにかして逃れようという策にすぎない。強盗のような行為を強行し、ぬすっとたけだけしくふるまっている」と反発しました。

そのうえで、日本側に対し「船を沈没させるために故意に衝突を引き起こした。こうした事件が再び発生した場合、日本が望まない結果を招く」と主張したうえで、改めて賠償と再発防止を求めました。

北朝鮮が賠償と再発防止を求めていることについて、菅官房長官は先に、「全く受け入れられない」として、北朝鮮側に外交ルートを通じて抗議したことを明らかにしています。

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中国共産党はおととしの党大会で選出された中央委員会の委員による全体会議を28日から今月31日までの4日間の日程で、北京で開きます。

全体会議の開催はおよそ1年8か月ぶりで、習近平国家主席をはじめとする指導部や中央委員など合わせて300人以上が出席して国の重要な政策を決めます。

今回の会議では「中国の特色ある社会主義制度を完全なものとすることや国の統治システムや統治能力の近代化などを主要議題にする」としていて、中国独自の一党支配の統治システムを強化する方策などをめぐって意見が交わされる予定です。

さらにアメリカとの貿易摩擦や、抗議活動が続く香港への対応などをめぐっても議論が及ぶ可能性があるほか、党の最高指導部の人事も議論されるのではないかという臆測が出ています。

習近平指導部としては今回の会議を通じて、政権の統治能力を高め、党の支配体制を強化するねらいです。

このフォーラムは日本の民間団体「言論NPO」などが27日までの2日間、北京で開いていたもので、両国の有識者や政府関係者らが日中関係の改善に向けて意見を交わしました。

27日は中国の程永華 前駐日大使が講演し、日中関係は国交正常化以来最も難しい時期を乗り越え、完全に正常な軌道に戻った。改善の勢いを手に入れるのは簡単ではなく、大事にすべきだ」と指摘しました。

そのうえで経済面での協力などに加え、人的な交流を加速する必要があるとして中国としても、より多くの日本人が中国に来て交流する機会を後押していくべきだと述べました。

「言論NPO」などが行った世論調査では中国人の日本に対する印象はこのところ改善している一方、中国によくない印象を持つ日本人は依然、80%を超えていて、程前大使としてもこうした状況を打開したい考えとみられます。

このあとフォーラムでは両国民が互いに理解を深められるよう青少年やメディアなどの人的交流を一層進めていくことや持続的な平和の仕組みを構築するため、両国の民間レベルで安全保障の協議の枠組みを発足させることなどを提言する共同声明をまとめて、閉幕しました。

#日中友好

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ミャンマー軍によりますと西部のラカイン州で26日、自治権の拡大を求める少数民族武装勢力「アラカン軍」が160人余りの乗客を乗せたフェリーを襲撃し、このうち軍の兵士や警察官ら合わせて58人を拉致しました。

ミャンマー軍はヘリコプターを使ってアラカン軍を追跡しましたが、アラカン軍側は27日、軍のヘリコプターによる攻撃で拉致した人の多くが死亡したことを明らかにしました。

ラカン軍は仏教徒武装勢力で、去年12月以降、ラカイン州で警察の施設を襲撃するなどの武力闘争を繰り返しています。

ラカイン州ではイスラム教徒のロヒンギャ武装勢力と軍や警察との衝突が起き、ロヒンギャの住民70万人以上が隣国のバングラデシュに避難する事態となっていますが、アラカン軍の活動によって、さらに不安定な情勢となっています。

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太平洋戦争の混乱で、フィリピンに取り残されたいわゆる「残留日本人」たちが28日から日本を訪れ、政府に日本国籍の取得を早期に認めるよう、陳情を行うことになりました。

これは「残留日本人」を支援する日本のNPOが27日、マニラ市内で記者会見を行い、明らかにしたものです。

太平洋戦争前、およそ3万人もの日本人が移り住んだフィリピンでは多くの子どもたちが取り残され、いまも1000人余りが日本の国籍もフィリピンの国籍も持たない「無国籍」の状態になっています。

中国残留孤児の場合は日本が国策として移住を推進したことから戦後、さまざまな支援が行われてきましたが、フィリピンでは親が経済的な理由で自発的に移住したとして公的な支援は行われていません。

今回、日本を訪れる残留日本人の男女4人は日本の国会議員などにおよそ4万人分の署名を提出し「無国籍」の状態を解消するため中国残留孤児と同等の支援や一刻も早い日本国籍の取得を認めるよう求めることにしています。

残留日本人は4年前にも日本を訪れ、陳情を行いましたが状況が変わらず、ことし、平均年齢が80歳に達したことから再び働きかけを行うことにしたということです。

来日する1人、岩尾ホセフィナさん(82)は「日本人として認められたいが自分だけではどうすることもできない。日本政府に助けてほしい」と話していました。

インドとパキスタンが領有権を争うカシミール地方をめぐっては、インド政府が実効支配するジャム・カシミール州の自治権を8月に撤廃し、今月末から中央政府の直轄地にするとしています。

こうした中、日本で暮らすパキスタン出身の人たちおよそ100人が都内のインド大使館前で抗議活動を行い、自治権が撤廃されたジャム・カシミール州でインド当局が住民に暴力をふるっているなどとして人権侵害をやめるよう訴えました。

またパキスタン大使館でも抗議集会が開かれ参加した人たちは自治権の撤廃後、2か月以上にわたって住民に外出禁止令が出されていることなどを非難し、自治権の回復を訴えました。

カシミール地方では今月19日にインド軍とパキスタン軍が停戦ラインを挟んで攻撃し、双方の兵士や市民が犠牲となっています。

ジャム・カシミール州に親戚がいるという男性は「現地では通信が遮断され、2か月以上、連絡が取れない。日本にはパキスタンとインドの間に入って、問題を解決できるよう支援してほしい」と話していました。

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大リーグの頂点を決めるワールドシリーズでは、ナショナルリーグで初優勝したナショナルズと、アメリカンリーグを制したアストロズが対戦し、ここまで対戦成績は2勝2敗です。

トランプ大統領は、ホワイトハウスのあるワシントンでナショナルズが初めてのワールドシリーズを戦っている中、27日の第5戦で観戦に訪れる意向を示しました。

これを受けて、球場のナショナルズ・パークには、警察官やシークレット・サービスが大勢配置されました。観客などが入場する10か所のゲートでは、通常は民間の警備会社のスタッフが行う手荷物検査をこの日は警察官などが行いました。

また、入場の検査に時間がかかることから、観客の入場は、試合開始4時間前と1時間早めて混乱を避ける措置がとられました。

こうした中、トランプ大統領は試合が始まった後にバックネット裏にあるスイート席に入り、3回が終わったところでトランプ大統領の来場を知らせるアナウンスがされましたが、観客からは大きなブーイングが起きました。

アメリカで現職の大統領がワールドシリーズを観戦するのは、2001年の同時多発テロ事件の直後に、当時のブッシュ大統領がニューヨークのヤンキースタジアムを訪れて以来となりました。

アルゼンチンで27日、任期満了に伴う大統領選挙が行われ、再選を目指す現職のマクリ大統領のほか、最大野党で左派のフェルナンデス元首相らが立候補しました。

即日開票の結果、最大野党のフェルナンデス氏が1回目の投票で当選に必要な45%以上の票を獲得し、当選を決めました。

フェルナンデス氏は60歳。これまでの緊縮財政路線の見直しを訴えてきたほか、かつて為替の管理や価格統制などを次々に導入し、国際金融市場から離脱する政策をとった、クリスティーナ・フェルナンデス元大統領を副大統領に指名しています。

このため、選挙戦で野党側の優勢が伝えられて以降、経済がさらに混乱するという不安から、両替所や銀行には通貨ペソをドルに換えておこうとする人が長蛇の列をつくり、実際ペソがドルに対して暴落するなど、国際金融市場ではすでに影響が出始めています。

アルゼンチンの中央銀行は、当選を決めたフェルナンデス氏の政策に沿って28日、個人が両替できるドルを1か月200ドルまでに制限する資本規制を早速導入し、経済危機が一段と深刻化しないか、国の内外で懸念が強まっています。

緊縮財政を見直し、貧困層などへの手厚い支援を訴えたフェルナンデス氏が当選を確実にしたことを受けて、アルゼンチンの首都ブエノスアイレスでは、選挙結果を祝おうとクラクションを鳴らしながら走る車があちこちに見られたほか、中心部には多くの支持者が集まり楽器などを鳴らして喜びの声をあげました。

2人の子どもを育てているという36歳の女性は「フェルナンデス氏は私たちの希望です。これからアルゼンチンは前に進みます」と話していました。

27歳の男性は「経済をとにかくよくしてほしい。みんながもっと自由にお金を使えるようになって、退職者の年金もよくなり、貧しい人や中間層が暮らしやすい社会にしてほしい」と話していました。

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EUは28日午前、日本時間の午後6時から大使級会合を開いてイギリスから要請を受けていた離脱期限の延期を認めるかどうか協議しました。

EUのトゥスク大統領はツイッター「EUの27か国が最も長くて来年1月末までの延期を認めることで合意した」と発表し、今後、書面で最終的な手続きを進めるとしています。

これを受けて、今月末の「合意なき離脱」は避けられる見通しとなりました。

EUの判断を受けてイギリスのジョンソン首相は、12月に総選挙を実施する動議を28日に議会に提出する方針です。

選挙に向けて離脱に関わる審議を加速させたい考えとみられますが、議会の賛成が得られるかは不透明です。

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#brexit

ドイツでは旧東ドイツのチューリンゲン州で27日、州議会選挙が行われ、暫定の開票結果によりますと、メルケル首相の「キリスト教民主同盟の得票率は21.8%と前回をおよそ12ポイント下回り、東西ドイツ統一以降維持してきた第1党の座を奪われて、第3党に転落しました。

一方、難民の受け入れに反対する右派政党「ドイツのための選択肢」は前回の選挙の2倍を超える23.4%を獲得し、連立与党を担う左派党に続いて、第2党に躍進しました。

「ドイツのための選択肢」は先月、旧東ドイツの2つの州で行われた議会選挙でも第2党に躍進していて、旧西ドイツとの経済格差がいまだに解消されない現状や、難民の受け入れをめぐるメルケル政権の政策への不満を受け皿に支持を広げているとみられます。

メルケル政権としては得票率の下落に歯止めがかからない状況が続いていて今後、国政での政権運営にどのような影響が及ぶのかに注目が集まっています。

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トランプ大統領は27日、ホワイトハウスで演説し、「昨夜、アメリカは世界最悪のテロリストのリーダーに正義の鉄ついを下した」と述べ、アメリカ軍の特殊部隊がシリア北西部で行った軍事作戦の結果、過激派組織ISの指導者、バグダディ容疑者が死亡したと発表しました。

発表によりますと、バグダディ容疑者は潜伏先でアメリカ軍に追い詰められてトンネルに逃げ込み、身につけていた爆発物をみずから爆発させて死亡し、現場で行ったDNAの分析によりバグダディ容疑者本人と確認されたということです。

作戦にあたったアメリカ軍の兵士に死者は出なかったということで、トランプ大統領「バグダディ容疑者は泣き叫び、臆病者のように死んだ。世界はずっと安全な場所になった」と作戦の成果を強調しました。

トランプ大統領としてはウクライナをめぐる疑惑や、シリア北部からのアメリカ軍の撤退決定などで厳しい批判にさらされる中、みずからが政権の優先課題としてISの壊滅に取り組んできたことがバグダディ容疑者の死亡につながったとして、1年後に迫ったアメリカ大統領選挙に向けてアピールするねらいもありそうです。

バグダディ容疑者の死亡によってアメリカのISとの戦いは大きな節目を迎えましたが、ISの残党やその思想に感化された支持者による報復テロの可能性も指摘されていて、テロとの戦いはこれからも続くことになります。

トランプ政権はこの3年近くにわたってバグダディ容疑者の行方を捜し続けていましたが、トランプ大統領の発表などによりますと数週間前にシリア北西部の潜伏先を突き止め2週間ほど前から作戦を計画してきました。

アメリカのメディアによりますと計画は政権内でもごく一部の関係者だけで秘密裏に進められ、トランプ大統領が最終的に承認したのは先週の後半でした。

作戦は現地の26日夜から実行に移されアメリカ軍の特殊部隊がヘリコプター8機でバグダディ容疑者の潜伏先の建物を急襲しました。

建物の正面には爆弾が仕掛けられていたため、部隊は建物の横に穴を開けて侵入し、その際、応戦してきた戦闘員を殺害したほか、バグダディ容疑者の家族の一部を拘束しました。

バグダディ容疑者はその後周辺のトンネルに逃げ込み、軍用犬に追い詰められると身につけていた爆発物を爆発させたということです。

自爆する直前のバグダディ容疑者の様子についてトランプ大統領は「臆病者のように泣き叫んでいた」と述べ、この際、一緒にいたバグダディ容疑者の3人の子どもも死亡したということです。

トランプ大統領は今回の作戦でアメリカ軍の兵士に死者はいなかったとして、成功だと強調するとともにロシア、トルコ、シリア、イラクそれにクルド人勢力が協力したとして謝意を示しました。

トランプ大統領は過激派組織IS=イスラミックステートの壊滅を政権の重要課題の1つに掲げていて、アメリカの軍事作戦によるバグダディ容疑者の死亡を来年の大統領選挙に向けてみずからの実績としてアピールする政治的な思惑もありそうです。

3年前の大統領選挙でトランプ大統領はISの打倒を公約の1つに掲げ、政権発足後も安全保障上の重要課題としてきました。そしてアメリカによる軍事作戦の開始から3年がたったおととし10月、ISが「首都」と位置づけてきたラッカの奪還に成功し、ISの体制は事実上、崩壊しましたが、ISはその後も各地でゲリラ的な攻撃を繰り返しました。

こうした中、トランプ大統領去年12月、地上作戦の支援のためシリアに展開するアメリカ軍を撤退させることを突然発表し、「ISは打倒した」と宣言しました。

これに対し、国防総省をはじめ与野党の議員からはISが再び勢いを取り戻す可能性があるうえ、シリアで「力の空白」を生み、ロシアやイランの影響力を拡大させることになるという指摘や批判が相次ぎ、マティス国防長官が抗議して辞任する事態となりました。

トランプ大統領ことし3月にはISの支配地域を完全に制圧したと宣言しましたが、8月には国防総省の監察官がISが復活しつつあるとする報告書をまとめました。

さらに今月トランプ大統領がシリア北部に展開するアメリカ軍の撤退を決めたことはトルコによるクルド人勢力への軍事作戦を黙認するとともに、クルド人勢力の管理下で拘束されていたISの戦闘員が逃げるなどしてISの復活につながるのではないかと懸念されていました。

トランプ大統領としてはバグダディ容疑者の死亡をみずからの成果として強調することで、こうした批判や懸念を払拭(ふっしょく)するとともに、来年の大統領選挙を見据え、中東へのアメリカの関与を減らしたい思惑がありそうです。

アブバクル・バグダディ容疑者はイスラム共同体の最高権威「カリフ」を名乗り、過激派組織IS=イスラミックステートが標ぼうした「国家」のトップにあたります。

バグダディ容疑者は1971年にイラク中部のサマーラに生まれ、首都バグダッドの大学で学んだとされ、2003年のイラク戦争のあと収容された施設内でイスラム過激派の思想を強めたとみられています。

その後、国際テロ組織アルカイダ系の組織に所属したバグダディ容疑者は当時の指導者ザルカウィ氏がアメリカ軍に殺害されると、みずから過激派組織を率いるようになりました。

2014年6月にイラクとシリアにまたがる地域で「イスラム国家」を樹立したと一方的に宣言し、「カリフ」として戦闘員や支持者たちに欧米などに対する徹底抗戦とテロをたびたび呼びかけてきました。

しかしISが劣勢になるなか、バグダディ容疑者をめぐっては生死についての情報が錯そうしてきました。2017年6月にはロシア国防省がロシア軍によるシリア北部への空爆でバグダディ容疑者が死亡した可能性があるとの見方を示しました。

ところがその後、アメリカ軍がバグダディ容疑者はシリアとイラクの国境地帯に生存している可能性があるという見方を示し、ISもこの年の9月、直近の国際情勢を踏まえたバグダディ容疑者本人の演説だとする音声を発表していました。

ISはことし3月にシリアでの最後の拠点を失い、最後まで抵抗を続けていた戦闘員らは拘束されましたが、ことし4月にはバグダディ容疑者の演説だとする動画が5年ぶりに、また9月には音声がインターネット上に投稿され、支持者たちに攻撃を続けるよう呼びかけていました。

アメリカ政府はバグダディ容疑者に2500万ドル、日本円でおよそ27億円まで懸賞金を引き上げて情報提供を求め、行方を追ってきましたが、バグダディ容疑者は居場所を突き止められないよう情報管理を徹底し、慎重に行動を続けていたものとみられます。

シリアのクルド系メディアは27日、一連の軍事作戦によってバグダディ容疑者の側近で過激派組織IS=イスラミックステートのスポークスマンも死亡したと伝えました。

またクルド人勢力主体の部隊でアメリカと協力してISの掃討にあたってきた「シリア民主軍」のマズルム司令官も「バグダディ容疑者の側近で、ISのスポークスマンだったアブ・ハサン・ムハージルは一連の作戦の対象となった。シリア民主軍』の情報機関とアメリカ軍による直接の協力のもとで行われた」とみずからのツイッターに書き込み、アメリカの作戦にクルド人勢力が協力したと強調しました。

クルド人勢力は敵対するトルコによる軍事作戦再開の圧力にさらされる中、バグダディ容疑者を対象とした象徴的な作戦に自分たちが関わって貢献したことをアピールするねらいがあると見られます。

過激派組織IS=イスラミックステートはシリアの内戦などの混乱に乗じて勢力を拡大し、2014年に「イスラム国家」の樹立を一方的に宣言しました。

一時はシリアとイラクにまたがる広大な地域を支配しましたが、おととし、イラクで最大の拠点だったモスルに続き、「首都」と位置づけてきたシリアのラッカも制圧されました。

ことし3月にはISのシリア最後の拠点だった東部の村が、アメリカが支援したクルド人勢力の部隊に制圧され、トランプ大統領がISの支配地域の完全な奪還を宣言するに至りました。

しかしISの戦闘員は今もシリア中部の砂漠地帯や、イラクとシリアの国境地帯などにも潜伏しているとみられ、ISが犯行を主張するテロがシリア北部などで起きています。

またアメリカ国防総省の監察官はことし8月、「ISはイラクでは攻撃能力を強化し、シリアでは勢いを取り戻そうとしている」として、ISが復活しつつあるとする報告書をまとめています。

さらに今月、トルコがシリア北部に侵攻し、クルド人勢力への軍事作戦を行ったことで、収容されていたISの戦闘員やその家族の一部が逃げ出すなどしていて、混乱に乗じて再びISが勢力を盛り返す懸念が出ています。

今回、バグダディ容疑者の死亡が発表されたことをうけて、世界各地に散らばったISの戦闘員や過激思想に染まった支持者による報復テロなども懸念され、ISの脅威は依然として残ることになります。

過激派組織IS=イスラミックステートの指導者、バグダディ容疑者が死亡したとアメリカ政府が発表したことについて、過激派組織の動向に詳しい日本エネルギー経済研究所の保坂修司研究理事は「テロに関わる思想が世界中に拡散している中で、その拡散の中心的人物が殺害されたことは一つの区切りになる」と述べて、ISとの戦いにおいて節目になるという考えを示しました。

そのうえで、「ISの各支部が大規模な報復作戦に出てくる可能性があり、一時的に危険度は上がると思う」と述べて、ISに共鳴する世界各地の若者らが報復テロを起こす可能性を指摘しました。

またISによって拡散した過激な思想については「思想の大半は依然としてインターネット上に残っている。そういった彼らの思想を一つ一つ潰していく必要があるし、それにはまだまだ時間がかかる。思想自体を無力化するためにも、軍事作戦を行うのと同時に、若い不満を持った人たちに対するケアを進めて行くことが国際社会に求められている」として、過激な思想そのものを根絶することが重要だという認識を示しました。


トランプ大統領は27日、アメリカ軍がシリアで行った軍事作戦の結果、ISの指導者 バグダディ容疑者が死亡したと発表しました。

トランプ大統領「バグダディ容疑者の逮捕や殺害はトランプ政権の安全保障上の最優先課題だった」と述べ、軍の最高司令官としてみずからが指揮したISの掃討作戦の成果だと強調しました。

シリア情勢をめぐってトランプ大統領は、北部に展開するアメリカ軍の撤退を決め、協力関係にあったクルド人勢力に対してトルコが行った軍事作戦を事実上黙認したとして、身内の与党議員からも厳しい批判を受けたばかりで、今回、みずからの実績として強くアピールしています。

これに対し民主党の大統領候補の一人、ハリス上院議員は27日、「今回の成果は国の安全保障に献身してきた情報機関や特殊部隊のものだ」と述べ、大統領個人の成果ではないと強調しました。

野党側からは、トランプ大統領は今回の作戦を政治的に利用していると批判が相次いでおり、来年の大統領選挙に向けて与野党の応酬の材料になり始めています。

IS側は今のところ反応していませんが、ISに忠誠を誓う組織は中東やアジアの各地に残っており、依然脅威はあると指摘されています。

トランプ大統領は27日ホワイトハウスで演説し、アメリカ軍の特殊部隊がシリア北西部で行った軍事作戦の結果、ISの指導者、バグダディ容疑者が自爆して死亡したと発表し、「世界はずっと安全な場所になった」と作戦の成果を強調しました。

これに対し、IS側はこれまでのところ反応せず否定も肯定もしていません。

ISの指導者が死亡したことでアメリカのISとの戦いは大きな節目を迎えましたが、一方で専門家からは、ISの活動自体に大きな影響はないとの見方が出ています。

イスラム過激派組織に詳しいエジプト人の専門家のセメハ・イード氏は「ISはバグダディ容疑者が指示を出してきた訳ではなく、地域ごとに独立して攻撃の計画を立案している」と述べ、各地に散らばるISの支部やISに忠誠を誓う組織による脅威は、依然あるという見方を示しました。

さらにISが世界中にいることを見せつけようと報復攻撃を企てるおそれがあるとして、警戒を続ける必要があると指摘しました。

トランプ大統領が今回の作戦にあたって、ロシア軍が現地の空域を開放するなど協力したと述べたことについて、ロシア国防省のコナシェンコフ報道官は27日、「シリア北西部のイドリブ県でロシアが管理する空域では、26日以降、アメリカ軍の空爆は行われていない。軍用機の飛来もなかった」と述べ、アメリカに協力した事実はないとの認識を示しました。

さらに報道官はアメリカ軍が言う“作戦”にはこうしたつじつまの合わない点があり、実際に行われたのか、本当に成功したのか、大きな疑念が生じる」と作戦そのものに疑問を呈しました。

そのうえで「イドリブ県では、ISと敵対するアルカイダ系のテロ組織が活発に活動しており、バグダディ容疑者が死んでも、重要性は全くない」と述べ、アメリカが胸をはる作戦の成果に冷ややかな見方を示しました。

過激派組織IS=イスラミックステートの指導者、バグダディ容疑者の死亡が発表されたことを受けて、おととし、フィリピン南部ミンダナオ島でISに忠誠を誓う地元のイスラム武装勢力と激しい戦闘を繰り広げたフィリピン軍は、28日朝コメントを発表しました。

この中で、フィリピン軍は「バグダディ容疑者の死は、間違いなくISに深刻な打撃を与えた。今後、世界各地のテロリストに対するISの指導力が失われることを期待する」と述べ、フィリピンを含む各国でISの影響力が低下することに期待を示しました。

フィリピンではおととし、「アブサヤフ」や「マウテグループ」などISに忠誠を誓う複数のイスラム武装勢力が南部ミンダナオ島の都市マラウィを占拠し、フィリピン軍と激しい戦闘を繰り広げました。

5か月に及ぶ戦闘の末武装勢力は制圧されましたが、ミンダナオ島にはほかにもISに忠誠を誓う複数の勢力が存在し、今も散発的なテロや戦闘員の勧誘などを続けていることから、ドゥテルテ大統領ミンダナオ島や周辺の島に戒厳令を出しています。

フィリピン軍は「われわれはフィリピンにISの新たな拠点が作られないよう作戦を継続するとともに、ISに影響を受けた勢力が過激な行動を起こさないよう、高度の警戒を続ける」としています。

中東の衛星テレビ局「アルアラビーヤ」は、イラクの情報機関に拘束されているバグダディ容疑者の側近だったという親族のインタビューを放送し、「バグダディ容疑者は、外出の際には常に自爆ベルトを身に着けていた」と逃亡中の様子を語りました。

この中で親族の男は、時期は示さなかったものの、「バグダディ容疑者と最後に会ったのはシリアとイラクの国境にある地下トンネルだったが、状況の悪化から、潜伏先を変えたがっていた」と述べました。

また逃亡中のバグダディ容疑者の様子について、「糖尿病と高血圧に苦しんでいたほか、外に出るときは携帯電話を使わず、常に自爆ベルトを身に着けていた」と明らかにしました。

さらに「側近が毎朝電話をして、潜伏先の周りの砂漠地帯で治安部隊がパトロールしていないか確認をしていた」と述べ、警戒を怠らなかったと証言しました。

このほか、親族の男はバグダディ容疑者やISの幹部が、イラク西部の砂漠で所持していたドルや金など2500万ドル、日本円で27億円相当を失くしたことも明らかにしました。

過激派組織IS=イスラミックステートの指導者バグダディ容疑者の死亡が発表されたことについて、インドネシアの国家テロ対策庁のスハルディ・アリウス長官は記者団の取材に応じました。

この中でアリウス長官は「今後の事態の推移を注視しているが警戒を怠ってはならない」と述べてISを支持する国内組織の取締りを引き続き強化していく考えを強調しました。

イスラム教徒が国民の9割近くを占めるインドネシアではこれまでもISの支持者によるテロが起きています。

去年5月にはISを支持する国内組織のメンバーがキリスト教の教会をねらった自爆テロを起こし14人が死亡しました。今月には治安対策などを担当していた閣僚がISの思想を支持する男女2人に刺されてけがをする事件も起き当局では警戒を強めています。

またインドネシアでは、ISに戦闘員として参加するためシリアやイラクに渡った若者なども多く、こうした人たちが帰国した場合にどのように監視し、新たなテロを防ぐかが課題になっています。

トルコはテロ組織とみなすクルド人勢力を国境地帯から排除するとしてシリア北部で軍事作戦に乗り出しましたが、今月22日、ロシアなどが働きかけてクルド人勢力を国境地帯から撤退させることを条件に軍事作戦を停止しました。

撤退の期限は日本時間の30日午前0時で、クルド人勢力はこれまで態度を明らかにしていませんでしたが、27日、クルド人勢力主体の部隊「シリア民主軍」の総司令部が声明を出し、国境地帯から撤退すると表明しました。

地元のテレビ局はクルド人勢力の戦闘員や武器などを乗せた数十台の車が、ロシア軍が見守るなか、シリア北東部の国境近くの町、アムダから撤退する様子を伝えています。

ただクルド人勢力は撤退するのは軍事部門だけで、実効支配のための機関は残すとしていてトルコが撤退が行われたと判断し、事態の収束につながるのか注目されます。

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訴えを起こしたのは神戸市東灘区に本部がある生活協同組合コープこうべ」です。

訴えによりますとコープこうべは、経済産業省などが出した協同組合の適用基準の指針に沿ってクレジットカードなどのキャッシュレス決済での支払いに最大5%分が還元されるポイント還元制度の事業者となる申請手続きを行いました。

ところが、制度が始まる直前の9月27日になって経済産業省から「実質的に大企業と同じような事業規模と考えられる」として、参加を認めないという連絡があったということです。

このため、制度開始に向けて進めてきた電子マネーカードの増刷やチラシの作成などの準備費用がむだになったとして、国に対し2700万円余りの損害賠償を求めて28日、神戸地方裁判所に訴えを起こしました。

コープこうべ「登録の要領を確認したうえで申請したにもかかわらず、直前に不認可の通知を受けるなど国の説明は不明確で決定には納得できない」としています。

コープこうべは、組合員数およそ170万人の大規模な生活協同組合で、昨年度の売上高は2400億円余りに上っています。





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11時半に卒業生のアリさん(一文、2000年卒)と待ち合わせ、昼食をどこで食べようかその場で相談し、ベトナム料理の「ティティ」に行くことにする。

東口の「「スリック」へ。

ティースプーン」に寄って、林檎ジャムと塩パターロールを買う。

夕食は秋刀魚。

デザートは葡萄(シャイン・マスカット)。

この望遠鏡は、日本の国立天文台アメリカなど世界4か国の大学などが、アメリワイ島マウナケア山の山頂に建設する計画を進めていますが、先住民系の住民らから神聖な場所だとして強い反対の声が上がっていて、現在は計画が中断しています。

これについて28日、ハワイに住む日本人などで作るグループが文部科学省を訪れ、日本人を中心に8544人から集めた署名とともに嘆願書を担当者に手渡しました。

嘆願書では、ワイ島には日本の「すばる望遠鏡」がすでにあることなどから現地での批判が強いなどとして、新たな望遠鏡の建設場所を見直すよう求めています。

そのうえで、日本が全体の予算の4分の1にあたる375億円を拠出する予定となっているとして、国内でも広くこの問題について議論するよう求めました。

グループのメンバーは「現地の住民の間では大きな問題になっている。日本の税金が使われることもあり、計画は見直してほしい」と訴えました。

文部科学省の担当者は「大きな問題だと捉えている。関係者が対応を話し合っているが、住民とも丁寧に話し合ってもらいたい」と述べました。

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ダイハツ キャスト アクティバ:オフロードインプレッション

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ダイハツ キャスト アクティバ:オフロードインプレッション(林道)

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スズキ・ジムニージムニーシエラ速攻試乗!

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tvk「クルマでいこう!」公式 スズキ ジムニー 2018/11/4放送(#552)

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#運転疲れ

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京都アニメーションに火をつけた容疑者を生み出したのは、ネットメディアがアクセスアップのために生み出した、「正義」と「悪」という二元論を良しとする考え方ではないかと疑っている。」

#善悪二元論

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あのベンチなう

 昔は「歳をとる」という現象について、深く考えることはありませんでした。気づいたら20代、30代、40代……あっという間に時を刻んでいました。

 年齢を少し意識するようになったのは、80歳を過ぎてからだと思います。ペットボトルの蓋が開けられなくなる。階段を昇るのがしんどくなる。今まで簡単に出来ていたことが難しくなりました。舞台で勢いあまって転んでしまったこともあります。

 こうして振り返ると、自分の体がどんどん変わっていくのを感じます。否応なく“体力の衰え”という現実を突きつけられると、やっぱりショックを受けますよね。あーあ、とため息もついてしまいます。

「歳をとる」というのは、皆、経験したことがないですから、いつでも初体験。未知のものは誰だって怖いでしょう。

 体力、筋力、思考力が低下していくなかで、不安になることもあります。でも、どうにもならないことを、うだうだと考え続けるのはつまらない。それで50歳まで若返るわけでもないですしね。変わっていく自分をちょっとずつ受け入れていくしかありません。だから悩みが出てきたときは、「えいっ!」と思い切って、考えること自体を諦めてしまいます。そうやって楽しく、肩の力を抜いて、歳をとることができればいいなと思っていますね。

 診断が出たとき、私は意外とショックを受けませんでした。その時、どんな感情だったのかを表現するのは難しいのですが、「あ、とうとう来たんだ」という感覚でした。そうやって現実がすとんと、自分の中に落ちてきたのです。

 もっと若い頃にがんになっていれば、不安を抱えたのかもしれません。「夢があるのに」「まだまだ生きると思っていたのに」と、悲観的になったかもしれません。でも、今の私は80歳を超えていて、この先そんなに長く生きる年齢ではない。寿命がすぐそこに見えているという事実が、私を冷静にさせました。

 それに、くよくよ悩んだからといって病気は治りません。

「まぁ、病気になってしまったものは、しょうがないな」

 そう思って、日々をしっかりと、精一杯生きていくしかないのだと思います。決して強がりを言っているのではありませんよ(笑)。

 脚本の倉本(聰)先生とは、これまで何本もドラマをご一緒させていただいています。先生は、演者が元々持っているものを膨らませるようにして、登場人物を作り上げていかれる方です。『やすらぎの郷』で演じた戦前の大スター・九条摂子はちょっと変わった役で、私としてはかなり大胆に演じたつもりですが、自分と似ている部分も発見できて、興味深く感じました。

 焦って無理をしすぎると、周りに迷惑をかけてしまう。逆に、全く無理をしないと人生の可能性を狭めてしまいます。これからは、欲は持ちすぎず、“ちょっとだけ”無理をして生きていこうと思っています。

 例えば道を歩いていても、コンクリートで出来た平坦な道はつまらなくて飽きてしまいます。逆に自然の中のデコボコした道は歩きにくいですが、「ここに足を置けばいいかな」と考えながら歩けるので、ちょっとわくわくしますよね。

 今は亡き主人・谷口千吉とは、お芝居の世界で出会いました。映画監督をしており、私より19歳も年上でした。私は父を早くに亡くし、「父親」というのがどういう存在なのかを知らずに育っています。主人から「君は父親と結婚したつもりでいるんじゃないか」と、からかわれていましたね。私が26歳のときに結婚してから50年、95歳で亡くなるまでずっと一緒にいました。

 長い結婚生活の中で喧嘩をしたことはほとんどありませんでした。私たちは好きなもの、面白いと思うことの価値観があい、主人といる時の私はすごくリラックスした状態になれていました。どこか似たもの同士で、ウマがあった、ということなのかもしれません。

人の寿命は神様が決めるもの。主人が亡くなった過去は変えられません。

 今でもふとした時に寂しさはやってきます。でも、その感情を否定することなく、寂しさと上手く寄り添いながら生きています。

 小学2年生になった頃、私は体を悪くして、兵庫県六甲に住む祖父母の家に3年間預けられたことがあります。周囲には緑豊かな畑が広がり、六甲に連なる山々をすぐ近くから眺めることができる、とてものどかな地域でした。だからなのか、今でも自然のなかに身をおくと心が安らぎます。

 病気で転校したため、しばらくは学校にも通えないし、外でも遊べません。暇をもてあまし、家に置いてあった本に手をのばしました。それをきっかけに、たちまち物語や空想の世界に夢中になったのです。記憶に残っているのは江戸川乱歩の『怪人二十面相』やフランシス・ホジソン・バーネットの『小公女』など。祖父母が買ってくれた児童文学全集から大人向けの雑誌まで、片っ端から読み漁りました。

 私にとっての別の世界。その一つが「山」になります。

 主人は山登りが大好きで、結婚してからは私もよく連れていってもらいました。2人とも、冬の雪山が大好きでした。主人は背が高くて歩幅が大きいので、私を置いてどんどん先に登っていく。それを後から追いかけていくのですが、たった1人で、真っ白で幻想的な風景の中を歩いていると、山に大きく包み込まれているような感じがしたのです。

「山に登る」というより「山に入る」という感じ。自然の中に自分が入っていく、という感覚です。人間も動物なので、自然と一緒になるとすごく気持ちがいいんです。「自然」というと、紅葉などの景色を思い浮かべる方が多いと思うのですが、そういう「眺める自然」だけでなく、肌に触れる空気がヒヤッとしていたり、「五感で味わう自然」もあるのです。

 そして「動物」もまた、昔から私にとって大切な存在でした。

 小さい頃、家の近所に小型犬から大型犬まで、7匹ほどの犬を飼ってらっしゃるお宅がありました。その子たちの匂いを嗅いでいるととても落ち着くので、私は夜になるとそのお宅にうかがって、彼らに混じってすやすやと寝てしまうことが多かった。ノミがパジャマの中にいっぱい入ってくるので、母親にはよく怒られましたが(笑)。

 今、我が家で暮らしているのは猫が1匹、犬が1匹。そして、庭には毎日小鳥たちがやって来ます。動物たちとは言葉を交わすことはできませんが、ずっと一緒にいると心が通じ合っているような気がします。そうでなくとも、なんとか彼らの気持ちを汲み取ってあげたいという気持ちがわいてくるのです。

 ただ自然の中に身をおいて、四季を感じ、動植物と触れ合う。そんな時間が私にとっては何よりの宝物なのです。こうしてのんびりと暮らしていると、「ひょっとして、私は人間よりも動物に近いのかな?」と思うことがあるくらいです。

 その生活の中で気づいたことがあります。時間というのは、人間にも動物にも植物にも平等に与えられるものです。死も一緒です。生きとし生けるものに、確実に訪れます。私も病気をしたことで、自分の「死」が近づいたことを感じました。

 ですが、全ての生き物の中で人間だけが、取り返しのつかない過去を嘆いたり、どうなるか分からない未来を不安がったりしています。過去や未来のことを心配しても何にもなりません。どうにもならないことは考えなくていいのです。

 では何を大事にして生きればいいのか。

 それは「今」です。1日をきちんと大切に生きるというのが、本当はとても難しい。目の前のことをごまかして先に進んでも、結局はうまくいかなくなります。私は「今」というこの瞬間から逃げず、一瞬一瞬を大事にして生きたいです。

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